22 / 63
工房の展開と新たな課題
しおりを挟む
工房ができあがったので、俺は商品となる装備を黙々と作り続けていた。ハンマーを振るう音が静かな空間に響き、鍛冶の熱が部屋中に満ちている。手元には、様々な素材が並んでいる。魔物の皮、強化された鋼、そして魔力を帯びた宝石。これらを組み合わせ、一つ一つ丁寧に仕上げていく。
突如、外から騒がしい声が聞こえてきた。俺は作業の手を止め、耳を澄ます。
「あそこだ! 前に屋台で装備を売ってたやつがショップやってるんだと!」
「前はたしか早々に売り切れてたよな……!?」
声は次第に大きくなり、工房の前で止まった。俺は眉をひそめながらドアに向かう。開けると、そこには十数人の人だかりができていた。老若男女、様々な人々が期待に満ちた目で俺を見つめている。
工房をショップとして開放し、看板を引っ提げて開店の報せを売っておいた、その初日のことである。
まずは一人の若い男性が恐る恐る近づいてきた。腰には小さな短剣が下がっている。装備を見る限りだとビギナーのようだ。
「みんな落ち着いて。せっかく来てくれたんだ、できるだけ対応するよ。順番に説明していくから、買う人は並んでもらいたい」
そう言うと、人々は素直に一列に並び始めた。俺は深呼吸をして心を落ち着かせ、一人目の客に向き合う。
「それで、何をお探しかな?」
最初の客は、先ほどの若い男性だった。彼は少し緊張した様子で答える。
「あの、噂では初心者にも使いやすい剣があると聞いたんですが……」
俺は静かに頷き、工房の奥に向かう。戻ってきたときには、10種類ほどの剣を抱えていた。
「これらは全て初心者向けだよ。扱いやすさと、成長性を重視して作ってある」
俺は一つ一つの剣を並べていく。それぞれに特徴があり、柄の彫刻や刃の輝き方が微妙に異なっている。
若い男性は目を輝かせながら、一つの剣を手に取った。その剣は、柄に青い宝石が埋め込まれ、刃には波紋のような模様が刻まれている。
「これ、軽い! でも、なんだか力強さを感じます」
「わかりやすいように柄に能力別の紋様を彫ってある。ここの一覧に『適応型』とある通り、使えば使うほど馴染んでいくうえ、疲れにくい仕掛けが付与してある。E級ダンジョンの入口探索を繰り返す想定で作ったものなんだ」
「で、では、これを!」
なんだか屋台売りをしていたときの評判が、この期間の中で誇大広告されている気もするが、一本目が簡単に売れてしまった。一人目の客を見送ると、次々と人々が俺の元にやってきた。剣や盾を求める者、軽い鎧を探す者、果ては魔法増幅のアクセサリーを欲しがる者まで。俺は丁寧に一人一人の要望を聞き、最適な装備を提案していく。
ある中年の女性は、防具を求めてきた。
「私、最近ダンジョン探索を始めたんですけど、やっぱり怖くて……主人の付き合いなので私自身が戦うわけではないのですが、何か安全な装備はありませんか?」
俺は優しく微笑みかけ、奥から一枚の胸当てを取り出した。それは、一見すると普通の革鎧だったが、表面に微かな魔法陣が刻まれている。
「これはどうでしょう。モンスターから認識されにくい仕掛けが入ってます」
「まあ……これなら安心ね」
「もしもっとサポートが必要なら、アクセサリーでも、もっと高い防具でもあるので。E級での絶対的な安全を求めるなら、魔力障壁つきが一番だけど……さすがに、高いですよ」
俺の苦笑いに、それでも「検討しておきます」と会釈して、中年女性は購入品を持って去っていた。次にやってきたのは、年配の男性だった。杖を持っているところを見ると、魔法使いのようだ。
「若いの、魔力を増幅するアクセサリーは置いてあるかね? 孫と久しぶりにダンジョンに行くことになってな。いいところを見せてやりたくて」
「なるほど。では、こちらを」
俺は頷いて、ガラスケースから幾つかのアクセサリーを取り出した。指輪、ネックレス、ブレスレットなど、様々な種類がある。
「これは魔力の指輪です。装着者に魔力をプラスする形で増幅します。こちらのペンダントは、自然魔法の詠唱時間を短縮する効果があります。そして、このブレスレットは魔力の消費を抑える効果があります」
老魔法使いは目を細めて、それぞれのアクセサリーを細かく観察していく。
「ほう、なかなか良い品じゃないか。どれも欲しくなってしまうな……」
「そうですね。用途に応じて使い分けるのがいいかもしれません。どんな魔法を多用されているんですか?」
老人は少し考え込んでから答えた。
「最近になって回復魔法を覚えたのでね。それを磨きたい」
「であればブレスレットですかね。回復魔法は魔力を大量に消費すると聞くので」
「いやあ攻撃魔法でモンスターをぶっ飛ばすところも見せたいぞ」
「では、お孫さんとは殲滅を優先で指輪を……」
「いや待て、ううぅ……しかしここで金を使ったら、誕生日のプレゼントが……!」
会話が想像以上に長引き、「若い頃はのお、魔法学校じゃ学年トップを取ったこともあって……」とか関係ない話まで始めたので、選んでもらいながら並行して別の接客をした。
日が暮れる頃には、用意していた在庫のほとんどが売れていた。俺は疲れを感じながらも、どこか満足感を覚えていた。これが、俺の選んだ道なのだと、改めて実感する。
最後の客を見送った後、俺は工房の中を見回した。空になった展示売り分の棚、散らばった工具、そして、まだ作りかけの装備品たち。これらを見て、俺は明日への意欲を感じていた。
工房の隅には、まだ完成していない特殊な装備がいくつか置かれている。名前づけもしなくては。『影の外套』と名づけたこれは、着用者の姿を周囲の景色に溶け込ませる効果のある外套。『振動感知の靴』は、地面の微細な振動を感知し、落石や崩落の危険を事前に警告する。『多機能バックパック』は、中に入れた物資を魔法的に保存し、重量を軽減する効果がある。
これらの新しいアイデアを形にしていく過程で、俺は自分のクラフトスキルが日に日に向上しているのを感じていた。かつては思いもつかなかったような複雑な精製陣や、より洗練された素材の組み合わせが、今では自然と頭に浮かんでくる。
しかし、同時に新たな課題も見えてきた。より高度な装備を作るには、より質の高い素材が必要になる。ダンジョンに素材稼ぎに行くと、必然的に工房を留守にすることになる。想像していたよりも、俺の装備を求めている人が多かった。その期待に応えられなくなるのは、心苦しい。というより、今日の接客で実感した。物を売り始めると、そもそもクラフトする暇がない。
「どうすれば……」
突如、外から騒がしい声が聞こえてきた。俺は作業の手を止め、耳を澄ます。
「あそこだ! 前に屋台で装備を売ってたやつがショップやってるんだと!」
「前はたしか早々に売り切れてたよな……!?」
声は次第に大きくなり、工房の前で止まった。俺は眉をひそめながらドアに向かう。開けると、そこには十数人の人だかりができていた。老若男女、様々な人々が期待に満ちた目で俺を見つめている。
工房をショップとして開放し、看板を引っ提げて開店の報せを売っておいた、その初日のことである。
まずは一人の若い男性が恐る恐る近づいてきた。腰には小さな短剣が下がっている。装備を見る限りだとビギナーのようだ。
「みんな落ち着いて。せっかく来てくれたんだ、できるだけ対応するよ。順番に説明していくから、買う人は並んでもらいたい」
そう言うと、人々は素直に一列に並び始めた。俺は深呼吸をして心を落ち着かせ、一人目の客に向き合う。
「それで、何をお探しかな?」
最初の客は、先ほどの若い男性だった。彼は少し緊張した様子で答える。
「あの、噂では初心者にも使いやすい剣があると聞いたんですが……」
俺は静かに頷き、工房の奥に向かう。戻ってきたときには、10種類ほどの剣を抱えていた。
「これらは全て初心者向けだよ。扱いやすさと、成長性を重視して作ってある」
俺は一つ一つの剣を並べていく。それぞれに特徴があり、柄の彫刻や刃の輝き方が微妙に異なっている。
若い男性は目を輝かせながら、一つの剣を手に取った。その剣は、柄に青い宝石が埋め込まれ、刃には波紋のような模様が刻まれている。
「これ、軽い! でも、なんだか力強さを感じます」
「わかりやすいように柄に能力別の紋様を彫ってある。ここの一覧に『適応型』とある通り、使えば使うほど馴染んでいくうえ、疲れにくい仕掛けが付与してある。E級ダンジョンの入口探索を繰り返す想定で作ったものなんだ」
「で、では、これを!」
なんだか屋台売りをしていたときの評判が、この期間の中で誇大広告されている気もするが、一本目が簡単に売れてしまった。一人目の客を見送ると、次々と人々が俺の元にやってきた。剣や盾を求める者、軽い鎧を探す者、果ては魔法増幅のアクセサリーを欲しがる者まで。俺は丁寧に一人一人の要望を聞き、最適な装備を提案していく。
ある中年の女性は、防具を求めてきた。
「私、最近ダンジョン探索を始めたんですけど、やっぱり怖くて……主人の付き合いなので私自身が戦うわけではないのですが、何か安全な装備はありませんか?」
俺は優しく微笑みかけ、奥から一枚の胸当てを取り出した。それは、一見すると普通の革鎧だったが、表面に微かな魔法陣が刻まれている。
「これはどうでしょう。モンスターから認識されにくい仕掛けが入ってます」
「まあ……これなら安心ね」
「もしもっとサポートが必要なら、アクセサリーでも、もっと高い防具でもあるので。E級での絶対的な安全を求めるなら、魔力障壁つきが一番だけど……さすがに、高いですよ」
俺の苦笑いに、それでも「検討しておきます」と会釈して、中年女性は購入品を持って去っていた。次にやってきたのは、年配の男性だった。杖を持っているところを見ると、魔法使いのようだ。
「若いの、魔力を増幅するアクセサリーは置いてあるかね? 孫と久しぶりにダンジョンに行くことになってな。いいところを見せてやりたくて」
「なるほど。では、こちらを」
俺は頷いて、ガラスケースから幾つかのアクセサリーを取り出した。指輪、ネックレス、ブレスレットなど、様々な種類がある。
「これは魔力の指輪です。装着者に魔力をプラスする形で増幅します。こちらのペンダントは、自然魔法の詠唱時間を短縮する効果があります。そして、このブレスレットは魔力の消費を抑える効果があります」
老魔法使いは目を細めて、それぞれのアクセサリーを細かく観察していく。
「ほう、なかなか良い品じゃないか。どれも欲しくなってしまうな……」
「そうですね。用途に応じて使い分けるのがいいかもしれません。どんな魔法を多用されているんですか?」
老人は少し考え込んでから答えた。
「最近になって回復魔法を覚えたのでね。それを磨きたい」
「であればブレスレットですかね。回復魔法は魔力を大量に消費すると聞くので」
「いやあ攻撃魔法でモンスターをぶっ飛ばすところも見せたいぞ」
「では、お孫さんとは殲滅を優先で指輪を……」
「いや待て、ううぅ……しかしここで金を使ったら、誕生日のプレゼントが……!」
会話が想像以上に長引き、「若い頃はのお、魔法学校じゃ学年トップを取ったこともあって……」とか関係ない話まで始めたので、選んでもらいながら並行して別の接客をした。
日が暮れる頃には、用意していた在庫のほとんどが売れていた。俺は疲れを感じながらも、どこか満足感を覚えていた。これが、俺の選んだ道なのだと、改めて実感する。
最後の客を見送った後、俺は工房の中を見回した。空になった展示売り分の棚、散らばった工具、そして、まだ作りかけの装備品たち。これらを見て、俺は明日への意欲を感じていた。
工房の隅には、まだ完成していない特殊な装備がいくつか置かれている。名前づけもしなくては。『影の外套』と名づけたこれは、着用者の姿を周囲の景色に溶け込ませる効果のある外套。『振動感知の靴』は、地面の微細な振動を感知し、落石や崩落の危険を事前に警告する。『多機能バックパック』は、中に入れた物資を魔法的に保存し、重量を軽減する効果がある。
これらの新しいアイデアを形にしていく過程で、俺は自分のクラフトスキルが日に日に向上しているのを感じていた。かつては思いもつかなかったような複雑な精製陣や、より洗練された素材の組み合わせが、今では自然と頭に浮かんでくる。
しかし、同時に新たな課題も見えてきた。より高度な装備を作るには、より質の高い素材が必要になる。ダンジョンに素材稼ぎに行くと、必然的に工房を留守にすることになる。想像していたよりも、俺の装備を求めている人が多かった。その期待に応えられなくなるのは、心苦しい。というより、今日の接客で実感した。物を売り始めると、そもそもクラフトする暇がない。
「どうすれば……」
426
あなたにおすすめの小説
神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」
Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。
しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。
彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。
それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。
無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。
【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。
一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。
なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。
これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
コストカットだ!と追放された王宮道化師は、無数のスキルで冒険者として成り上がる。
あけちともあき
ファンタジー
「宮廷道化師オーギュスト、お前はクビだ」
長い間、マールイ王国に仕え、平和を維持するために尽力してきた道化師オーギュスト。
だが、彼はその活躍を妬んだ大臣ガルフスの陰謀によって職を解かれ、追放されてしまう。
困ったオーギュストは、手っ取り早く金を手に入れて生活を安定させるべく、冒険者になろうとする。
長い道化師生活で身につけた、数々の技術系スキル、知識系スキル、そしてコネクション。
それはどんな難関も突破し、どんな謎も明らかにする。
その活躍は、まさに万能!
死神と呼ばれた凄腕の女戦士を相棒に、オーギュストはあっという間に、冒険者たちの中から頭角を現し、成り上がっていく。
一方、国の要であったオーギュストを失ったマールイ王国。
大臣一派は次々と問題を起こし、あるいは起こる事態に対応ができない。
その方法も、人脈も、全てオーギュストが担当していたのだ。
かくしてマールイ王国は傾き、転げ落ちていく。
目次
連載中 全21話
2021年2月17日 23:39 更新
【完結】帝国から追放された最強のチーム、リミッター外して無双する
エース皇命
ファンタジー
【HOTランキング2位獲得作品】
スペイゴール大陸最強の帝国、ユハ帝国。
帝国に仕え、最強の戦力を誇っていたチーム、『デイブレイク』は、突然議会から追放を言い渡される。
しかし帝国は気づいていなかった。彼らの力が帝国を拡大し、恐るべき戦力を誇示していたことに。
自由になった『デイブレイク』のメンバー、エルフのクリス、バランス型のアキラ、強大な魔力を宿すジャック、杖さばきの達人ランラン、絶世の美女シエナは、今まで抑えていた実力を完全開放し、ゼロからユハ帝国を超える国を建国していく。
※この世界では、杖と魔法を使って戦闘を行います。しかし、あの稲妻型の傷を持つメガネの少年のように戦うわけではありません。どうやって戦うのかは、本文を読んでのお楽しみです。杖で戦う戦士のことを、本文では杖士(ブレイカー)と描写しています。
※舞台の雰囲気は中世ヨーロッパ〜近世ヨーロッパに近いです。
〜『デイブレイク』のメンバー紹介〜
・クリス(男・エルフ・570歳)
チームのリーダー。もともとはエルフの貴族の家系だったため、上品で高潔。白く透明感のある肌に、整った顔立ちである。エルフ特有のとがった耳も特徴的。メンバーからも信頼されているが……
・アキラ(男・人間・29歳)
杖術、身体能力、頭脳、魔力など、あらゆる面のバランスが取れたチームの主力。独特なユーモアのセンスがあり、ムードメーカーでもある。唯一の弱点が……
・ジャック(男・人間・34歳)
怪物級の魔力を持つ杖士。その魔力が強大すぎるがゆえに、普段はその魔力を抑え込んでいるため、感情をあまり出さない。チームで唯一の黒人で、ドレッドヘアが特徴的。戦闘で右腕を失って以来義手を装着しているが……
・ランラン(女・人間・25歳)
優れた杖の腕前を持ち、チームを支える杖士。陽気でチャレンジャーな一面もあり、可愛さも武器である。性格の共通点から、アキラと親しく、親友である。しかし実は……
・シエナ(女・人間・28歳)
絶世の美女。とはいっても杖士としての実力も高く、アキラと同じくバランス型である。誰もが羨む美貌をもっているが、本人はあまり自信がないらしく、相手の反応を確認しながら静かに話す。あるメンバーのことが……
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
スキルで最強神を召喚して、無双してしまうんだが〜パーティーを追放された勇者は、召喚した神達と共に無双する。神達が強すぎて困ってます〜
東雲ハヤブサ
ファンタジー
勇者に選ばれたライ・サーベルズは、他にも選ばれた五人の勇者とパーティーを組んでいた。
ところが、勇者達の実略は凄まじく、ライでは到底敵う相手ではなかった。
「おい雑魚、これを持っていけ」
ライがそう言われるのは日常茶飯事であり、荷物持ちや雑用などをさせられる始末だ。
ある日、洞窟に六人でいると、ライがきっかけで他の勇者の怒りを買ってしまう。
怒りが頂点に達した他の勇者は、胸ぐらを掴まれた後壁に投げつけた。
いつものことだと、流して終わりにしようと思っていた。
だがなんと、邪魔なライを始末してしまおうと話が進んでしまい、次々に攻撃を仕掛けられることとなった。
ハーシュはライを守ろうとするが、他の勇者に気絶させられてしまう。
勇者達は、ただ痛ぶるように攻撃を加えていき、瀕死の状態で洞窟に置いていってしまった。
自分の弱さを呪い、本当に死を覚悟した瞬間、視界に突如文字が現れてスキル《神族召喚》と書かれていた。
今頃そんなスキル手を入れてどうするんだと、心の中でつぶやくライ。
だが、死ぬ記念に使ってやろうじゃないかと考え、スキルを発動した。
その時だった。
目の前が眩く光り出し、気付けば一人の女が立っていた。
その女は、瀕死状態のライを最も簡単に回復させ、ライの命を救って。
ライはそのあと、その女が神達を統一する三大神の一人であることを知った。
そして、このスキルを発動すれば神を自由に召喚出来るらしく、他の三大神も召喚するがうまく進むわけもなく......。
これは、雑魚と呼ばれ続けた勇者が、強き勇者へとなる物語である。
※小説家になろうにて掲載中
追放された最強賢者は悠々自適に暮らしたい
桐山じゃろ
ファンタジー
魔王討伐を成し遂げた魔法使いのエレルは、勇者たちに裏切られて暗殺されかけるも、さくっと逃げおおせる。魔法レベル1のエレルだが、その魔法と魔力は単独で魔王を倒せるほど強力なものだったのだ。幼い頃には親に売られ、どこへ行っても「貧民出身」「魔法レベル1」と虐げられてきたエレルは、人間という生き物に嫌気が差した。「もう人間と関わるのは面倒だ」。森で一人でひっそり暮らそうとしたエレルだったが、成り行きで狐に絆され姫を助け、更には快適な生活のために行ったことが切っ掛けで、その他色々が勝手に集まってくる。その上、国がエレルのことを探し出そうとしている。果たしてエレルは思い描いた悠々自適な生活を手に入れることができるのか。※小説家になろう、カクヨムでも掲載しています
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる