異世界日帰りごはん 料理で王国の胃袋を掴みます!

ちっき

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あんこ!

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「チハル、教会の者がお伺い来てますけどどうします?」
 タコ飯パーティの翌日、朝からまったりしている千春にサフィーナが声をかける。

「なんだろ、孤児院関係かな?」
「それでしたら商業ギルドのメイソンさんが言うと思いますけど、用件が手紙に書かれて無いのが気になりますね。」
「だよねぇ、うん、会うよ、今いるの?」
「いえ、チハルの都合を聞いてから来ます、いきなり来る事はありませんから、王族にアポイントを取りに来たんですよ。」
「別に良いけどねぇ。」
「良くありません。」
「あははは。」
「それではお受けしますね。」
「サフィー、教会行ってみたい。」
「・・・また、いきなりねぇ。」
「良いじゃん、暇だしw」
「いつ行きます?」
「朝食食べたら行く!」
「はいはい。」
 サフィーナはため息をつきながらも微笑み、返事の手紙を書くと、部隊の者に渡す。

「千春どっか行くの?」
「ちょっと教会行ってくる、ヨリも行く?」
「私はアリンさんとデート。」
「魔法の研究がデートかい。」
「いいのー、楽しければデートなのー。」
「ミオはエーデルさん、レナは宰相さんとデート、ソラ達は魔法の訓練だったね。」
「ルーカスさんとデートとか言わないで、悲しみMAXじゃん。」
「終わったらホーキンさんとデートしなよ。」
「ホーキンさんは、ちがうもん。」
「はいはい、ご飯食べに行く人ー。」
「「「「「「はーい!」」」」」」
 千春達は王宮の食堂に行き、それぞれ食事をすると移動していった。

「サフィーどうやって行くの?」
「馬車ですよ。」
「箒でピューって行った方が早く無い?」
「ダメですよ、街に行くのですから護衛は必要です。」
「護衛居るじゃん。」
 千春はサフィーナを両手の人差し指でツンツンと差す。

「護衛と分かる者を付ける事も必要なんですよ、ハルトも言ってたでしょう?」
「はーいサフィーママ。」
 モリアン、ラルカは麗奈と青空達に付き、千春にはサフィーナとサリナが付いて来る。

「で、なんでハルトが居るのでしょうか?」
 馬車まで来ると、腰に手を当て立っているハルトが居た。

「出かけるなら一声かけろと言ってるだろう。」
「あー、忘れてた。」
「忘れるなよ、護衛も連れて行くこと。」
「誰を?」
「エーデルかホーキンを連れて行けば良いだろう。」
「エーデルさんはダメー、ホーキンさんも麗奈が宰相さんと話し終わったら用事が出来るかもだからダメー。」
「・・・スチュア、スタン、俺の警護は要らん、チハルについて行ってくれ。」
「「はっ。」」
 執事の恰好をした2人は返事をすると馬車に向かう。

「もー、ルプとロイロも居るのに。」
「だーめーだ。」
「はーいわかりましたー。」
 エンハルトは千春の頭をポンポンと叩くと、城に戻って行った。

「もう、過保護すぎ!」
「チハルもそろそろ慣れてください。」
「それじゃ行こう!」
 千春は話を逸らすように馬車に乗り込む、ロイロはドラゴンの姿で城の上に、ルプは馬車の横で待機している、そして馬車が動き出し、教会に向かった。


--------------------------


「教会行くの初めてだけど近いの?」
「近いですよ、新しく王都に作り直しましたから。」
「あー、そう言えば活動拠点を王都にするって言ってたね、北方の教会がある国は大丈夫なの?」
「さぁ?詳しく聞いてませんね、大丈夫なんじゃないですか?」
 トコトコと馬車は走り、2人が話しをしていると、程なく馬車が止まる。

「チハル様到着しました。」
「ありがとうスチュアさん。」
 スチュアは頭を下げ、千春をエスコートし馬車から降ろす。

「・・・これ?」
 千春は教会の建物を見上げ呟く。

「はい、ホウラーク教会王国支部ですね、本部とは流石に言ってませんが。」
「すごいなぁ、教会ってお金持ってるんだねぇ。」
「そうですね、あと王都の貴族がこぞって寄付をしておりますので。」
「そうなの?」
「それはそうでしょう、チハルが聖女で女神アイトネ様を呼んでいるのは周知の事実ですから、その女神を祀る教会ですよ?恩恵が少しでもと寄付くらいしますよ。」
「神様が居るならそうなるかぁ。」
 千春とサフィーナは教会を見上げながら話しをしていると教会から人が飛び出てくる。

「聖女チハル様!お早い御着きで!!!」
 教皇になったデクスターが飛び出て来ると、チハルに声を掛ける。

「おはようございます、ご用事の様だったのでお伺いしました。」
「ははぁ!申し訳ございません!」
「用事の内容が無かったんですけど、どういったご用件で?」
「はい!詳しくお話をさせて頂きますので中へどうぞ!」
 デクスター自らチハルの案内をし、デクスターの前の者は奥に走って行った。

「こちらで御座います。」
 豪華ではないが、綺麗な扉を教会の者が開く、千春とサフィーナ、サリナ、ルプと続き、スチュアとスタンは最後に入る。

「どうぞ、お座りください。」
「ありがとうございます、で?」
「はい、単刀直入に言いますと、えー、あんこと言う物の作り方を教えて頂きたく。」
「はぃ?あんこ?」
「はい、あんこだそうです。」
「・・・アイトネ案件か!」
「・・・はい、その通りで御座います。」
「もぉー、ちょっとまってくださいね、あんこ作るのはそう難しくないんですけど・・・アイトネぇ!!!!」
((・・・・・))
 千春はアイトネを呼ぶが、声が繋がっている感じはするのに返事は聞こえない。

「ちょ!チハル様!?」
「聞こえてるでしょー、アイトネー。」
((怒ってる?))
「怒ってないよ、お願い出来ないの知ってるから独り言っぽく言ってって言ったじゃん。」
『だってー、説明し難いんだもん、それにカグヤちゃんにもらった和菓子がすごく美味しかったんだもん。』
 アイトネはしょんぼりしたまま千春の前に現れる。

「何処の和菓子?」
『キョウトのシニセって言ってたわ。』
「そりゃ美味しいだろうね、そう言う所の餡子は特別だから同じくらいに美味しい物は出来ないよ?」
『そうなの?』
「前にどら焼きあげたじゃん。」
『あれも美味しかったわー、でもあんなに甘くなくて、香りも良くて美味しかったの。』
「まぁ良いけど、材料あるのかな。」
『有るわよ!』
「小豆?」
『えぇ!王都でも売ってるわ♪』
「マジで?砂糖はあるから、あとは重曹は無いから煮込むだけの作ってみるかな。」
『やった!』
 千春とアイトネのやり取りを呆けた顔で見ていたデクスターは我に返る。

「ア・・アイトネ様!」
『デクスターちゃんご苦労様、チハルに作り方聞いて奉納してね♪』
「ははぁ!」
 アイトネはそう言うと姿を消した。

「・・・はぁ、豆買いに行くかぁ!」
「仕方ありませんね、アイトネ様案件でしたら無下にも出来ませんから。」
「女神様も大変ですね、チハル様に欲しい物言えないんですね。」
「遠まわしに言って来るけどねーw」
 チハル、サフィーナ、サリナはそう言うと立ち上がる。

「聖女チハル様!豆の種類が分かりませんので御一緒しても宜しいでしょうか!」
「デクスターさんが来ると仰々しいので、買い出しする人どなたか連れて行きましょうか。」
「はい!すぐに準備させますので!」
 デクスターも立ち上がり直ぐに部屋を出る。

「そう言う事で市場に行きまーす、スチュアさんスタンさんオッケー?」
「「はっ。」」
 皆はそう言うと部屋を出る、そして馬車まで戻る事にした。












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