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これからの事
しおりを挟む「え?別れたってリタさん離婚したの?」セリ先生が驚いた顔で見る、
「ははは。うちはセリちゃんみたいに恋愛結婚じゃないしね。
そうそう、うちの息子三つ子なんだけど、この時期にアカデミーを卒業して仕事が決まったんだ。
全員国の機関に仕事が決まったんだよ。そこにあたしとセリちゃんも着いていく。
国の職員が住む官舎だ。セキュリティはかなり厳しい。まあ、セリちゃんは子供を産んだらしばらく動けないしね。
あたしはその世話だ。官舎の敷地内は生活用品を全て揃えて売っているからね。なんでもござれだ。」
「え?そんな。リタさんにそこまでお世話になるなんて…。」
「セリちゃん、うちの3人がここまで来れたのは、あんたが面倒見てくれたおかげだ。
全然勉強出来なかった三つ子をあそこまで伸ばしてくれたのはあんたなんだよ。今恩返しがしたいんだ。」
「国の機関なら兄たちも手が出せないですね。本当に良かった。
リタさん、セリさんと赤ちゃんが自由に行動できるよう、私は必ず兄と決着をつけます。
このまま黙ってられませんから!」
「おお!その調子だよ。
でもね、リリちゃん、あんた何でも自分一人で背負い込もうとしたらダメだよ。
協力者を見つけるんだ。大丈夫!あんたなら大丈夫だ!
セリちゃんを庇って勇敢に行動したあんたの姿を見た。あんたを信じてついて来てくれる奴が絶対いるはずだ。
バスク地区ってのは厄介な場所だけど、絶対腐るんじゃないよ。」
「はい。ありがとうございます。
本当はもっとしっかり別れと感謝を伝えたかったのですが、
リタさん、セリ先生早くこの屋敷を出ていかなければなりません。兄がきっとあなた方の自宅を嗅ぎ回るはずです。
あの、これ当分の資金に使ってください。」
先ほどリリアが集めていた宝石や美術品を袋いっぱいに押し込んである。それを差し出した。
「リリア様、これはいただけません。
それに、ここでのお給料が十分すぎる額なのでこの半年信じられないほど貯まっているんですよ。
それで何とかなります。」
「セリ先生、私がお二人にして頂いたことはそれ以上の価値があります。これが恩返しとは思っていません。
しかし、お金はあって困ることはありませんどうか受け取ってください。」
「セリちゃん。貰っておこう。必要なければ返せばいいんだ。本当お金はあって困ることはないさ。
リリちゃん、これをいつか返すまで絶対無事でいてね。それが約束だ。」
「もちろんです。ふふふ。この3人、いえ、お腹の赤ちゃんも入れて四人でまた集まってお茶をしましょう。
絶対です。」リリアがふんわりと笑った。
「必ずですよ。リリア様。必ずです。どうか、ご無事で…。」
セリ先生は最後まで涙を流していた。
「リリア様はまだ、16歳。貴族だったのに…バスク地区の修道院なんて…。あんまりだわ。ううう。」
「セリ先生、大丈夫です。何とかなります。心配しないで。落ち着いたらお便り出します。
そして、バスク地区ではセリ先生のパートナーに会えると信じています。
会えたらセリ先生の元に帰ってくださいと伝えるつもりです。
仕事も大切ですが、家族のピンチの方がもっと大切です。それまでリタさんと赤ちゃんを守ってください。
それがあなたのするべきことです。」
「は。はい。もう、どっちが年上でどっちが先生か分かりませんね。リリア様に会えて良かった。」
「私もこの出会いに感謝です。さあ!もう行ってください。
いつ兄の使いが来るか分かりませんから。お二人とも、ありがとうございました。どうか、お元気で。」
「ああ!リリちゃんの健闘を祈るよ!」
「リリア様、さよならではありません。また会いましょう。ううう。」
リタさんがセリ先生を引き連れる形で屋敷を出ていった。
リタさんが手配していた馬車には国家の所有物である印が付いてあった。
「流石リタさん。これだったら誰もあの馬車にちょっかいかけられないわね。」
と窓から様子を見ながらリリアは安堵した。
「さあ、私も次のステージに向けて最後の詰めね!腕がなるわ!」と腕回しを始めている。
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