61 / 61
エピローグ
しおりを挟む
もうあの騒動から二年が経とうとしている。
アルバトロス大公家は大忙しだ。
何せジョゼフィーネが懐妊している。
「ジョー、そんな物を持たないで、貸してごらん」
「あ、ジョゼフィーネ歩くな。座っていろ。そんな事は父がするよ」
「あ、このくらい、大丈夫ですから…」
「「大丈夫じゃない」」
ウィストンとエルリックはジョゼフィーネが何かをしようとする度に先回りして阻止している。
「旦那様、若旦那様、そんなに過保護にしては生むときに難産になりますよ。適度に運動しては」
「な、何をいっているんだ。ジョゼフィーネに何かあったらどうする」
「そうだよ、今にも腹を突き破って出て来そうなのに」
実はジョゼフィーネは双子を身籠っている。
もう産み月間近なので、二人は大慌て
そこへ
「い、いたたた」
「「えっ」」
「う、生まれ…そう」
「「生まれる?大変だー」」
バタバタ部屋中を走り回っている二人を侍女頭のシーラが叩き出した。
「男は邪魔です。出ていって下さい」
隣の部屋で二人は落ち着かない様子で行ったり来たりを繰り返す。
無事に生まれます様に
祈る気持ちで一杯になった頃
「ふ、ふぎゃー」
「ほぎゃー」
と声が聞こえて、隣の部屋に入ろうとしたら
「まだ駄目です」
なかなか部屋に入らせてくれない。
やっと入ることができ、双子の赤ん坊を横に寝かせて、疲れた様子のジョゼフィーネに
「ありがとう、俺の子供を生んでくれて」
エルリックは感動の涙を流していた。
ウォストンもホッと胸を撫で下ろしている。
良かった。ジョゼフィーネと子供が無事で
双子の男の子は黒髪で赤い瞳の【神眼】持ち
第一子をアベル
第二子をカイン
と名付けた。
エルリックによく似た双子の兄弟はすくすく育ち。
ジョゼフィーネは二年後に三人目を出産する。
女の子はヴァイオレットと名付けられた。
今度は女の子でジョゼフィーネに似ているというよりは、ヴィオレットに似ている様だ。
ウォストンは赤子を抱きながら、目尻が下がっている。
「駄目ですよ。俺の子供だから、俺が抱くんです。貸して下さい」
「煩いな。静かにしろ。この子が怯えるだろう」
毎日こんなやり取りをしながら、日々が過ぎていく。
ジョゼフィーネは子供達の世話をしながら焼き餅焼きの夫も上手く掌で転がしている。
「旦那様、今日も幸せな1日でした」
「ああ、明日はもっと幸せにするよ」
「違います。幸せになるんです。皆で」
「そうだな、皆で幸せになるんだ」
エルリックはジョゼフィーネの額に口付けを落としながら、部屋で玩具で遊んでいる我が子を見つめているのだった。
アルバトロス大公家は大忙しだ。
何せジョゼフィーネが懐妊している。
「ジョー、そんな物を持たないで、貸してごらん」
「あ、ジョゼフィーネ歩くな。座っていろ。そんな事は父がするよ」
「あ、このくらい、大丈夫ですから…」
「「大丈夫じゃない」」
ウィストンとエルリックはジョゼフィーネが何かをしようとする度に先回りして阻止している。
「旦那様、若旦那様、そんなに過保護にしては生むときに難産になりますよ。適度に運動しては」
「な、何をいっているんだ。ジョゼフィーネに何かあったらどうする」
「そうだよ、今にも腹を突き破って出て来そうなのに」
実はジョゼフィーネは双子を身籠っている。
もう産み月間近なので、二人は大慌て
そこへ
「い、いたたた」
「「えっ」」
「う、生まれ…そう」
「「生まれる?大変だー」」
バタバタ部屋中を走り回っている二人を侍女頭のシーラが叩き出した。
「男は邪魔です。出ていって下さい」
隣の部屋で二人は落ち着かない様子で行ったり来たりを繰り返す。
無事に生まれます様に
祈る気持ちで一杯になった頃
「ふ、ふぎゃー」
「ほぎゃー」
と声が聞こえて、隣の部屋に入ろうとしたら
「まだ駄目です」
なかなか部屋に入らせてくれない。
やっと入ることができ、双子の赤ん坊を横に寝かせて、疲れた様子のジョゼフィーネに
「ありがとう、俺の子供を生んでくれて」
エルリックは感動の涙を流していた。
ウォストンもホッと胸を撫で下ろしている。
良かった。ジョゼフィーネと子供が無事で
双子の男の子は黒髪で赤い瞳の【神眼】持ち
第一子をアベル
第二子をカイン
と名付けた。
エルリックによく似た双子の兄弟はすくすく育ち。
ジョゼフィーネは二年後に三人目を出産する。
女の子はヴァイオレットと名付けられた。
今度は女の子でジョゼフィーネに似ているというよりは、ヴィオレットに似ている様だ。
ウォストンは赤子を抱きながら、目尻が下がっている。
「駄目ですよ。俺の子供だから、俺が抱くんです。貸して下さい」
「煩いな。静かにしろ。この子が怯えるだろう」
毎日こんなやり取りをしながら、日々が過ぎていく。
ジョゼフィーネは子供達の世話をしながら焼き餅焼きの夫も上手く掌で転がしている。
「旦那様、今日も幸せな1日でした」
「ああ、明日はもっと幸せにするよ」
「違います。幸せになるんです。皆で」
「そうだな、皆で幸せになるんだ」
エルリックはジョゼフィーネの額に口付けを落としながら、部屋で玩具で遊んでいる我が子を見つめているのだった。
60
この作品の感想を投稿する
みんなの感想(5件)
あなたにおすすめの小説
【4話完結】 君を愛することはないと、こっちから言ってみた
紬あおい
恋愛
皇女にべったりな護衛騎士の夫。
流行りの「君を愛することはない」と先に言ってやった。
ザマアミロ!はあ、スッキリした。
と思っていたら、夫が溺愛されたがってる…何で!?
女性執事は公爵に一夜の思い出を希う
石里 唯
恋愛
ある日の深夜、フォンド公爵家で女性でありながら執事を務めるアマリーは、涙を堪えながら10年以上暮らした屋敷から出ていこうとしていた。
けれども、たどり着いた出口には立ち塞がるように佇む人影があった。
それは、アマリーが逃げ出したかった相手、フォンド公爵リチャードその人だった。
本編4話、結婚式編10話です。
唯一の味方だった婚約者に裏切られ失意の底で顔も知らぬ相手に身を任せた結果溺愛されました
ララ
恋愛
侯爵家の嫡女として生まれた私は恵まれていた。優しい両親や信頼できる使用人、領民たちに囲まれて。
けれどその幸せは唐突に終わる。
両親が死んでから何もかもが変わってしまった。
叔父を名乗る家族に騙され、奪われた。
今では使用人以下の生活を強いられている。そんな中で唯一の味方だった婚約者にまで裏切られる。
どうして?ーーどうしてこんなことに‥‥??
もう嫌ーー
世界で1番幸せな私~イケメン御曹司の一途で情熱的な溺愛に包まれて~
けいこ
恋愛
付き合っていた彼に騙され、借金を追った双葉。
それでも前を向こうと、必死にもがいてた。
そんな双葉に声をかけてくれたのは、とてつもなくイケメンで、高身長、スタイル抜群の男性――
常磐グループの御曹司 常磐 理仁だった。
夢みたいな展開に心は踊るのに……
一途に愛をくれる御曹司を素直に受け入れられずに、双葉は離れることを選んだ。
つらい家庭環境と将来の夢。
そして、可愛い我が子――
様々な思いが溢れ出しては絡まり合う複雑な毎日。
周りとの人間関係にも大いに悩みながら、双葉は愛する人との幸せな未来を手に入れることができるのか……
松雪 双葉(まつゆき ふたば)26歳
✕
常磐 理仁(ときわ りひと)30歳
聖女でしたが国に使い捨てされたので、代わりに魔王にざまぁしてもらいました。
柿崎まつる
恋愛
癒しの聖女として国に仕えるエルヴィーラ。死ぬまで搾取された彼女が次に目を覚ましたのは敵であるはずの魔王の居城だった。ドアマット聖女が超絶美形の魔王に溺愛されて幸せになる話。気持ちちょろっとグロあります。苦手な方は閲覧にご注意ください。ムーンライトノベルズにも掲載しています。
【R18】愛され総受け女王は、20歳の誕生日に夫である美麗な年下国王に甘く淫らにお祝いされる
奏音 美都
恋愛
シャルール公国のプリンセス、アンジェリーナの公務の際に出会い、恋に落ちたソノワール公爵であったルノー。
両親を船の沈没事故で失い、突如女王として戴冠することになった間も、彼女を支え続けた。
それから幾つもの困難を乗り越え、ルノーはアンジェリーナと婚姻を結び、単なる女王の夫、王配ではなく、自らも執政に取り組む国王として戴冠した。
夫婦となって初めて迎えるアンジェリーナの誕生日。ルノーは彼女を喜ばせようと、画策する。
束縛婚
水無瀬雨音
恋愛
幼なじみの優しい伯爵子息、ウィルフレッドと婚約している男爵令嬢ベルティーユは、結婚を控え幸せだった。ところが社交界デビューの日、ウィルフレッドをライバル視している辺境伯のオースティンに出会う。翌日ベルティーユの屋敷を訪れたオースティンは、彼女を手に入れようと画策し……。
清白妙様、砂月美乃様の「最愛アンソロ」に参加しています。
鉄壁騎士様は奥様が好きすぎる~彼の素顔は元聖女候補のガチファンでした~
二階堂まや♡電書「騎士団長との~」発売中
恋愛
令嬢エミリアは、王太子の花嫁選び━━通称聖女選びに敗れた後、家族の勧めにより王立騎士団長ヴァルタと結婚することとなる。しかし、エミリアは無愛想でどこか冷たい彼のことが苦手であった。結婚後の初夜も呆気なく終わってしまう。
ヴァルタは仕事面では優秀であるものの、縁談を断り続けていたが故、陰で''鉄壁''と呼ばれ女嫌いとすら噂されていた。
しかし彼は、戦争の最中エミリアに助けられており、再会すべく彼女を探していた不器用なただの追っかけだったのだ。内心気にかけていた存在である''彼''がヴァルタだと知り、エミリアは彼との再会を喜ぶ。
そして互いに想いが通じ合った二人は、''三度目''の夜を共にするのだった……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。
ダンドーラ侯爵ですか?公爵ですか?
なかなかに入り混じってるのでどちらかと疑問が。
エルリックの心情が最初〜と中盤、後半で設定が違うような❓
最初は嫁に興味無しからの
途中から執愛・溺愛することが最初から仕組まれてた❓かと受け取れるような…
でも楽しく読ませていただきました。
おこ様
ご感想ありがとうございます。
とても楽しく読ませていただきました。
ですが、最初と、中盤からの心情の設定が変わったのかな❓
エルリックの嫁に対する気持ちが
そこまで興味無し…から
実は最初から仕組まれていたかに思われる執愛・溺愛に変わっていたような…
不思議に感じました。
おこ様
ご感想ありがとうございます。