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第45話 ヘドリン
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「スラヘドリンってのはスラ料理のために捕獲または養殖して飼育したもののみ。ミルヘドリンってのも乳しぼりのために養殖して飼育したもののみ。ヒトヘドリンは街道沿いや村や町の近くなどの人間と接触する機会の多い場所でしか出現しない。まあこれは目撃情報なのでバイアスがかかってるだろうが」
「スラヘドリンは果樹園の近くの湧き水と香りづけの香草、ミルヘドリンはボー乳のみで飼育されてるんだって。ヒトヘドリンの目撃されたところにはあの草が多く生えてるっぽい」
「小さいスラヘドリンやミルヘドリンを見てきたけどそっくりだったな。こいつらはもう同じものだと思っていいだろ」
「スラヘドリンとミルヘドリンを交換して飼育してもらってるからその結果で検証できると思うぞ」
「デュルフェドゥリィムは森の奥などの過酷な環境で生き延びた野生のフェドゥリィムってことか?」
「一応ボケタコがドロヘドリンの赤ちゃん候補。透明で目立たないドロヘドリンはその中間かな?」
「ドロヘドリンはデカい個体しか目撃されてないというか被害として伝わってないから実態がよくわからないんだよな」
「幸いボケタコが大量発生しているので生きたまま捕獲してきてもらって養育してみましょう」
「手元で飼ってもドロヘドリンにならないかもしれないよねえ」
「逆にボケタコがスラヘドリンやミルヘドリンやヒトヘドリンになるかどうかは実験できるな」
「強い麻痺毒や酸を持っているからなにか原因となるものを食べている気がするがなあ」
「ドロヘドリンが出現する辺りにしかないものってなんだろう?」
「食べ物が絡むとなるとそっちを特定しないとなあ」
「こりゃほかのものの分布も調べないとわからんな」
「先生もすっかりこの世界に染まったよな。むかしはゲームの話はやめろとか言ってたくせに」
「そりゃ実際に見ないとこんなの信じられないぜ。なんだボケタコって」
「先生はこっちの世界のほうが合ってるよね。雑だし」
「なんでだよ。参内こそ向こうでは違和感しかなかったぞ、いまにして思えば」
「そう? なんか変なこと言ったっけ?」
「まあ常におかしかったな」
「ときどきなに言ってるのかわからないことはあったな」
「え? 辰巳まで?」
「夏休みの日記にクマモトのおばあちゃんに毎日会いに行くって書いてあったのは本当に理解できなかったぞ」
「事実じゃん」
「虎彦は前提の説明がないからな」
「トラ様は小さいころてれびやまんがの話をしてくださいましたが、そこはさっぱりわかりませんでしたね」
「エドさんまで?!」
「ぐるぐる」
「チョコ先輩は異世界の説明なく連れていかれたのか」
「え、説明したよ。辰巳の家って」
「大事なところが抜けてるんだよな」
「まあ大きな問題は起きてないというか周りの人がなんとかしてくれるからいいんだよ」
「自分で言うな」
「ところでドロヘドリンの調査はどうしましょうか」
「勇者チームなら森の奥で調査できるだろ。先生ドロヘドリンの発生について調べて来いよ」
「辰巳、それおまえの父ちゃんのまえで言えよ」
「先生勇者チームじゃん」
「まあまあ。ヘドリンたちって好き嫌いあるから、ついて行けばわりとすぐわかるんじゃない?」
「やっぱ森で追跡調査するしかないよな」
「キャンプだね!」
「いやそうじゃねえだろ?」
「虎彦は言い出したら聞かないからな」
「トラ様は野営がお気に入りのようですからね」
「勇者チームとキャンプとか絶対カオスじゃん……」
「父さんたちは週末しか来ないから平日行こうよ」
「それならいいけど」
「いや子どもだけじゃダメだろ」
「子どもじゃないよ」
「先生、俺たちはまあいいけど、ほかの成人した冒険者にそんなこと言ったらぶっ飛ばされるから気をつけろよ」
「ええ……」
「先生とネコさんもいるから問題ないでしょ」
「あの森ならそれほど危険度は高くないですし、まえにも野営していますから大丈夫でしょう」
「あのときはほかの冒険者がいたけどな」
「今回はわたしもついて行きますからね」
「エドさんの目が座ってる」
「せっかくトラ様との旅を楽しみにしていたのに毎日ボーの世話を手伝わされていましたからね。なかなか帰って来ませんし」
「地味に根に持ってた」
「なんかすまんかった」
「スラヘドリンは果樹園の近くの湧き水と香りづけの香草、ミルヘドリンはボー乳のみで飼育されてるんだって。ヒトヘドリンの目撃されたところにはあの草が多く生えてるっぽい」
「小さいスラヘドリンやミルヘドリンを見てきたけどそっくりだったな。こいつらはもう同じものだと思っていいだろ」
「スラヘドリンとミルヘドリンを交換して飼育してもらってるからその結果で検証できると思うぞ」
「デュルフェドゥリィムは森の奥などの過酷な環境で生き延びた野生のフェドゥリィムってことか?」
「一応ボケタコがドロヘドリンの赤ちゃん候補。透明で目立たないドロヘドリンはその中間かな?」
「ドロヘドリンはデカい個体しか目撃されてないというか被害として伝わってないから実態がよくわからないんだよな」
「幸いボケタコが大量発生しているので生きたまま捕獲してきてもらって養育してみましょう」
「手元で飼ってもドロヘドリンにならないかもしれないよねえ」
「逆にボケタコがスラヘドリンやミルヘドリンやヒトヘドリンになるかどうかは実験できるな」
「強い麻痺毒や酸を持っているからなにか原因となるものを食べている気がするがなあ」
「ドロヘドリンが出現する辺りにしかないものってなんだろう?」
「食べ物が絡むとなるとそっちを特定しないとなあ」
「こりゃほかのものの分布も調べないとわからんな」
「先生もすっかりこの世界に染まったよな。むかしはゲームの話はやめろとか言ってたくせに」
「そりゃ実際に見ないとこんなの信じられないぜ。なんだボケタコって」
「先生はこっちの世界のほうが合ってるよね。雑だし」
「なんでだよ。参内こそ向こうでは違和感しかなかったぞ、いまにして思えば」
「そう? なんか変なこと言ったっけ?」
「まあ常におかしかったな」
「ときどきなに言ってるのかわからないことはあったな」
「え? 辰巳まで?」
「夏休みの日記にクマモトのおばあちゃんに毎日会いに行くって書いてあったのは本当に理解できなかったぞ」
「事実じゃん」
「虎彦は前提の説明がないからな」
「トラ様は小さいころてれびやまんがの話をしてくださいましたが、そこはさっぱりわかりませんでしたね」
「エドさんまで?!」
「ぐるぐる」
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「え、説明したよ。辰巳の家って」
「大事なところが抜けてるんだよな」
「まあ大きな問題は起きてないというか周りの人がなんとかしてくれるからいいんだよ」
「自分で言うな」
「ところでドロヘドリンの調査はどうしましょうか」
「勇者チームなら森の奥で調査できるだろ。先生ドロヘドリンの発生について調べて来いよ」
「辰巳、それおまえの父ちゃんのまえで言えよ」
「先生勇者チームじゃん」
「まあまあ。ヘドリンたちって好き嫌いあるから、ついて行けばわりとすぐわかるんじゃない?」
「やっぱ森で追跡調査するしかないよな」
「キャンプだね!」
「いやそうじゃねえだろ?」
「虎彦は言い出したら聞かないからな」
「トラ様は野営がお気に入りのようですからね」
「勇者チームとキャンプとか絶対カオスじゃん……」
「父さんたちは週末しか来ないから平日行こうよ」
「それならいいけど」
「いや子どもだけじゃダメだろ」
「子どもじゃないよ」
「先生、俺たちはまあいいけど、ほかの成人した冒険者にそんなこと言ったらぶっ飛ばされるから気をつけろよ」
「ええ……」
「先生とネコさんもいるから問題ないでしょ」
「あの森ならそれほど危険度は高くないですし、まえにも野営していますから大丈夫でしょう」
「あのときはほかの冒険者がいたけどな」
「今回はわたしもついて行きますからね」
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「地味に根に持ってた」
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