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スローライフから逃げられると思うな編
第76話 お久しぶりの海底神殿
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ラムザー、ポタル、ポルポルを連れて、モータースクリューで水中を進むのだ。
『いやあ、ここに潜ったのは随分昔みたいな気がしますなあ。実際はまだ大して時間が経っていないという。タマル様と出会ってから、時間が過ぎるのが早いのに濃厚で、何もかも記憶に残ってますなあ』
「うんうん! お城に行って、海に行って、雪のところに行って、山の上に行って、空に行って! 湖にいたら、絶対あんな体験できないよねえ」
『ピピー』
海初体験のポルポルは楽しそうである。
足をバタバタさせている。
「そうだなー。俺もついこの間転生したと思ったら、もう大変なことになっている。だが、凄く長い間この世界で暮らしていた気がするなあ」
しみじみとそう考えつつ、しかしモータースクリューは物凄い速度で海底神殿まで突き進むのだ。
おお、見えてきた見えてきた。
神殿のあちこちに、空の迷宮の破片が突き刺さっている。
お陰で以前よりもカオスな外見になっているではないか。
「エーテルバスターキャノンでぶっ壊したところ、まだ魚礁にはなってないのな。そんな時間経ってないのかあ」
『タマル様、しみじみしてますが、あそこが目的地ですぞ』
「そうだった!」
神の仔を捕獲して売っぱらった場所だ。
あれが迷宮の最深部だったとはなあ。
確かに、あの近くには入り口が無いもんな。
ぶいーんとモータースクリューで進んでいく。
ポタルは片手で俺にしがみつきつつ、もう片方の手ではタモ網をぶんぶん振り回しているようだ。
「獲れた!」
「何が獲れたの?」
「わかんない!」
「わかんないかー」
ポタルたちのアイテムボックスは、回収したものの名前が出てこないらしい。
簡易アイテムボックスなんだな。
「あとで料理してね!」
「オーケーオーケー、ジャストリーブ」
『フランクリンがいなくても同じような話し方しますな。どういう意味なんで?』
「任せておけって言ったんだ」
ということで、神殿最深部へと飛び込んだ。
この間は、神の仔ゲットしてサラッと見て回ってから出てきてしまったのだが、今回はじっくり探索せねばならない。
水が入り込み、中で小魚がわんさか蠢いているな。
モータースクリューについているライトで照らすと、魚がうわーっと逃げた。
俺たち四人でタモ網を握りしめ、うわーっと獲りまくる。
「わはははは大漁じゃー!!」
『釣り上げる以上の収穫ですな!』
「バーベキューが豪華になるねえ!」
『ピピー!』
アイテムボックスがパンパンになってから、ハッとした。
「いかん、目的をすっかり忘れていた。迷宮核は大きな目的の達成に必要なふわっとした要素だが、魚はお腹をいっぱいにするという眼の前の目的を達成できる、明確な要素だからな」
『ピピー』
「あ、ポルポルのアイテムボックスがちょっと空いてるの? 一匹そっちで預かってもらっていい?」
『ピー』
砲口からマジックハンドみたいなのが出てきて、俺が手渡した魚を受け取った。
ポルポルの構造はどうなってるんだろうな……。
それはそうと。
どこに迷宮核があるだろう?
獲りきれなかった魚が群がるのをかき分けて、神の仔が座していた場所を探る。
何もなし。
周囲の壁画を探る。
何もなし。
「なんだなんだ、どこにもないではないか」
「あっ、タマルタマルー」
「なんだね」
呼ばれたから行ってみる。
すると、そこはポッカリと穴の空いた壁があった。
「迷宮核、ここにあったんじゃない?」
「そうかも。じゃあどこに行ったって言うんだ?」
『ふーむ……これはつまり……魚の腹の中にあるのではないですかな?』
「なんだって」
これは大変なことになった。
俺たちのアイテムボックスを埋め尽くすくらいの魚では、この室内の魚を獲りきれない。
だが、残した魚の中に迷宮核があった場合……。
「むむむむ! これはまずいぞ。アイテムボックスの数が足りない」
俺は唸った。
そして、魚を見回してハッと気付く。
「小魚は迷宮核飲み込めないんじゃないか? つまり、この空間の中にいる魚で一番大きくて、しかも他の魚に怖がられていないやつが犯人……犯魚だ!!」
『おおっ、タマル様がかなり頭を使ったのがわかりますぞ!! こんな知的な発言を初めて聞きましたな!』
「今までは欲望とか野生に任せてた感があるからな……。たまには頭をつかう……そこだあーっ!!」
ちょうどいい感じのでかいのが横をスイーッと知らん顔で泳いでいったので、横っ飛びしてキャッチしたぞ。
「よし、帰還しまーす!」
『考えてから行動するまで直結してましたな。即断即決即実行。大切ですなー』
「大切だろ」
こうして、俺たちは船の上に戻ってきた。
ざぶっと上がったら、逢魔卿が魚と間違えて釣り針を放り投げてきたのであった。
『なんだ、そなたらか……。わらわてっきり大きな魚だとばかり』
『すっかり釣りにはまっていますな』
「平和的魔人侯だ」
逢魔卿と仲良くなれたのは、この人の穏やかな気性もあったのであろう。
戻ってきた俺たちが、ドバドバと魚を取り出すと、船上の一同が騒然とした。
『オー! フィッシングをオーバーするビッグキャッチでーす!』
『えっ、あたしも水の中行った方がいいんじゃない!? 今度水が全く入ってこない服作ってもらおう……』
『わらわも潜る』
おお、スイムスーツのニーズがこんなに!
これはポイントを稼いでおかねばならないだろう。
さあ、山ほど魚は集まった。
これからバーベキューである。
ついでに迷宮核が出てきたら儲けものなのである。
『いやあ、ここに潜ったのは随分昔みたいな気がしますなあ。実際はまだ大して時間が経っていないという。タマル様と出会ってから、時間が過ぎるのが早いのに濃厚で、何もかも記憶に残ってますなあ』
「うんうん! お城に行って、海に行って、雪のところに行って、山の上に行って、空に行って! 湖にいたら、絶対あんな体験できないよねえ」
『ピピー』
海初体験のポルポルは楽しそうである。
足をバタバタさせている。
「そうだなー。俺もついこの間転生したと思ったら、もう大変なことになっている。だが、凄く長い間この世界で暮らしていた気がするなあ」
しみじみとそう考えつつ、しかしモータースクリューは物凄い速度で海底神殿まで突き進むのだ。
おお、見えてきた見えてきた。
神殿のあちこちに、空の迷宮の破片が突き刺さっている。
お陰で以前よりもカオスな外見になっているではないか。
「エーテルバスターキャノンでぶっ壊したところ、まだ魚礁にはなってないのな。そんな時間経ってないのかあ」
『タマル様、しみじみしてますが、あそこが目的地ですぞ』
「そうだった!」
神の仔を捕獲して売っぱらった場所だ。
あれが迷宮の最深部だったとはなあ。
確かに、あの近くには入り口が無いもんな。
ぶいーんとモータースクリューで進んでいく。
ポタルは片手で俺にしがみつきつつ、もう片方の手ではタモ網をぶんぶん振り回しているようだ。
「獲れた!」
「何が獲れたの?」
「わかんない!」
「わかんないかー」
ポタルたちのアイテムボックスは、回収したものの名前が出てこないらしい。
簡易アイテムボックスなんだな。
「あとで料理してね!」
「オーケーオーケー、ジャストリーブ」
『フランクリンがいなくても同じような話し方しますな。どういう意味なんで?』
「任せておけって言ったんだ」
ということで、神殿最深部へと飛び込んだ。
この間は、神の仔ゲットしてサラッと見て回ってから出てきてしまったのだが、今回はじっくり探索せねばならない。
水が入り込み、中で小魚がわんさか蠢いているな。
モータースクリューについているライトで照らすと、魚がうわーっと逃げた。
俺たち四人でタモ網を握りしめ、うわーっと獲りまくる。
「わはははは大漁じゃー!!」
『釣り上げる以上の収穫ですな!』
「バーベキューが豪華になるねえ!」
『ピピー!』
アイテムボックスがパンパンになってから、ハッとした。
「いかん、目的をすっかり忘れていた。迷宮核は大きな目的の達成に必要なふわっとした要素だが、魚はお腹をいっぱいにするという眼の前の目的を達成できる、明確な要素だからな」
『ピピー』
「あ、ポルポルのアイテムボックスがちょっと空いてるの? 一匹そっちで預かってもらっていい?」
『ピー』
砲口からマジックハンドみたいなのが出てきて、俺が手渡した魚を受け取った。
ポルポルの構造はどうなってるんだろうな……。
それはそうと。
どこに迷宮核があるだろう?
獲りきれなかった魚が群がるのをかき分けて、神の仔が座していた場所を探る。
何もなし。
周囲の壁画を探る。
何もなし。
「なんだなんだ、どこにもないではないか」
「あっ、タマルタマルー」
「なんだね」
呼ばれたから行ってみる。
すると、そこはポッカリと穴の空いた壁があった。
「迷宮核、ここにあったんじゃない?」
「そうかも。じゃあどこに行ったって言うんだ?」
『ふーむ……これはつまり……魚の腹の中にあるのではないですかな?』
「なんだって」
これは大変なことになった。
俺たちのアイテムボックスを埋め尽くすくらいの魚では、この室内の魚を獲りきれない。
だが、残した魚の中に迷宮核があった場合……。
「むむむむ! これはまずいぞ。アイテムボックスの数が足りない」
俺は唸った。
そして、魚を見回してハッと気付く。
「小魚は迷宮核飲み込めないんじゃないか? つまり、この空間の中にいる魚で一番大きくて、しかも他の魚に怖がられていないやつが犯人……犯魚だ!!」
『おおっ、タマル様がかなり頭を使ったのがわかりますぞ!! こんな知的な発言を初めて聞きましたな!』
「今までは欲望とか野生に任せてた感があるからな……。たまには頭をつかう……そこだあーっ!!」
ちょうどいい感じのでかいのが横をスイーッと知らん顔で泳いでいったので、横っ飛びしてキャッチしたぞ。
「よし、帰還しまーす!」
『考えてから行動するまで直結してましたな。即断即決即実行。大切ですなー』
「大切だろ」
こうして、俺たちは船の上に戻ってきた。
ざぶっと上がったら、逢魔卿が魚と間違えて釣り針を放り投げてきたのであった。
『なんだ、そなたらか……。わらわてっきり大きな魚だとばかり』
『すっかり釣りにはまっていますな』
「平和的魔人侯だ」
逢魔卿と仲良くなれたのは、この人の穏やかな気性もあったのであろう。
戻ってきた俺たちが、ドバドバと魚を取り出すと、船上の一同が騒然とした。
『オー! フィッシングをオーバーするビッグキャッチでーす!』
『えっ、あたしも水の中行った方がいいんじゃない!? 今度水が全く入ってこない服作ってもらおう……』
『わらわも潜る』
おお、スイムスーツのニーズがこんなに!
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