婚約破棄?とっくにしてますけど笑

蘧饗礪

文字の大きさ
7 / 8

告白

しおりを挟む
数日後。
ラミーリア公爵邸に、マキアス殿下がお越しになった。

卒業パーティーのあと、マキアス殿下は正式に王太子のして認められた。エディヤ殿下は辺境地にある王家の直轄地に幽閉され、パーティーには参加していなかった王妃様は、エディヤ殿下の幽閉に自らの教育責任を取るとして実家の伯爵領に帰られた。
王妃様に関しての事実はおそらく違うだろうが、表向きはそうなっている。

「アリア、なかなか会いにいけなくて申し訳なかった」
「気にしないでくださいませ。お忙しいのはお察しいたします。改めまして、マキアス殿下、立太子おめでとうございます」
「ありがとう。2人きりで話したいんだが、良いだろうか」
「ええ。マリー、少しさがっていなさい」
「かしこまりました」
マリーが部屋を退出するのをみとどけると、マキアス殿下はわたくしに向かい合った。

「アリア、僕は君と出会った頃から君に惹かれていた。みんなが弟を気にかけていて、一人ぼっちだった僕に、唯一話しかけてくれたのが君だった。最初は君を友として見ていた。君と過ごすのがとても楽しかった。だが、弟と君の婚約が決まったのを聞いてなんだか悔しかった。弟を今まで以上にうらやましいと思ったんだ。そのとき、自分が君のことを好きだったんだと気づいた。自分の無力さにも気づいた。学園にも入学できなかった僕は母の祖国へ留学し、必死に学んだ。たとえ君と結ばれなくてもいつか君の役に立てるようにと思っていた。
 しかし、留学から帰ってきたら急に父に呼ばれ君を婚約者として紹介された。弟のことは聞いていたから事情はすぐに分かったが、純粋に嬉しかった。5年ぶりに見た君は本当に美しく成長していた。そして君の協力のもと王太子の地位を手に入れることができた。今まで父と義母、弟に逆らえず弱かった僕は君のおかげで変わることができた。君にはこれからこの国を背負っていく僕を見ていてほしい。
アリア・ラミーリア、君のことを愛している。どうか、僕と結婚してほしい」

殿下がわたくしの手を取り、口づけして愛を告げた。

もちろん、わたくしの心は決まっていますわ。


「お断りいたします」

しおりを挟む
感想 10

あなたにおすすめの小説

婚約破棄の仇はお兄様が……?

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

仰っている意味が分かりません

水姫
ファンタジー
お兄様が何故か王位を継ぐ気満々なのですけれど、何を仰っているのでしょうか? 常識知らずの迷惑な兄と次代の王のやり取りです。 ※過去に投稿したものを手直し後再度投稿しています。

ハーレムエンドを迎えましたが、ヒロインは誰を選ぶんでしょうね?

榎夜
恋愛
乙女ゲーム『青の貴族達』はハーレムエンドを迎えました。 じゃあ、その後のヒロイン達はどうなるんでしょうね?

婚約破棄からの断罪カウンター

F.conoe
ファンタジー
冤罪押しつけられたから、それなら、と実現してあげた悪役令嬢。 理論ではなく力押しのカウンター攻撃 効果は抜群か…? (すでに違う婚約破棄ものも投稿していますが、はじめてなんとか書き上げた婚約破棄ものです)

婚約破棄された男爵令嬢は隠れ聖女だった。

克全
恋愛
「カクヨム」と「小説家になろう」にも投稿しています。

やはり婚約破棄ですか…あら?ヒロインはどこかしら?

桜梅花 空木
ファンタジー
「アリソン嬢、婚約破棄をしていただけませんか?」 やはり避けられなかった。頑張ったのですがね…。 婚姻発表をする予定だった社交会での婚約破棄。所詮私は悪役令嬢。目の前にいるであろう第2王子にせめて笑顔で挨拶しようと顔を上げる。 あら?王子様に騎士様など攻略メンバーは勢揃い…。けどヒロインが見当たらないわ……?

思わず呆れる婚約破棄

志位斗 茂家波
ファンタジー
ある国のとある夜会、その場にて、その国の王子が婚約破棄を言い渡した。 だがしかし、その内容がずさんというか、あまりにもひどいというか……呆れるしかない。 余りにもひどい内容に、思わず誰もが呆れてしまうのであった。 ……ネタバレのような気がする。しかし、良い紹介分が思いつかなかった。 よくあるざまぁ系婚約破棄物ですが、第3者視点よりお送りいたします。

処理中です...