18 / 116
第17話 合流
しおりを挟む
「辰巳、帰って来ないね」
「ふん」
「ボーたちもペッペたちも帰っちゃったし」
「ふすん」
「おまえはいっしょに帰らなくてよかったの?」
「ふすふす」
「そっか、ありがと。もう夜になっちゃったね」
「ふぁ」
「そうだね。おやすみ」
「ふむ」
ボーを抱いて寝ていたが、しばらくしてガサガサと物音がして目が覚めた。
「んーだれ?」
「虎彦! ごめん! 遅くなった!」
「辰巳ぃ、遅いよぉ」
「ちょっとこんなとこで寝てたの?! 危ないでしょ! 帰りなさいって言ったのに!」
「ルィル、落ち着け」
「冒険者の人だ。なにしてるの?」
「なにしてるじゃないわよ! あなたの友達を探してたのよ! 森で迷子になったら危険なんだから!」
「ルィル、迷子じゃなかっただろう」
「一人で森に入った時点で迷子も同然よ!」
「あの、ご心配かけてすいませんでした」
「心配なんかしてないわよ! この子が一人で待ってるっていうから! わたし、わたし!」
「ルィル、わかったから落ち着け」
「お姉さん、辰巳のこと探してくれたの?」
「探してないわよ! たまたまよ! たまたま見つけたから連れて来たのよ!」
「ありがとう。辰巳も反省してるから許して」
「あなたも反省しなさい! ダメよ! こんなところで夜まで一人でいるなんて!」
「ごめんなさい。でもボーもいっしょにいてくれたよ?」
「ボーがなんの役に立つのよ! 森は危険なのよ!」
「ふんっ」
「ちゃんと役に立ってるよ。暖かいし寂しくなかったもん」
「俺が悪かったんだ。虎彦とボーは悪くないだろ。あんたたちにも迷惑かけた。本当に反省している。すまなかった」
「わかればいいのよ! 早く帰りましょ」
「うん。オレ虎彦。トラでいいよ。お姉さんの名前は?」
「わたしはヒステルィル・ピゥシモンタゥよ。そっちの坊やは?」
「俺は辰巳。タツと呼んでくれ」
「ヒステリー……ヒステさん?」
「それでいいわ」
「俺はク・ュだ」
「短っ」
「それで辰巳が連れてるのはなに?」
「ぐるるる」
「猫だ」
「絶対違うよね」
「うちで飼う」
「森に置いて行きなさいってさんざん言ったんだけど聞かないのよ」
「チォグザィナャッは危険だ」
「チョコザイなやつ?」
「がう」
「違うのか。チョコちゃんでいい?」
「ぐる」
「辰巳と友達になったの?」
「ぐる」
「そっか。じゃあオレとも友達になって」
「ぐぅ」
「ねえ、あなたボーとも話してたけど、それ通じてるの?」
「え? なんで? 話せばわかるでしょ」
「普通はわからん」
「そうなの? あ、そうだ。ペッペたちとも友達になったよ」
「は? あのペッペどもまた来たのか?」
「遊びたいけど森の動物もボーも構ってくれないって言ってた」
「いたずらされなかったか?」
「されなかったよ。いっしょにゲームした」
「ペッペとゲーム? 久しぶりに頭痛い」
「頭がよくておとなしいしいい子たちだったよ」
「そうか。そうなのか。俺いじめちゃった……」
「辰巳のことは特に怖がってはいなかったよ。遊んでくれたと思ってるみたい」
「虎彦の友達に明日謝りに来よう」
「そうだね。いっしょに遊んだら仲良くなれるよ」
「ねえ、本気で言ってるの? あの性悪のペッペと友達になる? 冗談でしょ」
「ヒステさん? ペッペに恨みがあるの?」
「毎回まいかいあのペッペどもときたらわたしが来るたびにいたずら三昧よ!」
「まあまあ、落ち着いて。たぶん悪気はないよ。いたずらしたら反応してくれるから人気なだけだよ」
「俺のところには来ない」
「全然反応しなさそうだもんね」
「わたしの反応がおもしろいからってからかわれてたのね! くやしい!」
「ルィル、そういうとこだ」
「ふん」
「ボーたちもペッペたちも帰っちゃったし」
「ふすん」
「おまえはいっしょに帰らなくてよかったの?」
「ふすふす」
「そっか、ありがと。もう夜になっちゃったね」
「ふぁ」
「そうだね。おやすみ」
「ふむ」
ボーを抱いて寝ていたが、しばらくしてガサガサと物音がして目が覚めた。
「んーだれ?」
「虎彦! ごめん! 遅くなった!」
「辰巳ぃ、遅いよぉ」
「ちょっとこんなとこで寝てたの?! 危ないでしょ! 帰りなさいって言ったのに!」
「ルィル、落ち着け」
「冒険者の人だ。なにしてるの?」
「なにしてるじゃないわよ! あなたの友達を探してたのよ! 森で迷子になったら危険なんだから!」
「ルィル、迷子じゃなかっただろう」
「一人で森に入った時点で迷子も同然よ!」
「あの、ご心配かけてすいませんでした」
「心配なんかしてないわよ! この子が一人で待ってるっていうから! わたし、わたし!」
「ルィル、わかったから落ち着け」
「お姉さん、辰巳のこと探してくれたの?」
「探してないわよ! たまたまよ! たまたま見つけたから連れて来たのよ!」
「ありがとう。辰巳も反省してるから許して」
「あなたも反省しなさい! ダメよ! こんなところで夜まで一人でいるなんて!」
「ごめんなさい。でもボーもいっしょにいてくれたよ?」
「ボーがなんの役に立つのよ! 森は危険なのよ!」
「ふんっ」
「ちゃんと役に立ってるよ。暖かいし寂しくなかったもん」
「俺が悪かったんだ。虎彦とボーは悪くないだろ。あんたたちにも迷惑かけた。本当に反省している。すまなかった」
「わかればいいのよ! 早く帰りましょ」
「うん。オレ虎彦。トラでいいよ。お姉さんの名前は?」
「わたしはヒステルィル・ピゥシモンタゥよ。そっちの坊やは?」
「俺は辰巳。タツと呼んでくれ」
「ヒステリー……ヒステさん?」
「それでいいわ」
「俺はク・ュだ」
「短っ」
「それで辰巳が連れてるのはなに?」
「ぐるるる」
「猫だ」
「絶対違うよね」
「うちで飼う」
「森に置いて行きなさいってさんざん言ったんだけど聞かないのよ」
「チォグザィナャッは危険だ」
「チョコザイなやつ?」
「がう」
「違うのか。チョコちゃんでいい?」
「ぐる」
「辰巳と友達になったの?」
「ぐる」
「そっか。じゃあオレとも友達になって」
「ぐぅ」
「ねえ、あなたボーとも話してたけど、それ通じてるの?」
「え? なんで? 話せばわかるでしょ」
「普通はわからん」
「そうなの? あ、そうだ。ペッペたちとも友達になったよ」
「は? あのペッペどもまた来たのか?」
「遊びたいけど森の動物もボーも構ってくれないって言ってた」
「いたずらされなかったか?」
「されなかったよ。いっしょにゲームした」
「ペッペとゲーム? 久しぶりに頭痛い」
「頭がよくておとなしいしいい子たちだったよ」
「そうか。そうなのか。俺いじめちゃった……」
「辰巳のことは特に怖がってはいなかったよ。遊んでくれたと思ってるみたい」
「虎彦の友達に明日謝りに来よう」
「そうだね。いっしょに遊んだら仲良くなれるよ」
「ねえ、本気で言ってるの? あの性悪のペッペと友達になる? 冗談でしょ」
「ヒステさん? ペッペに恨みがあるの?」
「毎回まいかいあのペッペどもときたらわたしが来るたびにいたずら三昧よ!」
「まあまあ、落ち着いて。たぶん悪気はないよ。いたずらしたら反応してくれるから人気なだけだよ」
「俺のところには来ない」
「全然反応しなさそうだもんね」
「わたしの反応がおもしろいからってからかわれてたのね! くやしい!」
「ルィル、そういうとこだ」
0
あなたにおすすめの小説
生贄の少女と異世界ぐらしwith 持ち物一つ
青樹春夜
ファンタジー
俺の部屋にあるもので異世界生活?高校生の俺の部屋にはマンガ・ゲーム・趣味の物プラス学用品・服・ベッド…。生贄の金髪碧眼少女と一緒に村を立て直すとこから始まる救世主生活!だけど特にスキルがついている気がしない⁈あっ…転生じゃないから?
1話1話は短いです。ぜひどうぞ!
このお話の中には生活用品で魔物と戦うシーンが含まれますが、その行為を推奨するものではありません。良い子も悪い子も真似しないようお願い致します。
主人公ヒロキ……17才。
現実世界でつまづき、ある理由によって異世界に呼ばれたヒロキは、その世界で優しさと強さを手に入れる——。
※数字の表記について——一から九までを漢字表記。それ以上は見やすくアラビア数字で表記しています。
※他サイトでも公開中。
盾の間違った使い方
KeyBow
ファンタジー
その日は快晴で、DIY日和だった。
まさかあんな形で日常が終わるだなんて、誰に想像できただろうか。
マンションの屋上から落ちてきた女子高生と、運が悪く――いや、悪すぎることに激突して、俺は死んだはずだった。
しかし、当たった次の瞬間。
気がつけば、今にも動き出しそうなドラゴンの骨の前にいた。
周囲は白骨死体だらけ。
慌てて武器になりそうなものを探すが、剣はすべて折れ曲がり、鎧は胸に大穴が空いたりひしゃげたりしている。
仏様から脱がすのは、物理的にも気持ち的にも無理だった。
ここは――
多分、ボス部屋。
しかもこの部屋には入り口しかなく、本来ドラゴンを倒すために進んできた道を、逆進行するしかなかった。
与えられた能力は、現代日本の商品を異世界に取り寄せる
【異世界ショッピング】。
一見チートだが、完成された日用品も、人が口にできる食べ物も飲料水もない。買えるのは素材と道具、作業関連品、農作業関連の品や種、苗等だ。
魔物を倒して魔石をポイントに換えなければ、
水一滴すら買えない。
ダンジョン最奥スタートの、ハード・・・どころか鬼モードだった。
そんな中、盾だけが違った。
傷はあっても、バンドの残った盾はいくつも使えた。
両手に円盾、背中に大盾、そして両肩に装着したL字型とスパイク付きのそれは、俺をリアルザクに仕立てた。
盾で殴り
盾で守り
腹が減れば・・・盾で焼く。
フライパン代わりにし、竈の一部にし、用途は盛大に間違っているが、生きるためには、それが正解だった。
ボス部屋手前のセーフエリアを拠点に、俺はひとりダンジョンを生き延びていく。
――そんなある日。
聞こえるはずのない女性の悲鳴が、ボス部屋から響いた。
盾のまちがった使い方から始まる異世界サバイバル、ここに開幕。
【AIの使用について】
本作は執筆補助ツールとして生成AIを使用しています。
主な用途は「誤字脱字のチェック」「表現の推敲」「壁打ち(アイデア出しの補助)」です。
ストーリー構成および本文の執筆は作者自身が行っております。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
扱いの悪い勇者パーティを啖呵切って離脱した俺、辺境で美女たちと国を作ったらいつの間にか国もハーレムも大陸最強になっていた。
みにぶた🐽
ファンタジー
いいねありがとうございます!反応あるも励みになります。
勇者パーティから“手柄横取り”でパーティ離脱した俺に残ったのは、地球の本を召喚し、読み終えた物語を魔法として再現できるチートスキル《幻想書庫》だけ。
辺境の獣人少女を助けた俺は、物語魔法で水を引き、結界を張り、知恵と技術で開拓村を発展させていく。やがてエルフや元貴族も加わり、村は多種族共和国へ――そして、旧王国と勇者が再び迫る。
だが俺には『三国志』も『孫子』も『トロイの木馬』もある。折伏し、仲間に変える――物語で世界をひっくり返す成り上がり建国譚、開幕!
【魔物島】~コミュ障な俺はモンスターが生息する島で一人淡々とレベルを上げ続ける~
シオヤマ琴@『最強最速』発売中
ファンタジー
【俺たちが飛ばされた魔物島には恐ろしいモンスターたちが棲みついていた――!?】
・コミュ障主人公のレベリング無双ファンタジー!
十九歳の男子学生、柴木善は大学の入学式の最中突如として起こった大地震により気を失ってしまう。
そして柴木が目覚めた場所は見たことのないモンスターたちが跋扈する絶海の孤島だった。
その島ではレベルシステムが発現しており、倒したモンスターに応じて経験値を獲得できた。
さらに有用なアイテムをドロップすることもあり、それらはスマホによって管理が可能となっていた。
柴木以外の入学式に参加していた学生や教師たちもまたその島に飛ばされていて、恐ろしいモンスターたちを相手にしたサバイバル生活を強いられてしまう。
しかしそんな明日をも知れぬサバイバル生活の中、柴木だけは割と快適な日常を送っていた。
人と関わることが苦手な柴木はほかの学生たちとは距離を取り、一人でただひたすらにモンスターを狩っていたのだが、モンスターが落とすアイテムを上手く使いながら孤島の生活に順応していたのだ。
そしてそんな生活を一人で三ヶ月も続けていた柴木は、ほかの学生たちとは文字通りレベルが桁違いに上がっていて、自分でも気付かないうちに人間の限界を超えていたのだった。
俺が死んでから始まる物語
石のやっさん
ファンタジー
パーティでお荷物扱いされていたポーター(荷物運び)のセレスは、とうとう勇者でありパーティーリーダーのリヒトにクビを宣告されてしまう。幼馴染も恋人も全部リヒトの物で、居場所がどこにもないことは自分でも解っていた。
だが、それでもセレスはパーティに残りたかったので土下座までしてリヒトに情けなくもしがみついた。
余りにしつこいセレスに頭に来たリヒトはつい剣の柄でセレスを殴った…そして、セレスは亡くなった。
そこからこの話は始まる。
セレスには誰にも言った事が無い『秘密』があり、その秘密のせいで、死ぬことは怖く無かった…死から始まるファンタジー此処に開幕
勇者の隣に住んでいただけの村人の話。
カモミール
ファンタジー
とある村に住んでいた英雄にあこがれて勇者を目指すレオという少年がいた。
だが、勇者に選ばれたのはレオの幼馴染である少女ソフィだった。
その事実にレオは打ちのめされ、自堕落な生活を送ることになる。
だがそんなある日、勇者となったソフィが死んだという知らせが届き…?
才能のない村びとである少年が、幼馴染で、好きな人でもあった勇者の少女を救うために勇気を出す物語。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる