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第二章 初学院編
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夕食の会場に着くと、クラスメイト達が俺にたくさん声をかけてくれた。「貧弱野郎」とか罵られなくてよかった。キルたちを含め、クラスメイト達は本当に優しい人たちばかりだ。
会場を見た感じ、立食形式のようだ。俺はかなりお腹がすいているため、おしゃべりが目的の一つである立食形式よりも普通に座って食べたいところだ。今はお腹が鳴るのを頑張ってこらえている状態だし、ローウェルもきっとお腹がすいているだろうな。
すると、ローウェルが俺にこっそりと近づいてきてテーブル席の方を指し示した。
「アース、俺たちは昼食を食べていないし、あっちのテーブルでゆっくり食べようぜ。」
「え? いや、でも、社交を求められる形式だし食べるのに集中するのは………」
俺がそこまで言うと、キルが俺たちの肩を押してテーブルの方まで誘導して、従業員に食事を運ぶように指示した。
「俺たちが社交を引き受けるから、今はしっかり食べろ。夜のダンスまで持たないし、俺が心配だからな。」
「………ありがとう、キル。ジールとキースもありがとう。じゃあお言葉に甘えていただくとしようか、ローウェル。」
それから俺とローウェルは、高級ホテルの食事に舌鼓を打った。食事はとんでもなくおいしかった。昼食の分も含めて、エネルギーをチャージすることができた。
――
夕食後はいよいよキャンプファイヤーの始まりだ。一応、防寒具を渡された。しかし、この時期になると夜は冷え込むのだが、今は護衛魔導士団が結界を張ってくれているから、外でもあまり寒くないのだ。
騎士団がキャンプファイヤーの準備をしてくれていたようで、すぐに点火式が行わるようだ。キャンプファイヤーは小学生以来なので、非常にわくわくする。ダンス用の音楽を奏でる楽師団も完璧に配備されているようだ。火をつけるのは高位の者ということで、ちょうど火属性持ちのキルが火をつけるらしい。挨拶やらなにやらあった後、いよいよキルが火をつけた。キャンプファイヤーは勢いよく燃え上がり、周囲から拍手や歓声が送られた。
「お疲れ様、キル。大役だったね、かっこよかったよ。」
「か、かっこよくはないだろ、別に………。俺はただ、火をつけただけだ。鎮火はアースの担当だろ? 終わるまで待ってるからな。」
「うん、ありがとう。」
俺がキルを労っていると、マーガレット様一行が現れた。俺はマーガレット様一行の中だと、マリア様とムンナ様からダンスのお誘いを受けている。………だけどこういう時ってやはり、男性側から誘うことの方が多いのだろうか?
「キル殿下、お話し中失礼いたしますわ。ダンスにお誘いしてもよろしいかしら?」
「ああ、マーガレット。俺から声をかけようと思っていたが、すまなかった。では、あちらに行こうか。」
キルはそういうと、マーガレット様をエスコートして中心へと向かった。キルからダンスを教えてもらうこともあったけど、騎士だけあって運動神経がいいから、こちらの動きに配慮してうまくリードしてくれるのだ。女性側からしてもキルのエスコートにはドキドキするだろうな。キルは一瞬俺の方を見て何かをいおうとしていたが、すぐに作り笑いをした。俺はよくわからなかったので、とりあえず「がんばれ」と口を動かして手を振った。
さて、俺もダンスにお誘いしなければな。身分順からだから、侯爵令嬢のマリア様からお誘いするのがマナーだ。
「マリア様、ダンスにお誘いしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、光栄ですわ。よろしくお願いいたします。」
キルとマーガレット様を中心に、その周りに男女の組が集まった。もちろん男女がきっかり半分ずつということはないので、余ってしまった人たちは外側の席でお茶を飲んでいるようだ。できれば俺もそちらに行きたいけど………誘われてしまった人たちとのダンスが終了するまでは無理そうだ。
楽団の演奏と共に、ダンスもスタートした。みんな思い思いに踊っているようだけど、やはり中心の二人がすごく目立っている。容姿が二人とも最高レベル整っているから、自然と目が映ってしまう。
「うふふふ。中心のお二人はどちらも目を引きますわね。ダンスもお手本の様で素晴らしですわね。」
「本当ですね、マリア様。………恥ずかしながらダンスは不得手でして、ご迷惑をおかけしてはいませんか?」
「不得手なんてとんでもありませんわ。アース様の素晴らしいリードに、周りの方々は目を奪われているようですわよ。」
マリア様はそういうと、笑みを浮かべながら周りを見渡した。俺もつられて周りを見渡すと、キルたちと同じくらいの視線を集めていた。えーと、俺が下手だからというわけではないよね?
「マリア様、本当に俺のリードやダンスが下手というわけではないのですよね?」
「安心なさいませ、アース様。言葉を選ばずに言いますと、頂上までのハイキングに苦労していたとは思えないほどの身のこなしに驚いているのだと思いますわよ。」
あーなるほど、一人だけ異常に遅かったから俺の運動神経は地の底レベルだと思われていてもおかしくはない。これはおそらく、俺のギャップにビックリしているのだろう。俺はマリア様に頷いて、納得の意を示した。
「ではそろそろ、他の方々にアース様のお相手をお譲りいたしましょう。たくさんの方からお誘いをいただいていますのよね?」
「身に余るお誘いですよ。では、ありがとうございました。」
「こちらこそ、楽しかったですわ。後半時間が余りましたら、ぜひよろしくお願いいたしますわ。」
マリア様はそういうと、優雅にお辞儀をして次のパートナーの………ジールみたいだ、の所に向かっていった。俺は次にムンナ様に声をおかけして、ダンスを再開した。
そうして、事前に声をかけていただいた方々とのダンスを終えた。言葉は悪いけど、ノルマ達成ということだ。俺が最後のご令嬢とのダンスを終えると、他にも声をかけたそうな女性がいたけど俺の精神が疲労したことや声を掛けられないことをいいことに、静かに外側にある席へと向かった。のども乾いたし、ゆっくりと温かいお茶をいただきたいところだ。
俺は近くにいた従業員に、ロイヤルミルクティーを注文して席に着いた。ダンスをしないで、会話を楽しんでいる人もぼちぼちいるようだ。
ロイヤルミルクティーがきて、俺はほっと一息ついた。ご令嬢方との会話は総じていろいろな会話をすることができて楽しかったけど、気を遣いすぎてしまって精神が疲れてしまったな。あ、そうだ。ここは星がきれいに見えることで有名なホテルだったな。俺はゆっくりと、夜空を見上げた。
するとそこには、満天の星空が広がっていた。あー、きれいだな………。この星空は地球とつながっているのかな? あまり星座に詳しくないから、地球と同じものがあるか判別ができない。まあきれいだから、いいか………。
そうして俺は、素晴らしいロイヤルミルクティーと満天の星空を楽しんだ。
会場を見た感じ、立食形式のようだ。俺はかなりお腹がすいているため、おしゃべりが目的の一つである立食形式よりも普通に座って食べたいところだ。今はお腹が鳴るのを頑張ってこらえている状態だし、ローウェルもきっとお腹がすいているだろうな。
すると、ローウェルが俺にこっそりと近づいてきてテーブル席の方を指し示した。
「アース、俺たちは昼食を食べていないし、あっちのテーブルでゆっくり食べようぜ。」
「え? いや、でも、社交を求められる形式だし食べるのに集中するのは………」
俺がそこまで言うと、キルが俺たちの肩を押してテーブルの方まで誘導して、従業員に食事を運ぶように指示した。
「俺たちが社交を引き受けるから、今はしっかり食べろ。夜のダンスまで持たないし、俺が心配だからな。」
「………ありがとう、キル。ジールとキースもありがとう。じゃあお言葉に甘えていただくとしようか、ローウェル。」
それから俺とローウェルは、高級ホテルの食事に舌鼓を打った。食事はとんでもなくおいしかった。昼食の分も含めて、エネルギーをチャージすることができた。
――
夕食後はいよいよキャンプファイヤーの始まりだ。一応、防寒具を渡された。しかし、この時期になると夜は冷え込むのだが、今は護衛魔導士団が結界を張ってくれているから、外でもあまり寒くないのだ。
騎士団がキャンプファイヤーの準備をしてくれていたようで、すぐに点火式が行わるようだ。キャンプファイヤーは小学生以来なので、非常にわくわくする。ダンス用の音楽を奏でる楽師団も完璧に配備されているようだ。火をつけるのは高位の者ということで、ちょうど火属性持ちのキルが火をつけるらしい。挨拶やらなにやらあった後、いよいよキルが火をつけた。キャンプファイヤーは勢いよく燃え上がり、周囲から拍手や歓声が送られた。
「お疲れ様、キル。大役だったね、かっこよかったよ。」
「か、かっこよくはないだろ、別に………。俺はただ、火をつけただけだ。鎮火はアースの担当だろ? 終わるまで待ってるからな。」
「うん、ありがとう。」
俺がキルを労っていると、マーガレット様一行が現れた。俺はマーガレット様一行の中だと、マリア様とムンナ様からダンスのお誘いを受けている。………だけどこういう時ってやはり、男性側から誘うことの方が多いのだろうか?
「キル殿下、お話し中失礼いたしますわ。ダンスにお誘いしてもよろしいかしら?」
「ああ、マーガレット。俺から声をかけようと思っていたが、すまなかった。では、あちらに行こうか。」
キルはそういうと、マーガレット様をエスコートして中心へと向かった。キルからダンスを教えてもらうこともあったけど、騎士だけあって運動神経がいいから、こちらの動きに配慮してうまくリードしてくれるのだ。女性側からしてもキルのエスコートにはドキドキするだろうな。キルは一瞬俺の方を見て何かをいおうとしていたが、すぐに作り笑いをした。俺はよくわからなかったので、とりあえず「がんばれ」と口を動かして手を振った。
さて、俺もダンスにお誘いしなければな。身分順からだから、侯爵令嬢のマリア様からお誘いするのがマナーだ。
「マリア様、ダンスにお誘いしてもよろしいでしょうか?」
「ええ、光栄ですわ。よろしくお願いいたします。」
キルとマーガレット様を中心に、その周りに男女の組が集まった。もちろん男女がきっかり半分ずつということはないので、余ってしまった人たちは外側の席でお茶を飲んでいるようだ。できれば俺もそちらに行きたいけど………誘われてしまった人たちとのダンスが終了するまでは無理そうだ。
楽団の演奏と共に、ダンスもスタートした。みんな思い思いに踊っているようだけど、やはり中心の二人がすごく目立っている。容姿が二人とも最高レベル整っているから、自然と目が映ってしまう。
「うふふふ。中心のお二人はどちらも目を引きますわね。ダンスもお手本の様で素晴らしですわね。」
「本当ですね、マリア様。………恥ずかしながらダンスは不得手でして、ご迷惑をおかけしてはいませんか?」
「不得手なんてとんでもありませんわ。アース様の素晴らしいリードに、周りの方々は目を奪われているようですわよ。」
マリア様はそういうと、笑みを浮かべながら周りを見渡した。俺もつられて周りを見渡すと、キルたちと同じくらいの視線を集めていた。えーと、俺が下手だからというわけではないよね?
「マリア様、本当に俺のリードやダンスが下手というわけではないのですよね?」
「安心なさいませ、アース様。言葉を選ばずに言いますと、頂上までのハイキングに苦労していたとは思えないほどの身のこなしに驚いているのだと思いますわよ。」
あーなるほど、一人だけ異常に遅かったから俺の運動神経は地の底レベルだと思われていてもおかしくはない。これはおそらく、俺のギャップにビックリしているのだろう。俺はマリア様に頷いて、納得の意を示した。
「ではそろそろ、他の方々にアース様のお相手をお譲りいたしましょう。たくさんの方からお誘いをいただいていますのよね?」
「身に余るお誘いですよ。では、ありがとうございました。」
「こちらこそ、楽しかったですわ。後半時間が余りましたら、ぜひよろしくお願いいたしますわ。」
マリア様はそういうと、優雅にお辞儀をして次のパートナーの………ジールみたいだ、の所に向かっていった。俺は次にムンナ様に声をおかけして、ダンスを再開した。
そうして、事前に声をかけていただいた方々とのダンスを終えた。言葉は悪いけど、ノルマ達成ということだ。俺が最後のご令嬢とのダンスを終えると、他にも声をかけたそうな女性がいたけど俺の精神が疲労したことや声を掛けられないことをいいことに、静かに外側にある席へと向かった。のども乾いたし、ゆっくりと温かいお茶をいただきたいところだ。
俺は近くにいた従業員に、ロイヤルミルクティーを注文して席に着いた。ダンスをしないで、会話を楽しんでいる人もぼちぼちいるようだ。
ロイヤルミルクティーがきて、俺はほっと一息ついた。ご令嬢方との会話は総じていろいろな会話をすることができて楽しかったけど、気を遣いすぎてしまって精神が疲れてしまったな。あ、そうだ。ここは星がきれいに見えることで有名なホテルだったな。俺はゆっくりと、夜空を見上げた。
するとそこには、満天の星空が広がっていた。あー、きれいだな………。この星空は地球とつながっているのかな? あまり星座に詳しくないから、地球と同じものがあるか判別ができない。まあきれいだから、いいか………。
そうして俺は、素晴らしいロイヤルミルクティーと満天の星空を楽しんだ。
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