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奴らとの力関係 ②
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この手のモラ男は意外にも自分の病気にはメンタル弱め…って言うのが面白いところだ。(自分の…ってとこがポイントね。他人には厳しいよ)
日頃身体を鍛えている分、熱が37.5度でも終わった…みたいな気分になるんだろうか?おおげさな…
「じゃあ少し問診させてくださいねー、あなたは油身の多いお肉が好きですかー?」
「好きだが…」
「あ」
「何かあるのか」
「いえ…」
そりゃ好きだろう。この世界にベジタリアンは居ない。
「お酒は良く飲みますかー?」
「飲むな」
「あ」
「だから何かあるのか」イライラ
「いえ…」
そりゃ飲むだろう。この世界では水代わりだ。
「時々頭とか首とか…痛みますか?」
「いやそれほ」
ズイ!「本当ですか?少しも?全然?今まで一度もないって言いきれますか?」
「多少はあるな…」
「でしょう?ほらやっぱり。僕の見立てに間違いなんて、あ」
「何だというんだ先ほどから!」
「こんなことで興奮するなんてやっぱり…いえなんでもないです」
「……」ピタッ
「では次の質問が最後です。動くと動悸や息切れしますか?」
「するが、そんなことは訓練すれば当然n」
「あぁっ!…ゴホン…いえ、すみません…」
そりゃ、以下略。
「ええい!煩わしい!そこまで思わせぶるならハッキリ申せ!」
「でも…」
「かまわん!言え!」
「どーしてもって言うなら気は進みませんが…」
なーんてね。
「ゴホン、公爵子息様の病は…恐らく〝”沈黙の暗殺者と呼ばれる不治の病です!」
「なっ!」
「沈黙の暗殺者!? 」
「なんと恐ろしげな名だ…」
ザワザワ…
場内騒然、いや、名前の響きがね…
けどなんのことはない。ただの高血圧である。
「そ、その病におかされるとどうなる…」
「そうですね。この病の怖いところは平素普通に生活出来てしまうところにあります。本人にも自覚ないまま深く静かに進行し…血液をドロドロに腐らせ(誇張)血管をボロボロに錆びさせ(誇張)時に血液をカチカチに凝固させ(誇張)、発症したら最後…ふう…残念ながら…」フルフル
ありとあらゆる美味しいものが制限される…ああっ!なんて恐ろしい…
「だから沈黙の暗殺者なのか…」
シィー…ン…
お通夜のように静まりかえった室内。
意外にも口火を切ったのは僕の隣で涙ぐむニコラだ。
「大丈夫ですパンクラツィオ様!パンクラツィオ様には僕がついてますからぁ!」
「ニコラ…力になってくれるか…」
「僕が必ず治してみせますぅ!う、うぅ、うえぇ~ん!」
パンクラツィオにしがみつくニコラ。その目は本気だ。どうやらニコラは流れ弾で〝ナイチンゲール症候群”を発症したらしい。
けどよかったねパンキーこれで一安心!ニコラは国でも特別な地位にいる最高の治癒師!って…何を治すつもりかしらないけど?あ、曲がった根性かな?
そうそう。僕はあからさまなウソだけはつかないことをモットーにしている。まあレイヤーだけに?誇張や演出はするけど?
つまりここで効果的なのは何も言わないことだ。
「看護師どうだ!私にはニコラが居る!」
「……」ニッコリ…
すこし困った風の慈愛に満ちた顔で微笑むだけ。……目尻に涙を滲ませながら。これで十分!てへ☆
「……」ドサリ…
「パンクラツィオ様ぁぁぁ!」
もはや立っている気力さえ消え失せたか…
だがここで終わってはただのいじめっ子だ。イジメヨクナイ。なのでちゃーんと救済策は用意してあるヨ☆
「ご安心ください公爵子息様。ちゃーんとこの病専用の特効薬がありますから」
「特効薬だと?それはどういったものだ」
おやぁ?随分素直になったものだねぇ?ここまできたら主導権はもうこちらのもの。
「要は血液サラサラになれば病の発症は防げます」
「身体の中を流れる血などどうやってサラサラにすると言うのだ!」
「パンクラツィオ様!興奮しちゃダメえぇ!」ガシィ!
二コラ、お前…ジィィン…
ププ「聞いて下さい。血液をサラサラにするために有効な特効薬、それが抗酸化食品です」
って、前世のおばあちゃんが言ってました!因みにおばあちゃんは高血圧でーす!
「コウサンカ食品…」
「老化防止にもすごくイイですよ。ついでに美容にも効果てきめんです」
うっ!カタリーナ様筆頭にほぼ全員の視線が集まる…さすが美を愛する国サルディーニャの貴公子…
「いいからさっさとそのコウサンカを教えないか!」
「まあ焦らないで。いますぐおダブツってわけじゃないんだから。ま、明日倒れない保証もないですけどネ☆」
「いちいちもったいぶるな!」ズズイッ!
「パンクラツィオ、それが人にものを訪ねる態度か!」
「どきたまえパンクラツィオ殿」
「それ以上エヴァさんに詰め寄るのは紳士としていかがなものだろう」
前のめりのパンキーを寄ってたかってブロックするアマーディオ達。
「ウソォ…」
ふっ、見るがいい二コラ。真のアイドルとは「何人たりとも気安く触れてはならない」って、自然と周囲に思わせるものなのだよ。ベタベタされてモテてると思ってるうちは…まだまだだね。
「まあまあみなさん。僕は大丈夫です。ただそのパンクラツィオ様…」
「な、なんだ…」
「その特効薬ですけど…残念ながら今この国にはその材料となる素材がありません…」
「な…んだ…と…。いや待て、この国に…という事は他国になら有ると言うことか」
「さすがはパンクラツィオ様!素晴らしい洞察力!その通りです!」
「ふむ…そういうことか。ではその素材の名を申せ。我がタランティーノ公爵家の力を持って手に入れてみせよう!」
特効薬の存在とその素材の存在を確信し冷静さを取り戻したパンクラツィオ。だが…
かかったな!それこそが僕の狙いだ!
僕のブランニューファッションを高位貴族の社交界へ広めるのに…最大にして最難関の障害となりそうなのがこの目障りなパンキー。こいつは僕が浮上しかけたら必ず妨害してくる。必ずだ!
そのお邪魔虫を僕の目の前から合法的に消し去る方法、それを僕は以前からずっと考えていた。そして永い永い思考の果てに到達したのが…これだ!
「その素材は外観はリンゴのような、赤玉ねぎのような、赤いまあるい果実です。小さな赤い粒々を内包した非常に珍しいその果実は…残念ながら今のところただ一か所でしか存在を確認できていません」
「エ!」
「…」ニッコリ
僕の邪悪な企みに気付いて焦るフラヴィオを笑顔で再封印。だってここからが本イベントのクライマックス!
「このサルディーニャより南に山五つほど越えた先にある、山々に囲まれた他国より何の干渉も受けない小さな小さな国。その宮殿内部の最奥にある聖域の中で茂る国木に成っている赤い実。それこそがパンクラツィオ様の血液をサラサラにし血栓を溶かし血圧を安定させるスーパーフード、『柘榴』です!」
日頃身体を鍛えている分、熱が37.5度でも終わった…みたいな気分になるんだろうか?おおげさな…
「じゃあ少し問診させてくださいねー、あなたは油身の多いお肉が好きですかー?」
「好きだが…」
「あ」
「何かあるのか」
「いえ…」
そりゃ好きだろう。この世界にベジタリアンは居ない。
「お酒は良く飲みますかー?」
「飲むな」
「あ」
「だから何かあるのか」イライラ
「いえ…」
そりゃ飲むだろう。この世界では水代わりだ。
「時々頭とか首とか…痛みますか?」
「いやそれほ」
ズイ!「本当ですか?少しも?全然?今まで一度もないって言いきれますか?」
「多少はあるな…」
「でしょう?ほらやっぱり。僕の見立てに間違いなんて、あ」
「何だというんだ先ほどから!」
「こんなことで興奮するなんてやっぱり…いえなんでもないです」
「……」ピタッ
「では次の質問が最後です。動くと動悸や息切れしますか?」
「するが、そんなことは訓練すれば当然n」
「あぁっ!…ゴホン…いえ、すみません…」
そりゃ、以下略。
「ええい!煩わしい!そこまで思わせぶるならハッキリ申せ!」
「でも…」
「かまわん!言え!」
「どーしてもって言うなら気は進みませんが…」
なーんてね。
「ゴホン、公爵子息様の病は…恐らく〝”沈黙の暗殺者と呼ばれる不治の病です!」
「なっ!」
「沈黙の暗殺者!? 」
「なんと恐ろしげな名だ…」
ザワザワ…
場内騒然、いや、名前の響きがね…
けどなんのことはない。ただの高血圧である。
「そ、その病におかされるとどうなる…」
「そうですね。この病の怖いところは平素普通に生活出来てしまうところにあります。本人にも自覚ないまま深く静かに進行し…血液をドロドロに腐らせ(誇張)血管をボロボロに錆びさせ(誇張)時に血液をカチカチに凝固させ(誇張)、発症したら最後…ふう…残念ながら…」フルフル
ありとあらゆる美味しいものが制限される…ああっ!なんて恐ろしい…
「だから沈黙の暗殺者なのか…」
シィー…ン…
お通夜のように静まりかえった室内。
意外にも口火を切ったのは僕の隣で涙ぐむニコラだ。
「大丈夫ですパンクラツィオ様!パンクラツィオ様には僕がついてますからぁ!」
「ニコラ…力になってくれるか…」
「僕が必ず治してみせますぅ!う、うぅ、うえぇ~ん!」
パンクラツィオにしがみつくニコラ。その目は本気だ。どうやらニコラは流れ弾で〝ナイチンゲール症候群”を発症したらしい。
けどよかったねパンキーこれで一安心!ニコラは国でも特別な地位にいる最高の治癒師!って…何を治すつもりかしらないけど?あ、曲がった根性かな?
そうそう。僕はあからさまなウソだけはつかないことをモットーにしている。まあレイヤーだけに?誇張や演出はするけど?
つまりここで効果的なのは何も言わないことだ。
「看護師どうだ!私にはニコラが居る!」
「……」ニッコリ…
すこし困った風の慈愛に満ちた顔で微笑むだけ。……目尻に涙を滲ませながら。これで十分!てへ☆
「……」ドサリ…
「パンクラツィオ様ぁぁぁ!」
もはや立っている気力さえ消え失せたか…
だがここで終わってはただのいじめっ子だ。イジメヨクナイ。なのでちゃーんと救済策は用意してあるヨ☆
「ご安心ください公爵子息様。ちゃーんとこの病専用の特効薬がありますから」
「特効薬だと?それはどういったものだ」
おやぁ?随分素直になったものだねぇ?ここまできたら主導権はもうこちらのもの。
「要は血液サラサラになれば病の発症は防げます」
「身体の中を流れる血などどうやってサラサラにすると言うのだ!」
「パンクラツィオ様!興奮しちゃダメえぇ!」ガシィ!
二コラ、お前…ジィィン…
ププ「聞いて下さい。血液をサラサラにするために有効な特効薬、それが抗酸化食品です」
って、前世のおばあちゃんが言ってました!因みにおばあちゃんは高血圧でーす!
「コウサンカ食品…」
「老化防止にもすごくイイですよ。ついでに美容にも効果てきめんです」
うっ!カタリーナ様筆頭にほぼ全員の視線が集まる…さすが美を愛する国サルディーニャの貴公子…
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「それ以上エヴァさんに詰め寄るのは紳士としていかがなものだろう」
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ふっ、見るがいい二コラ。真のアイドルとは「何人たりとも気安く触れてはならない」って、自然と周囲に思わせるものなのだよ。ベタベタされてモテてると思ってるうちは…まだまだだね。
「まあまあみなさん。僕は大丈夫です。ただそのパンクラツィオ様…」
「な、なんだ…」
「その特効薬ですけど…残念ながら今この国にはその材料となる素材がありません…」
「な…んだ…と…。いや待て、この国に…という事は他国になら有ると言うことか」
「さすがはパンクラツィオ様!素晴らしい洞察力!その通りです!」
「ふむ…そういうことか。ではその素材の名を申せ。我がタランティーノ公爵家の力を持って手に入れてみせよう!」
特効薬の存在とその素材の存在を確信し冷静さを取り戻したパンクラツィオ。だが…
かかったな!それこそが僕の狙いだ!
僕のブランニューファッションを高位貴族の社交界へ広めるのに…最大にして最難関の障害となりそうなのがこの目障りなパンキー。こいつは僕が浮上しかけたら必ず妨害してくる。必ずだ!
そのお邪魔虫を僕の目の前から合法的に消し去る方法、それを僕は以前からずっと考えていた。そして永い永い思考の果てに到達したのが…これだ!
「その素材は外観はリンゴのような、赤玉ねぎのような、赤いまあるい果実です。小さな赤い粒々を内包した非常に珍しいその果実は…残念ながら今のところただ一か所でしか存在を確認できていません」
「エ!」
「…」ニッコリ
僕の邪悪な企みに気付いて焦るフラヴィオを笑顔で再封印。だってここからが本イベントのクライマックス!
「このサルディーニャより南に山五つほど越えた先にある、山々に囲まれた他国より何の干渉も受けない小さな小さな国。その宮殿内部の最奥にある聖域の中で茂る国木に成っている赤い実。それこそがパンクラツィオ様の血液をサラサラにし血栓を溶かし血圧を安定させるスーパーフード、『柘榴』です!」
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