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74話 新たな生活へ
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やっと泣き止んだ頃には、父の幸樹が帰って来て
いた。
「どうしたんだ?……これは?」
机の上に置かれたひび割れたスマホを見て、怪訝
に思う。
「なんだ?壊したのか?新しいのにしたいとかか
?」
泣き腫らした美咲を見て、まどかさんの方を見た。
まだ事情を知らないので、首を横に振ったのだっ
た。
「美咲ちゃん、何があったの?」
「……ぐすっ……違う……私、わざとじゃない……
違うもん」
「何があったの、怒らないから聞かせてちょうだ
い?」
背中を摩りながら宥める姿に、よく泣いていた歩
夢の幼い頃を思い出した。
「ずずっ……ぐすっ………お母さん、私なにもし
てないっあんなに簡単に落ちるなんて思ってな
いもん…酷いよ」
「落ちる?何か落としたの?このスマホの事かし
ら?」
まどかさんが先にスマホを手に取ると、画面が見
ずらいくらいに割れていた。
電源をつければ、一応反応した。
だが、壊れているのかすぐに消えてしまった。
「あら?これって……」
縁に血が付いている。
そういえばと思い美咲の手を掴むと怪我がないか
見てみる。
「美咲ちゃん怪我したの?」
「……違っ………してない」
「なら、この血は?」
さっきは気づかなかったが、僅かに血が付いてい
る。
「これは…歩夢のか?」
ぽつりと言った幸樹の言葉に、美咲が怯えた。
階段下で泣き崩れていた美咲を見つけた少し上に
このスマホが落ちて居たのだ。
全く飾りっ気のないそのフォルムは美咲のとは思
えなかったからだ。
すぐにまどかさんが駆け出すと階段の電気をつけ
た。
階段上に少し凹みがある。
それ以外だと……転々と血が擦った後があった。
それが何を示すのか、想像できない事はない。
「ねぇ、美咲ちゃん、落ちると思わなかったって、
まさかと思うけど……階段から突き落としたって
事じゃないわよね?」
「……!?」
ハッと顔を上げるのをみて、確信した。
「美咲、何を言ってる?誰を突き落としたって…
おい、歩夢はどこだ?」
そういえば、最近帰るのも遅いことが多くなって
気にも止めて居なかったが、今この場に居ないの
はたった一人だけだったのだ。
階段をかけ上がると部屋へと入った。
そして幸樹が見たのは、何もない部屋だった。
確かに、歩夢の部屋だった。
しかし、今はがらんとしていて、荷物が何一つ
無くなっていたのだった。
「美咲、歩夢は出て行ったのか?」
「幸樹さん、落ち着いて。美咲ちゃんを今日見
つけた時に階段下で泣いてたの。今話してく
れたんだけど、歩夢くんが荷物をまとめてで
て行こうとしたのを……」
「歩夢はどこなんだ?」
「それはまだ……ねぇ、美咲ちゃん、教えて貰
える?」
「ぐすっ……連れて行っちゃった……お兄ちゃん、
目を覚まさなかったの……死んじゃったの?お
母さんと一緒で……もう居ないの?」
自分のやってしまった事に後悔はしているらしい。
「誰が連れて行ったんだ?」
「郁也お兄ちゃん……もう返さないって…」
「郁也くんが?………まどかさん、郁也くんが今
何処にいるか分かるか?」
「それは……」
流石に言わないわけにもいかない雰囲気だった。
その頃、郁也は友人を頼って水戸晃の家に来てい
た。
「おい、いきなり連絡して来たと思ったらんなだ
よ~」
「すまない、ちょっと頼みがあるんだ」
腕に抱えた歩夢を見て、すぐに中に入れてくれた。
水戸は元々医者の家系に生まれた次男坊だった。
跡を継ぐわけでもないが、兄と同じ医者の道に進
んでいる。
「うちの病院に行くぞ」
「あぁ、助かる」
結局、ちょっとした脳震盪と打撲で済んだ事に安
心すると郁也は脱力したように座り込んだ。
「すげー慌ててたな?」
「そりゃそうだろ?いきなり倒れてるこいつを見
た時は心臓が止まるかと思ったぞ」
「へ~、郁也でも、そんな感情あったんだな?」
「当たり前だっ……って言いたいところだけど、
歩夢のおかげかな。」
「それで?付き合う事になったのか?」
「いや、まだ返事待ちだ。だが、家から攫って
来ちまったし、もう後戻りはできね~な」
「マジかよ?大胆な事するな~、母ちゃんはど
うすんだ?」
「……どうすっかな~」
一番困る立場はまどかさんだろう。
だけど、ここで後戻りをする気はなかった。
歩夢を1日水戸に預けると、家に戻ったのだった。
そこへちょうどいいタイミングでまどかさんと、
目を真っ赤に腫らした美咲ちゃんと幸樹さんが現
れたのだった。
「郁也くん。歩夢はどこにいるんだ?連れて来た
んだろう?」
「ここにはいませんよ?それにしてもどうした
んです?」
「郁也、お願いだから歩夢くんに合わせてくれ
ない?」
「だから居ないんですって。」
鍵を開けると中を見せる。
幸樹はすぐに上がり込むと歩夢の姿を探した。
「それよりも、聞きたいんですけど?歩夢はち
ゃんと飯食ってたんですか?あれは痩せすぎ
でしょ?まともに食べてなかったんじゃない
ですか?」
「そんな事はない、なぁ?」
「えぇ、食は細いけど、一応は……」
「なら、あいつに何を言ったんですか?家にい
るのが辛くなるような事をずっと言ってたん
じゃないですか?」
「お前に何が分かるんだ!歩夢を拐かしておいて」
幸樹がつかみかかると、美咲とまどかさんが止め
にはいったのだった。
「お願い、分かるように言って?私達は歩夢くん
に何も…」
「あいつは、いつもなんでも自分でやる奴なんだ、
それに何も言わなくても気がきくって思った事
はないかよ?口にしてないのに、すぐに欲しい
ものが出てくるって事なかったかよ?」
郁也に言われて、思い当たる事の方が多かった。
「でも、気が聞くのはいつもの事じゃない?」
「違うっ、あいつには聞こえてんだよ。あんたら
の声が…亡くなった母親は知ってたらしいけど、
幸樹さんには言えなかったらしいな……歩夢の
力の事。俺も最初は疑ったけどさ……」
「何を言ってるんだ?戯言はいい、歩夢をどこへ
やったんだ?」
「美咲ちゃん、君なら分かるんじゃない?階段か
ら突き落としたんだろ?『もう、出て行って』
そう言ってたよな?」
一斉に美咲へと視線がいく。
ただ黙ったまま、俯いてしまった。
「これ以上、あいつを追い詰めるのはやめるんだ
な。このままだと、壊れちまう……」
「それをお前が言うのか?お前さえ、手を出さな
ければ……」
「俺は歩夢が好きだ。それに歩夢がいいと言うま
では手を出してないし、出さない。だから俺に
預けてくれ。今、家に帰したってどうせ上手く
いかないだろ?責めて、余計に追い込むだけだ
ろう?それに………あいつは思ってる事は全部
聞こえているからな?」
アパートに居ない事と、今の美咲と歩夢を一緒に
いさせるべきではないと判断した結果、郁也に暫
く任せる事になった。
授業代や、食費はまどかさんから郁也に渡すこと
で話はついたのだった。
次の日には、病院へと迎えいにいくと、丁度目を
覚ましたところだった。
「お、起きてるな?身体は大丈夫か?」
「大丈夫……でも、ごめん、迷惑かけ……!」
いきなりのハグに驚くと、看護師や水戸がいる前
で唇を重ねてきたのだった。
慌てたのは、歩夢の方だった。
目をぱちくりさせながら、胸をドンドンと叩く。
「声が出たんだな!よかったぁ~、歩夢、よかっ
たぁ~」
こんなに喜ばれるとは思わなかった。
目が覚めて掠れた自分の声を聞いた時、多少は驚
いたが、ここまで喜ばれるとは思ってもいなかっ
たというのが実際の感想だった。
「そうだ、幸樹さんから許可もらったぞ?堂々と
俺の家に来い」
「それって……」
「あぁ、ちょっと説明したんだ。それと、歩夢の
力の事も話しちまったけど、大丈夫だったか?」
「あっ………そう…」
「まぁ、落ち込むなって。俺は気にしねーし、そ
れにだ!俺は読まれたって困らないからな!」
全く隠す気もない言葉達に、うんざりする気分だ
った。
いた。
「どうしたんだ?……これは?」
机の上に置かれたひび割れたスマホを見て、怪訝
に思う。
「なんだ?壊したのか?新しいのにしたいとかか
?」
泣き腫らした美咲を見て、まどかさんの方を見た。
まだ事情を知らないので、首を横に振ったのだっ
た。
「美咲ちゃん、何があったの?」
「……ぐすっ……違う……私、わざとじゃない……
違うもん」
「何があったの、怒らないから聞かせてちょうだ
い?」
背中を摩りながら宥める姿に、よく泣いていた歩
夢の幼い頃を思い出した。
「ずずっ……ぐすっ………お母さん、私なにもし
てないっあんなに簡単に落ちるなんて思ってな
いもん…酷いよ」
「落ちる?何か落としたの?このスマホの事かし
ら?」
まどかさんが先にスマホを手に取ると、画面が見
ずらいくらいに割れていた。
電源をつければ、一応反応した。
だが、壊れているのかすぐに消えてしまった。
「あら?これって……」
縁に血が付いている。
そういえばと思い美咲の手を掴むと怪我がないか
見てみる。
「美咲ちゃん怪我したの?」
「……違っ………してない」
「なら、この血は?」
さっきは気づかなかったが、僅かに血が付いてい
る。
「これは…歩夢のか?」
ぽつりと言った幸樹の言葉に、美咲が怯えた。
階段下で泣き崩れていた美咲を見つけた少し上に
このスマホが落ちて居たのだ。
全く飾りっ気のないそのフォルムは美咲のとは思
えなかったからだ。
すぐにまどかさんが駆け出すと階段の電気をつけ
た。
階段上に少し凹みがある。
それ以外だと……転々と血が擦った後があった。
それが何を示すのか、想像できない事はない。
「ねぇ、美咲ちゃん、落ちると思わなかったって、
まさかと思うけど……階段から突き落としたって
事じゃないわよね?」
「……!?」
ハッと顔を上げるのをみて、確信した。
「美咲、何を言ってる?誰を突き落としたって…
おい、歩夢はどこだ?」
そういえば、最近帰るのも遅いことが多くなって
気にも止めて居なかったが、今この場に居ないの
はたった一人だけだったのだ。
階段をかけ上がると部屋へと入った。
そして幸樹が見たのは、何もない部屋だった。
確かに、歩夢の部屋だった。
しかし、今はがらんとしていて、荷物が何一つ
無くなっていたのだった。
「美咲、歩夢は出て行ったのか?」
「幸樹さん、落ち着いて。美咲ちゃんを今日見
つけた時に階段下で泣いてたの。今話してく
れたんだけど、歩夢くんが荷物をまとめてで
て行こうとしたのを……」
「歩夢はどこなんだ?」
「それはまだ……ねぇ、美咲ちゃん、教えて貰
える?」
「ぐすっ……連れて行っちゃった……お兄ちゃん、
目を覚まさなかったの……死んじゃったの?お
母さんと一緒で……もう居ないの?」
自分のやってしまった事に後悔はしているらしい。
「誰が連れて行ったんだ?」
「郁也お兄ちゃん……もう返さないって…」
「郁也くんが?………まどかさん、郁也くんが今
何処にいるか分かるか?」
「それは……」
流石に言わないわけにもいかない雰囲気だった。
その頃、郁也は友人を頼って水戸晃の家に来てい
た。
「おい、いきなり連絡して来たと思ったらんなだ
よ~」
「すまない、ちょっと頼みがあるんだ」
腕に抱えた歩夢を見て、すぐに中に入れてくれた。
水戸は元々医者の家系に生まれた次男坊だった。
跡を継ぐわけでもないが、兄と同じ医者の道に進
んでいる。
「うちの病院に行くぞ」
「あぁ、助かる」
結局、ちょっとした脳震盪と打撲で済んだ事に安
心すると郁也は脱力したように座り込んだ。
「すげー慌ててたな?」
「そりゃそうだろ?いきなり倒れてるこいつを見
た時は心臓が止まるかと思ったぞ」
「へ~、郁也でも、そんな感情あったんだな?」
「当たり前だっ……って言いたいところだけど、
歩夢のおかげかな。」
「それで?付き合う事になったのか?」
「いや、まだ返事待ちだ。だが、家から攫って
来ちまったし、もう後戻りはできね~な」
「マジかよ?大胆な事するな~、母ちゃんはど
うすんだ?」
「……どうすっかな~」
一番困る立場はまどかさんだろう。
だけど、ここで後戻りをする気はなかった。
歩夢を1日水戸に預けると、家に戻ったのだった。
そこへちょうどいいタイミングでまどかさんと、
目を真っ赤に腫らした美咲ちゃんと幸樹さんが現
れたのだった。
「郁也くん。歩夢はどこにいるんだ?連れて来た
んだろう?」
「ここにはいませんよ?それにしてもどうした
んです?」
「郁也、お願いだから歩夢くんに合わせてくれ
ない?」
「だから居ないんですって。」
鍵を開けると中を見せる。
幸樹はすぐに上がり込むと歩夢の姿を探した。
「それよりも、聞きたいんですけど?歩夢はち
ゃんと飯食ってたんですか?あれは痩せすぎ
でしょ?まともに食べてなかったんじゃない
ですか?」
「そんな事はない、なぁ?」
「えぇ、食は細いけど、一応は……」
「なら、あいつに何を言ったんですか?家にい
るのが辛くなるような事をずっと言ってたん
じゃないですか?」
「お前に何が分かるんだ!歩夢を拐かしておいて」
幸樹がつかみかかると、美咲とまどかさんが止め
にはいったのだった。
「お願い、分かるように言って?私達は歩夢くん
に何も…」
「あいつは、いつもなんでも自分でやる奴なんだ、
それに何も言わなくても気がきくって思った事
はないかよ?口にしてないのに、すぐに欲しい
ものが出てくるって事なかったかよ?」
郁也に言われて、思い当たる事の方が多かった。
「でも、気が聞くのはいつもの事じゃない?」
「違うっ、あいつには聞こえてんだよ。あんたら
の声が…亡くなった母親は知ってたらしいけど、
幸樹さんには言えなかったらしいな……歩夢の
力の事。俺も最初は疑ったけどさ……」
「何を言ってるんだ?戯言はいい、歩夢をどこへ
やったんだ?」
「美咲ちゃん、君なら分かるんじゃない?階段か
ら突き落としたんだろ?『もう、出て行って』
そう言ってたよな?」
一斉に美咲へと視線がいく。
ただ黙ったまま、俯いてしまった。
「これ以上、あいつを追い詰めるのはやめるんだ
な。このままだと、壊れちまう……」
「それをお前が言うのか?お前さえ、手を出さな
ければ……」
「俺は歩夢が好きだ。それに歩夢がいいと言うま
では手を出してないし、出さない。だから俺に
預けてくれ。今、家に帰したってどうせ上手く
いかないだろ?責めて、余計に追い込むだけだ
ろう?それに………あいつは思ってる事は全部
聞こえているからな?」
アパートに居ない事と、今の美咲と歩夢を一緒に
いさせるべきではないと判断した結果、郁也に暫
く任せる事になった。
授業代や、食費はまどかさんから郁也に渡すこと
で話はついたのだった。
次の日には、病院へと迎えいにいくと、丁度目を
覚ましたところだった。
「お、起きてるな?身体は大丈夫か?」
「大丈夫……でも、ごめん、迷惑かけ……!」
いきなりのハグに驚くと、看護師や水戸がいる前
で唇を重ねてきたのだった。
慌てたのは、歩夢の方だった。
目をぱちくりさせながら、胸をドンドンと叩く。
「声が出たんだな!よかったぁ~、歩夢、よかっ
たぁ~」
こんなに喜ばれるとは思わなかった。
目が覚めて掠れた自分の声を聞いた時、多少は驚
いたが、ここまで喜ばれるとは思ってもいなかっ
たというのが実際の感想だった。
「そうだ、幸樹さんから許可もらったぞ?堂々と
俺の家に来い」
「それって……」
「あぁ、ちょっと説明したんだ。それと、歩夢の
力の事も話しちまったけど、大丈夫だったか?」
「あっ………そう…」
「まぁ、落ち込むなって。俺は気にしねーし、そ
れにだ!俺は読まれたって困らないからな!」
全く隠す気もない言葉達に、うんざりする気分だ
った。
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