乙女ゲームの隠れチートモブ〜誰も知らないキャラを転生者は知っていた。〜

浅木永利 アサキエイリ

文字の大きさ
27 / 57
1章 一幕 恋冬学園 運命

4話 別れ。そして試験の始まり。

しおりを挟む
穿つ。相手は一応勇者。だからこそ生半可な突きは通じない。完全術式の内容は勇者に対して全攻撃の有効化だ。だが、その前に勇者の鎧を破壊しなくてはならない。

「どでかい一撃!くらえ!【天冥落】!!」

刀を突きから上段の構えにし、力一杯振り下ろす。そこに一切の加減はなく、ただ相手を切る事を専念して振る。

「【神聖絶】!!」

人の祭壇魔法すら止める結界、、、だが、それは人外には全く及ばずーーー

バッキィーン

まるでガラスのように壊される。
これをまともにくらえば生きることは不可能だろう。

「詰み、、、だね、、、負けちゃったね、、、」

ドカーン!

刹那、周りに爆音が響く。生徒は唖然とし、二人の行く末を見るために我に帰り、煙が晴れるのを待つ。そしてそこに立っていたのはアラル、、、で倒れているのはアオマチ先生であった。

「、、、さよなら。青さん」

「、、、久しぶりに、、、言ってくれましたね、、、えーくん、、、」

そう、これは俺が菅原永利の頃。

僕は推薦入学ということで、学園に入ったのだが、周りに裏口入学といつも言われていた。まぁ、実際は確かにそういう感じだが、無理矢理何も言われず入れられた側なのでそんなこと言われても、といつも思っていた。
だからいつも学園ではひとりぼっちだった。そんな時だった。担任の青町心が話しかけてきたのは。

『こんなところで一人、、、どうしたの?』

僕が1人中庭で弁当を食べているとそう話しかけられた。

『見たらわかるでしょう。弁当を食べているんですよ。』

『1人で?友達と食べないの?』

『一緒に食べてくれる人がいないんですよ。それくらいわかってください。』

『んーそうだな、、、』

彼女は僕の地雷をどんどん踏んでくる、、、先生としてあるまじき行為だろと思っていた。

『ならさ、私と友達にならない?』

先生がそんな提案をしてきた。

『、、、え?は?、、、どういうこと???』

この時も、というか今もだけど、本当にあの人が何したかったのかよくわからない。
でも、僕のためだってことだけはわかった。

『でさ!やっぱ友達といえば名前で呼び合うけど、君はなんて呼べばいい???』

『ものすんごい唐突ですね、、、えーくんとでも呼んでください。こんな名前なんで女の子と間違われるし。お願いします』

『ふふっ、じゃぁ、えーりちゃんでいい?う、嘘だよ!えーくんね!じゃあ私はーーー』

『青さんで』

『え、青ちゃんでーーー』

『青さんで。無理です。言えないんで。』

『ムー、、、じゃあ、卒業、もしくはどちらかが死にかけた時。そうだな、、、私なら青さん。君なら最後に青ちゃんって呼んでよ!』

『、、、性格の悪い約束ですね、、、まぁ、いいですよ。ただ、どちらが死んでも恨みっこなしですよ。』

そんな事を中庭で話していた。


だからーーー

あの時言えなかったからーーー


「青さん、、、いや、青ちゃん。高校の時、、、ありがとうね。そして、、、さよなら」

「ふっ、、、ふふ、、、最後に、、、ありがと。えーくん。」

そして彼は先生を抱えて闘技場を去る。そして去り際にーーー

「ま、もう死なせないし、殺させないけど。」

そう言って寮へと帰るのだった。

《sideアカネ》

さっきまでの試合を一言で表すなら
理解不能。だろう。
かなりレベルアップしてある程度の戦いなら、、、それこそSSSとSSSの戦いなら見れるのにそれすらも超えていた。本当に、、、全く見えなかった。

「私も、、、まだまだなんだな、、、あの人の前に再び立つのは同じ土俵についた時にするんだ。」

そう呟いては私も闘技場を去り、鍛錬をするのだった。

「、、、次は、、、あいつにスルカ」

後ろにいるやつを知らずに、、、


そしてアラルのいるところにもーーー

「、、、なんだったんだ?こいつ。」

いたが、一瞬でボコられたようだ。全くもって可哀想で仕方がない。


日は変わり、試験当日。試験会場。
俺はクラスの前に出てある言葉をつぶやく。

「人は変わらない。何をしても外見というものが変わるだけ、、、だから、自分を変えに行くな。根本は変えられない。無駄でもいい相手を変えろ。それが俺から送る言葉だ。」

それだけ言ってこれからのことに集中する。

『それでは!第一クラス対抗試験!スタート!』

その声と同時に僕らは転移させられ、森の真ん中に配置された。

「さて、ここからは予定通り動け。しっかり名前を聞いて、アレが出たら逃げるように!」

僕らの作戦は至極単純。主人公に近づかず、他を狩り続ける。たまに要注意人物と当たったら他の隊と連絡を取り、2隊編成で行こうとしていた。

そこで俺が当たったのはーーー

「、、、一発目から当たるのお前かよ。まじ憂鬱だわ。」

「僕はそこまで君と話したことはないのだけど、、、何かしたかな?ものすんごいみんなに避けられるんだけど。」

この乙女ゲーの主人公シルフ。ラプラス伯爵家の者でーーー

「、、、喋るな。お前だけは嫌いでな。正直家ごと潰したい。、、、だが意味なく潰せば怒られるからな、、、ま、何事も問題ないがな。君の前に現れるのが僕で良かったよ。」

いやほんと。他のバカだったら完全に負けてたよ、、、だって勇者だからね。先生と同じ。

「どういう意味だ?君なら勝てるのか?」

「もちろん。これは傲慢ではない。事実さ。」

ゆびをならせば彼の前に一振りの鎌が現れる。

「、、、【神聖剣具】《無垢神恵鎌》俺の最強武器の7柱の1つ無垢神。ちなみに実戦で使うのはこれが初めて。相手にとって不足なし。いざ参る!」

「勝てる気はしなくても少しでも他の人に繋ぐんだ!」

そう言って思いっきり足を踏み込み、一閃を俺に向けて放つ。だが、それは俺には効かない。

「無駄な頑張りゴクローさん。」

実を言うと前半は俺はAクラス生徒陣営で、後半は先生陣営となる。、、、おっと、考え事をしていたらなんか攻めてきた。(遅すぎて)、、、あ、今日眠いな、、、
ふわふわと今日の夜ご飯なんだろなと思いながら軽くのしては、敵のいる位置を察知し、俺はまるで猛獣のように構え、一瞬でーーー狩るのだった。

「さあ、イッツショータイムだ!【大罪連】そして1年共!!」
しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

転生先は上位貴族で土属性のスキルを手に入れ雑魚扱いだったものの職業は最強だった英雄異世界転生譚

熊虎屋
ファンタジー
現世で一度死んでしまったバスケットボール最強中学生の主人公「神崎 凪」は異世界転生をして上位貴族となったが魔法が土属性というハズレ属性に。 しかし職業は最強!? 自分なりの生活を楽しもうとするがいつの間にか世界の英雄に!? ハズレ属性と最強の職業で英雄となった異世界転生譚。

転生特典〈無限スキルポイント〉で無制限にスキルを取得して異世界無双!?

スピカ・メロディアス
ファンタジー
目が覚めたら展開にいた主人公・凸守優斗。 女神様に死後の案内をしてもらえるということで思春期男子高生夢のチートを貰って異世界転生!と思ったものの強すぎるチートはもらえない!? ならば程々のチートをうまく使って夢にまで見た異世界ライフを楽しもうではないか! これは、只人の少年が繰り広げる異世界物語である。

Sランクパーティを引退したおっさんは故郷でスローライフがしたい。~王都に残した仲間が事あるごとに呼び出してくる~

味のないお茶
ファンタジー
Sランクパーティのリーダーだったベルフォードは、冒険者歴二十年のベテランだった。 しかし、加齢による衰えを感じていた彼は後人に愛弟子のエリックを指名し一年間見守っていた。 彼のリーダー能力に安心したベルフォードは、冒険者家業の引退を決意する。 故郷に帰ってゆっくりと日々を過しながら、剣術道場を開いて結婚相手を探そう。 そう考えていたベルフォードだったが、周りは彼をほっておいてはくれなかった。 これはスローライフがしたい凄腕のおっさんと、彼を慕う人達が織り成す物語。

異世界転生した俺は、産まれながらに最強だった。

桜花龍炎舞
ファンタジー
主人公ミツルはある日、不慮の事故にあい死んでしまった。 だが目がさめると見知らぬ美形の男と見知らぬ美女が目の前にいて、ミツル自身の身体も見知らぬ美形の子供に変わっていた。 そして更に、恐らく転生したであろうこの場所は剣や魔法が行き交うゲームの世界とも思える異世界だったのである。 異世界転生 × 最強 × ギャグ × 仲間。 チートすぎる俺が、神様より自由に世界をぶっ壊す!? “真面目な展開ゼロ”の爽快異世界バカ旅、始動!

没落ルートの悪役貴族に転生した俺が【鑑定】と【人心掌握】のWスキルで順風満帆な勝ち組ハーレムルートを歩むまで

六志麻あさ
ファンタジー
才能Sランクの逸材たちよ、俺のもとに集え――。 乙女ゲーム『花乙女の誓約』の悪役令息ディオンに転生した俺。 ゲーム内では必ず没落する運命のディオンだが、俺はゲーム知識に加え二つのスキル【鑑定】と【人心掌握】を駆使して領地改革に乗り出す。 有能な人材を発掘・登用し、ヒロインたちとの絆を深めてハーレムを築きつつ領主としても有能ムーブを連発して、領地をみるみる発展させていく。 前世ではロクな思い出がない俺だけど、これからは全てが報われる勝ち組人生が待っている――。

『異世界ガチャでユニークスキル全部乗せ!? ポンコツ神と俺の無自覚最強スローライフ』

チャチャ
ファンタジー
> 仕事帰りにファンタジー小説を買った帰り道、不運にも事故死した38歳の男。 気がつくと、目の前には“ポンコツ”と噂される神様がいた——。 「君、うっかり死んじゃったから、異世界に転生させてあげるよ♪」 「スキル? ステータス? もちろんガチャで決めるから!」 最初はブチギレ寸前だったが、引いたスキルはなんと全部ユニーク! 本人は気づいていないが、【超幸運】の持ち主だった! 「冒険? 魔王? いや、俺は村でのんびり暮らしたいんだけど……」 そんな願いとは裏腹に、次々とトラブルに巻き込まれ、無自覚に“最強伝説”を打ち立てていく! 神様のミスで始まった異世界生活。目指すはスローライフ、されど周囲は大騒ぎ! ◆ガチャ転生×最強×スローライフ! 無自覚チートな元おっさんが、今日も異世界でのんびり無双中!

備蓄スキルで異世界転移もナンノソノ

ちかず
ファンタジー
久しぶりの早帰りの金曜日の夜(但し、矢作基準)ラッキーの連続に浮かれた矢作の行った先は。 見た事のない空き地に1人。異世界だと気づかない矢作のした事は? 異世界アニメも見た事のない矢作が、自分のスキルに気づく日はいつ来るのだろうか。スキル【備蓄】で異世界に騒動を起こすもちょっぴりズレた矢作はそれに気づかずマイペースに頑張るお話。 鈍感な主人公が降り注ぐ困難もナンノソノとクリアしながら仲間を増やして居場所を作るまで。

嫁に来た転生悪役令嬢「破滅します!」 俺「大丈夫だ、問題ない(ドラゴン殴りながら)」~ゲームの常識が通用しない辺境領主の無自覚成り上がり~

ちくでん
ファンタジー
「なぜあなたは、私のゲーム知識をことごとく上回ってしまうのですか!?」 魔物だらけの辺境で暮らす主人公ギリアムのもとに、公爵家令嬢ミューゼアが嫁として追放されてきた。実はこのお嫁さん、ゲーム世界に転生してきた転生悪役令嬢だったのです。 本来のゲームでは外道の悪役貴族だったはずのギリアム。ミューゼアは外道貴族に蹂躙される破滅エンドだったはずなのに、なぜかこの世界線では彼ギリアムは想定外に頑張り屋の好青年。彼はミューゼアのゲーム知識をことごとく超えて彼女を仰天させるイレギュラー、『ゲーム世界のルールブレイカー』でした。 ギリアムとミューゼアは、破滅回避のために力を合わせて領地開拓をしていきます。 スローライフ+悪役転生+領地開拓。これは、ゆったりと生活しながらもだんだんと世の中に(意図せず)影響力を発揮していってしまう二人の物語です。

処理中です...