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第三章 ウェルカムキャンプ編
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皆と合流し、今は朝食を食べている。キルとは寝起き以来、目を合わせることができないでいる。
「殿下、なんだか眠そうッスね。」
「そういえば、昨晩は結局、主は自室に戻らなかったみたいですね。アースと話し込んでいたんですか?」
ジールとローウェルの質問を受けて、キルは一瞬動きを停止させた後、すぐに穏やかにほほ笑んだ。
ちらっとキルの目元を見てみると、若干クマができているように見える。………俺が抱き枕にしていたせいで、よく眠れなかったのだろうか?
「………ああ。まあ、そんなところだ。久しぶりに2人で話したからな。………なあ、アース?」
「う、うん! 楽しかったけど、キルの睡眠時間を削ることになってごめんね。」
「いや、問題ない。俺も望んだことだ。」
遅くまで話していたわけではないと思うけど、とりあえず話を合わせることにしておいた。もしかすると、マッサージを受けている途中に眠ってしまったことをあまり知られたくないのかもしれないな。
「殿下。もしかして、熱がおありではないですか? 若干、顔が赤いようですけど。」
キースの冷静な声を受けて、俺はキルの顔を改めて確認してみた。
本当だ、若干赤いような気がする。寝不足が原因で、体調を崩したのかもしれない。俺はすぐに、隣に座っているキルのもとへ行き額に手を当てた。
………よかった、熱はないようだ。だとすると、なぜ顔が若干赤くなっていたのだろうか?
「お、おい、アース! 俺は大丈夫だ! 朝に少し、シャワーを浴びすぎただけだ。」
キルは焦りを孕んだ声でそう言いながら、俺の手首をつかんだ。掴まれている手首から、キルの熱さが伝わってくる。
「ご、ごめん! ………あ、浴びすぎには注意してね。」
俺はばっと、手を下ろしてすぐに席に戻った。………やばい、変に意識してしまう。何とかしないと………。
朝食を終えて、俺達は貴族院へと向かった。朝食後から再び、キルと目を合わせることはできなく色々と挙動不審になってしまった。再会してから2日目で、このムーブは流石にまずいから、今日中には普通に接することができるようにしたい。
今日の午前中は普通に座学の授業だった。
その後、昨日のように昼食を取りに行こうとすると、兄上が俺たちの教室の扉の方から顔をのぞかせた。
「兄上! 1年生の教室に何か御用ですか?」
「うん。アースに用があってきたんだ。アルベルト殿下が、今日の午後の要件の前に一度、顔を見せてほしいそうだよ。」
昨日挨拶しようと思っていたのだが、公務で会うことができなかった。
確かに、ローウェルの回復現場で2年ぶりに会って挨拶をするよりも、先に挨拶を済ませておいた方が良いかもしれない。
………まあ、そもそも断れないんだけど。
「わかりました。アルベルト殿下のお召しに従って、すぐに参ります。」
「僕が案内するから、一緒に行こう。キルヴェスター殿下はどうなさいますか? 挨拶だけですので、すぐに終わるとアルベルト殿下からうかがっていますので、アースだけを
向かわせますか?」
キルは少し俯いて考えた後、「俺もいこう」と兄上に述べた。
「承知しました。………では、アルベルト殿下の執務室で昼食をとれるように、キルヴェスター殿下と側近の分も用意させますね。」
「兄上、アルベルト殿下の執務室が貴族院内にあるのですか?」
「うん、あるよ。その話は、歩きながらしようか。殿下も、アースに会いたくて首を長くして待っているだろうからね。」
………それに関しては、兄上の誤解だと思いますよ。
アルベルト殿下の楽しみのベクトルが、兄上とは違うと思います。
それから道中で、アルベルト殿下の執務室の話を聞いた。
どうやら、貴族院内でも仕事ができるように、貴族院の一室を執務室として与えられているらしい。キルにも、来年与えられるだろうとのことだ。
「そんなことよりもアース、僕にもアースのかわいい召喚獣をみせてほしいな。院内で噂になっているのに、兄である僕が知らないのはおかしいでしょ?」
「………確かに、おかしいかもしれないですね。ちょっと待っててください、今呼びますね。」
俺が中指と人差し指の2本の指を立てて、首筋にあてるのと同時に、聞き覚えのある声と共に肩に重みが加わった。
このチャーミングな重さと色は……彼のようだ。
「おいアース、飯の時間だな。今日は魚がいいな。」
「阿修羅丸、今日はどこに行っていたの? まさか、面倒ごとを起こしてはいないだろうね?」
「フッ………。極秘ミッションをこなしていたのだ。その名も、「年齢詐欺を暴け」だ!」
年齢詐欺を暴け………? 貴族院内での年齢詐欺と言えば、ロリっ娘のアクア先生しか思いつかない。
どうせ、アクア先生のことを付け回したり、うろちょろと周りをうろついていたりしたのだろう。
「そうなんだ、楽しそうだね。それよりも、阿修羅丸。俺の右隣にいるのが、俺の兄上のマクウェル兄上だよ。」
「それよりもって、お前! 俺の極秘ミッションを何だと思って」
「噂以上に愛らしい姿じゃないか! さすが僕の弟だね!」
阿修羅丸の言葉を遮って、兄上がうれしそうな声を上げた。
そして、俺の肩に乗っている阿修羅丸を抱き上げた。どうやら兄上には、このチャーミングな阿修羅丸の良さが一発で伝わったらしい。
「ええ、兄上! 俺も兄上に分かっていただけているようでうれしいです!」
「うむ。俺様の良さがわかるとは、いいセンスをしている。」
俺たちがそうして語り合っていると、後ろから生温かい視線を感じた。
そしてきのせいかもしれないけど、「流石兄弟だな」というような言葉が聞こえてきた。
「殿下、なんだか眠そうッスね。」
「そういえば、昨晩は結局、主は自室に戻らなかったみたいですね。アースと話し込んでいたんですか?」
ジールとローウェルの質問を受けて、キルは一瞬動きを停止させた後、すぐに穏やかにほほ笑んだ。
ちらっとキルの目元を見てみると、若干クマができているように見える。………俺が抱き枕にしていたせいで、よく眠れなかったのだろうか?
「………ああ。まあ、そんなところだ。久しぶりに2人で話したからな。………なあ、アース?」
「う、うん! 楽しかったけど、キルの睡眠時間を削ることになってごめんね。」
「いや、問題ない。俺も望んだことだ。」
遅くまで話していたわけではないと思うけど、とりあえず話を合わせることにしておいた。もしかすると、マッサージを受けている途中に眠ってしまったことをあまり知られたくないのかもしれないな。
「殿下。もしかして、熱がおありではないですか? 若干、顔が赤いようですけど。」
キースの冷静な声を受けて、俺はキルの顔を改めて確認してみた。
本当だ、若干赤いような気がする。寝不足が原因で、体調を崩したのかもしれない。俺はすぐに、隣に座っているキルのもとへ行き額に手を当てた。
………よかった、熱はないようだ。だとすると、なぜ顔が若干赤くなっていたのだろうか?
「お、おい、アース! 俺は大丈夫だ! 朝に少し、シャワーを浴びすぎただけだ。」
キルは焦りを孕んだ声でそう言いながら、俺の手首をつかんだ。掴まれている手首から、キルの熱さが伝わってくる。
「ご、ごめん! ………あ、浴びすぎには注意してね。」
俺はばっと、手を下ろしてすぐに席に戻った。………やばい、変に意識してしまう。何とかしないと………。
朝食を終えて、俺達は貴族院へと向かった。朝食後から再び、キルと目を合わせることはできなく色々と挙動不審になってしまった。再会してから2日目で、このムーブは流石にまずいから、今日中には普通に接することができるようにしたい。
今日の午前中は普通に座学の授業だった。
その後、昨日のように昼食を取りに行こうとすると、兄上が俺たちの教室の扉の方から顔をのぞかせた。
「兄上! 1年生の教室に何か御用ですか?」
「うん。アースに用があってきたんだ。アルベルト殿下が、今日の午後の要件の前に一度、顔を見せてほしいそうだよ。」
昨日挨拶しようと思っていたのだが、公務で会うことができなかった。
確かに、ローウェルの回復現場で2年ぶりに会って挨拶をするよりも、先に挨拶を済ませておいた方が良いかもしれない。
………まあ、そもそも断れないんだけど。
「わかりました。アルベルト殿下のお召しに従って、すぐに参ります。」
「僕が案内するから、一緒に行こう。キルヴェスター殿下はどうなさいますか? 挨拶だけですので、すぐに終わるとアルベルト殿下からうかがっていますので、アースだけを
向かわせますか?」
キルは少し俯いて考えた後、「俺もいこう」と兄上に述べた。
「承知しました。………では、アルベルト殿下の執務室で昼食をとれるように、キルヴェスター殿下と側近の分も用意させますね。」
「兄上、アルベルト殿下の執務室が貴族院内にあるのですか?」
「うん、あるよ。その話は、歩きながらしようか。殿下も、アースに会いたくて首を長くして待っているだろうからね。」
………それに関しては、兄上の誤解だと思いますよ。
アルベルト殿下の楽しみのベクトルが、兄上とは違うと思います。
それから道中で、アルベルト殿下の執務室の話を聞いた。
どうやら、貴族院内でも仕事ができるように、貴族院の一室を執務室として与えられているらしい。キルにも、来年与えられるだろうとのことだ。
「そんなことよりもアース、僕にもアースのかわいい召喚獣をみせてほしいな。院内で噂になっているのに、兄である僕が知らないのはおかしいでしょ?」
「………確かに、おかしいかもしれないですね。ちょっと待っててください、今呼びますね。」
俺が中指と人差し指の2本の指を立てて、首筋にあてるのと同時に、聞き覚えのある声と共に肩に重みが加わった。
このチャーミングな重さと色は……彼のようだ。
「おいアース、飯の時間だな。今日は魚がいいな。」
「阿修羅丸、今日はどこに行っていたの? まさか、面倒ごとを起こしてはいないだろうね?」
「フッ………。極秘ミッションをこなしていたのだ。その名も、「年齢詐欺を暴け」だ!」
年齢詐欺を暴け………? 貴族院内での年齢詐欺と言えば、ロリっ娘のアクア先生しか思いつかない。
どうせ、アクア先生のことを付け回したり、うろちょろと周りをうろついていたりしたのだろう。
「そうなんだ、楽しそうだね。それよりも、阿修羅丸。俺の右隣にいるのが、俺の兄上のマクウェル兄上だよ。」
「それよりもって、お前! 俺の極秘ミッションを何だと思って」
「噂以上に愛らしい姿じゃないか! さすが僕の弟だね!」
阿修羅丸の言葉を遮って、兄上がうれしそうな声を上げた。
そして、俺の肩に乗っている阿修羅丸を抱き上げた。どうやら兄上には、このチャーミングな阿修羅丸の良さが一発で伝わったらしい。
「ええ、兄上! 俺も兄上に分かっていただけているようでうれしいです!」
「うむ。俺様の良さがわかるとは、いいセンスをしている。」
俺たちがそうして語り合っていると、後ろから生温かい視線を感じた。
そしてきのせいかもしれないけど、「流石兄弟だな」というような言葉が聞こえてきた。
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