23 / 63
工房のスタッフ
しおりを挟む
鍛冶の音が工房に響き渡る中、俺は黙々と作業を続けた。魔界化したダンジョンでの体験からもしばらくが経ち、俺の工房は本格的な営業を続けていた。例の結晶のことは、まだ全然調査が出来ていない。経営側が落ち着くのはいつになるだろうか。
看板を掲げてからというもの、予想以上に多くの客が訪れるようになった。冒険者はもちろん、街の警備隊や一般市民まで、様々な人々が俺の装備に興味を示してくれる。
自ら考案した装備に関しては、展示をしつつ説明書きを載せるコーナーを設けた。注文品だけでなく、これらのオリジナル作品も人気を集めていた。特に、軽量でありながら高い耐久性を持つ武器や防具は、街中を巡回する警備隊員たちの間で評判になっていた。
「これは素晴らしい出来栄えだね」
ある日、一人の中年の男性が俺の作った剣を手に取りながら感嘆の声を上げた。彼は街の警備隊の隊長だという。
「ありがとうございます。使いやすさと耐久性を重視して作ったんですよ」
俺は謙虚に答えながらも、内心では喜びを感じていた。
「うちの隊員たちにも、こういった質の高い装備が必要なんだ。この軽量な防具は長時間の巡回に最適だ。まとまった数を注文したいんだが、可能かな?」
その言葉に、俺は一瞬戸惑いを覚えた。大量注文は歓迎すべきことだ。しかし、俺一人の作業では、納期に間に合わせるのは難しいかもしれない。
「分割でいいんだ。出来上がった分だけまとめて売ってほしい」
隊長は具体的な注文内容を伝えてきた。俺は慎重に内容を確認し、見積もりを出した。
こうした大口注文が入るほど、俺の装備は評判が広まっていた。やはり高ランクのダンジョンの奥にまで入ってスキルを磨き続けてきた生産職など、そう多くはないのだ。そうした経験から得られるダンジョンに対する知識、適応性、応用力、素材の見極めにより性能に対して高額にならずに提供される武具などが、初心者から熟練者までの需要を満たしていた。冒険者ギルドからの依頼があり、一般市民向けの日用品的な魔法装備も作れないかと相談を受けている。
ある日の夕方、一日の仕事を終えた俺は、売り上げの計算をしていた。予想を遥かに上回る数字に、俺は驚きを隠せなかった。
「こりゃあ、すごいことになってきたな」
独り言を呟きながら、俺は工房の状況を見回した。作業台には次々と制作すべき装備の注文書が積み重なっている。材料も在庫もほとんど底を尽き、また新たな仕入れが必要になっていた。
例の課題が解決していない。注文の増加に伴い、俺一人では対応しきれない状況が近づいていたのだ。製作の時間に関しては睡眠時間を削って捻出している。これではさすがの俺も体が保たない。
これまでもできる限りの対策は考えてきた。作業の効率化として、クラフトスキルを最大限に活用し、同時に複数の装備を制作する方法を模索した。
クラフトスキル『ハイマテリアル』を駆使して、素材の準備を効率的に行う。『フォージアーティスト』で基本的な形状を一気に作り上げ、『ハーモナイザー』で細かな調整を施す。この流れを確立することで、ある程度の量産が可能になった。
しかし、それでも追いつかない注文量だった。製作は俺が一貫してこなすという意思を持っているものの、接客や販売の時間は無駄でしかない。決断の時が迫っていた。
「売り子を雇うべきか……」
これまで一人でやってきた俺にとって、誰かを雇うという選択は大きな決断だった。販売を任せられれば制作に専念できる。しかし、俺の作った装備を正確に説明できる人材が見つかるだろうか。そして、信頼できる人間を見つけられるだろうか。
悩みながらも、俺は街の求人情報を確認した。しかし、適切な人材を見つけるのは容易ではなかった。街の復興のために、多くの場所で人手が取られているからだ。やはり自分でやるしかないのか。そう考えていたある日、思わぬ来訪者があった。
「やっほ、ロアン。随分と忙しそうだね」
工房の入り口に立っていたのは、シルヴィだった。
「シルヴィか。あの後、どうしてた? 例の調査の件は?」
「それに関しては、追々、ね。工房ショップの経営はどう? 一人でやってて大変じゃない?」
シルヴィの質問に、俺は正直に答えた。
「正直、きついな。注文は増える一方だし、接客に時間を取られて制作が追いつかない」
「誰かを雇おうとは思わないの?」
シルヴィの質問に、俺は躊躇いながら答えた。
「考えてはいるんだが……適任者が見つからなくて」
「私が誰か紹介しようか? 可愛い子を連れてきてあげるよ」
シルヴィの提案に、俺は少し驚いた。
「知り合いがいるのか?」
「冒険者ギルドで知り合った子が一人ね。その子、装備の知識も豊富だし、接客も上手だよ。今はちょうど仕事を探してるみたいなの」
俺は考え込んだ。シルヴィが評価するほどの人物なら信頼できるかもしれない。
「一度会ってみたい」
「なら明日連れてくるわね」
シルヴィの提案に、俺は頷いた。新たな人材の加入により、工房の運営がどう変わるのか、期待と不安が入り混じった。
翌日、シルヴィは約束通り若い女性を連れてきた。彼女の名前はリサ。装備の知識は豊富で、接客態度も申し分ない。体つきがやたらとムチムチで武具ショップの窓口としてはちょっとどうだろうかと思ったが、非常に真面目なのとロジカルに物を考えてくれるところが気に入ったので、試用期間を経て正式に工房のスタッフとなってもらった。
リサの加入により、作業の効率は格段に上がった。彼女の接客は予想以上に好評で、若い冒険者たちに人気があった。俺は制作に専念できるようになり、より高品質な装備を生み出せるようになった。
しかし、その数日後に知ることになった。ダンジョンの難易度が下がったことで冒険にばかり注目が集まっていたが、そうやって活気づいて復興が進んでいたのは、有権者の多い一部の地域だけで。この国にはまだまだ、目を向けなければならない問題が、たくさんあるということに、俺は今になって気づかされたのだった。
看板を掲げてからというもの、予想以上に多くの客が訪れるようになった。冒険者はもちろん、街の警備隊や一般市民まで、様々な人々が俺の装備に興味を示してくれる。
自ら考案した装備に関しては、展示をしつつ説明書きを載せるコーナーを設けた。注文品だけでなく、これらのオリジナル作品も人気を集めていた。特に、軽量でありながら高い耐久性を持つ武器や防具は、街中を巡回する警備隊員たちの間で評判になっていた。
「これは素晴らしい出来栄えだね」
ある日、一人の中年の男性が俺の作った剣を手に取りながら感嘆の声を上げた。彼は街の警備隊の隊長だという。
「ありがとうございます。使いやすさと耐久性を重視して作ったんですよ」
俺は謙虚に答えながらも、内心では喜びを感じていた。
「うちの隊員たちにも、こういった質の高い装備が必要なんだ。この軽量な防具は長時間の巡回に最適だ。まとまった数を注文したいんだが、可能かな?」
その言葉に、俺は一瞬戸惑いを覚えた。大量注文は歓迎すべきことだ。しかし、俺一人の作業では、納期に間に合わせるのは難しいかもしれない。
「分割でいいんだ。出来上がった分だけまとめて売ってほしい」
隊長は具体的な注文内容を伝えてきた。俺は慎重に内容を確認し、見積もりを出した。
こうした大口注文が入るほど、俺の装備は評判が広まっていた。やはり高ランクのダンジョンの奥にまで入ってスキルを磨き続けてきた生産職など、そう多くはないのだ。そうした経験から得られるダンジョンに対する知識、適応性、応用力、素材の見極めにより性能に対して高額にならずに提供される武具などが、初心者から熟練者までの需要を満たしていた。冒険者ギルドからの依頼があり、一般市民向けの日用品的な魔法装備も作れないかと相談を受けている。
ある日の夕方、一日の仕事を終えた俺は、売り上げの計算をしていた。予想を遥かに上回る数字に、俺は驚きを隠せなかった。
「こりゃあ、すごいことになってきたな」
独り言を呟きながら、俺は工房の状況を見回した。作業台には次々と制作すべき装備の注文書が積み重なっている。材料も在庫もほとんど底を尽き、また新たな仕入れが必要になっていた。
例の課題が解決していない。注文の増加に伴い、俺一人では対応しきれない状況が近づいていたのだ。製作の時間に関しては睡眠時間を削って捻出している。これではさすがの俺も体が保たない。
これまでもできる限りの対策は考えてきた。作業の効率化として、クラフトスキルを最大限に活用し、同時に複数の装備を制作する方法を模索した。
クラフトスキル『ハイマテリアル』を駆使して、素材の準備を効率的に行う。『フォージアーティスト』で基本的な形状を一気に作り上げ、『ハーモナイザー』で細かな調整を施す。この流れを確立することで、ある程度の量産が可能になった。
しかし、それでも追いつかない注文量だった。製作は俺が一貫してこなすという意思を持っているものの、接客や販売の時間は無駄でしかない。決断の時が迫っていた。
「売り子を雇うべきか……」
これまで一人でやってきた俺にとって、誰かを雇うという選択は大きな決断だった。販売を任せられれば制作に専念できる。しかし、俺の作った装備を正確に説明できる人材が見つかるだろうか。そして、信頼できる人間を見つけられるだろうか。
悩みながらも、俺は街の求人情報を確認した。しかし、適切な人材を見つけるのは容易ではなかった。街の復興のために、多くの場所で人手が取られているからだ。やはり自分でやるしかないのか。そう考えていたある日、思わぬ来訪者があった。
「やっほ、ロアン。随分と忙しそうだね」
工房の入り口に立っていたのは、シルヴィだった。
「シルヴィか。あの後、どうしてた? 例の調査の件は?」
「それに関しては、追々、ね。工房ショップの経営はどう? 一人でやってて大変じゃない?」
シルヴィの質問に、俺は正直に答えた。
「正直、きついな。注文は増える一方だし、接客に時間を取られて制作が追いつかない」
「誰かを雇おうとは思わないの?」
シルヴィの質問に、俺は躊躇いながら答えた。
「考えてはいるんだが……適任者が見つからなくて」
「私が誰か紹介しようか? 可愛い子を連れてきてあげるよ」
シルヴィの提案に、俺は少し驚いた。
「知り合いがいるのか?」
「冒険者ギルドで知り合った子が一人ね。その子、装備の知識も豊富だし、接客も上手だよ。今はちょうど仕事を探してるみたいなの」
俺は考え込んだ。シルヴィが評価するほどの人物なら信頼できるかもしれない。
「一度会ってみたい」
「なら明日連れてくるわね」
シルヴィの提案に、俺は頷いた。新たな人材の加入により、工房の運営がどう変わるのか、期待と不安が入り混じった。
翌日、シルヴィは約束通り若い女性を連れてきた。彼女の名前はリサ。装備の知識は豊富で、接客態度も申し分ない。体つきがやたらとムチムチで武具ショップの窓口としてはちょっとどうだろうかと思ったが、非常に真面目なのとロジカルに物を考えてくれるところが気に入ったので、試用期間を経て正式に工房のスタッフとなってもらった。
リサの加入により、作業の効率は格段に上がった。彼女の接客は予想以上に好評で、若い冒険者たちに人気があった。俺は制作に専念できるようになり、より高品質な装備を生み出せるようになった。
しかし、その数日後に知ることになった。ダンジョンの難易度が下がったことで冒険にばかり注目が集まっていたが、そうやって活気づいて復興が進んでいたのは、有権者の多い一部の地域だけで。この国にはまだまだ、目を向けなければならない問題が、たくさんあるということに、俺は今になって気づかされたのだった。
440
あなたにおすすめの小説
【本編45話にて完結】『追放された荷物持ちの俺を「必要だ」と言ってくれたのは、落ちこぼれヒーラーの彼女だけだった。』
ブヒ太郎
ファンタジー
「お前はもう用済みだ」――荷物持ちとして命懸けで尽くしてきた高ランクパーティから、ゼロスは無能の烙印を押され、なんの手切れ金もなく追放された。彼のスキルは【筋力強化(微)】。誰もが最弱と嘲笑う、あまりにも地味な能力。仲間たちは彼の本当の価値に気づくことなく、その存在をゴミのように切り捨てた。
全てを失い、絶望の淵をさまよう彼に手を差し伸べたのは、一人の不遇なヒーラー、アリシアだった。彼女もまた、治癒の力が弱いと誰からも相手にされず、教会からも冒険者仲間からも居場所を奪われ、孤独に耐えてきた。だからこそ、彼女だけはゼロスの瞳の奥に宿る、静かで、しかし折れない闘志の光を見抜いていたのだ。
「私と、パーティを組んでくれませんか?」
これは、社会の評価軸から外れた二人が出会い、互いの傷を癒しながらどん底から這い上がり、やがて世界を驚かせる伝説となるまでの物語。見捨てられた最強の荷物持ちによる、静かで、しかし痛快な逆襲劇が今、幕を開ける!
神眼のカードマスター 〜パーティーを追放されてから人生の大逆転が始まった件。今さら戻って来いと言われてももう遅い〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「いいかい? 君と僕じゃ最初から住む世界が違うんだよ。これからは惨めな人生を送って一生後悔しながら過ごすんだね」
Fランク冒険者のアルディンは領主の息子であるザネリにそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
父親から譲り受けた大切なカードも奪われ、アルディンは失意のどん底に。
しばらくは冒険者稼業をやめて田舎でのんびり暮らそうと街を離れることにしたアルディンは、その道中、メイド姉妹が賊に襲われている光景を目撃する。
彼女たちを救い出す最中、突如として【神眼】が覚醒してしまう。
それはこのカード世界における掟すらもぶち壊してしまうほどの才能だった。
無事にメイド姉妹を助けたアルディンは、大きな屋敷で彼女たちと一緒に楽しく暮らすようになる。
【神眼】を使って楽々とカードを集めてまわり、召喚獣の万能スライムとも仲良くなって、やがて天災級ドラゴンを討伐するまでに成長し、アルディンはどんどん強くなっていく。
一方その頃、ザネリのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
ダンジョン攻略も思うようにいかなくなり、ザネリはそこでようやくアルディンの重要さに気づく。
なんとか引き戻したいザネリは、アルディンにパーティーへ戻って来るように頼み込むのだったが……。
これは、かつてFランク冒険者だった青年が、チート能力を駆使してカード無双で成り上がり、やがて神話級改変者〈ルールブレイカー〉と呼ばれるようになるまでの人生逆転譚である。
魔力ゼロで出来損ないと追放された俺、前世の物理学知識を魔法代わりに使ったら、天才ドワーフや魔王に懐かれて最強になっていた
黒崎隼人
ファンタジー
「お前は我が家の恥だ」――。
名門貴族の三男アレンは、魔力を持たずに生まれたというだけで家族に虐げられ、18歳の誕生日にすべてを奪われ追放された。
絶望の中、彼が死の淵で思い出したのは、物理学者として生きた前世の記憶。そして覚醒したのは、魔法とは全く異なる、世界の理そのものを操る力――【概念置換(コンセプト・シフト)】。
運動エネルギーの法則【E = 1/2mv²】で、小石は音速の弾丸と化す。
熱力学第二法則で、敵軍は絶対零度の世界に沈む。
そして、相対性理論【E = mc²】は、神をも打ち砕く一撃となる。
これは、魔力ゼロの少年が、科学という名の「本当の魔法」で理不尽な運命を覆し、心優しき仲間たちと共に、偽りの正義に支配された世界の真実を解き明かす物語。
「君の信じる常識は、本当に正しいのか?」
知的好奇心が、あなたの胸を熱くする。新時代のサイエンス・ファンタジーが、今、幕を開ける。
元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~
下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。
※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。
復讐完遂者は吸収スキルを駆使して成り上がる 〜さあ、自分を裏切った初恋の相手へ復讐を始めよう〜
サイダーボウイ
ファンタジー
「気安く私の名前を呼ばないで! そうやってこれまでも私に付きまとって……ずっと鬱陶しかったのよ!」
孤児院出身のナードは、初恋の相手セシリアからそう吐き捨てられ、パーティーを追放されてしまう。
淡い恋心を粉々に打ち砕かれたナードは失意のどん底に。
だが、ナードには、病弱な妹ノエルの生活費を稼ぐために、冒険者を続けなければならないという理由があった。
1人決死の覚悟でダンジョンに挑むナード。
スライム相手に死にかけるも、その最中、ユニークスキル【アブソープション】が覚醒する。
それは、敵のLPを吸収できるという世界の掟すらも変えてしまうスキルだった。
それからナードは毎日ダンジョンへ入り、敵のLPを吸収し続けた。
増やしたLPを消費して、魔法やスキルを習得しつつ、ナードはどんどん強くなっていく。
一方その頃、セシリアのパーティーでは仲間割れが起こっていた。
冒険者ギルドでの評判も地に落ち、セシリアは徐々に追いつめられていくことに……。
これは、やがて勇者と呼ばれる青年が、チートスキルを駆使して最強へと成り上がり、自分を裏切った初恋の相手に復讐を果たすまでの物語である。
追放された回復術師は、なんでも『回復』できて万能でした
新緑あらた
ファンタジー
死闘の末、強敵の討伐クエストを達成した回復術師ヨシュアを待っていたのは、称賛の言葉ではなく、解雇通告だった。
「ヨシュア……てめえはクビだ」
ポーションを湯水のように使える最高位冒険者になった彼らは、今まで散々ポーションの代用品としてヨシュアを利用してきたのに、回復術師は不要だと考えて切り捨てることにしたのだ。
「ポーションの下位互換」とまで罵られて気落ちしていたヨシュアだったが、ブラックな労働をしいるあのパーティーから解放されて喜んでいる自分に気づく。
危機から救った辺境の地方領主の娘との出会いをきっかけに、彼の世界はどんどん広がっていく……。
一方、Sランク冒険者パーティーはクエストの未達成でどんどんランクを落としていく。
彼らは知らなかったのだ、ヨシュアが彼らの傷だけでなく、状態異常や武器の破損など、なんでも『回復』していたことを……。
防御力を下げる魔法しか使えなかった俺は勇者パーティから追放されたけど俺の魔法に強制脱衣の追加効果が発現したので世界中で畏怖の対象になりました
かにくくり
ファンタジー
魔法使いクサナギは国王の命により勇者パーティの一員として魔獣討伐の任務を続けていた。
しかし相手の防御力を下げる魔法しか使う事ができないクサナギは仲間達からお荷物扱いをされてパーティから追放されてしまう。
しかし勇者達は今までクサナギの魔法で魔物の防御力が下がっていたおかげで楽に戦えていたという事実に全く気付いていなかった。
勇者パーティが没落していく中、クサナギは追放された地で彼の本当の力を知る新たな仲間を加えて一大勢力を築いていく。
そして防御力を下げるだけだったクサナギの魔法はいつしか次のステップに進化していた。
相手の身に着けている物を強制的に剥ぎ取るという究極の魔法を習得したクサナギの前に立ち向かえる者は誰ひとりいなかった。
※小説家になろうにも掲載しています。
コストカットだ!と追放された王宮道化師は、無数のスキルで冒険者として成り上がる。
あけちともあき
ファンタジー
「宮廷道化師オーギュスト、お前はクビだ」
長い間、マールイ王国に仕え、平和を維持するために尽力してきた道化師オーギュスト。
だが、彼はその活躍を妬んだ大臣ガルフスの陰謀によって職を解かれ、追放されてしまう。
困ったオーギュストは、手っ取り早く金を手に入れて生活を安定させるべく、冒険者になろうとする。
長い道化師生活で身につけた、数々の技術系スキル、知識系スキル、そしてコネクション。
それはどんな難関も突破し、どんな謎も明らかにする。
その活躍は、まさに万能!
死神と呼ばれた凄腕の女戦士を相棒に、オーギュストはあっという間に、冒険者たちの中から頭角を現し、成り上がっていく。
一方、国の要であったオーギュストを失ったマールイ王国。
大臣一派は次々と問題を起こし、あるいは起こる事態に対応ができない。
その方法も、人脈も、全てオーギュストが担当していたのだ。
かくしてマールイ王国は傾き、転げ落ちていく。
目次
連載中 全21話
2021年2月17日 23:39 更新
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる