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続編
44 わたくしの知らない言葉
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▫︎◇▫︎
それから一睡もできずに次の日になってしまい、わたくしはあくびを噛み殺して朝のお散歩に出発する。ティアラローズさまは未だにわたくしのお布団で眠っている。
『~~~~♪ーーー………………♪』
お母さまの歌を鼻歌で歌いながら、わたくしは薔薇園の中を歩き続ける。お義母さまが何かを聞きたそうにチラチラとこちらを伺っているが、そんなものは知ったことではない。わたくしはぎゅっと背伸びをしてくるんとターンする。
『ありがとう、我が子よ。生まれてくれて、ありがとう。そして、一緒にいられなくて、ごめんなさい』
………この言葉だけは、暖かいのに寂しさがあって、わたくしはいつも少しだけ苦しくなってしまう。わたくしはぎゅっと胸元を押さえてふわふわとスカートの裾を弄ぶ。
「………ありがとう、我が子よ。生まれてくれて、ありがとう。そして、一緒にいられなくて、ごめんなさい」
「え?」
「さっきの言葉の翻訳版。これは先妻のクロエさまのお言葉かしら?」
「………えぇ、そうよ。というか、お義母さまはこの不思議な言語がわかるの?どこの国の言葉にも当てはまらないはずだけれど………?」
わたくしは必死になって外国語全てを会得し、そしてお母さまの残してくださった言葉や歌の意味がそのどれとも決して当てはまることがなくて、どの言葉もさっぱり分からないことに絶望したことを思い出して、思わず苦々しい表情をしてしまう。何ともまあ、報われなかった話だ。
けれど、ローズバード公爵家の人間としてはどのみち必要なことなのだから、目標を持って高いポテンシャルで学べたことはいいことだったのではないと、わたくしは思ってみたりもしている。
「………さあ?何で分かるのでしょうね?私には興味のないことかしら?」
「そう、………ティアラローズさまも分かっているっぽいのだけれど、彼女は何で分かるのかしら?」
「そうね………、それは、ーーーだからよ」
お義母さまの話した言葉は、欲しい場面だけ綺麗さっぱりと抜けてしまっていて、わたくしはこてんと首を傾げた。
「お義母さま?」
「………いいえ、なんでもないわ。これはあなたの知らなくてもいいこと。世界の真理なんて知っても、面白くもなんともないわ」
*******************
読んでいただきありがとうございます😊😊😊
それから一睡もできずに次の日になってしまい、わたくしはあくびを噛み殺して朝のお散歩に出発する。ティアラローズさまは未だにわたくしのお布団で眠っている。
『~~~~♪ーーー………………♪』
お母さまの歌を鼻歌で歌いながら、わたくしは薔薇園の中を歩き続ける。お義母さまが何かを聞きたそうにチラチラとこちらを伺っているが、そんなものは知ったことではない。わたくしはぎゅっと背伸びをしてくるんとターンする。
『ありがとう、我が子よ。生まれてくれて、ありがとう。そして、一緒にいられなくて、ごめんなさい』
………この言葉だけは、暖かいのに寂しさがあって、わたくしはいつも少しだけ苦しくなってしまう。わたくしはぎゅっと胸元を押さえてふわふわとスカートの裾を弄ぶ。
「………ありがとう、我が子よ。生まれてくれて、ありがとう。そして、一緒にいられなくて、ごめんなさい」
「え?」
「さっきの言葉の翻訳版。これは先妻のクロエさまのお言葉かしら?」
「………えぇ、そうよ。というか、お義母さまはこの不思議な言語がわかるの?どこの国の言葉にも当てはまらないはずだけれど………?」
わたくしは必死になって外国語全てを会得し、そしてお母さまの残してくださった言葉や歌の意味がそのどれとも決して当てはまることがなくて、どの言葉もさっぱり分からないことに絶望したことを思い出して、思わず苦々しい表情をしてしまう。何ともまあ、報われなかった話だ。
けれど、ローズバード公爵家の人間としてはどのみち必要なことなのだから、目標を持って高いポテンシャルで学べたことはいいことだったのではないと、わたくしは思ってみたりもしている。
「………さあ?何で分かるのでしょうね?私には興味のないことかしら?」
「そう、………ティアラローズさまも分かっているっぽいのだけれど、彼女は何で分かるのかしら?」
「そうね………、それは、ーーーだからよ」
お義母さまの話した言葉は、欲しい場面だけ綺麗さっぱりと抜けてしまっていて、わたくしはこてんと首を傾げた。
「お義母さま?」
「………いいえ、なんでもないわ。これはあなたの知らなくてもいいこと。世界の真理なんて知っても、面白くもなんともないわ」
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