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三年目私の、新たなスタート編
第416話 スーパー銭湯がやって来た伝説
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「えっ!? もうイカルガマンションにスーパー銭湯が開店したの!? はやい!!」
受付さんから耳寄りな情報を聞いた私。
すっかり大きなお風呂好きになっているカナンさんを誘い、スーパー銭湯に入りに来たのだった。
わざわざそんな遠くに行かなくてもいいんだけど、ここなら兄の家に泊まったりできるので!
「スーパー銭湯か……。私は今まで、普通の温泉に入ってきたのだが、こういうアトラクション的な風呂は初めてだな。ちょっと楽しみ」
「現地でルンテさんも合流するので。スーパー銭湯配信してもいいかもねー。イカルガ社員貸し切りとかもしてくれるみたいだし」
イカルガマンションまで来ると、銭湯はすでにイカルガ貸し切りだった。
兄の粋なはからいらしい。
ルンテさんが銭湯の外で待っていたので、手を振って挨拶する。
「実は私はスーパー銭湯は経験済みでして」
「おおー」
「ルンテは私よりも新しいもの好きだからね」
そうおっしゃいますが、カナンさんも結構新しいものに飛び込んでいくタイプでは。
この母にしてこの娘あり!
では、スーパー銭湯に入ってみましょう。
水着っぽいアバターを用意してっと。
すでに入ってる女性社員の人達に、ちょっとだけショートで配信しまーすというお話をした。
快く受け入れてくれる。
というよりもむしろ。
「生ではづきっちの配信見れちゃう」「この会社入って良かったー」「一般事務で入るのすらくじ引きで勝たないといけなかったもんね」
兄、一般入社でもそんな試練を課してるのか!!
競争率が常に凄いことになってるけど、受かるのは実力者の中で一番運が良い人らしい。
七つのランダムなゲームが待ち受けており、このうち四つにチャレンジすることになる。
そして四つ全てを合格しないといけない。
こだわりだなあ。
不思議なことに、人間的に問題がある系の人が絶対に受からないらしい。
「それはですねー、運って自分の考え方とかあり方で引き寄せるものでもあるんで、世界と仲良ししておいた方が集まってくるんですよ」
おおーっ、あなたはこの春採用されたうちの営業女子さん!
450倍の倍率を勝ち残り、選ばれし三名のうちに入っていた猛者だ。
なお、学校で言うとビクトリアとファティマさんの先輩に当たる。
名門大学を出てる人だー。
私は「なるほどぉー」と大変感心したのだった。
「配信超楽しみなんで、ここで見てますね……!!」
私が配信場所と定めたお風呂の向かいに、彼女が陣取る。
そうしたら、他の女子たちもわいわい集まってきて、みんなで配信を見学という感じになった。
なんだなんだこれは。
うちの社員の人は好奇心旺盛だなあ。
「運は自ら動いて掴み取る。間違ってないですね」
ルンテさんがうんうん頷いている。
運が良い人ってめっちゃ活動的でもあるってわけね。
実感が籠もったお言葉だなあ。
「はづきだって活動的でしょ?」
「あー、そうかも。でも私はそこまで運がいいわけでは」
私が言ったら、みんながハハハと笑った。
なんだなんだ。
で、配信スタートです。
「お前ら、こんきらー。ゲリラ配信です。今回はですね、貸し切りにしたスーパー銭湯なんですが、ここができたてなんでちょっとレビューして行こうかと」
※おこのみ『うおおおおおおおおおおお』『センシティーブ!』『水着アバターだがよし!』『カナンちゃんとルンテちゃんも一緒!』
※『こんきらー!』『こんきら!』『お風呂広い!』『センシティブ勢が元気だな』
うんうん、期待した反応が得られている。
「たまにはこういう、まったりした配信もいいわけでして。雑談とは場所も違って気分転換になりますねー。えーと、ここは普通のお風呂なんですけど広くって、一度に何人も入れそうです。いい香りがするんでアロマ水ですね。で、あっちが泡風呂でマイクロバブルが……。百聞は一見に如かずといいますから行ってみましょー」
ざばーっと上がって、泡風呂にどぼんと入る私。
「おほー、マイクロバブルが大変気持ちいいです。美容効果が高そう。お湯はややぬるめで」
※『揺れ』『あわわわわ』『アバターでもフォローしきれんか!!』おこのみ『ありがとうありがとう』
なんのお礼だ?
なお、向こうでは岩盤浴用の場所があって、カナンさんが寝転がっています。
「おお……寝てしまいそうな気持ちよさ……」
「あっ、どもー。こっちはですね、泡風呂で全身ポカポカになったら、それをじっくり維持しながらまったりできるみたいな場所で……」
ルンテさんが説明してくれた!
横で彼女の母が半分寝てますねえ。
※『ルンテさんきゃわわ』『カナンさんもよう寝とるw』『配信中だというのにw』
「他に、おしゃれなサウナと最上階に露天風呂があるんですがー。露天はこのスパ銭専用エレベーターを使う必要があるのでちょっとハードル高いですね! 露天のみ使う覚悟が必要です! あ、夏には露天風呂ステージがビヤガーデンみたいになったりもするそうなんで、水着で着て露天風呂入ってお酒飲めるそうです!」
※『そのスーパー銭湯どこ!?』『行きたい!!』『調べなきゃ……!!』
お姉様方のコメントが走っていった。
みんな露天風呂に興味があるようなので、ちょっと上がって一休みしたら行ってみましょう!
まさかみんな、ここの施設がイカルガマンション内だとは夢にも思うまい……。
受付さんから耳寄りな情報を聞いた私。
すっかり大きなお風呂好きになっているカナンさんを誘い、スーパー銭湯に入りに来たのだった。
わざわざそんな遠くに行かなくてもいいんだけど、ここなら兄の家に泊まったりできるので!
「スーパー銭湯か……。私は今まで、普通の温泉に入ってきたのだが、こういうアトラクション的な風呂は初めてだな。ちょっと楽しみ」
「現地でルンテさんも合流するので。スーパー銭湯配信してもいいかもねー。イカルガ社員貸し切りとかもしてくれるみたいだし」
イカルガマンションまで来ると、銭湯はすでにイカルガ貸し切りだった。
兄の粋なはからいらしい。
ルンテさんが銭湯の外で待っていたので、手を振って挨拶する。
「実は私はスーパー銭湯は経験済みでして」
「おおー」
「ルンテは私よりも新しいもの好きだからね」
そうおっしゃいますが、カナンさんも結構新しいものに飛び込んでいくタイプでは。
この母にしてこの娘あり!
では、スーパー銭湯に入ってみましょう。
水着っぽいアバターを用意してっと。
すでに入ってる女性社員の人達に、ちょっとだけショートで配信しまーすというお話をした。
快く受け入れてくれる。
というよりもむしろ。
「生ではづきっちの配信見れちゃう」「この会社入って良かったー」「一般事務で入るのすらくじ引きで勝たないといけなかったもんね」
兄、一般入社でもそんな試練を課してるのか!!
競争率が常に凄いことになってるけど、受かるのは実力者の中で一番運が良い人らしい。
七つのランダムなゲームが待ち受けており、このうち四つにチャレンジすることになる。
そして四つ全てを合格しないといけない。
こだわりだなあ。
不思議なことに、人間的に問題がある系の人が絶対に受からないらしい。
「それはですねー、運って自分の考え方とかあり方で引き寄せるものでもあるんで、世界と仲良ししておいた方が集まってくるんですよ」
おおーっ、あなたはこの春採用されたうちの営業女子さん!
450倍の倍率を勝ち残り、選ばれし三名のうちに入っていた猛者だ。
なお、学校で言うとビクトリアとファティマさんの先輩に当たる。
名門大学を出てる人だー。
私は「なるほどぉー」と大変感心したのだった。
「配信超楽しみなんで、ここで見てますね……!!」
私が配信場所と定めたお風呂の向かいに、彼女が陣取る。
そうしたら、他の女子たちもわいわい集まってきて、みんなで配信を見学という感じになった。
なんだなんだこれは。
うちの社員の人は好奇心旺盛だなあ。
「運は自ら動いて掴み取る。間違ってないですね」
ルンテさんがうんうん頷いている。
運が良い人ってめっちゃ活動的でもあるってわけね。
実感が籠もったお言葉だなあ。
「はづきだって活動的でしょ?」
「あー、そうかも。でも私はそこまで運がいいわけでは」
私が言ったら、みんながハハハと笑った。
なんだなんだ。
で、配信スタートです。
「お前ら、こんきらー。ゲリラ配信です。今回はですね、貸し切りにしたスーパー銭湯なんですが、ここができたてなんでちょっとレビューして行こうかと」
※おこのみ『うおおおおおおおおおおお』『センシティーブ!』『水着アバターだがよし!』『カナンちゃんとルンテちゃんも一緒!』
※『こんきらー!』『こんきら!』『お風呂広い!』『センシティブ勢が元気だな』
うんうん、期待した反応が得られている。
「たまにはこういう、まったりした配信もいいわけでして。雑談とは場所も違って気分転換になりますねー。えーと、ここは普通のお風呂なんですけど広くって、一度に何人も入れそうです。いい香りがするんでアロマ水ですね。で、あっちが泡風呂でマイクロバブルが……。百聞は一見に如かずといいますから行ってみましょー」
ざばーっと上がって、泡風呂にどぼんと入る私。
「おほー、マイクロバブルが大変気持ちいいです。美容効果が高そう。お湯はややぬるめで」
※『揺れ』『あわわわわ』『アバターでもフォローしきれんか!!』おこのみ『ありがとうありがとう』
なんのお礼だ?
なお、向こうでは岩盤浴用の場所があって、カナンさんが寝転がっています。
「おお……寝てしまいそうな気持ちよさ……」
「あっ、どもー。こっちはですね、泡風呂で全身ポカポカになったら、それをじっくり維持しながらまったりできるみたいな場所で……」
ルンテさんが説明してくれた!
横で彼女の母が半分寝てますねえ。
※『ルンテさんきゃわわ』『カナンさんもよう寝とるw』『配信中だというのにw』
「他に、おしゃれなサウナと最上階に露天風呂があるんですがー。露天はこのスパ銭専用エレベーターを使う必要があるのでちょっとハードル高いですね! 露天のみ使う覚悟が必要です! あ、夏には露天風呂ステージがビヤガーデンみたいになったりもするそうなんで、水着で着て露天風呂入ってお酒飲めるそうです!」
※『そのスーパー銭湯どこ!?』『行きたい!!』『調べなきゃ……!!』
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まさかみんな、ここの施設がイカルガマンション内だとは夢にも思うまい……。
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