152 / 291
第四章 南大陸
拾われ子の宝探し 前編
しおりを挟む
テアポートの町から南東にある湿原に、ファイヒの洞窟と呼ばれているダンジョンがある。南大陸北部に幾つか存在するダンジョンの中では一・二を争う程難度が高い。
そのファイヒの洞窟に、目覚まし鶏の鳴き声と同時に町を飛び出したスイ達は向かっていた。
「速いなぁ! やっぱりコハクに乗って移動するのは気持ち良いね!」
風のように走るコハクの背でアレックスが歓声をあげる。中央大陸で初めてコハクに乗った時と変わらず、アレックスの眼は子どもの様にキラキラと輝いているが、それに対してコハクは少し浮かない顔をしている。
《アレックス、少し重い》
『…………』
「何? 何て言ったの?」
やり過ごそうと思ったのに通訳を求められてスイは言葉に困る。当たり障りの無い事を言おうとしたが、先にザクロが残酷にも真実を告げた。
「アレックス、重イッテ」
「コラァ何だって!?」
『ザ、ザクロ……!』
《いててて! 鬣引っ張るなよ! 振り落とすぞ!》
『コハク、それ私も落ちちゃうよ……!』
スイとアレックスが一緒に旅をするようになって半年以上経つが、この日が一番賑やかな旅路となった。
ファイヒの洞窟に着くと、じっとりと重たい空気が漂っていた。南大陸の空気は東西の端側以外は何処も似たものだが、それでも町周辺と比べると随分と水分が多い。
『……この辺りは特に暑いですね……』
「湿原だから、どうしてもジメッとはするね」
髪を乾かす要領で辺りの水分を一纏めにして遠くに放ろうかと一瞬スイは考えたが、湿地帯の空気中の水分を一時的に減らした所ですぐに元に戻る事に思い至って止めた。
そこで、ふと疑問に思った事を口に出す。
『南大陸は火属性の力が強い大陸なのに、湿地帯があるんですね』
「此処は北部だから属性の力が弱いんだ。南に行けば行く程、乾いた土地が多くなってるよ。火山もある」
『火山……!』
マリクやレイラから聞いた話で火山と言うものがある事を知ってはいるが、実物を見た事はまだ無い。興味を持ったらしいスイに、アレックスはひとつ提案をする。
「気になる? もし火山での依頼があったら請けてみようか? 北部と中央部の境にある火山なら、出るのもファイヤーリザードとかCランク帯の奴等だけだし」
『はい、お願いします。南の方の火山はどんな感じなんですか?』
「南部の方になるとBランク以上のがゴロゴロいるよ。それだけならまだしもドラゴンが出る場合もあってね……そんな所には、流石に今のアタシでも行けないや」
アレックスは、悔しさを滲ませた苦笑いを見せた。
「ま、火山の事は後にして、と。お宝求めてダンジョン探索と行こう。スイ、ダンジョン攻略の経験はあるんだよね?」
『はい。一度だけですが、中央大陸のリロの洞窟に入った事があります』
「なら大丈夫。ファイヒの洞窟はこの辺りじゃ難度が高い方だけど、場所柄出てくるのは強くてもCランク帯までだから」
世界の理に則って、Bランク以上は出てこないから大丈夫だとアレックスは言う。しかしスイは以前、リロの洞窟でルースから聞いた事を思い出していた。
『(ダンジョンは入ってきた人の強さによって難度が変わる。……あの時のオークがコハクの強さに反応して召喚されたのなら、ファイヒの洞窟もBランクのアレックスさんに反応する可能性はある……)』
断定は出来ないが、否定も出来ない。スイはこの可能性とルースの話の事をアレックスに話した。
「……北大陸のイーストドラゴンと言い、スイ、精霊に会いすぎじゃない?」
『気にするのそっちですか?』
やたら難しい顔をしたと思ったら、明後日の方向を向いた事を言われてスイは困惑する。
「精霊なんてそんなぽんぽん会えるものじゃないんだけどなぁ……まぁいいや。光の精霊の話通りなら、確かにアタシが入ればBランクのモンスターが出てくる可能性があるね。でも、それはそれでチャンスだ」
『チャンス?』
「このイベントの宝探しは、モンスターの素材も宝として認められてる。そして強いモンスター程、その素材や魔石は希少だ。それに、スイがBランクモンスターとの戦闘経験を積むにも良い機会だから、寧ろ出てきてくれた方が良いね」
相変わらずのポジディブ思考である。憂いなど欠片も見えない笑顔を浮かべるアレックスに、スイは理解と同意の証として頷いた。
「じゃあ入ろうか。知ってるだろうけど、ダンジョンの中は罠だらけだから気をつけてね。アタシが気付けないのもあると思うし」
アレックスを先頭して、地下一階への階段を降りていく。折り返しとなっているそれの踊り場へと足を進めた時、アレックスがスイの名を呼んだ。
『はい?』
「踊り場から階段へと足を降ろしたら、すぐに走って下るよ。コハクも」
『え? わ、解りました』
《解った》
理由は説明されないまま、アレックスと戸惑うスイが同時に階段を一段降りた瞬間、段差は無くなり、階段は急勾配の下り坂へと姿を変えた。
『えっ!?』
「スイ、走って!」
『は、はいっ! わっ!?』
前のめって転びそうになったが、体勢を整えてスイは下り坂を駆け下りる。途中から、背後から何か音が聞こえ始めた。次第に大きくなっていくその音に意識を集中させると、何かが転がるような音だと気付く。
『……まさか』
走りながら後ろを向くと、直線の坂の上から巨大な丸い岩が見えた。どんどん速度が上がっているのだろう、視界に見えるそれもどんどん大きくなっていく。
『…………!!』
あの岩に追い付かれれば潰される。リロの洞窟とは違う罠だが、後方から追い詰めると言う意味では同じだ。
《スイ、魔法で止められないか?》
『あ、出来るかも……! コハク、手伝って!』
《よし!》
「あっ、ふたりとも魔法より走った方が――」
アレックスのアドバイスに重なる形で、スイとコハクが巨大な岩に向けて魔法を放つ。
『氷槍!』
《岩礫!》
戦闘時よりも大きな氷槍と岩礫が大きな音と共に巨大な岩にぶつかる。
《壊れたか……?》
壊れてはいた。氷槍と岩礫が、粉々に。巨大な岩は何事も無かったかのように転がってくる。速度を更に上げて。
『…………!』
《…………!》
「ピッ……!」
スイとコハクは前を向くと全速力で走り出した。ふたりと一緒にいたザクロも急いで飛ぶ。遠く離れた前方から、「だから言ったのにー!」とアレックスの声が岩の転がる音に混じって聞こえた。
長い下り坂を走り、見えたのは突き当たり。行き止まりかと思われたが、よく見ると左側に細い通路がありアレックスが呼んでいる。
足を滑らせながらスイとコハクはその横道に入り込むと、少しの間を置いて、すぐ横を巨大な岩が通り過ぎていき大きな音を響かせた。
『……リロも、ファイヒも、出迎え方が、荒い……!』
巨大な岩をどうにかやり過ごしたスイは、息を乱しながら愚痴を零す。
「あの手の罠は魔法防御が掛けられてるからこっちの魔法は効かない事が多いんだよ。ダンジョンは何処もこんなもんだよ、スイ」
五年間で幾つものダンジョンに潜ったと言うアレックスは、スイの頭をぽんぽんと叩きながら先輩らしくアドバイスをする。経験不足のスイは、素直にそのアドバイスを聞き入れた。
呼吸を整えながら、スイは期待の眼差しをアレックスに向ける。
『アレックスさんは、盗賊の勘を持ってるんですね』
「いや? 持ってないよ?」
『あれ? じゃあ何であの階段が罠だって解ったんですか?』
「ただの勘」
『ただの勘……?』
罠を察知する勘は、果たして「ただの」と言えるのだろうか。復唱したスイの声には、釈然としていない心情が現れていた。
「うん。じゃあ、奥に行こうか」
アレックスが指差したのは、巨大な丸い岩がぶつかって壊れた壁の先。通路が、奥へと伸びていた。
そのファイヒの洞窟に、目覚まし鶏の鳴き声と同時に町を飛び出したスイ達は向かっていた。
「速いなぁ! やっぱりコハクに乗って移動するのは気持ち良いね!」
風のように走るコハクの背でアレックスが歓声をあげる。中央大陸で初めてコハクに乗った時と変わらず、アレックスの眼は子どもの様にキラキラと輝いているが、それに対してコハクは少し浮かない顔をしている。
《アレックス、少し重い》
『…………』
「何? 何て言ったの?」
やり過ごそうと思ったのに通訳を求められてスイは言葉に困る。当たり障りの無い事を言おうとしたが、先にザクロが残酷にも真実を告げた。
「アレックス、重イッテ」
「コラァ何だって!?」
『ザ、ザクロ……!』
《いててて! 鬣引っ張るなよ! 振り落とすぞ!》
『コハク、それ私も落ちちゃうよ……!』
スイとアレックスが一緒に旅をするようになって半年以上経つが、この日が一番賑やかな旅路となった。
ファイヒの洞窟に着くと、じっとりと重たい空気が漂っていた。南大陸の空気は東西の端側以外は何処も似たものだが、それでも町周辺と比べると随分と水分が多い。
『……この辺りは特に暑いですね……』
「湿原だから、どうしてもジメッとはするね」
髪を乾かす要領で辺りの水分を一纏めにして遠くに放ろうかと一瞬スイは考えたが、湿地帯の空気中の水分を一時的に減らした所ですぐに元に戻る事に思い至って止めた。
そこで、ふと疑問に思った事を口に出す。
『南大陸は火属性の力が強い大陸なのに、湿地帯があるんですね』
「此処は北部だから属性の力が弱いんだ。南に行けば行く程、乾いた土地が多くなってるよ。火山もある」
『火山……!』
マリクやレイラから聞いた話で火山と言うものがある事を知ってはいるが、実物を見た事はまだ無い。興味を持ったらしいスイに、アレックスはひとつ提案をする。
「気になる? もし火山での依頼があったら請けてみようか? 北部と中央部の境にある火山なら、出るのもファイヤーリザードとかCランク帯の奴等だけだし」
『はい、お願いします。南の方の火山はどんな感じなんですか?』
「南部の方になるとBランク以上のがゴロゴロいるよ。それだけならまだしもドラゴンが出る場合もあってね……そんな所には、流石に今のアタシでも行けないや」
アレックスは、悔しさを滲ませた苦笑いを見せた。
「ま、火山の事は後にして、と。お宝求めてダンジョン探索と行こう。スイ、ダンジョン攻略の経験はあるんだよね?」
『はい。一度だけですが、中央大陸のリロの洞窟に入った事があります』
「なら大丈夫。ファイヒの洞窟はこの辺りじゃ難度が高い方だけど、場所柄出てくるのは強くてもCランク帯までだから」
世界の理に則って、Bランク以上は出てこないから大丈夫だとアレックスは言う。しかしスイは以前、リロの洞窟でルースから聞いた事を思い出していた。
『(ダンジョンは入ってきた人の強さによって難度が変わる。……あの時のオークがコハクの強さに反応して召喚されたのなら、ファイヒの洞窟もBランクのアレックスさんに反応する可能性はある……)』
断定は出来ないが、否定も出来ない。スイはこの可能性とルースの話の事をアレックスに話した。
「……北大陸のイーストドラゴンと言い、スイ、精霊に会いすぎじゃない?」
『気にするのそっちですか?』
やたら難しい顔をしたと思ったら、明後日の方向を向いた事を言われてスイは困惑する。
「精霊なんてそんなぽんぽん会えるものじゃないんだけどなぁ……まぁいいや。光の精霊の話通りなら、確かにアタシが入ればBランクのモンスターが出てくる可能性があるね。でも、それはそれでチャンスだ」
『チャンス?』
「このイベントの宝探しは、モンスターの素材も宝として認められてる。そして強いモンスター程、その素材や魔石は希少だ。それに、スイがBランクモンスターとの戦闘経験を積むにも良い機会だから、寧ろ出てきてくれた方が良いね」
相変わらずのポジディブ思考である。憂いなど欠片も見えない笑顔を浮かべるアレックスに、スイは理解と同意の証として頷いた。
「じゃあ入ろうか。知ってるだろうけど、ダンジョンの中は罠だらけだから気をつけてね。アタシが気付けないのもあると思うし」
アレックスを先頭して、地下一階への階段を降りていく。折り返しとなっているそれの踊り場へと足を進めた時、アレックスがスイの名を呼んだ。
『はい?』
「踊り場から階段へと足を降ろしたら、すぐに走って下るよ。コハクも」
『え? わ、解りました』
《解った》
理由は説明されないまま、アレックスと戸惑うスイが同時に階段を一段降りた瞬間、段差は無くなり、階段は急勾配の下り坂へと姿を変えた。
『えっ!?』
「スイ、走って!」
『は、はいっ! わっ!?』
前のめって転びそうになったが、体勢を整えてスイは下り坂を駆け下りる。途中から、背後から何か音が聞こえ始めた。次第に大きくなっていくその音に意識を集中させると、何かが転がるような音だと気付く。
『……まさか』
走りながら後ろを向くと、直線の坂の上から巨大な丸い岩が見えた。どんどん速度が上がっているのだろう、視界に見えるそれもどんどん大きくなっていく。
『…………!!』
あの岩に追い付かれれば潰される。リロの洞窟とは違う罠だが、後方から追い詰めると言う意味では同じだ。
《スイ、魔法で止められないか?》
『あ、出来るかも……! コハク、手伝って!』
《よし!》
「あっ、ふたりとも魔法より走った方が――」
アレックスのアドバイスに重なる形で、スイとコハクが巨大な岩に向けて魔法を放つ。
『氷槍!』
《岩礫!》
戦闘時よりも大きな氷槍と岩礫が大きな音と共に巨大な岩にぶつかる。
《壊れたか……?》
壊れてはいた。氷槍と岩礫が、粉々に。巨大な岩は何事も無かったかのように転がってくる。速度を更に上げて。
『…………!』
《…………!》
「ピッ……!」
スイとコハクは前を向くと全速力で走り出した。ふたりと一緒にいたザクロも急いで飛ぶ。遠く離れた前方から、「だから言ったのにー!」とアレックスの声が岩の転がる音に混じって聞こえた。
長い下り坂を走り、見えたのは突き当たり。行き止まりかと思われたが、よく見ると左側に細い通路がありアレックスが呼んでいる。
足を滑らせながらスイとコハクはその横道に入り込むと、少しの間を置いて、すぐ横を巨大な岩が通り過ぎていき大きな音を響かせた。
『……リロも、ファイヒも、出迎え方が、荒い……!』
巨大な岩をどうにかやり過ごしたスイは、息を乱しながら愚痴を零す。
「あの手の罠は魔法防御が掛けられてるからこっちの魔法は効かない事が多いんだよ。ダンジョンは何処もこんなもんだよ、スイ」
五年間で幾つものダンジョンに潜ったと言うアレックスは、スイの頭をぽんぽんと叩きながら先輩らしくアドバイスをする。経験不足のスイは、素直にそのアドバイスを聞き入れた。
呼吸を整えながら、スイは期待の眼差しをアレックスに向ける。
『アレックスさんは、盗賊の勘を持ってるんですね』
「いや? 持ってないよ?」
『あれ? じゃあ何であの階段が罠だって解ったんですか?』
「ただの勘」
『ただの勘……?』
罠を察知する勘は、果たして「ただの」と言えるのだろうか。復唱したスイの声には、釈然としていない心情が現れていた。
「うん。じゃあ、奥に行こうか」
アレックスが指差したのは、巨大な丸い岩がぶつかって壊れた壁の先。通路が、奥へと伸びていた。
239
あなたにおすすめの小説
魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました
iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。
両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。
両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。
しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。
魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。
自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。
一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。
初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。
恋人になりたいが、年上で雇い主。
もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。
そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。
そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。
レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか?
両片思いのすれ違いのお話です。
スラム街の幼女、魔導書を拾う。
海夏世もみじ
ファンタジー
スラム街でたくましく生きている六歳の幼女エシラはある日、貴族のゴミ捨て場で一冊の本を拾う。その本は一人たりとも契約できた者はいない伝説の魔導書だったが、彼女はなぜか契約できてしまう。
それからというもの、様々なトラブルに巻き込まれいくうちにみるみる強くなり、スラム街から世界へと羽ばたいて行く。
これは、その魔導書で人々の忘れ物を取り戻してゆき、決して忘れない、忘れられない〝忘れじの魔女〟として生きるための物語。
お転婆令嬢は、大好きな騎士様に本性を隠し通す
湊一桜
恋愛
侯爵令嬢クロエは、二度も婚約破棄をされた。彼女の男勝りで豪快な性格のせいである。
それに懲りたクロエは、普段は令嬢らしく振る舞い、夜には”白薔薇”という偽名のもと大暴れして、憂さ晴らしをしていた。
そんな彼女のもとに、兄が一人の騎士を連れてきた。
彼の名はルーク、別名”孤高の黒薔薇”。その冷たい振る舞いからそう呼ばれている。
だが実は、彼は女性が苦手であり、女性に話しかけられるとフリーズするため勘違いされていたのだ。
兄は、クロエとルークのこじらせっぷりに辟易し、二人に”恋愛の特訓”を持ちかける。
特訓を重ねるうちに、二人の距離は少しずつ近付いていく。だがクロエは、ルークに”好きな人”がいることを知ってしまった……
恋愛なんてこりごりなのに、恋をしてしまったお転婆令嬢と、実は優しくて一途な騎士が、思い悩んで幸せになっていくお話です。
救世の結界師マールちゃん~無能だと廃棄されましたが、敵国で傭兵のおっさん達に餌付けされてるので、今さら必要と言われても戻りません~
ぽんぽこ@3/28新作発売!!
ファンタジー
「ウチの子、可愛いうえに最強すぎるんだが――!?」
魔の森の隣、辺境伯家。 そこで八歳のメイド・マールは、食事も与えられず“要らない人間”として扱われていた。
――そしてある日ついに、毒と魔獣の禁忌領域《魔の森》へ捨てられてしまう。
「ここ……どこ?」
現れた魔獣に襲われかけたその瞬間。
救いに現れたのは――敵国の”イケオジ”傭兵隊だった。
「ほら、食え」
「……いいの?」
焚き火のそばで差し出された“温かいお粥”は、マールに初めての「安心」と「ごはん」を教えてくれた。
行き場を失った幼女は、強面のおじさん傭兵たちに餌付けされ、守られ、少しずつ笑えるようになる―― そんなシナリオだったはずなのに。
旅の途中、マールは無意識に結界を張り、猛毒の果実を「安全な食べ物」に変えてしまう。
「これもおいしいよ、おじさん!食べて食べて!」
「ウチの子は天才か!?」
ただ食べたいだけ。 だけどその力は、国境も常識もくつがえす。
これは、捨てられた欠食幼女が、敵国でお腹いっぱい幸せになりながら、秘められた力で世界を巻き込んでいく物語。
※若干の百合風味を含みます。
追放された荷物持ちですが、実は滅んだ竜族の末裔でした。今さら戻れと言われても、もうスローライフ始めちゃったんで
ソラリアル
ファンタジー
目が覚めたら、俺は孤児だった。
家族も、家も、居場所もない。
そんな俺を拾ってくれたのは、
優しいSランク冒険者のパーティだった。
「荷物持ちでもいい、仲間になれ」
その言葉を信じて、
俺は必死に、置いていかれないようについていった。
自分には何もできないと思っていた。
それでも、少しでも役に立ちたくて、
誰にも迷惑をかけないようにと、
夜な夜な一人でダンジョンに潜り、力を磨いた。
仲間を護れるなら…
そう思って使った支援魔法や探知魔法も、
気づかれないよう、そっと重ねていただけだった。
だけどある日、告げられた。
『ここからは危険だ。荷物持ちは、もう必要ない』
それは、優しさからの判断だった。
俺も分かっていた。だから、何も言えなかった。
こうして俺は、静かにパーティを離れた。
これからは一人で、穏やかに生きていこう。
そう思っていたし、そのはずだった。
…だけど、ダンジョンの地下で古代竜の魂と出会って、
また少し、世界が騒がしくなってきたようです。
◇小説家になろう・カクヨムでも同時連載中です◇
異世界で神の元カノのゴミ屋敷を片付けたら世界の秘密が出てきました
小豆缶
ファンタジー
父の遺したゴミ屋敷を片付けていたはずが、気づけば異世界に転移していた私・飛鳥。
しかも、神の元カノと顔がそっくりという理由で、いきなり死刑寸前!?
助けてくれた太陽神ソラリクスから頼まれた仕事は、
「500年前に別れた元恋人のゴミ屋敷を片付けてほしい」というとんでもない依頼だった。
幽霊になった元神、罠だらけの屋敷、歪んだ世界のシステム。
ポンコツだけど諦めの悪い主人公が、ゴミ屋敷を片付けながら異世界の謎を暴いていく!
ほのぼのお仕事×異世界コメディ×世界の秘密解明ファンタジー
幻獣保護センター廃棄処理係の私、ボロ雑巾のような「ゴミ幻獣」をこっそり洗ってモフっていたら、実は世界を喰らう「終焉の獣」だった件について
いぬがみとうま🐾
ファンタジー
「魔力なしの穀潰し」――そう蔑まれ、幻獣保護センターの地下で廃棄幻獣の掃除に明け暮れる少女・ミヤコ。
実のところ、その施設は「価値のない命」を無慈悲に殺処分する地獄だった。
ある日、ミヤコの前に運ばれてきたのは、泥と油にまみれた「ボロ雑巾」のような正体不明の幻獣。
誰の目にもゴミとしか映らないその塊を、ミヤコは放っておけなかった。
「こんなに汚れたままなんて、かわいそう」
彼女が生活魔法を込めたブラシで丹念に汚れを落とした瞬間、世界を縛る最凶の封印が汚れと一緒に「流されてしまう。
現れたのは、月光を纏ったような美しい銀狼。
それは世界を喰らうと恐れられる伝説の災厄級幻獣『フェンリル・ヴォイド』だった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる