「魔力がない」と婚約破棄されましたが、私を拾ったのは剣聖と呼ばれる傭兵王でした〜金で地位を買った元婚約者様、私の夫に勝てると思いましたか?〜

放浪人

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第十一話:新しい領地〜魔境と呼ばれる荒野で、私が最初にしたことは「トイレ掃除」でした〜

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 東の地平線が、赤く燃えるような夕陽に染まっていた。  王都を出発してから三週間。  私たち一行を乗せた馬車は、舗装された街道を外れ、ゴツゴツとした岩場と乾いた砂が広がる荒野を進んでいた。

 ガタン、と車輪が大きな石に乗り上げ、車体が激しく揺れる。  私は窓枠にしがみつきながら、外の景色を凝視した。

 荒れている。  想像以上だ。  木々は枯れ果て、地面はひび割れ、風が吹くたびに茶色い砂煙が舞い上がる。  生き物の気配は薄く、時折、岩陰からトカゲのような魔獣が顔を覗かせるだけだ。

「……ひでぇな、こりゃ」

 対面に座るヴォルフガングが、渋い顔で呟いた。  彼は新しい領主として、一応は貴族らしい上質な服(私が無理やり選んで着せた)を身に纏っているが、その表情は戦場にいる時よりも険しい。

「『東の荒野』とは聞いていたが、ここまで何もないとはな。……なぁエリス、本当にここで人が暮らせるのか?」 「暮らせますよ。いえ、暮らせるようにするのです」

 私は地図を広げ、現在地を確認した。  この一帯は、かつては王国の一部だったが、魔獣の被害と度重なる干ばつで放棄され、半ば無法地帯となっていた場所だ。  王家がヴォルフガングにこの地を与えたのは、厄介払いの意味合いも強いだろう。  『荒れ地をくれてやるから、勝手に開拓しろ。失敗しても知らん』というわけだ。

 だが、私にとっては好都合だった。  既得権益にまみれた王都や、しがらみの多い既存の領地よりも、ゼロから作り上げることができるこの場所の方が、私の『内政チート』……いえ、経営手腕を存分に発揮できるからだ。

「見えてきましたよ、団長。あれが私たちの新しい拠点、領主の館です」

 私が指差した先。  小高い丘の上に、石造りの建物が見えてきた。  ……館、と呼ぶには、いささか抵抗がある代物だったが。

 屋根は半分崩れ落ち、壁には蔦が絡まり放題。窓ガラスは割れ、中からは不気味な鳥が飛び立っていく。  幽霊屋敷、あるいは廃墟と呼ぶのがふさわしい。

「……あれがか? 俺たちの城か?」 「ええ。リフォームのしがいがありそうですね」 「前向きだなぁ、お前は……」

 ヴォルフガングが頭を抱える横で、私は目を輝かせた。  ボロボロであればあるほど、燃えるというものだ。

          ◇

 館の前には、この地に住む数少ない住民たちが集まっていた。  全部で五十人ほどだろうか。  彼らは一様に痩せ細り、着ている服はボロボロで、泥と煤にまみれていた。  その目は死んだ魚のように濁り、新しい領主である私たちを見ても、期待どころか、敵意と諦めが入り混じったような視線を向けてくる。

「……また新しい領主様か。どうせすぐに逃げ出すさ」 「税を取ろうにも、俺たちにはもう何も残ってねぇよ」 「魔獣のエサが増えただけだ」

 ヒソヒソと交わされる陰口。  無理もない。  記録によれば、過去にこの地に派遣された領主は三名。  一人は魔獣に食われ、一人は発狂して逃亡し、最後の一人は住民から搾取しようとして暴動を起こされ、行方不明になったという。  彼らにとって、領主とは「災厄」以外の何物でもないのだ。

 馬車から降りたヴォルフガングを見て、住民たちがざわめいた。  身長二メートル近い巨躯に、黒い鎧(移動中は着替えていた)。背中には身の丈ほどの大剣。  どう見ても貴族には見えない。山賊の親玉か、魔王の使いだ。

「ひっ……殺される!」 「命だけはお助けをぉ!」

 子供が泣き出し、老人たちが地面にひれ伏す。  ヴォルフガングが困ったように頭を掻いた。

「おいおい、俺は何もしてねぇぞ。……エリス、どうすりゃいい?」 「まずは挨拶です。堂々としていてください」

 私は一歩前に進み出た。  スカートの裾を摘み、優雅にカーテシーをする。相手が泥まみれの農民だろうと、礼節を欠いてはいけない。

「初めまして、皆様。この度、この地を治めることになりました、辺境伯ヴォルフガングの補佐を務めます、エリスと申します」

 私の声は、荒野の風に乗ってよく響いた。  住民たちが顔を上げ、狐につままれたような顔で私を見る。

「こちらは領主のヴォルフガング。見ての通り、少し強面ですが、部下思いの頼れるお方です。……さて、長旅で疲れました。まずは館を使わせていただきたいのですが」

 私は背後の廃墟を見上げた。  近くで見ると、その惨状はさらに際立っていた。  玄関の扉は蝶番が外れて傾き、中からはカビと腐敗臭が漂ってくる。

「……あそこは、化け物が出るだよ」

 古老らしき男性が、震える声で言った。

「夜になると、亡霊の呻き声が聞こえる。誰も近づかねぇ。領主様も、命が惜しけりゃ他所へ行ったほうがいい」 「化け物、ですか。それは頼もしい。我が団長は化け物退治の専門家ですので」

 私はニッコリと笑い、ヴォルフガングに合図を送った。  彼は「やれやれ」と肩をすくめ、大剣を引き抜いた。

「よし、挨拶代わりだ。……掃除するぞ!」

 彼は扉を蹴破り、ズカズカと館の中へと入っていった。  直後、ギャァァァッ! という悲鳴と共に、中から数匹のゴブリンが飛び出してきた。  亡霊の正体は、住み着いた小鬼だったようだ。

「オラァッ!!」

 ヴォルフガングの剣が一閃する。  逃げ惑うゴブリンたちが、一瞬で肉塊へと変わる。  その圧倒的な暴力――もとい、武力を目の当たりにして、住民たちは度肝を抜かれていた。

「す、すげぇ……」 「ゴブリンを一撃で……!」

 これで、まずは「力」を見せつけることができた。  次は「知恵」と「慈悲」を見せる番だ。

「『鉄の牙』の皆さん、作業開始です! 日が暮れるまでに、一階部分だけでも住めるようにしますよ!」

 私の号令で、連れてきた五十名の精鋭傭兵たちが動き出した。  彼らは武器を置き、箒と雑巾、そして工具を手にする。  慣れた手つきで壊れた家具を運び出し、床を磨き、窓枠を修繕していく。  その手際の良さは、本職の大工顔負けだ。  何しろ、彼らは私が徹底的に仕込んだ「掃除のプロ」なのだから。

 住民たちは、ポカンと口を開けてその様子を眺めていた。  凶悪な見た目の傭兵たちが、鼻歌交じりに掃除をしている光景は、彼らの常識を遥かに超えていたに違いない。

          ◇

 翌日。  私は住民の代表者を集め、現状の聞き取り調査を行った。  場所は、見違えるように綺麗になった館の広間だ。  集まったのは、村長とその息子、そして数名の長老たち。  彼らは出された温かいハーブティーとお菓子に手をつけようともせず、緊張した面持ちで縮こまっている。

「さて、現状の問題点を整理しましょう」

 私は羊皮紙に書き出したメモを読み上げた。

「一、水不足。井戸が枯れかけ、川の水も濁っている」 「二、食料不足。土地が痩せて作物が育たず、備蓄も底をついている」 「三、魔獣被害。夜になると畑が荒らされ、家畜が襲われる」 「四、衛生環境の悪化。疫病の兆候が見られる」

 村長が、力なく頷いた。

「……その通りです、領主様。俺たちにはもう、どうすることもできねぇ。若いもんは皆、街へ出て行っちまった。残ってるのは、逃げる力もねぇ年寄りばかりだ」 「水さえあれば……せめて水さえあれば、麦くらいは育てられるんだが……」

 彼らの言葉には、深い絶望が滲んでいた。  水。  それが全ての根源だ。  水がなければ作物は育たず、人は生きられない。衛生状態も悪化する一方だ。

「井戸は、どのくらいの深さまで掘りましたか?」 「十メートルほどです。昔は水が出たんですが、ここ数年の日照りで……」 「ふむ。十メートルですか」

 私は窓の外、荒涼とした大地を見つめた。  確かに、地表は乾き切っている。  だが、植生を観察すると、気になる点があった。  枯れ木の根元に、わずかに青々とした草が生えている場所がある。そして、その近くには特定の虫が群れている。

「ヴォルフ、地図を」

 私はヴォルフガングが持ってきた広域地図を広げた。  古い時代の測量図だ。  等高線と、かつての川の流れが記されている。

「……やはり。この地形、地下水脈がありますね」

 私が指差したのは、館の裏手にある小高い丘の麓だ。  そこはかつて川が流れていた場所であり、地層が窪んでいる。  水は低いところへ流れる。地表の川が干上がっても、地下深くの岩盤の上には、水が溜まっている可能性が高い。

「ここを掘りましょう。三十メートル……いえ、五十メートル掘れば、必ず水が出ます」 「ご、五十メートル!? そんな深さ、人間の手じゃ無理だ!」

 村長が叫ぶ。  確かに、人力で五十メートル掘るのは至難の業だ。崩落の危険もあるし、酸素不足にもなる。  だが、私たちには『鉄の牙』がいる。

「団長、出番ですよ。あなたの『力』と、彼らの『技術』を見せてあげてください」 「へっ、穴掘りか。地味な仕事だが、まぁいい運動にはなるか」

 ヴォルフガングはニヤリと笑い、腕まくりをした。

          ◇

 井戸掘り工事は、傭兵団総出で行われた。  ヴォルフガングが先頭に立ち、巨大なツルハシを振るう。  彼の怪力にかかれば、硬い岩盤も豆腐のように砕け散る。  その後ろで、工兵出身の傭兵たちが木枠を組み、崩落を防ぎながら土砂を運び出す。  滑車とロープを使った搬出システムは、私が設計したものだ。

 住民たちも、最初は遠巻きに見ていただけだったが、傭兵たちの懸命な姿に心を打たれたのか、次第に手伝うようになった。  土砂を運ぶ者、水を配る者、食事を作る者。  荒野に、久しぶりに活気のある声が響いた。

 そして、三日目の夕方。

「水だ! 水が出たぞぉぉぉ!」

 穴の底から、歓喜の声が上がった。  地下五十メートル。  私の読み通り、岩盤を突き破った先から、清冽な地下水が噴き出したのだ。

「うおおおおっ! すげぇ! 冷たくて美味ぇ!」 「神様! 領主様! ありがとうございます!」

 汲み上げられた水を見て、住民たちは抱き合って泣いていた。  泥だらけの顔をくしゃくしゃにして、命の水を口に含む。  その光景を見て、私も胸が熱くなった。

「……やったな、エリス」

 泥まみれのヴォルフガングが、白い歯を見せて笑いかけてきた。  彼の手はマメだらけで、血が滲んでいる。  けれど、その手はどんな宝石よりも美しく、頼もしく見えた。

「ええ。ですが、これで終わりではありません。水が出たら、次は『土』です」

 私は次なる計画に移った。  水があっても、土地が痩せていては作物は育たない。  肥料が必要だ。  しかし、肥料を買う金も、家畜の糞も足りない。  ならば、どうするか。

「村長さん。村のトイレはどこにありますか?」 「ト、トイレですか? そんな立派なもんはありませんよ。みんな、その辺の茂みか、川のそばで……」 「それがダメなのです!」

 私は声を荒らげた。  この村の衛生環境は、最悪だった。  排泄物は垂れ流し、ゴミは放置。これでは病気が蔓延するし、何より『資源』の無駄遣いだ。

「今日から、排泄物は全て『回収』します。専用の壺を用意し、そこに溜めてください。そして、生ゴミや落ち葉と一緒に発酵させ、堆肥を作ります」

 いわゆる『コンポスト』だ。  中世レベルの世界では忌避されがちな人糞肥料だが、適切に発酵させれば、病原菌を死滅させ、最高の肥料になる。  さらに、私はもう一つの『肥料』に目をつけていた。

「それと、団長。夜に出る魔獣ですが……狩ったら、燃やさずに死骸を持って帰ってきてください」 「あ? 食うのか? マズいぞ、あいつら」 「食べません。骨と肉を砕いて、これも肥料にします。魔獣の体には魔素が含まれています。それが土壌に溶け込めば、作物の成長を促進させる『魔法の肥料』になるはずです」

 私の仮説に、ヴォルフガングは目を丸くした。

「魔獣を……肥料に? そんなこと考えた奴、今までいねぇぞ」 「だからこそ、やる価値があるのです。常識に囚われていては、この荒野は変えられません」

          ◇

 それからの日々は、まさに『開拓』の日々だった。  傭兵たちは剣をクワに持ち替え、荒れ地を耕した。  住民たちは肥料作りに精を出し、魔獣の死骸と排泄物を混ぜ合わせるという、鼻が曲がりそうな作業にも文句一つ言わずに従った。  彼らは知ったのだ。  自分たちの出したゴミが、やがて黄金の麦に変わる未来を。

 そして、一ヶ月後。  私たちの目の前には、信じられない光景が広がっていた。

 かつてひび割れていた大地に、青々とした若葉が芽吹いていたのだ。  『魔法の肥料』の効果は絶大だった。  魔素を吸収した土壌は、通常の数倍の速度で作物を育て上げようとしていた。

「こ、こんなことって……」 「奇跡だ……これは奇跡だ!」

 村長が震える手で、芽吹いたばかりの麦を撫でている。  その目からは、大粒の涙がこぼれ落ちていた。

「奇跡ではありません。あなたたちの努力と、知恵の結晶です」

 私は静かに告げた。  隣で、ヴォルフガングも満足げに頷いている。

「へっ、剣を振るうより疲れちまったが……悪くねぇ気分だ」

 彼の顔には、戦場で勝利した時とは違う、穏やかで充実した笑みがあった。  破壊ではなく、創造の喜び。  それを、この『剣聖』も感じ取ってくれたようだ。

「さあ、まだ始まったばかりですよ。次は『道』を整備して、商人を呼び込みます。そして、この村を大陸一の交易都市にします!」

 私の宣言に、住民たちと傭兵たちが一斉に歓声を上げた。  その声は、かつて荒野に響いていた絶望の嘆きではなく、希望に満ちた凱歌だった。

 私の『内政チート』は、まだ止まらない。  水と土を手に入れた私たちは、次なるステップへと進む。  それは、経済と流通の改革。  かつて私を捨てた王国が、指をくわえて羨むような、豊かな国を作るために。
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