異世界に転生してもゲイだった俺、この世界でも隠しつつ推しを眺めながら生きていきます~推しが婚約したら、出家(自由に生きる)します~

kurimomo

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第三章 ウェルカムキャンプ編

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今日はいよいよ、ウェルカムキャンプ当日だ。
馬車で朝に出発して、午後三時くらいに着くイメージだ。それから各班に分かれて、指定のポイントまで行くことになる。ある程度班ごとに距離をとらないと班ごとに行動する意味がなくなるからだ。俺たちは北側で、キルたちは森の中心付近に配置されることになった。

今は貴族院が所有する森まで馬車で移動しているところだ。この馬車にはキルと俺たち側近が乗っている。



「いやー楽しみッスね。こういう風に外に出て、野営する機会はそんなにないからワクワクするッスよ。」


「見習い期間で、訓練場での訓練の方が多いからな。1日とはいえ、野営を体験するいい機会だ。成人になれば、討伐や遠征等で野営なんかざらにあるからな。慣れておくのは大事だ。」



キースの言うとおり、討伐や遠征に行って、毎回毎回その日中に返ってこられるわけではない。貴族とはいえ、騎士や魔導士であるからには、野営をすることもある。成人後にいきなり野営をさせると様々な不安があるため、貴族院在学中に数日くらいの野営を体験させたいのだろう。今回は初回だから1日だけだ。



「そういえば、アースは野営をしたことがあるか? 俺の知る限りないと思うが……。俺たちは、入学前に少しだけ野営の体験をしているんだ。」



キルが少し不安そうな表情で、俺に問いかけてきた。
キルの御察しのとおり、こちらの世界で野営の体験をしたことはない。昔は病弱だったし、この2年間もずっと領地で訓練をしていたからだ。
しかし、前世でキャンプくらいはやったことがある。1日だし、特に問題ないだろう。



「キルの言うとおり、野営の経験はないよ。だけど、1日くらいだし大丈夫だよ。」


「………本当に大丈夫か? 食事はいつも食べているものよりも味がかなり落ちるし、アースの大好きな風呂にも入れないんだぞ? それに、寝袋だから寝心地もいいとは言えない。そんな環境で、本当に大丈夫か? 体調を崩さないか心配だ。」


……そう聞くと、俺は贅沢三昧のお坊ちゃまのようだな。確かに、持たされた最低限の軽食以外は、自分たちで食事を用意しなければいけないから班員の料理スキル次第では食が進まないだろうし、お風呂に入れないのも正直キツイ。
しかし、前からわかっていたことだから、もちろん俺は対策をしてきたのだ。まず、料理に関しては、1人暮らしの長かった俺にとっては朝飯前だ。普通に食べられるくらいの料理を作ることができる。それに、班員のオルト様たちも平民に近い貴族ということもあり、一応料理はできるとのことだ。それから、お風呂問題についてだ。これに関しては、俺の清属性を使って対策をした。睡眠に関しては……1日くらいなら大丈夫だ。



「キル、俺の属性が何か忘れていない? 俺の属性の1つは、癒しと浄化を司る清属性だよ。こういう風に……」


俺はそういいながら、キラキラと光る水で、拳大くらいの水の球をつくった。



「これの大きい版をつくって、体を入れれば体を清潔にすることができるよ。ただ、水の温度が低いことが少し問題だね。火属性使いがいれば、お湯にすることができるだろうけど、いつ戦闘が起こるかわからない中で魔力を消費させることは避けるべきだから、水で我慢することにするよ。」



俺がそういっている間、4人は俺がだした水をガン見してた。
魔力の無駄だと思われているのだろうか? それとも、警戒心がなさすぎだと思われているだろうか?



「………いや、魔力に関しては多少お風呂分に回しても余裕はあるし、水を浴びている間も周囲に警戒するようにするよ!」



「そ、そうか……。いや、なんというか常識がガラガラと崩れていくなと感じただけだ。清潔を保てるならやるべきだと思うし、アースなら魔力も警戒心も問題ないと思うからとてもいいと思うぞ。次の機会では、是非俺たちも利用したいな。」


常識がガラガラと崩れる……?
俺としては、そこまでのことではないと思っていたけど、みんなはそう感じているようだ。まあ、清属性は希少属性だからそう感じるのだろう。


「ありがとう。もちろんその時は、遠慮なく利用してね。キルたちは、身体を拭いて清めるんだよね?」


「ああ、そうなるな。風呂に入らないよりはましだが、やっぱり物足りないと感じるな。」



うん、やっぱりそうだよね。拭くだけで済ませるのと、水浴びをするのは気持ちよさやさっぱりさが違う。俺たち男でもそう感じるのだから、女性の皆さんは大丈夫なのだろうか? ウェルカムキャンプが発表されたときは非常に楽しそうだったから、風呂うんぬんよりもキャンプの楽しさの方が上回っているのかもしれない。初学院の山登りでもキャッキャうふふと普通にこなしていいたから、この世界の女性たちはとても力強い。




「そういえば、オルト様たちとはうまくやれているのか? 仲のいい3人の中に入っていくのは居心地が悪くないか?」


「心配してくれてありがとう、ローウェル。だけど、全然大丈夫だよ。むしろ、とても楽しいよ。最初は身分差ゆえにちょっと距離があるなと感じることもあったけど、今日までの間に何度か話して、今では普通に話せるようになったよ。」


「そうか、ならよかったぜ。……さてと、俺たち側近は交代で仮眠をとるとするか。最初は俺とジール、その後にキースとアースだ。主も適宜仮眠をとってくださいね。」



寝られるときにしっかり寝ておこうということか。お菓子を取り出しておしゃべりを楽しもうとしていいた俺は、側近としての自覚が足りなかったらしい。……あとで、オルト様たちと食べることにしよう。

俺たちは特に異論はなかったのでローウェルの言うとおりに仮眠をとることにした。













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