「魔力がない」と婚約破棄されましたが、私を拾ったのは剣聖と呼ばれる傭兵王でした〜金で地位を買った元婚約者様、私の夫に勝てると思いましたか?〜

放浪人

文字の大きさ
1 / 20

第一話:魔力なき令嬢の価値

しおりを挟む
 王都の冬は、骨の髄まで凍てつくほどに寒い。  だが、今の私――エリス・フォン・ローゼンバーグにとって、この寒さよりも堪えるのは、目の前に立つ男の口から紡がれる愚かしい言葉の数々だった。

「エリス、君との婚約は破棄させてもらう」

 王立騎士団の団長室。  豪奢な調度品に囲まれ、暖炉の火がパチパチと爆ぜる音だけが響く中、その宣告はなされた。

 私の婚約者――否、元婚約者となるフェルディナンド・フォン・アイゼンベルク伯爵令息は、まるで舞台役者のように大袈裟な身振りで私を指さした。  彼が身に纏っているのは、純銀のメッキが施された特注のプレートアーマーだ。  眩いばかりに輝くその鎧は、繊細な彫金と宝石で飾られており、一着で小さな家が一軒建つほどの値段がする。

 ――ああ、なんて愚かな。    私は悲しみよりも先に、呆れと、長年の帳簿管理で染みついた「もったいない」という感情に支配されていた。  純銀は柔らかすぎる。実戦で敵のメイスやハルバードを受ければ、その美しい装飾ごとベコベコに凹み、動きを阻害する鉄屑と化すだろう。  そもそも、関節部分の可動域が狭すぎる。あんなものを着ていては、落馬しただけで起き上がれなくなる。

「……理由を、お伺いしても?」

 私は努めて冷静に、感情を殺した声で問いかけた。  フェルディナンドは、待っていましたとばかりに鼻を鳴らす。その整った顔立ちは、傲慢さと軽薄さで歪んでいた。

「理由は明白だ。君に『魔力』がないからだよ、エリス」

 彼は私の顔を覗き込み、嘲るように唇を吊り上げた。

「我がアイゼンベルク家は、代々強大な魔力を誇る騎士の家系だ。だが君はどうだ? 魔力測定器の針はピクリとも動かない。完全なる『ゼロ』だ。そんな欠陥品が、騎士団長の妻など務まるはずがないだろう?」

 魔力。  この王国において、それは絶対的な価値基準だった。  貴族の位も、軍での階級も、すべては魔力の保有量で決まる。魔力があれば、火を放ち、風を操り、一騎当千の活躍ができると信じられているからだ。

 ――いいえ、それはもう『過去の話』ですわ、フェルディナンド様。

 私は心の中で反論する。  かつて、個人の魔力が戦況を左右した時代は確かにあった。  けれど、今は違う。  長弓や石弓(クロスボウ)の改良、集団戦術の進化、そして何より『戦争の経済化』によって、戦場は変わったのだ。  どれほど強力な魔法使いでも、射程外からの斉射には勝てない。どれほど頑強な魔法障壁も、補給線を断たれ、兵糧攻めにされれば維持できない。

 けれど、平和ボケした王都の貴族たちはそれを認めようとしない。  彼らにとって騎士とは、パレードで民衆に手を振り、舞踏会で貴婦人をエスコートするための『飾り』でしかないのだから。

「それに比べて、彼女を見たまえ」

 フェルディナンドが扉の方へ視線を向けると、そこから一人の愛らしい令嬢が入ってきた。  ふわふわとしたピンクブロンドの髪に、甘ったるい香水の匂い。男爵家の令嬢、ミリアだ。彼女の手には、微かな光を帯びた杖が握られている。

「彼女は素晴らしい魔力の持ち主だ。昨日の茶会でも、見事な『光の蝶』を魔法で作り出し、皆を楽しませてくれた」 「フェルディナンド様ぁ、そんなに褒めないでくださいまし。私、恥ずかしいですぅ」

 ミリアはフェルディナンドの腕に絡みつき、上目遣いで私を見た。その瞳の奥には、明らかな優越感と嘲笑が浮かんでいる。  光の蝶、ですか。  それは確かに美しいでしょうけれど、戦場で何の役に立つというのでしょう?  目くらまし程度にはなるかもしれませんが、その魔力を消費して蝶を飛ばしている間に、喉元を短剣で掻き切られるのがオチです。

「というわけだ、エリス。君のような無能な女は、私の人生に必要ない。即刻、この屋敷から出ていってくれ」

 フェルディナンドは勝ち誇ったように宣言した。  私は小さく息を吐き、ドレスの裾を直す。  怒り? 悲しみ?  いいえ、あるのは『安堵』だけだった。

 ようやく、終わる。  この無能な男の尻拭いをする日々が。    私は懐から、あらかじめ用意していた書類の束を取り出した。羊皮紙にびっしりと文字が書き込まれた、分厚い束だ。

「承知いたしました、フェルディナンド様。婚約破棄、謹んでお受けいたします」 「ふん、やっと自分の立場を理解したか。泣いて縋るかと思ったが、意外とあっさりしたものだな」 「ですが、こちらの書類にサインを頂けますか?」

 私は事務的に、フェルディナンドの執務机の上に書類を広げた。

「な、なんだこれは……?」 「婚約解消に伴う、精算書および慰謝料の請求書です」

 私は羽ペンをインク壺に浸しながら、淡々と説明を始めた。

「まず、過去三年間にわたり、私が私財を投じて補填した騎士団の運営費、金貨三千枚。次に、あなたが『交際費』と称して使い込んだ、私の領地からの税収、金貨五百枚。そして、一方的な婚約破棄に対する慰謝料として、法で定められた規定額。これらを即金で返済していただきます」

 フェルディナンドの目が点になった。ミリアも口をぽかんと開けている。

「は、はあ!? なんだそのふざけた金額は! 金貨三千枚だと!?」 「内訳は全て別紙に記載しております。あなたが『騎士の威厳』を保つために購入された、その純銀メッキの鎧。馬の鞍。毎晩のように開かれる宴会の費用。それらは全て、私の実家であるローゼンバーグ家からの『貸付金』として処理されています。婚約が継続していれば、持参金として相殺される予定でしたが……破棄となる以上、全額返済の義務が生じます」

 私はにっこりと微笑んだ。営業用の、冷たい微笑みを。

「魔力がない私は、幼い頃から『数字』と『兵法書』だけが友達でしたから。契約と金銭の管理に関しては、王宮の文官にも引けを取らない自信がございます」

 そうなのだ。  私は魔力がなかったからこそ、生きるために別の力を磨いた。  領地経営、兵站管理、戦術論、商取引、法律。  フェルディナンドが魔法の練習と称して蝶々を飛ばしている間、私は泥にまみれた農村を視察し、商人と渡り合い、騎士団の兵站(ロジスティクス)を一人で支えてきたのだ。

 彼が着ているその鎧も、彼が毎晩飲んでいるワインも、すべて私の知恵と労働の結晶で購われたものだということを、この男は理解していなかった。

「ば、馬鹿な……そんな金、今すぐ用意できるわけが……」 「でしたら、アイゼンベルク家の領地の一部を譲渡していただく形でも構いません。こちらの譲渡契約書にもサインを」 「き、貴様っ……!」

 フェルディナンドは顔を真っ赤にして、腰の剣に手をかけた。  騎士にあるまじき、あまりに短絡的な行動。  だが、私は動じない。

「おやめなさい。ここで私を斬れば、あなたは『借金踏み倒しのために元婚約者を殺害した汚職騎士』として、騎士団長の座を追われることになりますよ? それとも、その『魔力』で証拠を消しますか?」

 私の指摘に、フェルディナンドはギリギリと歯ぎしりをして、剣から手を離した。  彼はプライドの塊だ。世間体を何よりも気にする。   「……いいだろう。払ってやる。だが、今すぐには無理だ。一週間……いや、一か月待て」 「では、その旨を記載した借用書にサインを。担保として、あなたの別荘の権利書をお預かりします」

 屈辱に震える手でサインをするフェルディナンドを見下ろしながら、私は書類を回収し、鞄に収めた。  これで、手切れ金は確保できた。  当面の生活費には困らないだろう。

「二度と私の前に顔を見せるな! 魔力なしの穀潰しめ!」 「ええ、喜んで。さようなら、フェルディナンド様。そしてミリア様、お幸せに。……騎士団の台所事情は火の車ですので、あなたの『光の蝶』で経費が賄えるといいですね」

 私は優雅にカーテシー(礼)をし、踵を返した。  背後から聞こえる罵声を、扉を閉める音で遮断する。

 廊下に出ると、窓の外は激しい吹雪になっていた。  白い吐息が空気に溶けていく。    実家であるローゼンバーグ家に戻る場所はない。  父もまた、魔力至上主義者だ。「騎士団長との婚約が破談になった娘など、家の恥だ」と、すでに絶縁状が届いている。  私は今、文字通り天涯孤独の身となった。

 だが、不思議と心は軽かった。  重たい鎧を脱ぎ捨てたような、清々しい気分だ。  私は自由だ。  誰の顔色も窺わず、誰の尻拭いもせず、自分の才覚だけで生きていける。

 ――さあ、行きましょう。

 私は用意していた粗末な馬車に乗り込んだ。  行き先は隣国。実力主義を掲げる新興国だ。そこなら、私の『数字』と『戦術』の能力を高く買ってくれる商会か、あるいは傭兵団があるかもしれない。

 御者が鞭を振るい、馬車が動き出す。  王都の門をくぐり、吹雪の中へと踏み出した時、私はまだ知らなかった。  この雪の向こうで、運命を変える出会いが待っていることを。

          ◇

 王都を出て三時間。  吹雪は勢いを増し、視界は白一色に染まっていた。  ガタガタと揺れる馬車の中で、私は膝の上の毛布を握りしめていた。  寒さで指先の感覚がない。安物の馬車には暖房設備などなく、隙間風が容赦なく体温を奪っていく。

 ――やはり、冬の移動は無謀でしたか。

 兵法書には「天候を味方につけよ」とある。私は今、完全に天候を敵に回していた。  焦りすぎたのかもしれない。一刻も早く、あの忌々しい王都から離れたかった一心で、判断を誤ったか。

 その時だった。  唐突に馬車が急停止し、馬のいななきが響いた。

「な、なんだお前たちは!」

 御者の悲鳴。  続いて、ドスッという鈍い音と、何かが雪の上に崩れ落ちる気配。

 私はハッとして顔を上げた。  まさか。  ここは王都から続く街道沿いだ。騎士団の巡回ルートに入っているはず。盗賊など出るはずが……。

 ――いいえ、待って。  フェルディナンドは「寒いから」という理由で、冬場の巡回を減らしていたはず。書類上で見た記憶がある。  私が削減した無駄な経費の中に、本来なら街道警備に回すべき予算が含まれていたのだとしたら……?

「おい、女が出てきたぞ! 上玉だ!」 「へへっ、身ぐるみ剥いで、たっぷりと楽しませてもらおうぜ」

 馬車の扉が乱暴に開け放たれ、冷気と共に下卑た男たちの声が飛び込んできた。  盗賊だ。  毛皮を継ぎ接ぎした薄汚い格好の男たちが、五人、六人……いや、十人はいる。  手には錆びついた斧や剣。目は飢えた獣のようにギラギラと光っている。

 御者はすでに逃げ出したのか、殺されたのか、姿が見えない。  私が実家に頼んで雇った「格安の護衛」たちも、影も形もなかった。金で雇われただけの忠誠心など、命の危険の前では紙切れよりも軽い。

「降りてきな、嬢ちゃん。痛い目には遭わせねぇよ……最初はな」

 リーダー格と思われる大男が、ニタリと笑いながら手を伸ばしてくる。  私は懐に忍ばせていた護身用の短剣を握りしめた。  魔力はない。腕力もない。  けれど、ただ泣いて命乞いをするつもりはなかった。  喉元か、眼球か。急所を突けば、一人くらいは道連れにできるかもしれない。

 ――ああ、でも。    私の人生は、ここで終わるのだろうか。  誰にも認められず、誰にも愛されず、ただ便利な道具として利用され、最後はこんな雪の中で名もなき死体となるのか。

 ……悔しい。  悔しい、悔しい、悔しい!

 私はフェルディナンドを見返してやりたかった。  魔力がなくとも、女一人でも、立派に生きていけると証明したかった。  こんなところで、野垂れ死ぬわけにはいかない!

「近づかないで!」

 私は短剣を構え、馬車から飛び降りた。雪に足を取られそうになるが、踏ん張る。  盗賊たちが一瞬驚いたように顔を見合わせ、それからドッと下品な笑い声を上げた。

「おい見ろよ、お嬢様が爪楊枝みたいなナイフを構えてるぞ!」 「威勢がいいねぇ! 俺はそういう気の強い女、嫌いじゃねぇぞ!」

 包囲網が狭まる。  死の臭いが、雪の冷たさと混じって鼻孔を突く。    もう駄目か。  そう覚悟を決めた、その時だった。

 ヒュンッ――!!

 空気を切り裂く鋭い音が響いたかと思うと、先頭で笑っていた盗賊の男の首から、鮮血が噴き出した。  男は悲鳴を上げる間もなく、どう、と雪原に倒れ伏す。  その眉間には、太く短い矢――『クロスボウの矢(クォレル)』が深々と突き刺さっていた。

「あ?」

 残りの盗賊たちが呆気にとられ、矢が飛んできた方向を振り返る。  吹雪の向こう。  白い闇の中から、黒い影が現れた。

 それは、一頭の巨大な黒馬だった。  馬上の人物は、全身を黒塗りの実用的な鎧で覆っている。フェルディナンドが着ていたような装飾過多な鎧ではない。傷だらけで、泥にまみれ、油の臭いが漂ってきそうな、まさしく『戦うための鋼鉄』だ。  背中には人間ほどの大きさがある巨大な両手剣(ツヴァイヘンダー)を背負い、手には連射式のクロスボウを持っている。

 その背後から、さらに数騎。そして徒歩の武装集団が、雪を割って音もなく現れる。  彼らは一糸乱れぬ動きで展開し、あっという間に盗賊たちを包囲してしまった。

「な、なんだテメェらは!?」

 盗賊のリーダーが震える声で叫ぶ。  黒い鎧の騎士――いや、その荒々しい雰囲気は騎士というより『狼』に近い――は、兜のバイザーを上げ、低く、腹の底に響くような声で言った。

「掃除屋だ。道端のゴミを片付けに来た」

 男の顔が露わになる。  黒い髪に、黄金の瞳。頬には古傷が走り、整ってはいるが野性味に溢れた精悍な顔立ち。  その瞳が放つ圧倒的な殺気に、盗賊たちは蛇に睨まれた蛙のように縮み上がった。

「『鉄の牙』……!?」

 盗賊の一人が悲鳴のような声を上げた。  『鉄の牙』。  その名は、私も知っていた。  大陸全土にその名を轟かす、最強にして最凶の傭兵団。  国家間の戦争から魔物討伐まで、金さえ積めばどんな汚れ仕事でも請け負い、必ず遂行するという、歩く死神たち。  その団長は、『剣聖』の異名を持つ怪物だと聞く。

「ひ、ひぃぃっ! 逃げろぉぉ!」

 盗賊たちが蜘蛛の子を散らすように逃げ出そうとする。  だが、遅かった。

「逃がすな。一人残らず狩れ」

 男が短く命じると、部下たちが一斉に襲いかかった。  それは戦闘ではなかった。一方的な虐殺であり、作業だった。  無駄のない動き。連携。  私が今まで見てきた、形式ばかりの騎士団の模擬戦とは次元が違う。これが『実戦』なのだと、肌で理解させられる光景だった。

 数分もしないうちに、雪原は静寂を取り戻した。  赤い染みが点々と広がる中、黒い鎧の男――『鉄の牙』の団長が、馬を降りて私の方へと歩いてくる。  巨大だ。見上げなければ顔が見えない。  血のついた大剣を無造作に雪で拭い、彼は私を見下ろした。

「……おい、女」

 低い声。  殺された盗賊たちの末路が脳裏をよぎる。  私は彼らにとっても「獲物」でしかないのかもしれない。所持金を奪われ、あるいはそれ以上のことをされるのか。  恐怖で足が震える。  けれど、私は逃げなかった。逃げても無駄だと分かっていたし、何より、私の『目』が、彼の装備のある一点に釘付けになっていたからだ。

「……あなたの部下の右翼、展開がワンテンポ遅れていましたね」

 口をついて出たのは、命乞いでも悲鳴でもなく、ダメ出しだった。  自分でも何を言っているのかと思ったが、止まらなかった。

「雪原での機動力を考慮するなら、軽装歩兵を両翼に配置し、重装騎兵は中央突破に専念させるべきです。それから、あなたのそのブーツ。底がすり減っています。雪道では滑りやすく、剣を振るう際の踏ん張りが利きません。早急に修理するか、買い替えることをお勧めします」

 男が目を丸くした。  周囲の傭兵たちも、「なんだこの女?」という顔で私を見ている。  男はしばらく無言で私を見つめ――やがて、肩を揺らして低く笑った。

「ククッ……ハハハハハ! 面白い!」

 豪快な笑い声が、吹雪を吹き飛ばすように響き渡る。  彼は私の目の前まで来ると、ニヤリと口角を上げた。凶悪だが、どこか愛嬌のある笑みだった。

「盗賊に囲まれて、俺たち『鉄の牙』を前にして、震えながら説教を垂れる令嬢なんざ初めて見たぞ。……いい度胸だ」

 彼は大きな手を差し出した。  ゴツゴツとして、タコだらけの、武人の手。

「俺の名はヴォルフガング。お前、名は?」 「……エリス。エリス・フォン……いえ、ただのエリスです」 「そうか、エリス。お前のその目、気に入った。ただの飾りもんじゃなさそうだ」

 ヴォルフガングは、私の短剣を握りしめて白くなった指先を、そっと、驚くほど優しく包み込んだ。

「俺のところに来い。その知恵と度胸、俺の団で活かしてみねぇか? ……ついでに、俺の嫁になれ」

「……は?」

 予想外すぎる言葉に、私の思考が停止した。  傭兵団? 嫁?  展開が急すぎる。  だが、彼の手の温かさは、凍えきった私の手にじんわりと染み渡ってきた。  フェルディナンドの冷たい言葉とは違う、確かな熱量を持った言葉。

 これが、私――「魔力なし」と捨てられた令嬢エリスと、「剣聖」と呼ばれる叩き上げの傭兵王ヴォルフガングとの出会いだった。

 そして、この出会いがやがて、腐敗した王国の歴史を塗り替え、私を捨てた元婚約者たちを恐怖のどん底に叩き落とすことになるのだが――それはまだ、少し先の話である。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

婚約破棄から50年後

あんど もあ
ファンタジー
王立学園の卒業パーティーで、王子が婚約者に婚約破棄を宣言した。王子は真に愛する女性と結ばれ、めでたしめでたし。 そして50年後、王子の孫の王子は、婚約破棄された女性の孫と婚約する事に。そこで明かされた婚約破棄の真実とは。

王国最強の天才魔導士は、追放された悪役令嬢の息子でした

由香
ファンタジー
追放された悪役令嬢が選んだのは復讐ではなく、母として息子を守ること。 無自覚天才に育った息子は、魔法を遊び感覚で扱い、王国を震撼させてしまう。 再び招かれたのは、かつて母を追放した国。 礼儀正しく圧倒する息子と、静かに完全勝利する母。 これは、親子が選ぶ“最も美しいざまぁ”。

【完結】私が誰だか、分かってますか?

美麗
恋愛
アスターテ皇国 時の皇太子は、皇太子妃とその侍女を妾妃とし他の妃を娶ることはなかった 出産時の出血により一時病床にあったもののゆっくり回復した。 皇太子は皇帝となり、皇太子妃は皇后となった。 そして、皇后との間に産まれた男児を皇太子とした。 以降の子は妾妃との娘のみであった。 表向きは皇帝と皇后の仲は睦まじく、皇后は妾妃を受け入れていた。 ただ、皇帝と皇后より、皇后と妾妃の仲はより睦まじくあったとの話もあるようだ。 残念ながら、この妾妃は産まれも育ちも定かではなかった。 また、後ろ盾も何もないために何故皇后の侍女となったかも不明であった。 そして、この妾妃の娘マリアーナははたしてどのような娘なのか… 17話完結予定です。 完結まで書き終わっております。 よろしくお願いいたします。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

すべて、お姉様のせいです

シエル
ファンタジー
私の姉は聖女だ。 我が家はごく普通の男爵家で、特に貧乏でも裕福でもない まったく特筆すべきことがない家である。 そんな我が家の長女であるアイラが、王立貴族学院へ 入学したことで『特別』になった。 お花畑ヒロインの家族もお花畑なの? そんなヒロイン体質の姉をもつ、セイカの苦労と涙の物語。 ※ 中世ヨーロッパがモデルの架空の世界です。 ※ ご都合主義なので、ご了承ください。

婚約破棄だ!と言われ実家に帰ったら、最推しに餌付けされます

黒猫かの
恋愛
王国の第一王子クレイスから、衆人環視の中 で婚約破棄を言い渡されたローゼン侯爵令嬢ノエル。

婚約破棄されたその後は、何も起きない日々でした

ふわふわ
恋愛
婚約破棄―― それは、多くの令嬢にとって人生を揺るがす一大事件。 けれど彼女は、泣き叫ぶことも、復讐に走ることもなかった。 「……では、私は日常に戻ります」 派手なざまぁも、劇的な逆転劇もない。 彼女が選んだのは、線を引き、基準を守り、同じ判断を繰り返すこと。 王宮では改革が進み、領地では生活が整えられていく。 誰かが声高に称えられることもなく、 誰かが悪役として裁かれることもない。 それでも―― 混乱は起きず、争いは減り、 人々は「明日も今日と同じである」ことを疑わなくなっていく。 選ばない勇気。 変えない決断。 名を残さず、英雄にならない覚悟。 これは、 婚約破棄をきっかけに 静かに日常を守り続けた一人の令嬢と、 その周囲が“当たり前”を取り戻していく物語。 派手ではない。 けれど、確かに強い。 ――それでも、日常は続く。

当て馬令嬢は自由を謳歌したい〜冷酷王子への愛をゴミ箱に捨てて隣国へ脱走したら、なぜか奈落の底まで追いかけられそうです〜

平山和人
恋愛
公爵令嬢エルナは、熱烈に追いかけていた第一王子シオンに冷たくあしらわれ、挙句の果てに「婚約者候補の中で、お前が一番あり得ない」と吐き捨てられた衝撃で前世の記憶を取り戻す。 そこは乙女ゲームの世界で、エルナは婚約者選別会でヒロインに嫌がらせをした末に処刑される悪役令嬢だった。 「死ぬのも王子も、もう真っ平ご免です!」 エルナは即座に婚約者候補を辞退。目立たぬよう、地味な領地でひっそり暮らす準備を始める。しかし、今までエルナを蔑んでいたはずのシオンが、なぜか彼女を執拗に追い回し始め……? 「逃げられると思うなよ。お前を俺の隣以外に置くつもりはない」 「いや、記憶にあるキャラ変が激しすぎませんか!?」

処理中です...