ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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第1章:広がりの章 〜運命の出会い〜

28 衝撃的な出会い

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  二人がついたのは、陶芸品、工芸品のお店であった。工房もあるみたいだ。
 工房にも興味があったが、まずは店内を見て回ることにした。
 香織は、腕をひっぱって、色々見ている。

 かわいい、これ良いな、
「嘉位、嘉位、これ、これ、良いですよね」

「うん、良いね、センス良いな、香織」

 他にも色々と見回っていた、時に手に取って良いのかを確認してから、手にとって良く見ていた



   ◇



 店内をくまなく回ると、一瞬。目を疑った、「こ、これは」これは、何か引き寄せられる。そんな感覚があった。
 そのお茶碗をずっと見つめて、少し、離れて、さらに見つめ、また近づいては見つめなおし、この感覚はなんであろう
 これは、どうしてか、目から離すことができず、またこの茶碗が問いかけているようにも感じた。

 もう一度、後ろにさがり、凝視し、さらにもう1度近づいて、なんだろう、これは、凄いという一言でまとめるには、もったいない、この衝撃的な感覚

 香織は気が付いて、何をしているのだろうと、近づいてきた。

「嘉位どうしたのですか、そのように食い入るように見つめていて」

「香織、これをみて、どう?何か思わない?」

 お茶碗?抹茶ようのお茶のほうではなく、お茶碗だよね、香織もずっとみつめていると!?と

「嘉位、わかります、意味が、ごはんが見えるのです」

「そうだよね、僕だけじゃないよね?! 」

「これは、凄い、離れてみて、近寄ってみて、見直しても中身は無いのだけれど、凝視するとお米が見えるよね?」

「はい、なぜでしょうね」



   ◇



 工房の方が気が付いて、声をかけてくれた

「若い方がその品に目を配るのは、珍しい事ですね。どのように思われましたか?」

「いや、なんというか、なんとも言えない、これをどのように表現したらよいのか?」
 しゃがんだり、のぞき込んだり、また、離れたり、この、感覚。

「私、お米が見えるのです。それも、たんまりとほくほくで、湯気がたつようなお米が」

「ほう、その感性素晴らしいですね、親方」

 中から、いかにも職人さんという、御年輩の方が、姿を現す
「ほう、この茶碗に関心がおありでございますか?」

 一歩前にでて、軽く会釈をし
「はい、他の品々ももちろん、素晴らしいのですが、なんといってよいのか、この引き寄せられる感覚、というか、このお茶碗が問いかけてくるような?」振り向いて、香織に視線を送る

「不思議なのです、お米がみえるのです、おいしそうなお米が、私には見えるのです」

「いやー、まいったな。この品の本質というものが、こうもあっさりと答えられると」

「同業者の方ではないのですよね、どこかで見たことがあるようにも思えますが、しかしながら、その感覚をお持ちになられるとは、親方そうおもいませんか?」

 何やら、一度奥にはいり、貴重な布、絹であろか包まれたものを
 親方が奥から取り出して、もう1つを並べてくれた

「これで、めおと で、ございます。この世に一つしかない、 めおと 、 瑞光窯 でございます」

「100年前の品物です、こちらを感じ取られるとはお目が高い、素晴らしい感性ですな。ところで、何処かでお会いしたことが、ございますかね?」

「100年前、いやそれ以上に、なんというのであろうか、問いかけてくるのです、このお茶碗、そう、お米も」

 香織は、クスクスと笑っていた。問に対して、回答になっていない事に「あの、ですね、彼は一昨年前に野球U-15日本代表のエースです」

「あ、ノーヒットノーランでやっと世界一をとれたときの、彼が、どうりでどこかでお見掛けしたことがあると、思いました、親方もみてたでしょう」

「お、あの時の彼が、試合も素晴らしいが、その品に見入る感性も素晴らしい、わか、奥様ですかね、お米が見えるという感性もすばらしいです。お高いですが、お譲りいたしましょうか?」

 すごい、これは、なんというか、え・え??、今なんと?
「これ、売り物なのですか?これは値のつけようがないでしょうね」

 香織も同じ事を感じとっていて、「これは、まわりにある美しい品々と違い、お値段等という言葉を使ってよいものでは、わたくしも展示品と思いますが」と話す。


「もちろん、普段であれば、売り物という使いはできませんが、この品について、この本質を語れる方であられるのでしたら、お譲り致します。少々お値段は張りますが」

 目を丸くしてしまった。詰め寄り声をあげて
「え?本当に譲っていただけるのでしょうか?めおと で?」

「めおと で 100万!!! 」

「え! 」と香織は驚いた様子であった。

「そうですよね、いくらなんでも、100マン円はね、親方も、まったく」

「こちらお譲りいただけるのであれば、郵送も可能でしょうか?」いまだに、夫婦茶碗から目を離す事が出来ない。

「もちろんです。お嫁にだすような気持ちではございます。丁寧に梱包致します」

 ほんとうに、譲ってくれるのか、このような品物を、凄い!
「お言葉に甘えて、買わせてください」

 香織も気が付いている。この品物は売り物とうレベルの物ではない事に
「よろしいのでしょうか、本当にお米が見えるのですよ! 」

「素晴らしい、奥方様で、ん!指折りかぞえて、ま、余計な詮索はやめておきましょう」

「カードで良いですか?」

 工房の方が、おくから何やらとりだしてきて
「大丈夫です。あとできましたら、ここにサインを頂いても」
 と色紙とマジックを取り出してきた

「もちろんです、ありがとうございます」普段のサインより、より大きく、書き記した。

 親方はとても、満足そうに、二人を見送った。
「あの方が、世界一を掴んだのは、納得がいく、とても素晴らしいお方に嫁いでいきましたな」

「ずっと、食い入るように見ていて、あの感性の持ち主、只者ではないですね、親方、親方なんだか、嬉しそうですね」



   ***




 案内係:いかがでしたか

「とても素晴らしかったです。良いものが、ね、嘉位」

「ご案内くださって、感謝しています。とても衝撃的な出会いでした。」京都は宝の山だ、また二人で来るぞ。

「本当に、そうですね、ご案内してくださらなかったら、私達は、出会えませんでした」


 案内係:

「そうですか、痛み入ります。それでは予定時刻をすぎております、京都駅へ向かいます」

 京都駅周辺についた、予定の場所で下ろしてもらった、深くお礼をつたえ、車はその場を後にした。
「嘉位、すごかったね。観光も沢山写真とれて、楽しかったし、なによりお米が」

「うん!素晴らしい1日だった。京都観光、どれを見ても、感慨深い、そして最後に出会えた、おちゃわん。僕たち二人のだね めおと 」

「え?使ってよいのですか?、私もですか?」

「香織も感じたでしょう、飾るより、何かお茶碗が訴えていることに、早くごはんが食べたいよね」

 香織!確かに!「はい、そうです」と歩きながら話していると、少し前のほうに



 女性ひとりが、男性4人に囲まれていて
 女性がなにやら、迷惑している、その場を去ろうとするが、また男性4人に囲まれていた。

「迷惑です、やめてください」
「なんですか、嫌だと、言っている、でしょう!!! 」

 大きな声が聞こえて来た

 それをそのまま、見過ごす、嘉位ではなかった。
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