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第四章 人狼編
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「アルフォンスさん、同行いただきありがとうございます。」
ルーラル村まで馬車の移動となったが、俺は改めて正面に座っているアルフォンスさんにお礼を言った。
アルベルト殿下もかなり忙しいだろうに、右腕ともいえるアルフォンスさんを護衛につけてくださって、大変ありがたい。
「アース君と任務にあたれるのなら喜んで。」
この人は貴族院でもかなりモテているのではないだろうか?
地位や容姿も完璧なうえに、リップサービスつきとは……。
「今回の俺は、護衛兼交渉役といったところだがら、遠慮なく使ってくれて構わないよ。」
「交渉役……ですか?」
「貴族院1年生のアース君では、何かと動きにくいこともあるだろうからね。そういうときは、遠慮なく頼ってほしい。」
「わかりました。ありがとうございます。アルフォンスさんも、身体に異常が現れたらすぐにおっしゃってくださいね。俺が全力で治療しますから。」
「心強いよ。」
そうして、村のことについて情報交換をしていると、ルーラル村に到着した。
ルーラル村は、村といっても人口は1万人近くある栄えた村だ。通常の都市機能は備えており、ギルド関係や商店も揃っている。
ところで、人狼が出現したら村人たちは恐怖のあまり逃げ出すのではないか、という疑問があがることがあるが、実際は問題ないことが多い。
これまでの例だと、人狼はすぐに特定され静かに始末されていたからだ。一般向けには、連続殺人鬼として処理されている。
大抵の場合は、物理的な殺人を行う人狼は現行犯で討伐されることが多いのだが、今回は特殊なケースためか捜査が難航しているようだ。
王家の紋章が刻まれた馬車で現れた俺たち2人を、村の役人たちは恐縮した態度で出迎えた。
「よ、ようこそお越しくださいました! すぐに、村長の家へとご案内いたします!」
「はい、よろしくお願いします。」
アルフォンスさんが丁寧な態度で返答すると、役人たちはいくらか緊張が和らいだようで、きびきびとした動きで案内してくれた。
家というよりは、なんだか役所のようなところに着くと、すぐに村長の部屋に通されることになった。
役所のような外観をしているのは、村長が国から派遣された役人だからだろう。
村の代表者が村長の任についているという感じではないようだ。
「ようこそお越しくださいました。ツーベルク殿、ジーマル殿。私はこのルーラル村の村長を拝命しております、ガダンと申します。」
「お初にお目にかかります。キース・ツーベルクと申します。」
「お初にお目にかかります。アース・ジーマルと申します。」
生真面目な印象を受けるガダン村長は微笑みを浮かべながらも、俺達の様子を静かに観察していた。
特に、最年少回復魔導士の俺の実力を信用しきれていないのだろう。
だが、ここで弱みを見せてはいけない。なぜなら、この目の前にいる村長も人狼候補の1人なのだから。
「長旅でお疲れのことでしょう。すぐにお茶を用意させますので、おかけになってお待ちください。」
「お心遣いありがとうございます。ですが、お気持ちだけで十分です。この村には、治療を必要としている者がいると殿下からうかがっております。まずは、その者がいるところに案内いただいてもよろしいでしょうか?」
アルベルト殿下からこの村の飲食物には絶対に口をつけるなといわれている。
人狼虫が宿主の意識をコントロールするのは、月明かりが出ている時だけであるため、昼間の今は直接害される恐れは少ないが、夜に何か仕込まれている可能性もあるし、念には念を入れておかなければいけない。
アルフォンスさんが殿下の名前を出し、治療を優先したいとまで言っているのだから、村長がこの提案を断るのはまず無理であろう。
村長は微笑みを浮かべながら、すぐに案内してくれた。
ルーラル村まで馬車の移動となったが、俺は改めて正面に座っているアルフォンスさんにお礼を言った。
アルベルト殿下もかなり忙しいだろうに、右腕ともいえるアルフォンスさんを護衛につけてくださって、大変ありがたい。
「アース君と任務にあたれるのなら喜んで。」
この人は貴族院でもかなりモテているのではないだろうか?
地位や容姿も完璧なうえに、リップサービスつきとは……。
「今回の俺は、護衛兼交渉役といったところだがら、遠慮なく使ってくれて構わないよ。」
「交渉役……ですか?」
「貴族院1年生のアース君では、何かと動きにくいこともあるだろうからね。そういうときは、遠慮なく頼ってほしい。」
「わかりました。ありがとうございます。アルフォンスさんも、身体に異常が現れたらすぐにおっしゃってくださいね。俺が全力で治療しますから。」
「心強いよ。」
そうして、村のことについて情報交換をしていると、ルーラル村に到着した。
ルーラル村は、村といっても人口は1万人近くある栄えた村だ。通常の都市機能は備えており、ギルド関係や商店も揃っている。
ところで、人狼が出現したら村人たちは恐怖のあまり逃げ出すのではないか、という疑問があがることがあるが、実際は問題ないことが多い。
これまでの例だと、人狼はすぐに特定され静かに始末されていたからだ。一般向けには、連続殺人鬼として処理されている。
大抵の場合は、物理的な殺人を行う人狼は現行犯で討伐されることが多いのだが、今回は特殊なケースためか捜査が難航しているようだ。
王家の紋章が刻まれた馬車で現れた俺たち2人を、村の役人たちは恐縮した態度で出迎えた。
「よ、ようこそお越しくださいました! すぐに、村長の家へとご案内いたします!」
「はい、よろしくお願いします。」
アルフォンスさんが丁寧な態度で返答すると、役人たちはいくらか緊張が和らいだようで、きびきびとした動きで案内してくれた。
家というよりは、なんだか役所のようなところに着くと、すぐに村長の部屋に通されることになった。
役所のような外観をしているのは、村長が国から派遣された役人だからだろう。
村の代表者が村長の任についているという感じではないようだ。
「ようこそお越しくださいました。ツーベルク殿、ジーマル殿。私はこのルーラル村の村長を拝命しております、ガダンと申します。」
「お初にお目にかかります。キース・ツーベルクと申します。」
「お初にお目にかかります。アース・ジーマルと申します。」
生真面目な印象を受けるガダン村長は微笑みを浮かべながらも、俺達の様子を静かに観察していた。
特に、最年少回復魔導士の俺の実力を信用しきれていないのだろう。
だが、ここで弱みを見せてはいけない。なぜなら、この目の前にいる村長も人狼候補の1人なのだから。
「長旅でお疲れのことでしょう。すぐにお茶を用意させますので、おかけになってお待ちください。」
「お心遣いありがとうございます。ですが、お気持ちだけで十分です。この村には、治療を必要としている者がいると殿下からうかがっております。まずは、その者がいるところに案内いただいてもよろしいでしょうか?」
アルベルト殿下からこの村の飲食物には絶対に口をつけるなといわれている。
人狼虫が宿主の意識をコントロールするのは、月明かりが出ている時だけであるため、昼間の今は直接害される恐れは少ないが、夜に何か仕込まれている可能性もあるし、念には念を入れておかなければいけない。
アルフォンスさんが殿下の名前を出し、治療を優先したいとまで言っているのだから、村長がこの提案を断るのはまず無理であろう。
村長は微笑みを浮かべながら、すぐに案内してくれた。
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