82 / 517
キラキラ? 私の夏休みラスト編
第82話 例のプールの雑談配信伝説
しおりを挟む
「……というわけで怨霊を退治したので、ここからはプール貸し切りで雑談配信になりまーす。あ、スパチャ読みますね」
卯月さんが宣言した後、トライシグナル三人でスパチャ読みを始めた。
ほうほう。
私、全然読んだりしないなあ。
「お、お前ら、読んだほうがいいのこれ?」
※『俺たちははづきっちの水着が見られただけで満足だよ……』『燃え尽きちまったよ、真っ白に……』『まあ今もこんなコト言いながらスクショ(スクリーンショット)しまくってるんだけどな』『待ち受けにするわ……』
「な、なんですとー」
水着の私を待ち受け画面にしたり、PCの壁紙にしたりするの!?
ひ、ひえー。
想像を絶する使い方。
あ、いや、一般的な使い方なのか。
「ま、まあ別に構いません……」
※『本人から許しが出た!』『寛大だ』『菩薩のはづき』『ありがたやーありがたやー』『アーメン』『かしこみ』『色々な宗派のやつがいるな』
私はめちゃめちゃ拝まれてしまった。
そうしたらなんか、水着の胸元の当たりのフリルがふわっと花開いていく。
「ひえー、なんだなんだ」
※エメラク『最近発見された技術で、リスナーの思いみたいなのが集まると思いの受け皿モードに変化する仕組みを取り込んでみました』
「し、新設計~!」
※エメラク『斑鳩さんからも依頼を頂いてるんで、基本衣装も体操服衣装もバージョンアップ作業中ですよ!』
このエメラクさんの宣言に、チャット欄がうわーっと沸き上がった。
いつも沸いてるなお前ら!
※『はづきっちの衣装が全部リニューアルだって!?』『水着の胸元がちょっと開いてきてて大変よろしい』『エメラク先生あなたが神か』エメラク『冒険配信じゃないですけど僕もアバター系配信者デビューする予定でして』『うおおおおおおお』
な、なんだってー!
そのうちエメラクさんとコラボすることになるかも知れない。
たこやきとは一緒に仕事したし、画面の向こう側にいると思ってた人は、思ったよりもみんな近くにいるもんだなあ。
私がしみじみしてたら、コメント欄でワイワイと私にしてほしいポーズが流れてきた。
ひえーっ、セクシーポーズばかり!!
「へへへ、私めのようなものが、そんなセクシィな姿をしても皆様の目を汚すばかりで……」
※『めちゃくちゃ卑屈になったぞ!』『いかん、一般的セクシーポーズはダメだ』『なんかはづきっちが自分に合うと認識できないっぽい』『ではどうする……?』いももち『こう言うときこそ私たちの集合知が試される。後転してもらお』『それだ!』
後転かあ。
それなら大丈夫。
「えーと、では後転します。うりゃあ」
ぐねり、と後転する。
※『スクショターイム!!』『うおおおおおおおお』『かわいいいいい』『いいのかこれ!』『いいんだよ!』いももち『はづきちゃんかわいいいいいいいいい』おこのみ『スクショする指がとまらねえええええコマ撮り動画作れちゃうよう!』
なんかたくさんコメントが流れた気がする。
喜んでもらえて嬉しい。
私は立ち上がろうとすると……。
ちょうどそこがプールだったのでバシャーンと落ちた。
そして、当然のようにぷかぁっと浮く。
そう……。
私は浮きやすいのだ。
「あ、はづきさんがプカプカ浮いてますわね」
「あたしたちも泳ぎに行こ!」
「泳ぐかあ」
トライシグナルのみんなもプールに入ってきた。
ここで、気が利くスタッフの人が、またBGMやPVを流し始めたらしい。
すっかり、リスナーさんたちが私たちのきゃっきゃとプールで遊ぶさまを眺める配信になってしまった。
妙に同接数が増えた気がする。
私がプールで泳ぎ、私をビート板代わりにしてカンナちゃんが遊泳し、卯月さんが沈み……もしかして筋肉が多い人ですか?
そして水無月さんがタバコ休憩で外に飛び出していった。
こうして楽しい配信も終わり……。
「みんな、今日は見ててくれてありがとうー」
※『お礼を言うのは俺たちの方だぜ……』『プールサイドに腰掛けて伸びまでしてくれた……』『スクショがギガを突破しちまったぜ』『くっそ、俺のスマホじゃここまでが限界……』いももち『専用SDカード買っておくからね!』おこのみ『既に用意してある……』
むしろたくさんのお礼を向こうから言われてしまった。
あったけえなあー。
ここで私、言うべきことを思い出す。
「あ、ついでなんだけど、明後日私の誕生日なので」
※たこやき『えっ』もんじゃ『えっ』おこのみ『えっ』いももち『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』
あっ、コメント欄がえっで埋め尽くされた!
「その、誕生日ダンジョン配信をします。えーと、おめでたいダンジョンを今探してるところなので……」
※『ついでのように誕生日報告をしてくる』『はづきっちは自分の価値を分かってませんな』『姫の誕生日とあらば有給を取る』『そっか、葉月だから八月誕生日なのか!』
誕生日発言には、トライシグナルの三人……水無月さんはタバコ休憩中だから二人か。
二人もびっくりしたようだ。
「そうだったの!? ……じゃなくてそうだったんですのね! おめでとうございますわー!」
「おめでとうはづきちゃーん! これではづきちゃんも……えーと?」
「卯月さん私の同じ学校の先輩なのに。私、十六歳になります」
「そっか、おめでとう!」
「おめでとうございますわ! ……しかし、十五歳にしてあれだけの成果を上げましたのね……。凄いですわねえ……」
※『凄い』『俺の娘より年下じゃん』『父親目線どころかマジ父親がいるぞ』『配信者業界は年齢性別関係ないからな……』
こうして、次なる誕生日配信の盛り上がりを予感させつつ……。
私の水着お披露目が終わったのだった。
……あれ?
プールダンジョンの攻略配信だったっけ?
卯月さんが宣言した後、トライシグナル三人でスパチャ読みを始めた。
ほうほう。
私、全然読んだりしないなあ。
「お、お前ら、読んだほうがいいのこれ?」
※『俺たちははづきっちの水着が見られただけで満足だよ……』『燃え尽きちまったよ、真っ白に……』『まあ今もこんなコト言いながらスクショ(スクリーンショット)しまくってるんだけどな』『待ち受けにするわ……』
「な、なんですとー」
水着の私を待ち受け画面にしたり、PCの壁紙にしたりするの!?
ひ、ひえー。
想像を絶する使い方。
あ、いや、一般的な使い方なのか。
「ま、まあ別に構いません……」
※『本人から許しが出た!』『寛大だ』『菩薩のはづき』『ありがたやーありがたやー』『アーメン』『かしこみ』『色々な宗派のやつがいるな』
私はめちゃめちゃ拝まれてしまった。
そうしたらなんか、水着の胸元の当たりのフリルがふわっと花開いていく。
「ひえー、なんだなんだ」
※エメラク『最近発見された技術で、リスナーの思いみたいなのが集まると思いの受け皿モードに変化する仕組みを取り込んでみました』
「し、新設計~!」
※エメラク『斑鳩さんからも依頼を頂いてるんで、基本衣装も体操服衣装もバージョンアップ作業中ですよ!』
このエメラクさんの宣言に、チャット欄がうわーっと沸き上がった。
いつも沸いてるなお前ら!
※『はづきっちの衣装が全部リニューアルだって!?』『水着の胸元がちょっと開いてきてて大変よろしい』『エメラク先生あなたが神か』エメラク『冒険配信じゃないですけど僕もアバター系配信者デビューする予定でして』『うおおおおおおお』
な、なんだってー!
そのうちエメラクさんとコラボすることになるかも知れない。
たこやきとは一緒に仕事したし、画面の向こう側にいると思ってた人は、思ったよりもみんな近くにいるもんだなあ。
私がしみじみしてたら、コメント欄でワイワイと私にしてほしいポーズが流れてきた。
ひえーっ、セクシーポーズばかり!!
「へへへ、私めのようなものが、そんなセクシィな姿をしても皆様の目を汚すばかりで……」
※『めちゃくちゃ卑屈になったぞ!』『いかん、一般的セクシーポーズはダメだ』『なんかはづきっちが自分に合うと認識できないっぽい』『ではどうする……?』いももち『こう言うときこそ私たちの集合知が試される。後転してもらお』『それだ!』
後転かあ。
それなら大丈夫。
「えーと、では後転します。うりゃあ」
ぐねり、と後転する。
※『スクショターイム!!』『うおおおおおおおお』『かわいいいいい』『いいのかこれ!』『いいんだよ!』いももち『はづきちゃんかわいいいいいいいいい』おこのみ『スクショする指がとまらねえええええコマ撮り動画作れちゃうよう!』
なんかたくさんコメントが流れた気がする。
喜んでもらえて嬉しい。
私は立ち上がろうとすると……。
ちょうどそこがプールだったのでバシャーンと落ちた。
そして、当然のようにぷかぁっと浮く。
そう……。
私は浮きやすいのだ。
「あ、はづきさんがプカプカ浮いてますわね」
「あたしたちも泳ぎに行こ!」
「泳ぐかあ」
トライシグナルのみんなもプールに入ってきた。
ここで、気が利くスタッフの人が、またBGMやPVを流し始めたらしい。
すっかり、リスナーさんたちが私たちのきゃっきゃとプールで遊ぶさまを眺める配信になってしまった。
妙に同接数が増えた気がする。
私がプールで泳ぎ、私をビート板代わりにしてカンナちゃんが遊泳し、卯月さんが沈み……もしかして筋肉が多い人ですか?
そして水無月さんがタバコ休憩で外に飛び出していった。
こうして楽しい配信も終わり……。
「みんな、今日は見ててくれてありがとうー」
※『お礼を言うのは俺たちの方だぜ……』『プールサイドに腰掛けて伸びまでしてくれた……』『スクショがギガを突破しちまったぜ』『くっそ、俺のスマホじゃここまでが限界……』いももち『専用SDカード買っておくからね!』おこのみ『既に用意してある……』
むしろたくさんのお礼を向こうから言われてしまった。
あったけえなあー。
ここで私、言うべきことを思い出す。
「あ、ついでなんだけど、明後日私の誕生日なので」
※たこやき『えっ』もんじゃ『えっ』おこのみ『えっ』いももち『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』『えっ』
あっ、コメント欄がえっで埋め尽くされた!
「その、誕生日ダンジョン配信をします。えーと、おめでたいダンジョンを今探してるところなので……」
※『ついでのように誕生日報告をしてくる』『はづきっちは自分の価値を分かってませんな』『姫の誕生日とあらば有給を取る』『そっか、葉月だから八月誕生日なのか!』
誕生日発言には、トライシグナルの三人……水無月さんはタバコ休憩中だから二人か。
二人もびっくりしたようだ。
「そうだったの!? ……じゃなくてそうだったんですのね! おめでとうございますわー!」
「おめでとうはづきちゃーん! これではづきちゃんも……えーと?」
「卯月さん私の同じ学校の先輩なのに。私、十六歳になります」
「そっか、おめでとう!」
「おめでとうございますわ! ……しかし、十五歳にしてあれだけの成果を上げましたのね……。凄いですわねえ……」
※『凄い』『俺の娘より年下じゃん』『父親目線どころかマジ父親がいるぞ』『配信者業界は年齢性別関係ないからな……』
こうして、次なる誕生日配信の盛り上がりを予感させつつ……。
私の水着お披露目が終わったのだった。
……あれ?
プールダンジョンの攻略配信だったっけ?
20
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
友人(勇者)に恋人も幼馴染も取られたけど悔しくない。 だって俺は転生者だから。
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていた魔法戦士のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもない状態だった。
だが、此の状態は彼にとっては『本当の幸せ』を掴む事に必要だった
何故なら、彼は『転生者』だから…
今度は違う切り口からのアプローチ。
追放の話しの一話は、前作とかなり似ていますが2話からは、かなり変わります。
こうご期待。
セクスカリバーをヌキました!
桂
ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。
国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。
ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……
最上級のパーティで最底辺の扱いを受けていたDランク錬金術師は新パーティで成り上がるようです(完)
みかん畑
ファンタジー
最上級のパーティで『荷物持ち』と嘲笑されていた僕は、パーティからクビを宣告されて抜けることにした。
在籍中は僕が色々肩代わりしてたけど、僕を荷物持ち扱いするくらい優秀な仲間たちなので、抜けても問題はないと思ってます。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
Sランク昇進を記念して追放された俺は、追放サイドの令嬢を助けたことがきっかけで、彼女が押しかけ女房のようになって困る!
仁徳
ファンタジー
シロウ・オルダーは、Sランク昇進をきっかけに赤いバラという冒険者チームから『スキル非所持の無能』とを侮蔑され、パーティーから追放される。
しかし彼は、異世界の知識を利用して新な魔法を生み出すスキル【魔学者】を使用できるが、彼はそのスキルを隠し、無能を演じていただけだった。
そうとは知らずに、彼を追放した赤いバラは、今までシロウのサポートのお陰で強くなっていたことを知らずに、ダンジョンに挑む。だが、初めての敗北を経験したり、その後借金を背負ったり地位と名声を失っていく。
一方自由になったシロウは、新な町での冒険者活動で活躍し、一目置かれる存在となりながら、追放したマリーを助けたことで惚れられてしまう。手料理を振る舞ったり、背中を流したり、それはまるで押しかけ女房だった!
これは、チート能力を手に入れてしまったことで、無能を演じたシロウがパーティーを追放され、その後ソロとして活躍して無双すると、他のパーティーから追放されたエルフや魔族といった様々な追放少女が集まり、いつの間にかハーレムパーティーを結成している物語!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる