有能婚約者を捨てた王子は、幼馴染との真実の愛に目覚めたらしい

マルローネ

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23話 国王陛下に会う その1

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 あの重要な舞踏会から数日が経過した。

 私は現在、アルゼイ様と一緒に宮殿内に来ている。あの日から特に何か急激に物事が展開したということはなかったけれど、私は国王陛下と王妃様のことが心配だったのだ。


「アルゼイ様、前の舞踏会で国王陛下が来られなかったのには、何か意味があるのでしょうか? 体調を崩されているとか……?」

「ん? いや、父上のボストン、母上のレルマの二人は元気だぞ」


 サラッとアルゼイ様はおっしゃるけれど、ではなぜ隣国のエラルド王国の貴族達が出席する舞踏会に参加されなかったのかしら? 王子殿下は3人とも参加していたのに……それだけ、彼らのことを信用しているということ?


「ではなぜ、出席されなかったのでしょうか?」

「エラルド王国との関係性については話しただろう?」

「ええ、聞きました」

「表向きの仲はともかくとして、裏では探り合いが行われている関係……簡単に国家のトップを出すわけにはいかないと議会で決定したようだ。もちろんこの話は非公式のことなので、他言は無用でお願いする」

「畏まりました、しかし……」


 いくら議会の決定とはいえ、ボストン陛下とレルマ王妃の二人が参加しないことに承諾したのが驚きだった。私はもっと別の理由だと思っていたのだけれど……意外と普通というかなんというか。

「納得しづらいか?」

「はい、納得は出来ません」

「案外、ハッキリ言うのだな、エリザは。意外な一面というかなんというか……」

「私はアルゼイ様のサポート役としてのお仕事がございますので……そこに関連する内容でございましたら、ハッキリと申した方が良いかと思っております」


 私の身勝手な言葉と映るかもしれない。でも、アルゼイ様は私を救ってくれたお方でもある。国王陛下が今回出席しないことで、アルゼイ様の評価にも影響が出るのだとしたら……納得出来ないのは当然だった。


「ふむ……なら、父上に会いに行くか。今回の舞踏会不参加の真相を聞けるかもしれないぞ?」

「さ、左様でございますね……可能なのでしたら、是非……」

「よし、善は急げだ。エリザの考えをアピールするだけでも、サンマルト王国の今後に繋がっていくかもしれないからな」


 国王陛下とは少し前にお会いしているけれど、国のトップに謁見するという行為は、何度やっても緊張してしまうものだ。今回もアルゼイ様がいらっしゃらなければ、上手く話せる自信はないし……。

 でも、シリカ達からも認められている私のサポート能力。国王陛下達に真相をお伺いし、何かご助言できることがあれば、サンマルト王国の発展に繋がるのではないだろうか? 私はそうなることを期待して歩を進めていた。
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