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35話 その後のお話 その5
しおりを挟む「ミアース夫人は上手くやっているだろうか」
「フラック様は聞いていないのですか?」
本日も宮殿での仕事を終え、フラック様と過ごしていた。結婚を考える相手が第三王子殿下となると……なんとも不思議な気分だ。そんな彼とこうして過ごすのは、もう日課となっていた。
「済まない……別方面での仕事があって、ミアース夫人の方に手が回っていなかったんだ」
「いえ、大丈夫ですよ。お母様はこの前、屋敷に戻って来ていましたから」
「そうだったのか? それで何か言っていたか?」
お母様がコーブル公爵家の事業を手伝うようになって2カ月が経過している。私もいくら監視付きとはいえ、ルドルフ様やラグディ様の元にお母様が行くのは心配だった。しかし……。
「ラグディ様もルドルフ様も人が変わったようだと言っていましたね」
「本当か……? まあ、状況を考えればそうなるしかないのだがな」
「そうですね。ラグディ様達はなぜかお母様に敬語を使っているようですよ。追加報酬としてボーナスも支払っているとか……」
そこまで話した段階でフラック様は、急に吹き出した。えっ、そんなに面白いことを言ったかしら?
「どうしました、フラック様?」
「いやいや、済まない……あのラグディ殿が、まさかミアース夫人に敬語を話すことになるなんてな。ラグディ殿としてもそんなことになるとは、夢にも思っていなかっただろう」
「そうですね……」
ビックリする程の屈辱なはずだ……でも、そうでもしないと彼らだけでは事業の生産効率を戻すことは難しいでしょうからね。ルドルフ様が私に婚約破棄をした時は、生産効率はむしろ上げられると考えていたんでしょうけれど。
今ではまず、戻すことで精一杯っていうのが笑える。
「しかし、これでコーブル家は大人しくするしかなくなったわけだ。とりあえずは一件落着と言えそうか」
「そうかもしれませんね」
本当の一件落着は彼らが私達にしっかりと謝罪した後のような気がするけれど、まあとりあえずは十分かな。
「あとは……私達の問題だな、エメリ」
「はい、フラック様」
「おいおい、こうして二人きりの時は敬語は無しにしようと言ったじゃないか」
「う……それはとてもキツイんですが……」
フラック様は私に対して敬語を使わないように求めているのだ。第三王子殿下に普通にしゃべるのは、とても勇気のいることだ。でも、私達の関係なら、それを超えて行かないといけないのかもしれない。
ルドルフ様やラグディ様の一件を超えた時のように。まあ、全く違う方向性だけれど……。
「ええと……フラック」
「ああ、エメリ」
「わ、私を幸せにしてよね? 信じているから……」
「く、ぷくくくく……固いぞ、エメリ」
「ちょ、笑わないでくださいよ! こっちも必死でやっているんですから……!」
この状況で笑うなんてフラック様は酷いと思う。私は怒ってしまったけれど、すぐに彼に抱きとめられた。
「幸せにするさ、エメリ。二人で共に歩んで行こう」
「うん、信じてるから……」
「子供もたくさん欲しいところだな」
「それに関しては、結婚してから決めましょうか」
「分かったよ」
私達にはまだまだ時間がある。お互いに醜いところも含めて知るだけの時間を過ごそう。困難もあるだろうけれど、そういったものを乗り越えてフラックと結婚を迎えるのだ。
私の将来の計画はもう既に始まっている。
おしまい
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最後まで見ていただいてありがとうございました!
ある意味婚約破棄までは無償で聖女の力を利用し今は正当な報酬で聖女の力を利用させて貰えているとか得しかしてないのでは無いだろうか
そう言う考え方も確かにありますね……なるほど
でもまあ、王家の監視の元なので、ざまぁは成立したと思います
何とか挽回しようと画策してるけど下手なことをしたら今度こそ没落まっしぐら( ̄ー ̄)ニヤリ
そうですね……最早、一生逆らうことは出来ないでしょうしね……