《完》義弟と継母をいじめ倒したら溺愛ルートに入りました。何故に?

桐生桜月姫

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続編

35 わたくしのお料理

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「いいえ、喜びを全うさせてあげてください」

 メアリーの言葉に、わたくしはもうどうしようもないくらいに眉を寄せた。

「………パンクズを持ってきたわ。メアリー、わたくしと一緒に食べてみましょう」
「………………はい」

 パンクズをぽいっと食べると、うぐうううぅぅぅーっとえげつない味がお口の中に広がって、ごっくんと飲み込むと、喉が焼けるようにひりついた。胃にえげつない痛みが広がってあまりの痛みにうずくまってしまう。

「うあ、あ、………、」
「………………、」
「うえ、あ、う、あ、」

 えずいていると、涙目で喉元を押さえているメアリーが背中をさすってくれた。

「と、トイレ………」

 うめく言うと、メアリーがわたくしのことを担いでトイレへと連れて行った。そして、吐き戻してなお痛む喉を抑えて、わたくしは調薬室へと向かった。胃薬と回復薬を調合するためだ。このままでは、わたくしの人間の食べ物とは到底思えないお料理によって、わたくしとメアリー、ライアンが死亡してしまうわ。
 わたくしはぱぱっと手早く調合すると、一気に滑っとした液体を口の中に流し込んだ。正直に言ってあまり美味しいものではないが、お薬だから仕方がない。わたくし特製のお薬は非売品・特別用にしなければいけないほどに効き目が良すぎる。よって、わたくしは何かあるたびに、必要な量のお薬を、必要になるたびに調合するようにしているのだ。

「メアリー、これを飲むのと、ライアンのところに持っていくように。胃薬と回復薬を混ぜ合わせたものよ。この胃荒れが多分少しは治るわ」
「………分かりました」

 躊躇いなくわたくしの作ったお薬をお口の中に流し込んだメアリーは、相変わらず美しい出立ちでライアンがいるであろう厨房のへと向かった。これでちょっとでもライアンのお腹の調子がマシになればいい。わたくしはそう願いながら、お薬のせいで起こってしまった眠気に争わず、ゆっくりと瞼を落とした。ゆりかごのような陽だまりの中での睡眠は心地よくて、わたくしは自室に戻らず、調合室で意識を落としてもらった。

 あぁ、後でメアリーに怒られてしまうわね………。

 意識が落ちる寸前に思ったのは、怒るとちょっとだけ怖い侍女に怒られてしまうという危惧だったが、そう思っても、わたくしは眠気に抗うことができなかった。

*******************

読んでいただきありがとうございます😊😊😊

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