淫愛家族

箕田 はる

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「どうして欲しいんだ? ちゃんと言ってごらん」
「挿れてください……俊政さんのを」

 睦紀が言うと、俊政の指が引き抜かれる。腰を掴まれ、物欲しげにひくつくそこに硬い熱があてがわれる。

「アッ――ああっ……」

 春馬とは違った長さと強固さを持った熱が、どんどん侵入を進めてくる。強い圧迫感と目の前が真っ白になるほどの快楽にシーツをギュッと握る。

「力を抜きなさい。睦紀。全然入らないじゃないか」
「んっ……あっ、ご、ごめんなさい」

 詰めていた息を吐き出す。それと同時に腰を引かれ、一気に奥まで突き入れられる。

「あああッ……やっ、俊政さんっ」

 最初から激しく中を穿たれ、睦紀は悲鳴に近い声を上げる。身体が制御出来ないほど揺さぶられ、強烈な快楽に前後不覚だった。

「そんなに良いのかい? 睦紀。締め付けも凄いが、前がグチョグチョじゃないか」

 何度も熱を放った性器に触れ、俊政が含み笑いをする。腰がぶつかる激しい打撃音に混じり、卑猥な水音が部屋に響く。

「やぁッ、あっ……だ、だめっ」
「駄目じゃないだろう。抜こうとすると、噛みついて離さないじゃないか」

 そう言って俊政は抜けそうになるギリギリまで腰を引く。味わうように襞が絡みつき、一息に奥まで突き上げられ全身が歓喜に戦慄く。

「あああっ――」

 ビクンと身体が跳ね、睦紀は強烈な絶頂感にグッタリとベッドに顔を沈める。

「睦紀」

 切羽詰まったような声に呼ばれ、睦紀は顔を上げる。熱に浮かされたような目をした春馬と視線が交わった。

「舐めてくれ」

 目の前に春馬の昂ぶりを突きつけられ、睦紀は震える唇で咥え込む。

「ッ……睦紀」

 春馬が荒い息を吐き出し、睦紀の頭に手を置く。不慣れながらも舌を這わせたり、吸い付いたりしながら口淫に励む。

「んんっ……うっ、はあっ」

 後ろから穿たれ、思わず口から離してしまう。

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