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私の最終決戦?編
第488話 魔王顕現!伝説
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二曲目、景気よく行ってみましょう!
なんか一曲目が終わった時点で、スタッフの偉い人がわあわあ言ってたみたいだけど。
何かあったのかしら?
「えー、この曲は、ちょうどここ、東京湾で大魔将を迎え撃った時のとですね。イギリスで風の大魔将をやっつけた時のをイメージしたやつで……」
曲の説明をしていたら、観客席が騒がしくなってきた。
なんでしょう?
『はづき、魔王来た! お早いお付きだねー』
「ほんとだ」
会場の機器に反射してる、モヤモヤとした塊。
実際は鏡にも映らないのかもだけど、この会場は全体が魔法的なもので覆われてますからね!
『ほんっと。一曲で世界中のパワーバランスをひっくり返すなんて、想像してたよりもずっととんでもないやつじゃん』
魔王の声が響き渡……。
「えー、この曲はですね、結構売れたんで皆さんご存知だとは思うんですがー」
まだ前口上終わってないからちょっと待ってね!
『魔王が一瞬唖然とした! 面白ーい』
ベルっちがキャッキャと笑った。
その間にも、VIP席にいる配信者たちが次々にバーチャライズしていく。
みんなが完全武装モード。
で、自分の配信枠で同時視聴もしてるもんだから、同接パワーだって受け取ってる。
「じゃあ二曲目、行ってみよう! 雨雲叩き割り、快晴!」
前奏が始まった。
そしたら、いきなり配信者の皆さんがパワーアップした感じ?
天井が高い会場の中でみんなが飛び上がり、私の後ろにいるらしい魔王とのドンパチが始まる。
飛び立つ直前、眼の前に座っていたカンナちゃんが私にウインクして行った。
がんばれー!!
私が念じたら、カンナちゃんがより一層強く光り輝く。
さて、私も歌い始めるのだ。
※『うおおおおお!!』『はづきっちの生歌をBGMにして魔王と戦ってる!』『てか、真下にはづきっちがいるじゃん!!』おこのみ『会場いるんだけどやべー! はづきっち頑張れーっ!!』『がんばれー!』『頑張れ!!』『みんなファイト!』『みんながんばれーっ!!』
コメント欄も猛烈な勢いで流れ始める。
ネチョネチョ動画だと、もうコメントが流星群のようにどんどん流れていることでしょう。
『ちょっとちょっと! 妙にこいつら強くなってるんだけど! ああもう!! うぜー! 纏わりつかれるのうぜー!! 消えろぉぉぉぉぉぉぉ!!』
魔王の叫び声が響きそうになったところを、私がサビの部分で上書きする。
そしたら、飛び上がっていたバングラッド氏が魔王の攻撃を受け止めたみたい。
『がははははは! まさかこれほどの高みまで到れるとは思わなかったぞ! 魔王よ、我はまだ貴様に届かぬが……! 我らの一撃が貴様を削り、最後の舞台へと押し込むだろう!!』
そう告げた後、ダメージが蓄積したバングラッド氏が落っこちていった。
でも、配信者側の戦力が大きく減ったわけじゃない。
ライブダンジョンになうファンタジーと言った、有名どころのトップ配信者が揃っているのだ!
『あああああっ、うざいうざいうざい! あたしの声が! 攻撃がかき消される! なんなんお前ら!? こういうのはさ、好き勝手できるから面白いんじゃん! なんもできなかったらくっそつまんねーって!! ざけんなよお前らーっ!!』
一人、また一人と配信者の皆さんが落っこちていく。
二曲目もいよいよ終わり。
「じゃあ、シームレスに三曲目! 瞬け、恒星! これは宇宙に出て活躍した時の歌でー、あ、もう始まっちゃう! これ前奏なしでいきなりだから……」
一瞬曲が途切れたところで、魔王の気配が膨れ上がった。
それが配信者の皆さんを一度に吹き飛ばす……というところで、前奏なしの三曲目を私は歌い出した。
ここで出てくるのが、舞台袖からイノシカチョウ!
トリモチのついた棒みたいなのを三人で持っていて、これで頭上の魔王にぺたぺたくっつけて引っ張ったりする。
『な、なにこれーっ!? くっそしょぼいんだけど!? なのに、今までのどいつの攻撃よりもウザいんだけど!!』
そのトリモチ、もみじちゃんが練ったパン種ですねえ。
※『うおおおおお!! パン種が魔王に効いてる!』『いいぞいいぞ! 魔王は着実に削れている!』『攻撃よりも、歌とか食べ物の方が効くのか……』『おいおい、この国はゴボウであらゆるモンスターをぶっ倒す人がいる国だぞ!』『そう言えばそうだった』
いよいよ三曲目が終わり、四曲目。
ここで、ステージが展開を始めた。
本来やろうとしてた動きなのだ!
隠されていた魔法陣とか陰陽術による仕掛けが発動し、さらに海底を通して大量に繋いであった光ファイバーがフル稼働!
種子島からアバターロケットを超高速転送・召喚する!
3Dプリンターの映像をむちゃくちゃ早回しにして見てるみたいですねー。
私とベルっちの立っているところがロケットのトップになって、そのままどんどん高くなっていく。
イノシカチョウも、ロケットの途中が足場になった。
そして魔王はトリモチでしっかりキャッチ!
これぞ、私の秘策。
魔王キャッチャー、もろとも宇宙作戦!
『あたしを丸ごと宇宙に放り出すつもりか!? 無駄! 無駄無駄無駄! あたしは宇宙から降臨した魔王! そんなところに放り出されたところで……!!』
ロケットが火を吹く。
コンサート会場の天井が開き、アバターロケットは飛び立っていった。
私の横にカレンさんの顔が映される。
『はづきちゃん!! 負荷がヤバい! ヤバすぎる! あと、あと数秒でロケットが……』
「フルパワーで行ってみようー!!」
私は一声叫ぶと、サビを高らかに歌った。
数秒でアバターロケットが壊れちゃうなら、一秒で宇宙まで飛べばいいのだ!
空いた手に、呼び出したバーチャルゴボウを握る。
これでのしかかってくるGを、切る!
そしたらロケットが猛加速した。
空気抵抗とか慣性とかぶっ飛ばして、燃料が許す限りの超加速。
一瞬で成層圏をぶっちぎり、宇宙へ!
エーテル宇宙の只中で、アバターロケットはバラバラの粒子みたいになって消えた。
やっぱ魔王を運ぶのは大変でしたねー。
『何これ!? ありえねえ! ありえねー!!』
混乱してる混乱してる。
これで目的は達成。
クライマックスのステージである宇宙にようこそなのだ、魔王の人。
なんか一曲目が終わった時点で、スタッフの偉い人がわあわあ言ってたみたいだけど。
何かあったのかしら?
「えー、この曲は、ちょうどここ、東京湾で大魔将を迎え撃った時のとですね。イギリスで風の大魔将をやっつけた時のをイメージしたやつで……」
曲の説明をしていたら、観客席が騒がしくなってきた。
なんでしょう?
『はづき、魔王来た! お早いお付きだねー』
「ほんとだ」
会場の機器に反射してる、モヤモヤとした塊。
実際は鏡にも映らないのかもだけど、この会場は全体が魔法的なもので覆われてますからね!
『ほんっと。一曲で世界中のパワーバランスをひっくり返すなんて、想像してたよりもずっととんでもないやつじゃん』
魔王の声が響き渡……。
「えー、この曲はですね、結構売れたんで皆さんご存知だとは思うんですがー」
まだ前口上終わってないからちょっと待ってね!
『魔王が一瞬唖然とした! 面白ーい』
ベルっちがキャッキャと笑った。
その間にも、VIP席にいる配信者たちが次々にバーチャライズしていく。
みんなが完全武装モード。
で、自分の配信枠で同時視聴もしてるもんだから、同接パワーだって受け取ってる。
「じゃあ二曲目、行ってみよう! 雨雲叩き割り、快晴!」
前奏が始まった。
そしたら、いきなり配信者の皆さんがパワーアップした感じ?
天井が高い会場の中でみんなが飛び上がり、私の後ろにいるらしい魔王とのドンパチが始まる。
飛び立つ直前、眼の前に座っていたカンナちゃんが私にウインクして行った。
がんばれー!!
私が念じたら、カンナちゃんがより一層強く光り輝く。
さて、私も歌い始めるのだ。
※『うおおおおお!!』『はづきっちの生歌をBGMにして魔王と戦ってる!』『てか、真下にはづきっちがいるじゃん!!』おこのみ『会場いるんだけどやべー! はづきっち頑張れーっ!!』『がんばれー!』『頑張れ!!』『みんなファイト!』『みんながんばれーっ!!』
コメント欄も猛烈な勢いで流れ始める。
ネチョネチョ動画だと、もうコメントが流星群のようにどんどん流れていることでしょう。
『ちょっとちょっと! 妙にこいつら強くなってるんだけど! ああもう!! うぜー! 纏わりつかれるのうぜー!! 消えろぉぉぉぉぉぉぉ!!』
魔王の叫び声が響きそうになったところを、私がサビの部分で上書きする。
そしたら、飛び上がっていたバングラッド氏が魔王の攻撃を受け止めたみたい。
『がははははは! まさかこれほどの高みまで到れるとは思わなかったぞ! 魔王よ、我はまだ貴様に届かぬが……! 我らの一撃が貴様を削り、最後の舞台へと押し込むだろう!!』
そう告げた後、ダメージが蓄積したバングラッド氏が落っこちていった。
でも、配信者側の戦力が大きく減ったわけじゃない。
ライブダンジョンになうファンタジーと言った、有名どころのトップ配信者が揃っているのだ!
『あああああっ、うざいうざいうざい! あたしの声が! 攻撃がかき消される! なんなんお前ら!? こういうのはさ、好き勝手できるから面白いんじゃん! なんもできなかったらくっそつまんねーって!! ざけんなよお前らーっ!!』
一人、また一人と配信者の皆さんが落っこちていく。
二曲目もいよいよ終わり。
「じゃあ、シームレスに三曲目! 瞬け、恒星! これは宇宙に出て活躍した時の歌でー、あ、もう始まっちゃう! これ前奏なしでいきなりだから……」
一瞬曲が途切れたところで、魔王の気配が膨れ上がった。
それが配信者の皆さんを一度に吹き飛ばす……というところで、前奏なしの三曲目を私は歌い出した。
ここで出てくるのが、舞台袖からイノシカチョウ!
トリモチのついた棒みたいなのを三人で持っていて、これで頭上の魔王にぺたぺたくっつけて引っ張ったりする。
『な、なにこれーっ!? くっそしょぼいんだけど!? なのに、今までのどいつの攻撃よりもウザいんだけど!!』
そのトリモチ、もみじちゃんが練ったパン種ですねえ。
※『うおおおおお!! パン種が魔王に効いてる!』『いいぞいいぞ! 魔王は着実に削れている!』『攻撃よりも、歌とか食べ物の方が効くのか……』『おいおい、この国はゴボウであらゆるモンスターをぶっ倒す人がいる国だぞ!』『そう言えばそうだった』
いよいよ三曲目が終わり、四曲目。
ここで、ステージが展開を始めた。
本来やろうとしてた動きなのだ!
隠されていた魔法陣とか陰陽術による仕掛けが発動し、さらに海底を通して大量に繋いであった光ファイバーがフル稼働!
種子島からアバターロケットを超高速転送・召喚する!
3Dプリンターの映像をむちゃくちゃ早回しにして見てるみたいですねー。
私とベルっちの立っているところがロケットのトップになって、そのままどんどん高くなっていく。
イノシカチョウも、ロケットの途中が足場になった。
そして魔王はトリモチでしっかりキャッチ!
これぞ、私の秘策。
魔王キャッチャー、もろとも宇宙作戦!
『あたしを丸ごと宇宙に放り出すつもりか!? 無駄! 無駄無駄無駄! あたしは宇宙から降臨した魔王! そんなところに放り出されたところで……!!』
ロケットが火を吹く。
コンサート会場の天井が開き、アバターロケットは飛び立っていった。
私の横にカレンさんの顔が映される。
『はづきちゃん!! 負荷がヤバい! ヤバすぎる! あと、あと数秒でロケットが……』
「フルパワーで行ってみようー!!」
私は一声叫ぶと、サビを高らかに歌った。
数秒でアバターロケットが壊れちゃうなら、一秒で宇宙まで飛べばいいのだ!
空いた手に、呼び出したバーチャルゴボウを握る。
これでのしかかってくるGを、切る!
そしたらロケットが猛加速した。
空気抵抗とか慣性とかぶっ飛ばして、燃料が許す限りの超加速。
一瞬で成層圏をぶっちぎり、宇宙へ!
エーテル宇宙の只中で、アバターロケットはバラバラの粒子みたいになって消えた。
やっぱ魔王を運ぶのは大変でしたねー。
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混乱してる混乱してる。
これで目的は達成。
クライマックスのステージである宇宙にようこそなのだ、魔王の人。
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