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32話 その後のお話 その2
しおりを挟む「私のことはどうでも良いではありませんの。それよりも……お二人の関係はどうなんですか?」
「な、なに……何を言っているんだ?」
「り、リシア様……?」
リシア様がルドルフ様とどうなったのかを聞いていたはずなのに……話の流れはいつの間にか変わっていた。
私とフラック様のことになっている……マズイ、図られた感じがするわ。
「お二人の夜は、うふふふふ……とても激しいのでしょうね」
下手すると不敬罪に問われかねない発言だ。リシア様はギリギリを攻めるのが好きなんだろうか?
「いや、想像力が豊かなのは良いことだが……私とエメリ嬢はそんな中ではないぞ?」
「そ、そうですよ……! フラック王子殿下は私を聖女として雇ってくれた、大切なお方ではありますが……」
流石に恋人同士のように見られたら、フラック様に対して失礼だ。リシア様の悪ふざけは少し行き過ぎているわ。
「うふふ、ごめんなさい。ですが決して、からかっていたわけではありませんのよ」
「えっ……それって……」
「私の目から見ましても、お二人はとてもお似合いに思いますわ」
そ、そうだろうか……もし本当なら嬉しいけれど。フラック様の方を見てみると彼は少し照れているようだった。
「ん、そうか……まあ、嬉しいことではあるな。エメリ嬢……いや、エメリ」
「え、ええ……そうでしょうか!?」
急に呼び捨てにされ、私は戸惑ってしまった。フラック様の様子がおかしいような気がする……あれ?
「エメリ、私のことは嫌いだろうか?」
「いえ、そんなことあるはずがありません! フラック様は私の恩人ですし、それに……」
ラグディ様やルドルフ様から私を救ってくれたヒーローだ。そして……昔から知っており、初恋の人でもあるのだから。だから、彼のことを嫌いであるはずはない。数年振りに再会した時も本当に嬉しかった。
「それに、なんだい?」
「フラック様は……私の初恋のお方ですので……」
「まあ! まあまあまあ……!」
リシア様はなんだかテンションがおかしくなっていた。私はとても恥ずかしいことを言ってしまった気がする……でも、事実だし問題があるわけではないはず。
「フラック王子殿下、ここは男らしいお返事が期待されていますよ?」
「分かっているさ、リシア嬢。……エメリ」
「は、はい! フラック様!」
フラック様の顔は真っ赤になっている……でも、その表情からどういう返事が来るのかは予想出来ていた。
「君が良ければその……お付き合いの方を考えないか?」
「フラック様……はい、喜んで!」
私は大きく頷いて答えた。やっぱり予想通りだったけど、リシア様が居る前って言うのがかなり恥ずかしかった……。
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