疲れきった退職前女教師がある日突然、異世界のどうしようもない貴族令嬢に転生。こっちの世界でも子供たちの幸せは第一優先です!

ミミリン

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「リリア・アルバ。もう大丈夫です。マーガレットも腹をくくってくれたのですぐ薬草の調合を始めて下さい。
私が必ず飲ませますから。」


「分かりました。よろしくお願いします。シスタージャスミン。
マーガレットさん。お話を聞いていただいてありがとうございます。しっかりおやすみになって下さい。」

「はっ。一番疲れさせたあんたが言うのかい。」マーガレットは少し笑っていた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

マーガレットに精霊の薬草を飲んでもらい、数日が経つ。
あざは日に日に薄くなっていった。

ずっと寝たきりだったので、基礎体力がつくのを待った。
マーガレットに食欲が出て、自分の身の回りのことができるくらいまで体力がついたら少しずつリリアの魔力を器に注ぐ予定だ。
今の体(器)に注いでも体が変化についていかないだろうから、時期を待つと方針を決めていた。



ロイとリリアはセリ先生の夫ジルに今日も特訓を受けていた。

ダンは薬草を育て、ラジオは薬草の調合や街への出荷を担っている。

シスタージャスミンはマーガレットの看病と時間を作って子供達に勉強を教えている。

一番忙しいのはシスタージャスミンだった。
何をしていても姉マーガレットが心配になってしまう。
姉のマーガレットは気難しい人なので、お世話を任せることは出来ない。

薬草事業で多少の余裕が出来てきたが、それは金銭面であって心の豊かさや教養を十分に深める機会ではない。
修道院イコール日銭を稼ぐと子供達に認識してもらいたくないと焦っていた。

しかし、教養に関して人に教えられる人物がいない。ラジオも時間のある時は手伝っているがメインは薬草事業に就いている。
シスタージャスミンがこのままでは倒れてしまう。

「何かいい方法はないかしら…。」
リリアは訓練の合間に悩んでいた。
そこにジルが話しかける。
「教師ならそれこそセリがいいんだがなあ。リタさんも色々苦労があった人だから人に対しても仕事に対しても幅が効きそうだし。」と何の気なしに口にする。

「そ、そ、それだわ!ジルさん!そのアイデア素晴らしいです!」

「なんだ、あの二人をこの地区に呼ぶのか?ジルのおっさんの子供まだ赤ちゃんだったぞ。大丈夫か?」

「そ、そうね。そりゃ国家職員の官舎の方が衛生面でもいいわよね。ケントお兄様が何をして来るか分からないし。やっぱり無謀ね。ごめんなさい。ちょっと見切り発車だったわ。さあ、訓練を再開して下さい、ジルさん。」

と言った一幕があった。




数日後、リリアの元へ手紙が入る。

近日中にセリ先生とリタさんがこの修道院に移り住みたいと申し出があった。
正式な手続きはシスタージャスミンとラジオの他どうすれば良いかといった質問の内容だった。

ジルさんに手紙を見せに行くと「そうなんだよ。手紙で先日のやりとりをセリに報告したらすぐにでも行かせてほしいって。自分が生徒に勉強を教えている間はリタさんが子守りをするからって言ってくれて、二人ともこちらに来る気らしい。」

ジルはセリ先生と子供と暮らせる可能性が見えてきたので嬉しそうだ。

「そ、そんな。お気持ちは嬉しいですけど、ここは危険ですよ。マーガレットさんも本調子でないし…。」

「ああ、違うんだ。
確かに二人ともリリア嬢を助けたい、応援したい気持ちが強いがそれだけじゃないらしいんだ。
何でも、女として今働く選択をしたいんだと。俺よく分からないが、女の意地みたいなものがあるって二人とも書いていた。
セリは子供と俺と3人で暮らすし、日中は修道院だろ?まずまず安心だ。
リタさんは修道院に住み込みで色々動きたいって言ってた。リリア嬢やラジオ様がこの地区に手を入れてから環境も以前よりかなり良くなっている。衛生面もな。
俺はぜひ来て欲しいんだ。頼む。リリア嬢。」ジルがリリアに頭を下げる。

「まあ、俺たちもそこそこ魔力は使いこなせているし、大丈夫なんじゃないか?ジルのおっさんも家族と暮らせるし何とかなるだろ?リリア、俺からも頼むよ。」とロイも口添えする。

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