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時を操った少女
第388話-魔法の使い方-
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満足に動ける状態なんかじゃない。それは自分が一番分かってる。
少し動くだけでも喉元に血が逆流してくる。それに痛みは継続もしている。治癒魔法が使えないのが虚しい。
だけど魔人も満足には動けないはずだ。あの右足は既に潰れてるんだから。
だからこっちが終わる前に魔人を倒す。
標的を見据えて魔法を飛ばす。
「地縛の竜」
僕の言葉と同時に足元の地面から双頭の竜の形を模した岩と土の混合物が魔人へと伸びていく。一直線に最速の動きとスピードで魔人へと襲いかかった。
「ちっ! うざってぇ」
左足と右肩に喰いついた魔法はそのまま魔人を地面に叩きつけた。
「双璧岩塵」
今度は動けない魔人の左右から魔力で固めた岩の壁を作って魔人を挟むように閉じた。
だが閉じ切る前に割れた。魔人側の抵抗によって。
「魔法の性能がさっきと違うなぁ! 手加減してやがったのか!」
「魔人相手にその余裕はないよ。むしろそんな事心配してる場合じゃないでしょ君」
読み通りだ。あいつはさっきの魔法で自分にもダメージが来ている。
「こっちの攻撃そんなに受けられるかな」
なら攻撃方法を切り替えていく。
「地縛の竜!」
さっき同様足元から魔人へと伸びるが、今度は避けられた。あっちも警戒している。
直接強い攻撃を当てなくていい。地縛の竜は致命的なダメージを与える攻撃じゃない。相手の行動を押さえつけるための魔法。
それ故に発生までとスピードが速い。だからさっきは当てることができた。当ててから強い魔法を放つつもりだったけどこっちは防がれた。
それでも狙いはもう一つあった。それは見極める事。
「零距離で君の魔法使ったら君にもダメージが入るでしょ」
最初あいつが右足を犠牲してこっちに来た時の事を思い出して見ると、それまではこっちの攻撃が届く前に魔法で防がれていた。だけどさっきと今回は身体に密着した魔法から解放されるために魔法を使った。それ故に自身にダメージが入っていた。
「だからどぉしたぁ!」
咆哮と共にこっちへと駆けてくる。近づかれて攻撃されたらこっちはもう耐えられない。
あんなボロボロの身体の割に速度は衰えていない。右足と左足は自身の魔法でもう潰れているのに、動きが衰えないのは予想外すぎた。
「相変わらず化け物みたいなやつだよ」
次の攻防で勝つにしろ負けるにしろ決着がつく。覚悟を決めた。
少し動くだけでも喉元に血が逆流してくる。それに痛みは継続もしている。治癒魔法が使えないのが虚しい。
だけど魔人も満足には動けないはずだ。あの右足は既に潰れてるんだから。
だからこっちが終わる前に魔人を倒す。
標的を見据えて魔法を飛ばす。
「地縛の竜」
僕の言葉と同時に足元の地面から双頭の竜の形を模した岩と土の混合物が魔人へと伸びていく。一直線に最速の動きとスピードで魔人へと襲いかかった。
「ちっ! うざってぇ」
左足と右肩に喰いついた魔法はそのまま魔人を地面に叩きつけた。
「双璧岩塵」
今度は動けない魔人の左右から魔力で固めた岩の壁を作って魔人を挟むように閉じた。
だが閉じ切る前に割れた。魔人側の抵抗によって。
「魔法の性能がさっきと違うなぁ! 手加減してやがったのか!」
「魔人相手にその余裕はないよ。むしろそんな事心配してる場合じゃないでしょ君」
読み通りだ。あいつはさっきの魔法で自分にもダメージが来ている。
「こっちの攻撃そんなに受けられるかな」
なら攻撃方法を切り替えていく。
「地縛の竜!」
さっき同様足元から魔人へと伸びるが、今度は避けられた。あっちも警戒している。
直接強い攻撃を当てなくていい。地縛の竜は致命的なダメージを与える攻撃じゃない。相手の行動を押さえつけるための魔法。
それ故に発生までとスピードが速い。だからさっきは当てることができた。当ててから強い魔法を放つつもりだったけどこっちは防がれた。
それでも狙いはもう一つあった。それは見極める事。
「零距離で君の魔法使ったら君にもダメージが入るでしょ」
最初あいつが右足を犠牲してこっちに来た時の事を思い出して見ると、それまではこっちの攻撃が届く前に魔法で防がれていた。だけどさっきと今回は身体に密着した魔法から解放されるために魔法を使った。それ故に自身にダメージが入っていた。
「だからどぉしたぁ!」
咆哮と共にこっちへと駆けてくる。近づかれて攻撃されたらこっちはもう耐えられない。
あんなボロボロの身体の割に速度は衰えていない。右足と左足は自身の魔法でもう潰れているのに、動きが衰えないのは予想外すぎた。
「相変わらず化け物みたいなやつだよ」
次の攻防で勝つにしろ負けるにしろ決着がつく。覚悟を決めた。
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