ユニークアイテムな女子(絶対的替えの効かない、唯一無二の彼女)「ゆにかの」

masuta

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告白編:それぞれの 唯一無二

471 【石井 堅】最後のバスケット

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  よっしゃー!全国の切符つかんだぞー!

 小学生の時からミニバスを始め、とにかく、バスケットが楽しい。
 朝起きたら、まずはランニング、これは1日欠かさない。
 学校が終われば、すぐにコートに向かい
 あらゆる角度からシュートが入る、特訓の日々

 勉強も人一倍やり、成績も常にトップであった。

 中学校は、親の勧めもあり、私立和井田中学に入った。
 もちろん、バスケ部である。1年生からレギュラーであり
 黄色い声が、僕の周りをいつも囲んでいた。

 同級生、先輩から告白は多々あったのだが、僕はバスケットに打ち込みたいと
 想いを結ぶことは無かった。

 中学三年、ついに、全国大会出場がきまる。目標は全国制覇。

 体育館に向かうと、女バスが既に練習をしていた。
 凄い熱の入りようだ。男女とも全国大会が決まったのだから、猶更である。

 僕は女バスの練習を、体育館の外から眺めていた。
 ボール回しも速い、ドリブルからの切り替えしも良い。
 ファールを誘うプレーも、何より連携が取れている。

「よう、堅、全国出場おめでとう」

「あ、由良君、ありがとう。どうしてここに?」

「いちゃ悪いのか?男女共に全国出場すげーよな」
「堅は女バスに彼女がいるのか?ずっと見ているようだが」

(はぁ?、そういう風に見えたのか)
「いない、いない、旨いなと思ってね女バス」
「僕はバスケットのみに打ち込む、ただそれだけ、そういう由良君こそ、どうなんだい?彼女」

(咳払いをしながら)
「居ない!断じて、居ない」

「そんなに、威張って言う事ではないでしょうに、由良君、凄いモテるよね」
「30数名告白を断っているとかで、え?彼女いるからでは?」

 由良君との会話は、バスケットよりむしろ、女の子の話が、続いていった……

(良かった、堅が中曽根さんと付き合って居るのかと思っていたから)
「いや、俺は硬派だ。心に決めた人がいる。それだけだ」

「へー男の中の男を魅了する女性か、会ってみたものだね」

(目の前にいるだろうに、今、見てるじゃないか)
「ま、そのうちな、そのうち。それより、来週からだろ、バスケの全国大会」

「そう、今日が最後の仕上げで、大会に移動するよ、由良君の野球は」

「俺の方は春、夏、ジャイアンツカップ全部とったぞ。来週末最後があるが、必ず取る」
「石井も、全国とれよ、進路相談も終わったから、俺もシニアの夏練習に行ってくるわ」


「進路相談面倒だよね、和井田学園にあがるのに、わざわざ、ま、良いか、じゃ僕も部室に行ってくるね」


 今年で中学校3年間も終わる。初の全国大会出場は果たせた。それは通過点
 なんとしても、全国制覇を成し遂げる。男女供にだと、凄いのだろうな。



   ***



 全国大会
 ――初戦で敗れた

 自分でも信じられなかった。僕の責任が大きい。チームの緊張感を解す事が出来なかった。
 キャプテンとして、やるべきことを見落としていた。メンバーは皆ガチガチであり
 基礎的なミスが多かった。完全に準備不足。そう、心の準備。

 結果を受けとめるのに、時間を要した。いや、受けとめられなかった。まだ、やれる。
 まだ、やれるんだと。

 僕は帰りのバスには乗らなかった。そう、まだやれる。やれる事はあるんだ。
 ――僕のバスケット人生は終わらせない。



   ◇



 女バスを全国優勝に、僕に残されて出来る事はそれ位、いや、やらねばならない。
 最後のコート。
 女バスに、アドバイスと声を出す。

 女バスの試合を観ていた。チームワークが安定していて、順調に勝っていった。

 ――他校の女バス、選手に一人だけ、僕の目を奪うプレイヤーがいた。
 あきらかに、動き、正確性が、群を抜いている。

 うちでいえば、中心選手の中曽根さんよりも、上のプレイヤー。上手い。
 この時のプレイヤーの泣き顔を、僕はまだ、覚えている。
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