11 / 61
仮面令嬢、婚約者を奪われる
しおりを挟む
仮面を付けての生活から、事ある事に義母から
「なんて醜いのかしら。お前見ていると気分が悪くなる。向こうへお行き」
「はい、お義母様」
「お前等に義母と呼ばれたくはない。この家では、奥様と呼ぶように」
「畏まりました。奥様」
義母達が侯爵家に入ってから、私は、使用人の扱いを受けた。
母との思い出のある別邸で、日々を過ごす様になった私は、学園も中退した。
どうせ、仮面を付けているのだから、人前には、出せないと義母は、父を説得し、放置した。
私への扱いが段々、ひどくなって行った。機嫌が悪いと本邸に呼びつけられ、殴りられもした。
義妹は、私の代わりに学園に入り、同い年の私の婚約者。この国の第三王子アディール殿下を誘惑した。
何かにつけて、殿下を自宅に招き、仲の良さをアピールして見せ付けた。
そして、殿下が帰った後は決まって
「アディール様は、私の様な可愛い女の子が好みなんですって、あんたみたいな可笑しな女なんか、誰にも相手にしてくれないわよ」
私は、うんざりしていた。こんな生活を続ける事に何の意味があるんだろう。いっそ、全てを投げ出したいと思った事は何度もあった。
でもこの度に、仮面の『癒し』が作用し、心と体を治した。
私の中に黒い靄ができると、仮面が私の心を浄化した。
だから、どんな苦痛にも耐えられた。
(きっと、お母様は、御自分が亡くなった後、私がこんな扱いを受けることを知っていたのね。たから、仮面を私に付けさせたんだわ)
私は、母の思いに応える為、ひたすら耐え続けた。
その間、引き籠り状態の私を心配して、公爵家の伯父が、何度も面会を求めたが、父達は、頑固拒否した。だが、私を追い出す事はしなかった。何故なら、私か侯爵家に入れば、伯父が生活の援助をしてくれるからだ。
ーー仮面を付けて、二年たった頃、第一王子が立太子した祝いのパーティーで、それは起こった。
王家主催のパーティーで、必ず出席するよう父に言われて、参加した。
会場は、私が入場すると静まり返った。それも仕方のないことだ。こんな『仮面』を付けた令嬢なんて、誰も見たことも聞いたこともないだろう。
それでも、私は平静さを保ちながら、王達に挨拶に向かった瞬間、義妹に足を引っかけられて、テーブルに倒れ込んだ。
折角、伯父が用意してくれたドレスは、ワインの色で汚れてしまった。
無様な姿を嘲笑う貴族達の中を、私の婚約者は、義妹と腕を組んでやって来た。
「相変わらず、無様な女だな。お前の様な女は、いらない。婚約は解消させて貰う。代わりにジャネットを婚約者にする」
「お義姉様は、そんな姿がお似合いよ。あんな綺麗なドレスは、相応しくないわ。フフフ、いい気味」
私が予想していた通り、ジャネットは行動した。
(やっぱり、こうなると思っていたわ。このドレスが届いた時のあの子の顔を見た時から…)
「婚約の解消は謹んで、お受け致します」
恭しく、淑女の令をして、その場を後にしようとしたら、思わぬ人から助け舟を出された。
「まだ、帰れないよ。国王陛下や王子方に挨拶がすでいないだろう。替わりのドレスは、用意してあるから、着替えればいいよ」
声をかけたのは、伯父だった。
「なんて醜いのかしら。お前見ていると気分が悪くなる。向こうへお行き」
「はい、お義母様」
「お前等に義母と呼ばれたくはない。この家では、奥様と呼ぶように」
「畏まりました。奥様」
義母達が侯爵家に入ってから、私は、使用人の扱いを受けた。
母との思い出のある別邸で、日々を過ごす様になった私は、学園も中退した。
どうせ、仮面を付けているのだから、人前には、出せないと義母は、父を説得し、放置した。
私への扱いが段々、ひどくなって行った。機嫌が悪いと本邸に呼びつけられ、殴りられもした。
義妹は、私の代わりに学園に入り、同い年の私の婚約者。この国の第三王子アディール殿下を誘惑した。
何かにつけて、殿下を自宅に招き、仲の良さをアピールして見せ付けた。
そして、殿下が帰った後は決まって
「アディール様は、私の様な可愛い女の子が好みなんですって、あんたみたいな可笑しな女なんか、誰にも相手にしてくれないわよ」
私は、うんざりしていた。こんな生活を続ける事に何の意味があるんだろう。いっそ、全てを投げ出したいと思った事は何度もあった。
でもこの度に、仮面の『癒し』が作用し、心と体を治した。
私の中に黒い靄ができると、仮面が私の心を浄化した。
だから、どんな苦痛にも耐えられた。
(きっと、お母様は、御自分が亡くなった後、私がこんな扱いを受けることを知っていたのね。たから、仮面を私に付けさせたんだわ)
私は、母の思いに応える為、ひたすら耐え続けた。
その間、引き籠り状態の私を心配して、公爵家の伯父が、何度も面会を求めたが、父達は、頑固拒否した。だが、私を追い出す事はしなかった。何故なら、私か侯爵家に入れば、伯父が生活の援助をしてくれるからだ。
ーー仮面を付けて、二年たった頃、第一王子が立太子した祝いのパーティーで、それは起こった。
王家主催のパーティーで、必ず出席するよう父に言われて、参加した。
会場は、私が入場すると静まり返った。それも仕方のないことだ。こんな『仮面』を付けた令嬢なんて、誰も見たことも聞いたこともないだろう。
それでも、私は平静さを保ちながら、王達に挨拶に向かった瞬間、義妹に足を引っかけられて、テーブルに倒れ込んだ。
折角、伯父が用意してくれたドレスは、ワインの色で汚れてしまった。
無様な姿を嘲笑う貴族達の中を、私の婚約者は、義妹と腕を組んでやって来た。
「相変わらず、無様な女だな。お前の様な女は、いらない。婚約は解消させて貰う。代わりにジャネットを婚約者にする」
「お義姉様は、そんな姿がお似合いよ。あんな綺麗なドレスは、相応しくないわ。フフフ、いい気味」
私が予想していた通り、ジャネットは行動した。
(やっぱり、こうなると思っていたわ。このドレスが届いた時のあの子の顔を見た時から…)
「婚約の解消は謹んで、お受け致します」
恭しく、淑女の令をして、その場を後にしようとしたら、思わぬ人から助け舟を出された。
「まだ、帰れないよ。国王陛下や王子方に挨拶がすでいないだろう。替わりのドレスは、用意してあるから、着替えればいいよ」
声をかけたのは、伯父だった。
14
あなたにおすすめの小説
【4話完結】 君を愛することはないと、こっちから言ってみた
紬あおい
恋愛
皇女にべったりな護衛騎士の夫。
流行りの「君を愛することはない」と先に言ってやった。
ザマアミロ!はあ、スッキリした。
と思っていたら、夫が溺愛されたがってる…何で!?
女性執事は公爵に一夜の思い出を希う
石里 唯
恋愛
ある日の深夜、フォンド公爵家で女性でありながら執事を務めるアマリーは、涙を堪えながら10年以上暮らした屋敷から出ていこうとしていた。
けれども、たどり着いた出口には立ち塞がるように佇む人影があった。
それは、アマリーが逃げ出したかった相手、フォンド公爵リチャードその人だった。
本編4話、結婚式編10話です。
唯一の味方だった婚約者に裏切られ失意の底で顔も知らぬ相手に身を任せた結果溺愛されました
ララ
恋愛
侯爵家の嫡女として生まれた私は恵まれていた。優しい両親や信頼できる使用人、領民たちに囲まれて。
けれどその幸せは唐突に終わる。
両親が死んでから何もかもが変わってしまった。
叔父を名乗る家族に騙され、奪われた。
今では使用人以下の生活を強いられている。そんな中で唯一の味方だった婚約者にまで裏切られる。
どうして?ーーどうしてこんなことに‥‥??
もう嫌ーー
世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
けいこ
恋愛
付き合っていた彼に騙され、借金を追った双葉。
それでも前を向こうと、必死にもがいてた。
そんな双葉に声をかけてくれたのは、とてつもなくイケメンで、高身長、スタイル抜群の男性――
常磐グループの御曹司 常磐 理仁だった。
夢みたいな展開に心は踊るのに……
一途に愛をくれる御曹司を素直に受け入れられずに、双葉は離れることを選んだ。
つらい家庭環境と将来の夢。
そして、可愛い我が子――
様々な思いが溢れ出しては絡まり合う複雑な毎日。
周りとの人間関係にも大いに悩みながら、双葉は愛する人との幸せな未来を手に入れることができるのか……
松雪 双葉(まつゆき ふたば)26歳
✕
常磐 理仁(ときわ りひと)30歳
聖女でしたが国に使い捨てされたので、代わりに魔王にざまぁしてもらいました。
柿崎まつる
恋愛
癒しの聖女として国に仕えるエルヴィーラ。死ぬまで搾取された彼女が次に目を覚ましたのは敵であるはずの魔王の居城だった。ドアマット聖女が超絶美形の魔王に溺愛されて幸せになる話。気持ちちょろっとグロあります。苦手な方は閲覧にご注意ください。ムーンライトノベルズにも掲載しています。
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
束縛婚
水無瀬雨音
恋愛
幼なじみの優しい伯爵子息、ウィルフレッドと婚約している男爵令嬢ベルティーユは、結婚を控え幸せだった。ところが社交界デビューの日、ウィルフレッドをライバル視している辺境伯のオースティンに出会う。翌日ベルティーユの屋敷を訪れたオースティンは、彼女を手に入れようと画策し……。
清白妙様、砂月美乃様の「最愛アンソロ」に参加しています。
鉄壁騎士様は奥様が好きすぎる~彼の素顔は元聖女候補のガチファンでした~
二階堂まや♡電書「騎士団長との~」発売中
恋愛
令嬢エミリアは、王太子の花嫁選び━━通称聖女選びに敗れた後、家族の勧めにより王立騎士団長ヴァルタと結婚することとなる。しかし、エミリアは無愛想でどこか冷たい彼のことが苦手であった。結婚後の初夜も呆気なく終わってしまう。
ヴァルタは仕事面では優秀であるものの、縁談を断り続けていたが故、陰で''鉄壁''と呼ばれ女嫌いとすら噂されていた。
しかし彼は、戦争の最中エミリアに助けられており、再会すべく彼女を探していた不器用なただの追っかけだったのだ。内心気にかけていた存在である''彼''がヴァルタだと知り、エミリアは彼との再会を喜ぶ。
そして互いに想いが通じ合った二人は、''三度目''の夜を共にするのだった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる