疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン

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聞いてほしいことがあるんだ 2

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ロイが真剣な表情でリリアを見つめる。

「ええ。何かしら?」

「俺、リリアは修道院に来る前、隣領からどうしようもない貴族令嬢が来るって聞いて、からかってやろうとしてたんだ。」

「まあ…。そんな感じだったわね。」

「けど、リリアは想像と違って、ずっと賢くて強かった。
シスターやダンのジジイとも対等にやり合ってて俺一人取り残されている気分だったんだ。」

「そうなの?マーガレットさんの訪問の事かしら。あれはあなたを巻き込みたくなかったからよ。」

「分かっている。

俺シスターやレディダークがこの土地の子供たちのために働いているって知らなかった。
俺は王族の関係者として何もしなかった。どこかでラジオを下に見て安心していたんだ。
シスターたちが必死になってるのに一人ひねくれて何もしなかったんだ。」

「仕方がないわ。誰も教えてくれなかったんだから。あの二人もダンさんも不器用で真っ直ぐな人だもの。」

「俺、自分がこんなに無力でちっぽけな奴だってすごく実感したよ。
母親や父親や魔力のせいにして逃げていたけど、なんて事ない。ただの幼稚な馬鹿だったんだ。
でも、これからは馬鹿なりにも修道院やこの地の子供たちを守るために頑張りたいんだ。」

「それは頼もしいわ。ロイすごく変わったもの。」

「本当は男らしく、リリアの前に立って引っ張って行きたかった。カッコつけだしな。
でも今日リリアと一緒にいて思ったんだ。

リリアの前に立とうなんておこがましいんだって。
俺はリリアに頑張ってついていく。リリアの横に立ってずっとリリアを支えたいんだ。
誰かのために無茶をするリリアは危なっかしいから、俺がリリアを横から守る。
リリアにふさわしい男になるよう努力するから、リリアのパートナーにしてほしい。
リリアが進む道に隣で一緒に歩かせてほしい。」

(???十分ビジネスのパートナーと思うけど…。私の横に立つってどういう意味かしら?)

「…ありがとう。何だか愛の告白みたいね?」少し茶化すようにリリアは言った。

『そういう意味じゃない、愛とかやめろ。』なんて返ってくると予測しながら。




「そうだ。俺はリリアが好きだ。
初めは魔力もないのに何でもできるリリアに嫉妬していた。けど、仲間として尊敬になった。
でもそれだけじゃないって今日はっきりした。俺やっぱりリリアが好きなんだ。
一緒にいると嬉しいし、ドキドキする。誰かとダンスしてたら腹が立つし、リリアが褒められたら嬉しいんだ。俺の好きな人だからすごいだろって気持ちになる。」


「…!…?…?」

予想外の告白にリリアは固まってしまった。


その様子をロイも理解する。少し困ったように笑っている。

「リリアは多分恋愛対象として俺のこと眼中になかったと思うけど、これから意識してほしい。
それで嫌だったら嫌って、はっきり言ってくれ。
じゃあ、伝えたいことはそれだけだ。修道院に着いたし、今日はありがとう。すごく楽しかった。また明日。」




「ま、マタ、アシタ…。」リリアは固まりながら何とか声を出した。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

混乱した頭で自分の部屋まで何とか戻れた。


あ、頭を整理しなくちゃ。

一体どうなっているの?

ロイが私を好きって言ったわよね。

前に立てないけど、横に居させて欲しいって言っていたかしら。え?え?どういうこと?
どういうこと!!
全然整理できない!仕事ならすぐ分析できるのに、なぜ…?

リリアは一晩考えても全く整理できなかった。




混乱は整理できずに朝になってた。

今日は薬草農園に行く予定だった。

ダンさんが早くに薬草の様子を見て周り、カズに報告したり子供たちに手伝ってもらう内容を確認していた。

「あ、ジーナ!おはよう!昨日はお疲れ様。あの屋台はすぐ撤去したし、ブラックリストに入れておいたからもう誘致しないよ。リリアのおかげでラジオ様も助かったって安心してたよ。」


「カズ。おはよう。そうなの?それだったら良かった。」

「ジーナ、あんまり寝てないの?今日ちょっといつもと違うよ?あの後何かあったの?」

「え?い、いえ。な、な、何もないわよ。」

「そうかな?あ、ロイが来た。ロイおはよう!」

「ろ、ロイ?ど、ど、どうしよ…。あ、ロイ、お、おは、おはよ、う。」

「ああ、リリ…ジーナ、おはよう。今日は晴れてて良かったな。」

普段見なれているはずなのに、ロイとその周りがキラキラ加工されて見える。

そ、そうだったわ。ロイはよく考えればかなりの美形だったわ。

そりゃそうよね、だってなんだかんだで王子みたいなものよね。
その王子様に、私昨日何か言われたわよね…。何だったかしら。
ああ、思考がついていかない…。

リリアの一つ一つの動作がカチコチにぎこちなくなっている。
ロイやカズから見てもおかしい。

遠巻きに見ていたダンが気を効かしてリリアを呼んだ。

「おい、お嬢ちゃん!今日はこの薬草の手入れがいるから道具を持ってこないといけないぞ!」

「あ、は、はい!私用意してきます!」

と逃げるようにロイがいる場から離れた。

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