80 / 173
80話 【長岡】深緑ダンジョン4
しおりを挟む
「いやー、大変だったな」
「疲れた体に染み渡るなぁ」
「ちょうど野菜も調達できるし、良いなここのダンジョン。鍋を突くのに」
<コメント>
:すっかりくつろいでるな
:最適解を得ちまったもんな
リスナーの言う通り、俺たちはこの深緑ダンジョン下層の最適解を得ていた。
それと言うのも、いつどこで生えてくるかわからない野菜タイプのモンスター。
地面が柔らかくなっているのなら、事前に閉じてやれば良いと言う誰でもわかる状況。
つまりは氷漬けにして、現在に至る。
その寒さを吹き飛ばすように、俺たちは今鍋を囲んでいた。
倒さなければお仕置きモンスターも出ない。
と言うことでのんびり料理ができている。
強いてデメリットがあるとすれば、体感気温がマイナスを超えてることくらいか。
Fの時の暮らしがなかったら、きっと耐えられない気温だ。
あの時培った我慢強さが、ここに来て生かされている。
世の中、何が役に立つかわからんよなぁ。
「そういやさ、さっき仕入れたマンドラゴラあったろ? あれ富井の爺さんにうまく交渉して酒に変えてもらえねえかな?」
「あー、ここに呼ぶのか?」
この寒さの中に?
今沖縄行ってるって話じゃ無いっけ。
温度差で風邪ひかないか?
ヨッちゃんに押し切られ、呼んだら呼んだで普通に寒さに耐えていた。
凄いな、この年代でこの若々しさと言うのは。
病み上がりなんて微塵も感じさせない力強さ、粘り強さがある。
「どうした、どうした。こんな場所に。しかし随分と寒いがここはどこだ?」
「あ、実はモンスターが湧いてくるのを封じる意味で凍らせてまして。で、体をあっためるなら鍋かなって。野菜はそこら辺で現地調達してます」
「それを聞いたらハッちゃんが泣くぜ?」
「八尾さんが作り出すお野菜ほどの旨みはありませんよ。それでも鍋に溶かし込めば暖も取れる」
「まずは交渉の前に一杯貰おうかね。こう寒くちゃブルっちまうよ」
そう言われたらどうしようもないので鍋をよそって仲間に引き入れる。
「お、こいつは良い出汁が出てるな? ハッちゃんの野菜より深みがある。下味に秘訣でもあるのかねぇ?」
「実は新しいスキルを獲得しまして」
「へぇ」
富井さんは内訳は聞かず、興味深そうに頷くだけだった。
こっちは語るつもりでいたのに、身構えていたのがバカらしくなるほどあっさりした返事だ。
「旨みを凝縮させるタイプのスキルなんて聞いたことねぇな。ハッちゃんが聞いたら飛び上がるんじゃないか?」
「実はこいつ、更に加工も可能でして」
そう言って、鍋の中でひときわ異彩を放っていたソーセージを掬い上げる。
それを箸で摘んで頬張る富井さんは、目を閉じて味わいながら咀嚼した。
「なるほどな。こいつぁ良い商材になる。取引は本当に酒だけで良いのか?」
「取り敢えずは俺のスキルを施した加工に興味を持ちました。実はこう言うものを手に入れまして」
「マンドラゴラか。すっかりこいつに味をしめちまいやがったな。どれ、ワシも興味がある。味見も兼ねて少し借りるぞ」
手渡したのは干からびたマンドラゴラ。
それを愛おしそうに一撫ですると、それは手元で酒瓶へと変わる。
以前受け取った瓶より少しだけ趣が変わっている気がした。
熟成乾燥による変化か?
手元で揺らし、ヨッちゃんに温燗にしてくれと要求。
それに伴って俺はお猪口を配った。
それぞれに継ぎ足し、無言で乾杯。
これがどう変わるかみんなが楽しみにしている。
一斉に口に入れ、同時に唸った。
「くぅ~~」
「あぁ~~、これは凄いな」
「旨みだけじゃねぇ、コクまで増しやがった。これは他のと同様に扱うわけにゃいかねぇな。坊主、一ついくらでウチに卸せる?」
「値段は俺じゃ決められないので、富井さんが決めてください。ただ、数はあまり確保できませんので」
「これから商売しようって奴がそれじゃ先が思いやられるぞ? まぁ、そうそう表にゃお披露目できねぇ一品よ。うん千万クラスだろうよ」
「そんなにします?」
「飲兵衛なら払うぜ? ワシにはそのツテがある。どうだい? まずは10本」
「30本つけます。その代わり、10本無償でいただけませんか?」
「大損だぞ?」
「俺たちに腹の探りあいはできませんよ。だったら手っ取り早く信用を勝ち取って勝ち馬に乗るだけです。これで取引成立でいいですか?」
「は、このワシが若造相手に言い負かされるなんてな。小僧、お前大物になるぜ?」
「取り敢えず、Sには成っておきたいですね」
「ハッ、Sですら足掛けかい」
別に誇大妄想を語ってるつもりはない。
事実、今もSに向けてダンジョンアタック中だしね。
他にもいくつかお酒にしてもらう。
さっきのレンコンモンスターはいい感じの発泡酒になった。
それを飲んだら普通にこんな環境でも体がポカポカだ。
アルコールを入れすぎるのはよろしくないが、これは必要な投資だと言い聞かせて飲み続ける。
しかし体が程よく温まり、気分が良くなってくると今までの頑張りが急にどうでも良くなってくる時がある。
「いやぁ、もう十分満足したし帰ろうか」
「だな。今日はよく眠れそうだ」
<コメント>
:まだボス倒してないのに帰りたくなってるの草
:酒入るとこうなるからな
:モンスターからしてみたら早く帰って欲しそう
:クッソ害悪だもんな、ヨッちゃん
害悪なのはこのダンジョンの構造で俺たちではない筈だ。
「と、冗談はさておき。攻略を再開しよう」
「えー」
その場で眠りそうなくらい出来上がってしまったヨッちゃんを起こしつつ、調理器具をオリンに片付けて前に進む。
温める要素をなくせば、再び極寒の地に逆戻りだ。
さっきまでどうでも良かった感情が、急に引き締められてやっぱりダンジョン踏破して行こうと言う気持ちになった。
その日は食材確保は程々に、さっさとボスを討伐する方針に変えた。
マンドラゴラ酒以上の材料は見つからなかったし、今更野菜型モンスターが出てきても、八尾さんの野菜で間に合ってるしな。
ささっと討伐を終えて、再び地上へ。
極寒の地からの帰還は、まるで天国へ導かれたかのような心地に包まれた。
ちょっと無茶しすぎた気がしないでもない。
「お疲れ様です、査定お願いします」
「お疲れ様です本宝治様。もう踏破されてきたのですか?」
「はい、寒くて敵わないので」
「はて? 深緑ダンジョンは暖かい気候で寒暖差がある場所ではないのですが」
「ああ、地面からぼこぼこ出られると困るので凍結させて道中を進みました」
「あらぁ、そんな方法で切り抜けた方は初めてです。確かに、ボスドロップも確認いたしました。深緑ダンジョンの踏破おめでとう御座います」
「ありがとうございます。それと、これダンジョンセンター用の新メニュー表です。いつも通り、直接送るので受け取り次第販売よろしくお願いします」
「例のワープポータルですね、存じております。いつもありがとうございます」
「いえ、これも仕事ですので」
社交辞令も程々に、すっかり飲む気分になってる体をダンジョンの外へ。屋台から直接菊池さんの店へとやって来た。
今日は飲み明かす所存である。
「おう、お疲れ洋一。見てたぜ、随分と立派になったじゃねぇか、オメェ。今日は食う方か? 飲む方か?」
「飲む方で」
「奥の座敷に上がってくんな。倅もお前らに感化されて、急にやる気出したぜ? やっぱ同年代で頑張ってるやつの中に混ぜると負けらんねぇ! ってなるのかね」
「そう思ってくれたんならいいですけど。でもまだ何も教えてませんよ?」
「ああ、まだ一丁前にはなっちゃいねぇ。引き続き頼むぜ?」
「任せてください。俺もダイちゃんに頼る場面もありますし、そこはお互い様ですかね」
実際、ダイちゃんは俺たち向きのスキル運用法を持っていた。
今回は多勢に無勢だったが、1対1ならわからない。
活躍とかそう言うのとは縁遠いけど、背中を任せられる素質はあった。
何より舌が肥えていて、飲み食いでの話が合う。
同年代で知識も豊富。
世間知らずの俺たちからしたら普通に頼もしい存在なのだ。
何より勝ち組で、既婚者。あれこれ話を振り易い。
同年代の、上位ステータスのみんながどのような生活を送ってるのか。それを聞きやすくもある。
卯保津さんやら富井さんは年が離れすぎててな。
気安い関係とはいかないから。
料理を頼むと、入れ替わるようにダイちゃんがやってくる。
話題は今日のダンジョンのこと。
その日は将来ああしたい、こうしたいなんて夢を語りながら過ごした。
「疲れた体に染み渡るなぁ」
「ちょうど野菜も調達できるし、良いなここのダンジョン。鍋を突くのに」
<コメント>
:すっかりくつろいでるな
:最適解を得ちまったもんな
リスナーの言う通り、俺たちはこの深緑ダンジョン下層の最適解を得ていた。
それと言うのも、いつどこで生えてくるかわからない野菜タイプのモンスター。
地面が柔らかくなっているのなら、事前に閉じてやれば良いと言う誰でもわかる状況。
つまりは氷漬けにして、現在に至る。
その寒さを吹き飛ばすように、俺たちは今鍋を囲んでいた。
倒さなければお仕置きモンスターも出ない。
と言うことでのんびり料理ができている。
強いてデメリットがあるとすれば、体感気温がマイナスを超えてることくらいか。
Fの時の暮らしがなかったら、きっと耐えられない気温だ。
あの時培った我慢強さが、ここに来て生かされている。
世の中、何が役に立つかわからんよなぁ。
「そういやさ、さっき仕入れたマンドラゴラあったろ? あれ富井の爺さんにうまく交渉して酒に変えてもらえねえかな?」
「あー、ここに呼ぶのか?」
この寒さの中に?
今沖縄行ってるって話じゃ無いっけ。
温度差で風邪ひかないか?
ヨッちゃんに押し切られ、呼んだら呼んだで普通に寒さに耐えていた。
凄いな、この年代でこの若々しさと言うのは。
病み上がりなんて微塵も感じさせない力強さ、粘り強さがある。
「どうした、どうした。こんな場所に。しかし随分と寒いがここはどこだ?」
「あ、実はモンスターが湧いてくるのを封じる意味で凍らせてまして。で、体をあっためるなら鍋かなって。野菜はそこら辺で現地調達してます」
「それを聞いたらハッちゃんが泣くぜ?」
「八尾さんが作り出すお野菜ほどの旨みはありませんよ。それでも鍋に溶かし込めば暖も取れる」
「まずは交渉の前に一杯貰おうかね。こう寒くちゃブルっちまうよ」
そう言われたらどうしようもないので鍋をよそって仲間に引き入れる。
「お、こいつは良い出汁が出てるな? ハッちゃんの野菜より深みがある。下味に秘訣でもあるのかねぇ?」
「実は新しいスキルを獲得しまして」
「へぇ」
富井さんは内訳は聞かず、興味深そうに頷くだけだった。
こっちは語るつもりでいたのに、身構えていたのがバカらしくなるほどあっさりした返事だ。
「旨みを凝縮させるタイプのスキルなんて聞いたことねぇな。ハッちゃんが聞いたら飛び上がるんじゃないか?」
「実はこいつ、更に加工も可能でして」
そう言って、鍋の中でひときわ異彩を放っていたソーセージを掬い上げる。
それを箸で摘んで頬張る富井さんは、目を閉じて味わいながら咀嚼した。
「なるほどな。こいつぁ良い商材になる。取引は本当に酒だけで良いのか?」
「取り敢えずは俺のスキルを施した加工に興味を持ちました。実はこう言うものを手に入れまして」
「マンドラゴラか。すっかりこいつに味をしめちまいやがったな。どれ、ワシも興味がある。味見も兼ねて少し借りるぞ」
手渡したのは干からびたマンドラゴラ。
それを愛おしそうに一撫ですると、それは手元で酒瓶へと変わる。
以前受け取った瓶より少しだけ趣が変わっている気がした。
熟成乾燥による変化か?
手元で揺らし、ヨッちゃんに温燗にしてくれと要求。
それに伴って俺はお猪口を配った。
それぞれに継ぎ足し、無言で乾杯。
これがどう変わるかみんなが楽しみにしている。
一斉に口に入れ、同時に唸った。
「くぅ~~」
「あぁ~~、これは凄いな」
「旨みだけじゃねぇ、コクまで増しやがった。これは他のと同様に扱うわけにゃいかねぇな。坊主、一ついくらでウチに卸せる?」
「値段は俺じゃ決められないので、富井さんが決めてください。ただ、数はあまり確保できませんので」
「これから商売しようって奴がそれじゃ先が思いやられるぞ? まぁ、そうそう表にゃお披露目できねぇ一品よ。うん千万クラスだろうよ」
「そんなにします?」
「飲兵衛なら払うぜ? ワシにはそのツテがある。どうだい? まずは10本」
「30本つけます。その代わり、10本無償でいただけませんか?」
「大損だぞ?」
「俺たちに腹の探りあいはできませんよ。だったら手っ取り早く信用を勝ち取って勝ち馬に乗るだけです。これで取引成立でいいですか?」
「は、このワシが若造相手に言い負かされるなんてな。小僧、お前大物になるぜ?」
「取り敢えず、Sには成っておきたいですね」
「ハッ、Sですら足掛けかい」
別に誇大妄想を語ってるつもりはない。
事実、今もSに向けてダンジョンアタック中だしね。
他にもいくつかお酒にしてもらう。
さっきのレンコンモンスターはいい感じの発泡酒になった。
それを飲んだら普通にこんな環境でも体がポカポカだ。
アルコールを入れすぎるのはよろしくないが、これは必要な投資だと言い聞かせて飲み続ける。
しかし体が程よく温まり、気分が良くなってくると今までの頑張りが急にどうでも良くなってくる時がある。
「いやぁ、もう十分満足したし帰ろうか」
「だな。今日はよく眠れそうだ」
<コメント>
:まだボス倒してないのに帰りたくなってるの草
:酒入るとこうなるからな
:モンスターからしてみたら早く帰って欲しそう
:クッソ害悪だもんな、ヨッちゃん
害悪なのはこのダンジョンの構造で俺たちではない筈だ。
「と、冗談はさておき。攻略を再開しよう」
「えー」
その場で眠りそうなくらい出来上がってしまったヨッちゃんを起こしつつ、調理器具をオリンに片付けて前に進む。
温める要素をなくせば、再び極寒の地に逆戻りだ。
さっきまでどうでも良かった感情が、急に引き締められてやっぱりダンジョン踏破して行こうと言う気持ちになった。
その日は食材確保は程々に、さっさとボスを討伐する方針に変えた。
マンドラゴラ酒以上の材料は見つからなかったし、今更野菜型モンスターが出てきても、八尾さんの野菜で間に合ってるしな。
ささっと討伐を終えて、再び地上へ。
極寒の地からの帰還は、まるで天国へ導かれたかのような心地に包まれた。
ちょっと無茶しすぎた気がしないでもない。
「お疲れ様です、査定お願いします」
「お疲れ様です本宝治様。もう踏破されてきたのですか?」
「はい、寒くて敵わないので」
「はて? 深緑ダンジョンは暖かい気候で寒暖差がある場所ではないのですが」
「ああ、地面からぼこぼこ出られると困るので凍結させて道中を進みました」
「あらぁ、そんな方法で切り抜けた方は初めてです。確かに、ボスドロップも確認いたしました。深緑ダンジョンの踏破おめでとう御座います」
「ありがとうございます。それと、これダンジョンセンター用の新メニュー表です。いつも通り、直接送るので受け取り次第販売よろしくお願いします」
「例のワープポータルですね、存じております。いつもありがとうございます」
「いえ、これも仕事ですので」
社交辞令も程々に、すっかり飲む気分になってる体をダンジョンの外へ。屋台から直接菊池さんの店へとやって来た。
今日は飲み明かす所存である。
「おう、お疲れ洋一。見てたぜ、随分と立派になったじゃねぇか、オメェ。今日は食う方か? 飲む方か?」
「飲む方で」
「奥の座敷に上がってくんな。倅もお前らに感化されて、急にやる気出したぜ? やっぱ同年代で頑張ってるやつの中に混ぜると負けらんねぇ! ってなるのかね」
「そう思ってくれたんならいいですけど。でもまだ何も教えてませんよ?」
「ああ、まだ一丁前にはなっちゃいねぇ。引き続き頼むぜ?」
「任せてください。俺もダイちゃんに頼る場面もありますし、そこはお互い様ですかね」
実際、ダイちゃんは俺たち向きのスキル運用法を持っていた。
今回は多勢に無勢だったが、1対1ならわからない。
活躍とかそう言うのとは縁遠いけど、背中を任せられる素質はあった。
何より舌が肥えていて、飲み食いでの話が合う。
同年代で知識も豊富。
世間知らずの俺たちからしたら普通に頼もしい存在なのだ。
何より勝ち組で、既婚者。あれこれ話を振り易い。
同年代の、上位ステータスのみんながどのような生活を送ってるのか。それを聞きやすくもある。
卯保津さんやら富井さんは年が離れすぎててな。
気安い関係とはいかないから。
料理を頼むと、入れ替わるようにダイちゃんがやってくる。
話題は今日のダンジョンのこと。
その日は将来ああしたい、こうしたいなんて夢を語りながら過ごした。
23
あなたにおすすめの小説
勤続5年。1日15時間勤務。業務内容:戦闘ログ解析の俺。気づけばダンジョン配信界のスターになってました
厳座励主(ごんざれす)
ファンタジー
ダンジョン出現から六年。攻略をライブ配信し投げ銭を稼ぐストリーマーは、いまや新時代のヒーローだ。その舞台裏、ひたすらモンスターの戦闘映像を解析する男が一人。百万件を超える戦闘ログを叩き込んだ頭脳は、彼が偶然カメラを握った瞬間に覚醒する。
敵の挙動を完全に読み切る彼の視点は、まさに戦場の未来を映す神の映像。
配信は熱狂の渦に包まれ、世界のトップストリーマーから専属オファーが殺到する。
常人離れした読みを手にした無名の裏方は、再びダンジョンへ舞い戻る。
誰も死なせないために。
そして、封じた過去の記憶と向き合うために。
掘鑿王(くっさくおう)~ボクしか知らない隠しダンジョンでSSRアイテムばかり掘り出し大金持ち~
テツみン
ファンタジー
『掘削士』エリオットは、ダンジョンの鉱脈から鉱石を掘り出すのが仕事。
しかし、非戦闘職の彼は冒険者仲間から不遇な扱いを受けていた。
ある日、ダンジョンに入ると天災級モンスター、イフリートに遭遇。エリオットは仲間が逃げ出すための囮(おとり)にされてしまう。
「生きて帰るんだ――妹が待つ家へ!」
彼は岩の割れ目につるはしを打ち込み、崩落を誘発させ――
目が覚めると未知の洞窟にいた。
貴重な鉱脈ばかりに興奮するエリオットだったが、特に不思議な形をしたクリスタルが気になり、それを掘り出す。
その中から現れたモノは……
「えっ? 女の子???」
これは、不遇な扱いを受けていた少年が大陸一の大富豪へと成り上がっていく――そんな物語である。
ダンジョンで有名モデルを助けたら公式配信に映っていたようでバズってしまいました。
夜兎ましろ
ファンタジー
高校を卒業したばかりの少年――夜見ユウは今まで鍛えてきた自分がダンジョンでも通用するのかを知るために、はじめてのダンジョンへと向かう。もし、上手くいけば冒険者にもなれるかもしれないと考えたからだ。
ダンジョンに足を踏み入れたユウはとある女性が魔物に襲われそうになっているところに遭遇し、魔法などを使って女性を助けたのだが、偶然にもその瞬間がダンジョンの公式配信に映ってしまっており、ユウはバズってしまうことになる。
バズってしまったならしょうがないと思い、ユウは配信活動をはじめることにするのだが、何故か助けた女性と共に配信を始めることになるのだった。
貧乏冒険者で底辺配信者の生きる希望もないおっさんバズる~庭のFランク(実際はSSSランク)ダンジョンで活動すること15年、最強になりました~
喰寝丸太
ファンタジー
おっさんは経済的に、そして冒険者としても底辺だった。
庭にダンジョンができたが最初のザコがスライムということでFランクダンジョン認定された。
そして18年。
おっさんの実力が白日の下に。
FランクダンジョンはSSSランクだった。
最初のザコ敵はアイアンスライム。
特徴は大量の経験値を持っていて硬い、そして逃げる。
追い詰められると不壊と言われるダンジョンの壁すら溶かす酸を出す。
そんなダンジョンでの15年の月日はおっさんを最強にさせた。
世間から隠されていた最強の化け物がいま世に出る。
アラフォーおっさんの週末ダンジョン探検記
ぽっちゃりおっさん
ファンタジー
ある日、全世界の至る所にダンジョンと呼ばれる異空間が出現した。
そこには人外異形の生命体【魔物】が存在していた。
【魔物】を倒すと魔石を落とす。
魔石には膨大なエネルギーが秘められており、第五次産業革命が起こるほどの衝撃であった。
世は埋蔵金ならぬ、魔石を求めて日々各地のダンジョンを開発していった。
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
ダンジョンに捨てられた私 奇跡的に不老不死になれたので村を捨てます
カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
私の名前はファム
前世は日本人、とても幸せな最期を迎えてこの世界に転生した
記憶を持っていた私はいいように使われて5歳を迎えた
村の代表だった私を拾ったおじさんはダンジョンが枯渇していることに気が付く
ダンジョンには栄養、マナが必要。人もそのマナを持っていた
そう、おじさんは私を栄養としてダンジョンに捨てた
私は捨てられたので村をすてる
俺だけLVアップするスキルガチャで、まったりダンジョン探索者生活も余裕です ~ガチャ引き楽しくてやめられねぇ~
シンギョウ ガク
ファンタジー
仕事中、寝落ちした明日見碧(あすみ あおい)は、目覚めたら暗い洞窟にいた。
目の前には蛍光ピンクのガチャマシーン(足つき)。
『初心者優遇10連ガチャ開催中』とか『SSRレアスキル確定』の誘惑に負け、金色のコインを投入してしまう。
カプセルを開けると『鑑定』、『ファイア』、『剣術向上』といったスキルが得られ、次々にステータスが向上していく。
ガチャスキルの力に魅了された俺は魔物を倒して『金色コイン』を手に入れて、ガチャ引きまくってたらいつのまにか強くなっていた。
ボスを討伐し、初めてのダンジョンの外に出た俺は、相棒のガチャと途中で助けた異世界人アスターシアとともに、異世界人ヴェルデ・アヴニールとして、生き延びるための自由気ままな異世界の旅がここからはじまった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる