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第三章
リゾート開発計画
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貴族、そして庶民も楽しめるリゾートを。
……計画を立てる前に、改めて伯爵領の土地についておさらいしましょうか。
我らが領地は大陸から船で一泊二日の距離にある離島。――これは良いだろう。
そして、私が生活しているこの伯爵邸がある島が本島で、周辺には大小様々な無人島が点在している。
一部は魚や貝の養殖場として、また最近ではココナッツの実の回収に赴くことも増えたが、それ以上の手の入らない島も多くある。
そもそも本島が十分広いからね。何かある度に船を出して本島へ往復しなければならず、海が荒れればその連絡手段も断たれるとあれば、本島を離れたがらないのも当然だろう。
「ただそれは、庶民が日常生活を送るには、って注釈が入るけどね」
最初はまず貴族リゾートからはじめて、ある程度ノウハウが貯まったら庶民向けリゾートに手をつけよう。
「大陸からの船は本島の港に着くけど、そこから連絡船を出さないと。ちょっと豪華なクルーザーみたいなの発注するかな」
当然レストランは必要だし、簡易の診療所も設けるべきだろう。宿泊施設と……
「あとは……。夏は海水浴場を用意するとして……」
その他の季節に暇を潰すには?
「お風呂……。貴族女性用にスパと商業施設を作るかな。男性には……」
男がリゾートに求める事って何だろう?
「えー、そんなん、テキトーに遊べて美味いモン食えればそれでい――っ! ご、ごめんなさい!」
「……はぁ。アクアは相変わらず使えませんね。――そうですね、取り敢えず女子の買い物に付き合うのはただの苦行です。リゾートでは寛ぎたいです」
……なら、バーや居酒屋みたいな歓楽街を作るか。
風俗系は……キャバクラ以上、本番ありの店は無しだな。どう考えてもトラブルの温床にしかならん。
しかしアクアよ、グレストにどう躾られたんだか。何か怯えてないかね?
「とにかくこの案を職人さんに見せてアドバイス貰ってくるわ」
こうして、着々と計画の準備は進んでいた。
相変わらず家令は残念な物を見る目を度々向けてくるけど知るもんか。
両親も祖父母も疎遠なまま。
家令からはどうやら私に妹が出来たらしい話も聞かされたけど、私と違って両親や祖父母に可愛がられて育てられているらしい。
……。
私が精神年齢大人だから「はぁそうですか」と冷めた目で見られるけど、リアルに子供だったなら絶望してもおかしくない。
まぁ俗に言う毒親なんだろうけど。
「私が原因じゃないよね?」
「……お嬢様が『精霊姫』だから、というのも理由の一つです。それをお嬢様のせいと括るか否かで答えは変わるでしょう」
私の能力に対する嫉妬。それが原因の一つか。勿論それ以外にも原因はあるんだろうが。
――面倒臭い。
まぁいいか、無視してれば直接害も無いんだし。
……計画を立てる前に、改めて伯爵領の土地についておさらいしましょうか。
我らが領地は大陸から船で一泊二日の距離にある離島。――これは良いだろう。
そして、私が生活しているこの伯爵邸がある島が本島で、周辺には大小様々な無人島が点在している。
一部は魚や貝の養殖場として、また最近ではココナッツの実の回収に赴くことも増えたが、それ以上の手の入らない島も多くある。
そもそも本島が十分広いからね。何かある度に船を出して本島へ往復しなければならず、海が荒れればその連絡手段も断たれるとあれば、本島を離れたがらないのも当然だろう。
「ただそれは、庶民が日常生活を送るには、って注釈が入るけどね」
最初はまず貴族リゾートからはじめて、ある程度ノウハウが貯まったら庶民向けリゾートに手をつけよう。
「大陸からの船は本島の港に着くけど、そこから連絡船を出さないと。ちょっと豪華なクルーザーみたいなの発注するかな」
当然レストランは必要だし、簡易の診療所も設けるべきだろう。宿泊施設と……
「あとは……。夏は海水浴場を用意するとして……」
その他の季節に暇を潰すには?
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男がリゾートに求める事って何だろう?
「えー、そんなん、テキトーに遊べて美味いモン食えればそれでい――っ! ご、ごめんなさい!」
「……はぁ。アクアは相変わらず使えませんね。――そうですね、取り敢えず女子の買い物に付き合うのはただの苦行です。リゾートでは寛ぎたいです」
……なら、バーや居酒屋みたいな歓楽街を作るか。
風俗系は……キャバクラ以上、本番ありの店は無しだな。どう考えてもトラブルの温床にしかならん。
しかしアクアよ、グレストにどう躾られたんだか。何か怯えてないかね?
「とにかくこの案を職人さんに見せてアドバイス貰ってくるわ」
こうして、着々と計画の準備は進んでいた。
相変わらず家令は残念な物を見る目を度々向けてくるけど知るもんか。
両親も祖父母も疎遠なまま。
家令からはどうやら私に妹が出来たらしい話も聞かされたけど、私と違って両親や祖父母に可愛がられて育てられているらしい。
……。
私が精神年齢大人だから「はぁそうですか」と冷めた目で見られるけど、リアルに子供だったなら絶望してもおかしくない。
まぁ俗に言う毒親なんだろうけど。
「私が原因じゃないよね?」
「……お嬢様が『精霊姫』だから、というのも理由の一つです。それをお嬢様のせいと括るか否かで答えは変わるでしょう」
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――面倒臭い。
まぁいいか、無視してれば直接害も無いんだし。
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