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第62話 行商人と呪われた荷車
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港町ローゼンブルクでの料理コンテストから三日が経ち、トウマは次の目的地へ向けて街を出発していた。今度の目的地は内陸部の商業都市レオンバーグ。そこで開催される武器展示会に興味があったのだ。
街道を歩きながら、トウマは潮風に別れを告げる。海の香りが徐々に薄れ、代わりに草原の青い匂いが鼻をくすぐった。
「さて、レオンバーグまではのんびり歩いても二日ってところか」
琥珀色の瞳で遠くの山々を眺めながら、トウマは軽やかな足取りで街道を進んでいく。道中で面白いことがあるかもしれないという期待が、自然と歩調を弾ませていた。
街道沿いには時折、行商人や旅人とすれ違う。皆それぞれの目的地へと向かう姿は、見ているだけでも楽しかった。
「あー、たまらん暑さだなぁ……」
日が高くなってきた頃、前方から重そうな荷車を引く男性が現れた。汗だくになりながら、ふらつくような足取りで歩いている。年の頃は四十代前半といったところだろうか。
「おい、大丈夫か?」
トウマが声をかけると、男性はほっとした表情を見せた。
「ありがてぇ……実は、この荷車がどうにも重くて重くて……」
見ると、確かに荷車には大量の荷物が積まれている。だが、それにしても男性の疲労の仕方が異常だった。まるで何倍もの重さを引いているかのような苦しそうな表情をしている。
「俺はトウマだ。あんたは?」
「行商人のガレットと申します。いやぁ、情けない話ですが、朝からずっとこの調子で……」
ガレットと名乗った男性は、額の汗を拭いながら困り果てた様子だった。
「何を運んでるんだ?」
「雑貨や食料品、それに薬草なんかを……でも、いつもならこの程度の荷物、楽々と運べるはずなんですがねぇ」
トウマは荷車を観察した。確かに荷物は多いが、一人の大人が引けないほどではない。それなのに、ガレットは今にも倒れそうになっている。
「もしかして、体調でも悪いのか?」
「それが、体調は万全なんです。不思議なことに、この荷車を引き始めてから急に重くなったような感じがして……」
その時、トウマの鋭い感覚が何かを捉えた。荷車から微かに魔力の波動を感じ取ったのだ。
「ちょっと荷車を見せてもらえるか?」
「え、ええ、もちろん……」
トウマは荷車の周りを一周しながら、注意深く観察した。木製の車輪、鉄の補強材、積まれた荷物……一見すると普通の荷車だが、魔力の感覚は確実にここから発せられている。
「この荷車、最近手に入れたのか?」
「実は三日前に、とある村で古い荷車と交換したんです。向こうの荷車の方が立派だったので、得をしたと思っていたんですが……」
トウマは荷車の底部を覗き込んだ。そこで、木材に刻まれた奇妙な文様を発見する。
「これだな」
魔法の知識がそれほど豊富ではないトウマでも、これが呪いの類いだということは分かった。文様からは邪悪で重苦しい魔力が放射されている。
「呪いか?」
「呪い!?」
ガレットが驚愕の声を上げる。
「おそらく、この荷車には重量を増加させる呪いがかけられてる。だから異常に重く感じるんだ」
「そ、そんな……一体誰が、なぜそんなことを……」
トウマは顎に手を当てて考え込んだ。呪いをかけた理由は分からないが、おそらく前の持ち主に何らかの恨みを持った者の仕業だろう。そして、ガレットはその巻き添えを食った形になる。
「とりあえず、この呪いを解かないとあんたは身体を壊しちまうぞ」
「呪いを解くって……そんなことができるんですか?」
「俺は魔法使いじゃないが、物理的に解決する方法はある」
トウマは短剣を取り出した。魔力を込めることで刃が伸縮し、魔法的な効果を断ち切ることができる特殊な武器だ。
「ちょっと下がってくれ」
ガレットが安全な距離まで離れたのを確認して、トウマは短剣に魔力を込める。刃が青白い光を放ち、わずかに伸びた。
「はあああっ!」
気合いとともに、呪いの文様に向けて短剣を振り下ろす。刃が文様に触れた瞬間、激しい光が迸り、嫌な音とともに呪いが砕け散った。
「うわあああ!」
突然軽くなった荷車に、ガレットがよろめく。今度は軽すぎて拍子抜けしてしまったのだ。
「お、おおお……軽い!嘘みたいに軽い!」
ガレットが感激の声を上げながら、荷車を軽々と動かしている。その様子を見て、トウマも満足そうに短剣をしまった。
「これで大丈夫だろう。ただし、今度荷車を交換する時は気をつけろよ」
「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」
ガレットが何度も頭を下げる。その真摯な感謝の気持ちが、トウマの心を温かくした。
「お礼と言っては何ですが、何か荷物の中から好きなものを選んでください!」
「いや、それには及ばねぇよ。困ってる人を助けるのは当然だろ」
「そう言わずに……実は、レオンバーグまで一緒に行かれるなら、道中の食事ぐらいはご馳走させてください」
レオンバーグという言葉に、トウマの耳がぴくりと反応した。
「あんたもレオンバーグに向かうのか?」
「ええ、そこで商売をする予定なんです。一人で行くのは心細かったので、もしよろしければ……」
トウマは少し考えた。一人旅も悪くないが、たまには誰かと一緒に歩くのも面白いかもしれない。それに、ガレットは人当たりも良さそうだった。
「分かった。レオンバーグまで一緒に行こう」
「本当ですか!ありがとうございます!」
――――――
二人は並んで街道を歩き始めた。呪いが解けた荷車は実に軽やかで、ガレットの足取りも弾んでいる。
「それにしても、呪いを物理的に解くなんて初めて見ました」
「魔法を使えない奴の苦肉の策さ。でも、案外効果的なんだぜ」
トウマの軽妙な口調に、ガレットが楽しそうに笑う。
「トウマさんは冒険者の方なんですね。どこから来られたんですか?」
「つい最近まではローゼンブルクにいた。その前はあちこちうろついてたかな」
「ローゼンブルク!あそこは港町でしたね。美味しい海産物がたくさんありそうで羨ましいです」
二人の会話は途切れることなく続いた。ガレットは各地を回る行商人らしく、様々な街の話を聞かせてくれる。トウマも自分の旅の経験を語り、互いに楽しい時間を過ごしていた。
「そういえば、その荷車を交換した村って、どんなところだったんだ?」
ガレットの表情が少し曇る。
「実は、ちょっと変わった村だったんです。村人たちがやけに親切で、向こうから荷車の交換を申し出てきたんですよ」
「それは確かに怪しいな」
「今思えば、あまりにも話がうますぎました。でも、その時は得をしたと思って……」
どうやら、その村の人々は呪われた荷車を厄介払いしたかったのだろう。ガレットは運悪く、その餌食になってしまったということだ。
「まぁ、解決したからいいじゃないか。それより、腹が減ってきたな」
「あ、そうですね。この先に休憩に丁度良い場所があるはずです」
ガレットの案内で、小さな丘の上にある木陰で休憩することにした。そこからは街道が一望でき、風も涼しく快適だった。
「どうぞ、手作りのサンドイッチです」
ガレットが荷物の中から包みを取り出す。中には美味しそうなサンドイッチが入っていた。
「うまそうだな。いただきます」
一口食べると、予想以上の美味しさにトウマは驚いた。パンは香ばしく、具材のバランスも絶妙だ。
「これ、あんたが作ったのか?」
「ええ、行商の途中で作る料理も、商売の一部みたいなものでして」
ガレットの謙遜した笑顔に、トウマは感心した。ただの行商人ではない、何か特別なものを持った人間だと感じたのだ。
「あんた、料理人だったことがあるだろ?」
ガレットが驚いたような顔をする。
「よく分かりましたね。実は、昔は小さな食堂を経営していたんです」
「なるほど、それで料理が上手いのか」
「でも、色々あって店を畳むことになりまして……今は行商人として、各地を回っているんです」
ガレットの声に一抹の寂しさが混じる。きっと様々な事情があったのだろうが、トウマはあえて詳しく聞こうとはしなかった。
「今でも充分立派な仕事じゃないか。こんな美味いサンドイッチが食えるなんて、今日は運が良かったよ」
トウマの何気ない言葉に、ガレットの表情が明るくなった。
「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです」
二人は景色を眺めながら、ゆっくりと食事を楽しんだ。遠くの山々が夕日に染まり始め、街道を行き交う人々も帰路を急いでいる。
「そろそろ宿場町に着く頃だな」
「ええ、今夜はそこで一泊しましょう。明日の昼頃にはレオンバーグに着けると思います」
「楽しみだな。武器展示会、どんなもんか見てみたかったんだ」
「武器展示会ですか。私も興味がありますが、商売の方で忙しくなりそうです」
ガレットが苦笑いを浮かべる。行商人にとって、大きな街での商売は重要な収入源なのだろう。
「まぁ、商売が上手くいくよう祈ってるよ」
「ありがとうございます。トウマさんがいてくれて、本当に良かった」
夕暮れの中、二人は宿場町へと向かった。呪われた荷車という予想外の出来事もあったが、結果的には良い道連れを得ることができた。
街道を歩きながら、トウマは潮風に別れを告げる。海の香りが徐々に薄れ、代わりに草原の青い匂いが鼻をくすぐった。
「さて、レオンバーグまではのんびり歩いても二日ってところか」
琥珀色の瞳で遠くの山々を眺めながら、トウマは軽やかな足取りで街道を進んでいく。道中で面白いことがあるかもしれないという期待が、自然と歩調を弾ませていた。
街道沿いには時折、行商人や旅人とすれ違う。皆それぞれの目的地へと向かう姿は、見ているだけでも楽しかった。
「あー、たまらん暑さだなぁ……」
日が高くなってきた頃、前方から重そうな荷車を引く男性が現れた。汗だくになりながら、ふらつくような足取りで歩いている。年の頃は四十代前半といったところだろうか。
「おい、大丈夫か?」
トウマが声をかけると、男性はほっとした表情を見せた。
「ありがてぇ……実は、この荷車がどうにも重くて重くて……」
見ると、確かに荷車には大量の荷物が積まれている。だが、それにしても男性の疲労の仕方が異常だった。まるで何倍もの重さを引いているかのような苦しそうな表情をしている。
「俺はトウマだ。あんたは?」
「行商人のガレットと申します。いやぁ、情けない話ですが、朝からずっとこの調子で……」
ガレットと名乗った男性は、額の汗を拭いながら困り果てた様子だった。
「何を運んでるんだ?」
「雑貨や食料品、それに薬草なんかを……でも、いつもならこの程度の荷物、楽々と運べるはずなんですがねぇ」
トウマは荷車を観察した。確かに荷物は多いが、一人の大人が引けないほどではない。それなのに、ガレットは今にも倒れそうになっている。
「もしかして、体調でも悪いのか?」
「それが、体調は万全なんです。不思議なことに、この荷車を引き始めてから急に重くなったような感じがして……」
その時、トウマの鋭い感覚が何かを捉えた。荷車から微かに魔力の波動を感じ取ったのだ。
「ちょっと荷車を見せてもらえるか?」
「え、ええ、もちろん……」
トウマは荷車の周りを一周しながら、注意深く観察した。木製の車輪、鉄の補強材、積まれた荷物……一見すると普通の荷車だが、魔力の感覚は確実にここから発せられている。
「この荷車、最近手に入れたのか?」
「実は三日前に、とある村で古い荷車と交換したんです。向こうの荷車の方が立派だったので、得をしたと思っていたんですが……」
トウマは荷車の底部を覗き込んだ。そこで、木材に刻まれた奇妙な文様を発見する。
「これだな」
魔法の知識がそれほど豊富ではないトウマでも、これが呪いの類いだということは分かった。文様からは邪悪で重苦しい魔力が放射されている。
「呪いか?」
「呪い!?」
ガレットが驚愕の声を上げる。
「おそらく、この荷車には重量を増加させる呪いがかけられてる。だから異常に重く感じるんだ」
「そ、そんな……一体誰が、なぜそんなことを……」
トウマは顎に手を当てて考え込んだ。呪いをかけた理由は分からないが、おそらく前の持ち主に何らかの恨みを持った者の仕業だろう。そして、ガレットはその巻き添えを食った形になる。
「とりあえず、この呪いを解かないとあんたは身体を壊しちまうぞ」
「呪いを解くって……そんなことができるんですか?」
「俺は魔法使いじゃないが、物理的に解決する方法はある」
トウマは短剣を取り出した。魔力を込めることで刃が伸縮し、魔法的な効果を断ち切ることができる特殊な武器だ。
「ちょっと下がってくれ」
ガレットが安全な距離まで離れたのを確認して、トウマは短剣に魔力を込める。刃が青白い光を放ち、わずかに伸びた。
「はあああっ!」
気合いとともに、呪いの文様に向けて短剣を振り下ろす。刃が文様に触れた瞬間、激しい光が迸り、嫌な音とともに呪いが砕け散った。
「うわあああ!」
突然軽くなった荷車に、ガレットがよろめく。今度は軽すぎて拍子抜けしてしまったのだ。
「お、おおお……軽い!嘘みたいに軽い!」
ガレットが感激の声を上げながら、荷車を軽々と動かしている。その様子を見て、トウマも満足そうに短剣をしまった。
「これで大丈夫だろう。ただし、今度荷車を交換する時は気をつけろよ」
「ありがとうございます!本当にありがとうございます!」
ガレットが何度も頭を下げる。その真摯な感謝の気持ちが、トウマの心を温かくした。
「お礼と言っては何ですが、何か荷物の中から好きなものを選んでください!」
「いや、それには及ばねぇよ。困ってる人を助けるのは当然だろ」
「そう言わずに……実は、レオンバーグまで一緒に行かれるなら、道中の食事ぐらいはご馳走させてください」
レオンバーグという言葉に、トウマの耳がぴくりと反応した。
「あんたもレオンバーグに向かうのか?」
「ええ、そこで商売をする予定なんです。一人で行くのは心細かったので、もしよろしければ……」
トウマは少し考えた。一人旅も悪くないが、たまには誰かと一緒に歩くのも面白いかもしれない。それに、ガレットは人当たりも良さそうだった。
「分かった。レオンバーグまで一緒に行こう」
「本当ですか!ありがとうございます!」
――――――
二人は並んで街道を歩き始めた。呪いが解けた荷車は実に軽やかで、ガレットの足取りも弾んでいる。
「それにしても、呪いを物理的に解くなんて初めて見ました」
「魔法を使えない奴の苦肉の策さ。でも、案外効果的なんだぜ」
トウマの軽妙な口調に、ガレットが楽しそうに笑う。
「トウマさんは冒険者の方なんですね。どこから来られたんですか?」
「つい最近まではローゼンブルクにいた。その前はあちこちうろついてたかな」
「ローゼンブルク!あそこは港町でしたね。美味しい海産物がたくさんありそうで羨ましいです」
二人の会話は途切れることなく続いた。ガレットは各地を回る行商人らしく、様々な街の話を聞かせてくれる。トウマも自分の旅の経験を語り、互いに楽しい時間を過ごしていた。
「そういえば、その荷車を交換した村って、どんなところだったんだ?」
ガレットの表情が少し曇る。
「実は、ちょっと変わった村だったんです。村人たちがやけに親切で、向こうから荷車の交換を申し出てきたんですよ」
「それは確かに怪しいな」
「今思えば、あまりにも話がうますぎました。でも、その時は得をしたと思って……」
どうやら、その村の人々は呪われた荷車を厄介払いしたかったのだろう。ガレットは運悪く、その餌食になってしまったということだ。
「まぁ、解決したからいいじゃないか。それより、腹が減ってきたな」
「あ、そうですね。この先に休憩に丁度良い場所があるはずです」
ガレットの案内で、小さな丘の上にある木陰で休憩することにした。そこからは街道が一望でき、風も涼しく快適だった。
「どうぞ、手作りのサンドイッチです」
ガレットが荷物の中から包みを取り出す。中には美味しそうなサンドイッチが入っていた。
「うまそうだな。いただきます」
一口食べると、予想以上の美味しさにトウマは驚いた。パンは香ばしく、具材のバランスも絶妙だ。
「これ、あんたが作ったのか?」
「ええ、行商の途中で作る料理も、商売の一部みたいなものでして」
ガレットの謙遜した笑顔に、トウマは感心した。ただの行商人ではない、何か特別なものを持った人間だと感じたのだ。
「あんた、料理人だったことがあるだろ?」
ガレットが驚いたような顔をする。
「よく分かりましたね。実は、昔は小さな食堂を経営していたんです」
「なるほど、それで料理が上手いのか」
「でも、色々あって店を畳むことになりまして……今は行商人として、各地を回っているんです」
ガレットの声に一抹の寂しさが混じる。きっと様々な事情があったのだろうが、トウマはあえて詳しく聞こうとはしなかった。
「今でも充分立派な仕事じゃないか。こんな美味いサンドイッチが食えるなんて、今日は運が良かったよ」
トウマの何気ない言葉に、ガレットの表情が明るくなった。
「ありがとうございます。そう言ってもらえると嬉しいです」
二人は景色を眺めながら、ゆっくりと食事を楽しんだ。遠くの山々が夕日に染まり始め、街道を行き交う人々も帰路を急いでいる。
「そろそろ宿場町に着く頃だな」
「ええ、今夜はそこで一泊しましょう。明日の昼頃にはレオンバーグに着けると思います」
「楽しみだな。武器展示会、どんなもんか見てみたかったんだ」
「武器展示会ですか。私も興味がありますが、商売の方で忙しくなりそうです」
ガレットが苦笑いを浮かべる。行商人にとって、大きな街での商売は重要な収入源なのだろう。
「まぁ、商売が上手くいくよう祈ってるよ」
「ありがとうございます。トウマさんがいてくれて、本当に良かった」
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