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68・大雪だ
第203話 ワカサギにしては長すぎる
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じっくりと開けた穴が五つ。
僕の他に、ダイフク氏もせっせと二つ開けてくれたので、労力は半分で済んだ。
犬の子たちが「ご主人がんばれー!」「おさかながんばれー!」と応援してくれたのでやる気に満ちて事を終えられましたよ。
「塩水が凍ったものですが、思った以上にシャリシャリしていたので簡単に掘れましたな」
「ああ。これは何の備えもなく歩き回るのは怖いよなあ」
だが、ソリに乗って穴も開けた。
もう僕らに怖いものはないのだ。
さあ釣り糸を垂らそう。
「ワカサギ釣りは釣り糸しか使わないんだったっけ? やったことはないから良く分からないが……」
周りを見ると、みんな小さい釣り竿を使っている。
なんだ、釣り竿でいいのか。
どーれ……。
糸を垂らし、ソリの真ん中につまむためのおやつ……サラミのようなものを置く。
コゲタとアララちゃんのことも考えて、塩味控えめ、旨味で勝負するタイプだ。
燻製にしてガンガンに水気を抜いているから、腐らないぞ。
これをかじり、持ってきたお茶なんかを飲みながらのんびりやる。
釣りは長期戦だ。
と思ったらいきなり来た!!
釣り竿がピクピク反応している。
「フィーッシュ!」
ぐっと釣り上げると、氷の中からスポンと細長い魚が出てきた。
なんだ、やっぱりワカサギ……。
違うぞ!!
長い!
凄く長いのがつるつると穴から出てくる!
全長50センチくらいあるぞ!!
細長い魚が氷上でピチピチした。
「おさかなだー!」
「コゲタのご主人すごーい!」
わーっと犬の人たちが歓声をあげた。
自分の釣り竿を放りだして、ぴちぴちしている細長い魚をつつき始める。
珍しいもんなあ。
後で焼いたり天ぷらにして食べようね。
「これは私も負けていられないな……! ……きたっ!!」
「わしも来ましたぞーっ!」
仮に、ロングワカサギと名付けよう。
このロングワカサギは海が凍ったときだけ釣れるレアな魚である。
どういう仕組みなのかは分からないが、氷が張らない限り見かけることはない。
どこかで数を増やしているのか、氷が張った今この時だけ、ロングワカサギは爆釣状態になる!!
どうなっているんだ……!?
コゲタとアララちゃんも一匹ずつ釣った。
ロングワカサギの抵抗力はなんか弱いので、コボルドでも頑張ればツルッと釣れるぞ。
「つれたよー!」
「アララもー!」
大興奮の二人。
鼻息も荒く、釣った魚をつんつんし始めた。
ソリの真ん中には大きな魚籠を用意してあるのだが、そろそろロングワカサギでいっぱいになってきたな……。
今日はこの辺りで釣りは終えようという話になったのだった。
あまり欲をかいてもいけない。
それにロングワカサギは足が早そうだ。
食べ切れるだけ釣って、お料理してしまうに限る。
僕らはソリを移動させ、港に戻るのだった。
その頃には空に太陽が輝き始め、凍っていた海が少しずつ溶け始める。
おお、欲に溺れた者たちが割れた海に落ちていく。
ソリがあって本当に良かったなあ……。
「いやあ、ギリギリのタイミングだった!!」
「あれ以上いたらわしらも海に落ちてましたなあ」
「なんてスリリングなんだ、ロングワカサギ釣り」
コボルドたちはキャッキャ言ってて、何があっても喜んでそうだけど。
さてさて、戻ってきたらこのロングワカサギを食べていこうじゃないか。
あちこちで、魚を焼く焚き火とか、鍋物が用意してある。
こちらは揚げ物だ!!
いつもの焚き火の火力を強めるセットで……。
上に鍋を乗せて、僕の魔力を油に変換する。
雑味のないシンプルな油が一番!
塩や醤油とかで下味をつけて……。
おお、ピチピチ暴れる!
跳ねる跳ねる!
ハハハ!
活きが良いなあ!
こいつらを衣にくぐらせて……。
おお、ピチピチ暴れる!
ハハハ! 実に活きが良い!
「これを油に、どーん!!」
ぴちぴちぴちぴち!
しゅわーっ!!
美味しそうな音がするぞ。
ロングワカサギは、天ぷらになるとくるくるーっと丸くなるんだね。
これは食べやすくてナイス。
「天ぷらにされるために生まれてきたような魚だ」
「あんまりな物言いですが、この見事な揚がりっぷりを見ていると否定できませんな」
「こりゃ美味しそうだ」
「おなかへったー!」
「へったよー!」
食べ盛りのコボルドたちが賑やかなので、まずは二人に切り分けてあげよう。
おお、天ぷら、外はさくさく中身はほっくり。
真っ白な身が実に美味しそう。
「いただきまあす!」
「まあす?」
コゲタが僕の真似をして食事の掛け声をした。
アララちゃんにはわかるまい。
これはね、日本のしきたりでね。
「おいしー!」
「おいしいよこれー!」
おお、二人には大好評だ。
見てるだけで美味しそうだもんな。
では、我ら大人組の分を揚げよう。
そして!
「ここに蒸留酒を持ってきてある。あらかじめ薄めてあるが、寒い気候でいい感じで冷えてるぞ」
飼い主氏ー!!
分かっている男だ。
なお、ダイフク氏はアルコール系は粘膜が痛むので、お茶を飲むことに。
さて、ロングワカサギの天ぷらをいただきましょう。
本来のワカサギなら、ぺろりと食べられちゃうが、ロングワカサギは長い。
これは食べごたえがあるぞ……!
軽く塩を振って齧ってみると、さっくさく。
我が天ぷらの腕前、さらに上がった!
そして肉はほっくりとしていて、淡白ながら滋味あふれる優しいお味。
つまり酒が進むってことだ!
「ああ……これは美味しいなあ……。今日しか食べられないのが本当に残念だよ……」
「フライにすると喉越しは今ひとつですが、ふやかすといい喉越しになりますな」
「あっ、アビサルワンズことカエルの人には生のままがいいのか……」
「寄生虫が怖いので、熱は通しますがね」
カパッと口を開けて目をぎょろぎょろさせるダイフク氏なのだった。
カエルジョーク、久々だなあ!
僕の他に、ダイフク氏もせっせと二つ開けてくれたので、労力は半分で済んだ。
犬の子たちが「ご主人がんばれー!」「おさかながんばれー!」と応援してくれたのでやる気に満ちて事を終えられましたよ。
「塩水が凍ったものですが、思った以上にシャリシャリしていたので簡単に掘れましたな」
「ああ。これは何の備えもなく歩き回るのは怖いよなあ」
だが、ソリに乗って穴も開けた。
もう僕らに怖いものはないのだ。
さあ釣り糸を垂らそう。
「ワカサギ釣りは釣り糸しか使わないんだったっけ? やったことはないから良く分からないが……」
周りを見ると、みんな小さい釣り竿を使っている。
なんだ、釣り竿でいいのか。
どーれ……。
糸を垂らし、ソリの真ん中につまむためのおやつ……サラミのようなものを置く。
コゲタとアララちゃんのことも考えて、塩味控えめ、旨味で勝負するタイプだ。
燻製にしてガンガンに水気を抜いているから、腐らないぞ。
これをかじり、持ってきたお茶なんかを飲みながらのんびりやる。
釣りは長期戦だ。
と思ったらいきなり来た!!
釣り竿がピクピク反応している。
「フィーッシュ!」
ぐっと釣り上げると、氷の中からスポンと細長い魚が出てきた。
なんだ、やっぱりワカサギ……。
違うぞ!!
長い!
凄く長いのがつるつると穴から出てくる!
全長50センチくらいあるぞ!!
細長い魚が氷上でピチピチした。
「おさかなだー!」
「コゲタのご主人すごーい!」
わーっと犬の人たちが歓声をあげた。
自分の釣り竿を放りだして、ぴちぴちしている細長い魚をつつき始める。
珍しいもんなあ。
後で焼いたり天ぷらにして食べようね。
「これは私も負けていられないな……! ……きたっ!!」
「わしも来ましたぞーっ!」
仮に、ロングワカサギと名付けよう。
このロングワカサギは海が凍ったときだけ釣れるレアな魚である。
どういう仕組みなのかは分からないが、氷が張らない限り見かけることはない。
どこかで数を増やしているのか、氷が張った今この時だけ、ロングワカサギは爆釣状態になる!!
どうなっているんだ……!?
コゲタとアララちゃんも一匹ずつ釣った。
ロングワカサギの抵抗力はなんか弱いので、コボルドでも頑張ればツルッと釣れるぞ。
「つれたよー!」
「アララもー!」
大興奮の二人。
鼻息も荒く、釣った魚をつんつんし始めた。
ソリの真ん中には大きな魚籠を用意してあるのだが、そろそろロングワカサギでいっぱいになってきたな……。
今日はこの辺りで釣りは終えようという話になったのだった。
あまり欲をかいてもいけない。
それにロングワカサギは足が早そうだ。
食べ切れるだけ釣って、お料理してしまうに限る。
僕らはソリを移動させ、港に戻るのだった。
その頃には空に太陽が輝き始め、凍っていた海が少しずつ溶け始める。
おお、欲に溺れた者たちが割れた海に落ちていく。
ソリがあって本当に良かったなあ……。
「いやあ、ギリギリのタイミングだった!!」
「あれ以上いたらわしらも海に落ちてましたなあ」
「なんてスリリングなんだ、ロングワカサギ釣り」
コボルドたちはキャッキャ言ってて、何があっても喜んでそうだけど。
さてさて、戻ってきたらこのロングワカサギを食べていこうじゃないか。
あちこちで、魚を焼く焚き火とか、鍋物が用意してある。
こちらは揚げ物だ!!
いつもの焚き火の火力を強めるセットで……。
上に鍋を乗せて、僕の魔力を油に変換する。
雑味のないシンプルな油が一番!
塩や醤油とかで下味をつけて……。
おお、ピチピチ暴れる!
跳ねる跳ねる!
ハハハ!
活きが良いなあ!
こいつらを衣にくぐらせて……。
おお、ピチピチ暴れる!
ハハハ! 実に活きが良い!
「これを油に、どーん!!」
ぴちぴちぴちぴち!
しゅわーっ!!
美味しそうな音がするぞ。
ロングワカサギは、天ぷらになるとくるくるーっと丸くなるんだね。
これは食べやすくてナイス。
「天ぷらにされるために生まれてきたような魚だ」
「あんまりな物言いですが、この見事な揚がりっぷりを見ていると否定できませんな」
「こりゃ美味しそうだ」
「おなかへったー!」
「へったよー!」
食べ盛りのコボルドたちが賑やかなので、まずは二人に切り分けてあげよう。
おお、天ぷら、外はさくさく中身はほっくり。
真っ白な身が実に美味しそう。
「いただきまあす!」
「まあす?」
コゲタが僕の真似をして食事の掛け声をした。
アララちゃんにはわかるまい。
これはね、日本のしきたりでね。
「おいしー!」
「おいしいよこれー!」
おお、二人には大好評だ。
見てるだけで美味しそうだもんな。
では、我ら大人組の分を揚げよう。
そして!
「ここに蒸留酒を持ってきてある。あらかじめ薄めてあるが、寒い気候でいい感じで冷えてるぞ」
飼い主氏ー!!
分かっている男だ。
なお、ダイフク氏はアルコール系は粘膜が痛むので、お茶を飲むことに。
さて、ロングワカサギの天ぷらをいただきましょう。
本来のワカサギなら、ぺろりと食べられちゃうが、ロングワカサギは長い。
これは食べごたえがあるぞ……!
軽く塩を振って齧ってみると、さっくさく。
我が天ぷらの腕前、さらに上がった!
そして肉はほっくりとしていて、淡白ながら滋味あふれる優しいお味。
つまり酒が進むってことだ!
「ああ……これは美味しいなあ……。今日しか食べられないのが本当に残念だよ……」
「フライにすると喉越しは今ひとつですが、ふやかすといい喉越しになりますな」
「あっ、アビサルワンズことカエルの人には生のままがいいのか……」
「寄生虫が怖いので、熱は通しますがね」
カパッと口を開けて目をぎょろぎょろさせるダイフク氏なのだった。
カエルジョーク、久々だなあ!
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