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2章 魔法の国ルクレイシア
魔物討伐11 :自責 (ファルside)
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クレアが崖から落ちた。
『影』からの報告が来たのは、魔物討伐中に民間に瘴気の被害が出たと報告を受けたときとほぼ同時だった。
『影』をつけたのは今回みたいな事態に備えてのことだったというのに、役目を全うできない隠密に怒りを通り越して呆れがやってきた。
すぐにでも行きたかったが、代理を任せられた俺が民の命を蔑ろにするわけにもいかなかった。
立場には責任が伴う、という父上の言葉が重くのしかかった。
まるで狙ったかのように被せられて、すぐにクレアのもとに行けないことがもどかしかった。
でもクレアは強い。
もちろん弱いところも知っているが、魔法に関しては魔力量以外で張り合える場所がないくらいにクレアは強い。
だから少し遅れても大丈夫だと判断したのがいけなかった─────。
俺から距離をとって様子を伺う濃紺色の髪の男は同い年くらいの顔つきをしている。
片耳についているサファイアのピアスが揺れる。
俺は男を見据えて指を鳴らした。
「───あぁッ!!」
その瞬間、地面から急に現れた十数本の氷の槍が、男の全身を前後から挟むようにして差し込まれた。
急なことに断末魔を上げた男は血を吐いて、槍に支えられて倒れられず悶えだした。
こいつに負けるほど、クレアが弱っていたなんて知らなかった。
俺は剣を下ろしてクレアの顔を見るために跪いた。
もともと白かった肌が、血すら通っていないかのように、まだ誰も踏んでいない雪のように白くなっている。
口もとから少しだけ空気の揺れを感じるから、まだ死んでいない。
それでも、息も絶え絶えだ。
赤い液体は、きっとクレアが吐いた血。
もう魔力が底をついて、生命力を削って魔法を使っている証拠。
「遅れてごめん………」
声が震える。
寒いからじゃない。
このまま一生返事が返ってこないことが怖いからだ。
俺はクレアの体を起こして、右腕を枕にするようにクレアの頭をのせて、口を少し開かせる。
魔力で相手を支配するときには触れている面積が大きいほど魔力が渡しやすく効率的だ。
ただ、より効率的なのは、自身の体液を直接飲ませることだ。
最終手段と言われているが、まさにそのときだろう。
氷属性でよかった。
こんなところで役に立つとは思わなかった。
でも、クレアが目を覚ましたときに嫌われたくないのと、血液よりは効率的じゃないから。
俺は腰につけていたナイフを取り出して、左手首を掻き切った。
勢いよく手首から流れ出る自分の血液を、俺はクレアの口もとに持ってきて無理やり飲ませる。
「……………ふっ、………うぅ」
幸いにもまだ食べ物や飲み物を受け付けない段階には陥っていなかったようで、ゆっくりではあるが、クレアの喉が上下に動き出した。
これに加えて、俺はクレアを抱きしめながら触れている部分からも魔力を流す。
少しずつ血色が良くなって、クレアの体が温まっていくのを感じる。
周りにそびえていた氷の柱も少しずつ消えていき、天候も変わっていき吹雪が収まっていく。
クレアの体中に俺の魔力が行き渡っていくのがわかる。
ただあと少し。
あと少しが埋まらない。
どんなことも最後が一番長く感じる。
でも今が一番かもしれない。
こんなにも時間が長く感じるのは。
魔力が渡って自分からどんどん減っていく。
それなのに、もどかしくも埋まらない。
「頼む……………っ!」
じわじわと縮まる距離に願いを込める。
俺の限界が近くなってきた。
魔力がなくなりかけて焦りだしたときだった。
胸に何かが当たった。
それは俺を乏しい力で押し返すようにしている。
今まで地面しか見ていなかった俺は、そこでやっとクレアの顔を見た。
「………………………あぁ」
そこで俺は安堵した。
ちょうど今みたいな、冬の寒空の澄んだ水色の瞳が俺を見つめていた。
俺がそっと血の流れる左手首を口から離すと、彼女は俺の手首を掴んですぐにハンカチで傷を包んでくれる。
俺の胸に体を預け、彼女が俺を見上げる。
口もとが血まみれになった彼女は俺と目を合わせて小さく微笑んだ。
それは、いつも連絡してくれるときと同じ笑顔だ。
「あり、がと…………」
掠れていて注意しないと聞き取れないほど小さな声で述べられた言葉を、俺は聞き逃さなかった。
「もう魔力は大丈夫か?」
「うん…………ごめんね、おぶってもらって」
「………これくらいはさせてくれよ」
しばらくして、体調が落ち着くまでクレアと洞窟の前で身を寄せ合って休み、今は俺がクレアを背負って帰っている途中だ。
崖を上がる前、クレアは俺が生け捕りにした男を見て複雑な顔をしていた。
男は意識を失っていて、もう死ぬだけだった。
最初は目を丸くして驚いたが、すぐに意味がないと悟ったように顔から表情が抜け落ちていた。
「知り合いか?」
「……………仲がよかったの」
俺の問いに、クレアは男を見ながら静かに頷いてつぶやいた。
仲の良かった知り合いに殺されかけて、その知り合いが俺の魔法で血まみれになって死にかけている。
いい心地ではないだろう。
俺が何も言えないでいると、クレアは俺の腰につけている剣の鞘から、俺の剣をするりと抜いた。
そして、俺に剣を持たせると、男を指さした。
「…………もう、逝かせてあげてほしい」
その言葉はとても重く、切実だった。
断る理由がなかった俺はクレアに言われたとおり、男の首を刎ねて追悼した。
その瞬間が多分一番つらそうな顔をしていた気がする。
ちなみにクレアを背負ったまま崖を登るのは、父上ではないから流石にまだ無理だ。
だから俺は持ってきていた魔法石で魔力を補充して、氷魔法で階段を作って上がるしか手がなかった。
いいところを見せたかったが、俺はまだまだみたいだ。
帰ったらまた魔法の練習をしないといけないな……………。
俺は山道を登りながら今日の話を聞いた。
数日前に知り合った人が受付で親切にしてくれたことから、
いろんな魔物を狩ったこと、
北に行けば超人になれると勘違いされたこと、
突然瘴気に溢れた魔物が襲ってきて、そこで魔力を消費しすぎたこと、
誰によってかまでは教えてくれなかったが、崖から落とされたこと、
そして、魔力暴走が起きた原因まで話してくれた。
クレアは優しいから、『影』とはいえグラントの者が殺されたことが、とてつもなく影響したようだ。
そもそも、『影』だと知らなさそうな話ぶりなため、その影響はよっぽどだったのだろう。
クレアにとってグラントは第二の故郷だから。
「…………私のせいでたくさん、グラントの人が傷つけられた。本当にごめんなさい」
「クレアのせいじゃない。
悪いのは、悪いことをした奴なんだから」
耳元ですすり泣く声を聞きながら、俺は黙ることしかできなかった。
俺の判断は正しかったのだろうか。
クレアに遅れたことを謝らないといけない。
俺がもっと早ければ、クレアが生命力を削ってまで魔法を使うことはなかっただろう。
それなのに、俺は「悪いのは悪いことをした奴」だと言って自分すら正当化しようとしている。
俺は、クレアを守らないといけなかった。
でも着いたときにはすでに遅かった。
あのときこうしていれば、なんて叶わないことをずっと考えながら、俺はクレアを背負って森の中を進んだ。
『影』からの報告が来たのは、魔物討伐中に民間に瘴気の被害が出たと報告を受けたときとほぼ同時だった。
『影』をつけたのは今回みたいな事態に備えてのことだったというのに、役目を全うできない隠密に怒りを通り越して呆れがやってきた。
すぐにでも行きたかったが、代理を任せられた俺が民の命を蔑ろにするわけにもいかなかった。
立場には責任が伴う、という父上の言葉が重くのしかかった。
まるで狙ったかのように被せられて、すぐにクレアのもとに行けないことがもどかしかった。
でもクレアは強い。
もちろん弱いところも知っているが、魔法に関しては魔力量以外で張り合える場所がないくらいにクレアは強い。
だから少し遅れても大丈夫だと判断したのがいけなかった─────。
俺から距離をとって様子を伺う濃紺色の髪の男は同い年くらいの顔つきをしている。
片耳についているサファイアのピアスが揺れる。
俺は男を見据えて指を鳴らした。
「───あぁッ!!」
その瞬間、地面から急に現れた十数本の氷の槍が、男の全身を前後から挟むようにして差し込まれた。
急なことに断末魔を上げた男は血を吐いて、槍に支えられて倒れられず悶えだした。
こいつに負けるほど、クレアが弱っていたなんて知らなかった。
俺は剣を下ろしてクレアの顔を見るために跪いた。
もともと白かった肌が、血すら通っていないかのように、まだ誰も踏んでいない雪のように白くなっている。
口もとから少しだけ空気の揺れを感じるから、まだ死んでいない。
それでも、息も絶え絶えだ。
赤い液体は、きっとクレアが吐いた血。
もう魔力が底をついて、生命力を削って魔法を使っている証拠。
「遅れてごめん………」
声が震える。
寒いからじゃない。
このまま一生返事が返ってこないことが怖いからだ。
俺はクレアの体を起こして、右腕を枕にするようにクレアの頭をのせて、口を少し開かせる。
魔力で相手を支配するときには触れている面積が大きいほど魔力が渡しやすく効率的だ。
ただ、より効率的なのは、自身の体液を直接飲ませることだ。
最終手段と言われているが、まさにそのときだろう。
氷属性でよかった。
こんなところで役に立つとは思わなかった。
でも、クレアが目を覚ましたときに嫌われたくないのと、血液よりは効率的じゃないから。
俺は腰につけていたナイフを取り出して、左手首を掻き切った。
勢いよく手首から流れ出る自分の血液を、俺はクレアの口もとに持ってきて無理やり飲ませる。
「……………ふっ、………うぅ」
幸いにもまだ食べ物や飲み物を受け付けない段階には陥っていなかったようで、ゆっくりではあるが、クレアの喉が上下に動き出した。
これに加えて、俺はクレアを抱きしめながら触れている部分からも魔力を流す。
少しずつ血色が良くなって、クレアの体が温まっていくのを感じる。
周りにそびえていた氷の柱も少しずつ消えていき、天候も変わっていき吹雪が収まっていく。
クレアの体中に俺の魔力が行き渡っていくのがわかる。
ただあと少し。
あと少しが埋まらない。
どんなことも最後が一番長く感じる。
でも今が一番かもしれない。
こんなにも時間が長く感じるのは。
魔力が渡って自分からどんどん減っていく。
それなのに、もどかしくも埋まらない。
「頼む……………っ!」
じわじわと縮まる距離に願いを込める。
俺の限界が近くなってきた。
魔力がなくなりかけて焦りだしたときだった。
胸に何かが当たった。
それは俺を乏しい力で押し返すようにしている。
今まで地面しか見ていなかった俺は、そこでやっとクレアの顔を見た。
「………………………あぁ」
そこで俺は安堵した。
ちょうど今みたいな、冬の寒空の澄んだ水色の瞳が俺を見つめていた。
俺がそっと血の流れる左手首を口から離すと、彼女は俺の手首を掴んですぐにハンカチで傷を包んでくれる。
俺の胸に体を預け、彼女が俺を見上げる。
口もとが血まみれになった彼女は俺と目を合わせて小さく微笑んだ。
それは、いつも連絡してくれるときと同じ笑顔だ。
「あり、がと…………」
掠れていて注意しないと聞き取れないほど小さな声で述べられた言葉を、俺は聞き逃さなかった。
「もう魔力は大丈夫か?」
「うん…………ごめんね、おぶってもらって」
「………これくらいはさせてくれよ」
しばらくして、体調が落ち着くまでクレアと洞窟の前で身を寄せ合って休み、今は俺がクレアを背負って帰っている途中だ。
崖を上がる前、クレアは俺が生け捕りにした男を見て複雑な顔をしていた。
男は意識を失っていて、もう死ぬだけだった。
最初は目を丸くして驚いたが、すぐに意味がないと悟ったように顔から表情が抜け落ちていた。
「知り合いか?」
「……………仲がよかったの」
俺の問いに、クレアは男を見ながら静かに頷いてつぶやいた。
仲の良かった知り合いに殺されかけて、その知り合いが俺の魔法で血まみれになって死にかけている。
いい心地ではないだろう。
俺が何も言えないでいると、クレアは俺の腰につけている剣の鞘から、俺の剣をするりと抜いた。
そして、俺に剣を持たせると、男を指さした。
「…………もう、逝かせてあげてほしい」
その言葉はとても重く、切実だった。
断る理由がなかった俺はクレアに言われたとおり、男の首を刎ねて追悼した。
その瞬間が多分一番つらそうな顔をしていた気がする。
ちなみにクレアを背負ったまま崖を登るのは、父上ではないから流石にまだ無理だ。
だから俺は持ってきていた魔法石で魔力を補充して、氷魔法で階段を作って上がるしか手がなかった。
いいところを見せたかったが、俺はまだまだみたいだ。
帰ったらまた魔法の練習をしないといけないな……………。
俺は山道を登りながら今日の話を聞いた。
数日前に知り合った人が受付で親切にしてくれたことから、
いろんな魔物を狩ったこと、
北に行けば超人になれると勘違いされたこと、
突然瘴気に溢れた魔物が襲ってきて、そこで魔力を消費しすぎたこと、
誰によってかまでは教えてくれなかったが、崖から落とされたこと、
そして、魔力暴走が起きた原因まで話してくれた。
クレアは優しいから、『影』とはいえグラントの者が殺されたことが、とてつもなく影響したようだ。
そもそも、『影』だと知らなさそうな話ぶりなため、その影響はよっぽどだったのだろう。
クレアにとってグラントは第二の故郷だから。
「…………私のせいでたくさん、グラントの人が傷つけられた。本当にごめんなさい」
「クレアのせいじゃない。
悪いのは、悪いことをした奴なんだから」
耳元ですすり泣く声を聞きながら、俺は黙ることしかできなかった。
俺の判断は正しかったのだろうか。
クレアに遅れたことを謝らないといけない。
俺がもっと早ければ、クレアが生命力を削ってまで魔法を使うことはなかっただろう。
それなのに、俺は「悪いのは悪いことをした奴」だと言って自分すら正当化しようとしている。
俺は、クレアを守らないといけなかった。
でも着いたときにはすでに遅かった。
あのときこうしていれば、なんて叶わないことをずっと考えながら、俺はクレアを背負って森の中を進んだ。
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