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新たなる始まり
第295話-私の近衛騎士-
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ヤンの言葉に照れてしまって私は反応が出来なかった。
「は、反応してくれねぇとこっちが恥ずかしいんだけどなぁ」
微動だにしない私に不満を漏らす様に言った。
いや、私の方が恥ずかしいんだけど。
「ま、まぁそう言うこった。だから俺はお嬢について行く。いいだろ」
そんなことを言われて断れるはずない。
フランソワには悪い気もするけど、ヤン自身が選んでくれたならと自分に言い聞かせる。
「分かった。それじゃあお願い」
「任せとけ」
確かにヤンがいればこれからの旅は安心感が出る。
ただ、心配な事がある。
「でも後の事どうするの?」
「ん?」
「私予定だと半年くらいしかいないつもり。ずっとはこっちに居ないから。私が帰った後……」
「大丈夫だ。フランソワとも話はついてる。お嬢がいる間だけ俺はフランソワのとこの騎士じゃない。それだけだ」
本来騎士っていうのはそんな簡単なものじゃないはずだ。なんせ近衛なんだから。
それでもヤンは私について来てくれると言う覚悟を示してくれていた。
「ありがとう。ヤン」
照れる気持ちを押し殺して素直にお礼の言葉が出た。それほどまでに嬉しい出来事なんだ。
「え、えっと、つまり話はまとまったという事でよろしいのでしょうか?」
「うん。言葉通りヤンがついて来てくれるって」
「それは頼もしいですね」
男が1人いるだけでも確かに周りの見る目や危険度は変わってくるはずだ。しかもヤンであれば私達も信頼できる。
「そしたらよ。これからの予定聞かせてくれよ」
とりあえずはヤンに私達の旅の目的を話した。ヤンはそれを否定することも無く聞き終わって納得してくれた。
「それなら北に向かった方がいいかもな。そこそこ規模のある街がある」
「そこもフランソワの領内なの?」
「直接じゃないにしろ間接的にな。正確に言うとフランソワの親父さんのが影響力はでかい」
「流石、地元のことだとよくわかるのね」
「まぁ、色々あの辺も仕事で行ってたりしてたしな」
「近衛って基本身の回りのことだけだと思ってたけど違うんだ」
ゲームのイメージが強すぎて私はそんな仕事内容だと思っていた。
「4人もいらねぇしな。まぁ色々あるしな」
「あぁ、もしかして」
ヤンの言葉に反応したのはユリィだ。
拍手する様にして何か、思いついた様な仕草をしている。
「北の方と言うとマナタの方。流石はヤンさん、英雄ですね」
「さっきの仕返しならやめてくれよ。悪かった。でもあれはフランソワも言ってたんだからよ」
うっすらとだけど、ヤンとユリィの間にに火花が散っている様に見えた。
さっきも少し似た様な場面を見た気がする。
だけど、その反応を見て私は好奇心を抑えた。2人にとってそれぞれ嫌な話がある。それを私には掘り返す程の勇気が出なかった。
「は、反応してくれねぇとこっちが恥ずかしいんだけどなぁ」
微動だにしない私に不満を漏らす様に言った。
いや、私の方が恥ずかしいんだけど。
「ま、まぁそう言うこった。だから俺はお嬢について行く。いいだろ」
そんなことを言われて断れるはずない。
フランソワには悪い気もするけど、ヤン自身が選んでくれたならと自分に言い聞かせる。
「分かった。それじゃあお願い」
「任せとけ」
確かにヤンがいればこれからの旅は安心感が出る。
ただ、心配な事がある。
「でも後の事どうするの?」
「ん?」
「私予定だと半年くらいしかいないつもり。ずっとはこっちに居ないから。私が帰った後……」
「大丈夫だ。フランソワとも話はついてる。お嬢がいる間だけ俺はフランソワのとこの騎士じゃない。それだけだ」
本来騎士っていうのはそんな簡単なものじゃないはずだ。なんせ近衛なんだから。
それでもヤンは私について来てくれると言う覚悟を示してくれていた。
「ありがとう。ヤン」
照れる気持ちを押し殺して素直にお礼の言葉が出た。それほどまでに嬉しい出来事なんだ。
「え、えっと、つまり話はまとまったという事でよろしいのでしょうか?」
「うん。言葉通りヤンがついて来てくれるって」
「それは頼もしいですね」
男が1人いるだけでも確かに周りの見る目や危険度は変わってくるはずだ。しかもヤンであれば私達も信頼できる。
「そしたらよ。これからの予定聞かせてくれよ」
とりあえずはヤンに私達の旅の目的を話した。ヤンはそれを否定することも無く聞き終わって納得してくれた。
「それなら北に向かった方がいいかもな。そこそこ規模のある街がある」
「そこもフランソワの領内なの?」
「直接じゃないにしろ間接的にな。正確に言うとフランソワの親父さんのが影響力はでかい」
「流石、地元のことだとよくわかるのね」
「まぁ、色々あの辺も仕事で行ってたりしてたしな」
「近衛って基本身の回りのことだけだと思ってたけど違うんだ」
ゲームのイメージが強すぎて私はそんな仕事内容だと思っていた。
「4人もいらねぇしな。まぁ色々あるしな」
「あぁ、もしかして」
ヤンの言葉に反応したのはユリィだ。
拍手する様にして何か、思いついた様な仕草をしている。
「北の方と言うとマナタの方。流石はヤンさん、英雄ですね」
「さっきの仕返しならやめてくれよ。悪かった。でもあれはフランソワも言ってたんだからよ」
うっすらとだけど、ヤンとユリィの間にに火花が散っている様に見えた。
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だけど、その反応を見て私は好奇心を抑えた。2人にとってそれぞれ嫌な話がある。それを私には掘り返す程の勇気が出なかった。
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