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14 後で説教だ!
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「はぁぁ~?酒が飲みたいって?」
今日もソロで戦いに行ってしまった勇者を見送り、仲良くお留守番中の女性陣は揃ってニコニコと笑顔を見せて来た。
話は今日の夕食に少しで良いからお酒を飲みたいというものだったが……大丈夫だろうか?
「一杯くらいは料理酒があるけど……そもそもお前らお酒飲めるの??」
「ちょっと~!私達全員20超えてるしぃ~それに故郷では有名な酒豪なんだから~♡ねっ?いいでしょ~?」
メルクが胸を突き出しおねだりしてきたが、あと20年後くらいでないとストライクゾーンではない俺は、それをポヨヨ~ンと押してどかす。
「分かった分かった。じゃあ少しだけだぞ?
あんまり飲みすぎると、夜トイレで目を覚ますからな。」
「ちょっと!ふざけた事言わないでよね!気持ち悪い!!」
アイリーンはプンプン怒るが、ついこの間も夜中にトイレ!と起こされて、そのトイレを掘って作らされた身にもなってくれ!と真剣に思っている。
ついジト~……と睨んでしまったが、頑張って戦ってくれている皆に文句は言えないか……と仕方なく割り切った。
それに────……。
フッと頭に浮かんだのは、野良猫よりもツンツンしているヒカリ君。
────あいつお酒は好きなのかな?
それを考えると少しだけワクワクしながら、お酒に合うおつまみを作り始めた。
◇◇
そしてちょうど夕食の時間に、ツンツンニャンニャンなヒカリ君が帰宅。
俺はヒラヒラと手を振って、ヒカリ君の大好きな煮物丼を大盛りに盛ってあげた。
これはヒカリ君が好きなんだろうな~?という煮物を厳選して乗せ、しかし新たな発見を求めて、一品のみNEWなオカズを乗せてある。
嫌いな味の場合は少し齧って好きな煮物を食べてから一気に飲み込み、好きな味の場合はそのままパクパク食べる……そんな『食べない。』と言う選択肢がない事に、俺の中の好感度はギュギュン!と急上昇だ。
偉いでちゅね、偉いでちゅね~!────と、頭の中だけで、ヒカリ君の頭を毎日撫でている。
今日もちゃんと渡された煮物丼を、ムシャムシャ食べるヒカリ君。
それを頭の中でだけ褒めながら、最近はキチンと毎日ご飯を食べてくれる事を喜んだ。
「勇者様ぁ~!今日はどんなモンスターを倒したんですかぁ~?」
「トカゲ。」
「凄いです~!流石は勇者様!」
メルクとキュアが必死に会話を試みるが、悲しいほど素っ気ない。
いや、倒したのトカゲって……。それじゃあ凄さが全然伝わらないじゃ~ん!
寧ろ猫ちゃん勇者が逃げるトカゲを追い回す映像が浮かび、吹き出しそうになってしまった。
必死で口元を押さえて笑いを漏らさぬ様にしていると、アイリーンがパチパチッ!と俺に合図を送る。
それにハイハイと目で返事を返し、仕舞っておいた料理酒をコップに注いでやるとすぐにアイリーンとルーンが取りに来て、そのまま勇者の所に持っていってしまった。
それで俺はピンとくる。
はは~ん?さては、少~しだけお酒の力を借りてヒカリ君と仲良くなろうってか?
アイツらにしては随分と微笑ましい作戦だなと想いながら、邪魔者は消えるためその場から離れようとしたその時────突然頭上からビシャァァ!!!と何かの液体を掛けられる。
「────へっ……??」
驚いて上を見ると、空っぽのコップと激怒するヒカリ君の顔があった。
「俺は酒なんて飲まないのに、何用意してるわけ?
────ねぇ、何で俺のカンに触ることばっかりするの?」
シーン……と、静まり返ってしまったその場。
アイリーン達も、全員固まっている。
俺は冷たい目で見下ろすヒカリ君とコップを交互に見つめ、直ぐにそのコップが先程用意したモノだと気づいた。
そして、ぶっかけられたのがお酒だった事に気づくと、流石にこれはよくない!と思った俺は、頭から湯気を出しながらヒカリ君に物申す。
「コラッ!!溢したら勿体無いだろ!!口で言えばいいだろ?!口で!勿体無い、ダメ!絶対!!」
「はぁ?こんな物用意する方がおかしいでしょ?
何?酔わせて俺に復讐でもしようと思った?これ、モンスターに使う薬が入ってるじゃん。ほんと馬鹿。
勇者にはあらゆるデバフは通じない。
酔うことなんて不可能なんだよ、分かる?」
────ギクギクッ!!
体を大きく震わせるアイリーン達を見て、クラクラと目眩が……。
ただの酒じゃなかった!アイツら~……後で説教だ!!
ププン!!と怒りすぎたせいか、目眩はどんどん酷くなっていき、とうとう目の前で怒るヒカリ君が三人になってしまった。
あれ?……あれれれれ~???
そこで世界は反転し、ヒカル君がパッ!と巨大な猫に変わってしまった。
今日もソロで戦いに行ってしまった勇者を見送り、仲良くお留守番中の女性陣は揃ってニコニコと笑顔を見せて来た。
話は今日の夕食に少しで良いからお酒を飲みたいというものだったが……大丈夫だろうか?
「一杯くらいは料理酒があるけど……そもそもお前らお酒飲めるの??」
「ちょっと~!私達全員20超えてるしぃ~それに故郷では有名な酒豪なんだから~♡ねっ?いいでしょ~?」
メルクが胸を突き出しおねだりしてきたが、あと20年後くらいでないとストライクゾーンではない俺は、それをポヨヨ~ンと押してどかす。
「分かった分かった。じゃあ少しだけだぞ?
あんまり飲みすぎると、夜トイレで目を覚ますからな。」
「ちょっと!ふざけた事言わないでよね!気持ち悪い!!」
アイリーンはプンプン怒るが、ついこの間も夜中にトイレ!と起こされて、そのトイレを掘って作らされた身にもなってくれ!と真剣に思っている。
ついジト~……と睨んでしまったが、頑張って戦ってくれている皆に文句は言えないか……と仕方なく割り切った。
それに────……。
フッと頭に浮かんだのは、野良猫よりもツンツンしているヒカリ君。
────あいつお酒は好きなのかな?
それを考えると少しだけワクワクしながら、お酒に合うおつまみを作り始めた。
◇◇
そしてちょうど夕食の時間に、ツンツンニャンニャンなヒカリ君が帰宅。
俺はヒラヒラと手を振って、ヒカリ君の大好きな煮物丼を大盛りに盛ってあげた。
これはヒカリ君が好きなんだろうな~?という煮物を厳選して乗せ、しかし新たな発見を求めて、一品のみNEWなオカズを乗せてある。
嫌いな味の場合は少し齧って好きな煮物を食べてから一気に飲み込み、好きな味の場合はそのままパクパク食べる……そんな『食べない。』と言う選択肢がない事に、俺の中の好感度はギュギュン!と急上昇だ。
偉いでちゅね、偉いでちゅね~!────と、頭の中だけで、ヒカリ君の頭を毎日撫でている。
今日もちゃんと渡された煮物丼を、ムシャムシャ食べるヒカリ君。
それを頭の中でだけ褒めながら、最近はキチンと毎日ご飯を食べてくれる事を喜んだ。
「勇者様ぁ~!今日はどんなモンスターを倒したんですかぁ~?」
「トカゲ。」
「凄いです~!流石は勇者様!」
メルクとキュアが必死に会話を試みるが、悲しいほど素っ気ない。
いや、倒したのトカゲって……。それじゃあ凄さが全然伝わらないじゃ~ん!
寧ろ猫ちゃん勇者が逃げるトカゲを追い回す映像が浮かび、吹き出しそうになってしまった。
必死で口元を押さえて笑いを漏らさぬ様にしていると、アイリーンがパチパチッ!と俺に合図を送る。
それにハイハイと目で返事を返し、仕舞っておいた料理酒をコップに注いでやるとすぐにアイリーンとルーンが取りに来て、そのまま勇者の所に持っていってしまった。
それで俺はピンとくる。
はは~ん?さては、少~しだけお酒の力を借りてヒカリ君と仲良くなろうってか?
アイツらにしては随分と微笑ましい作戦だなと想いながら、邪魔者は消えるためその場から離れようとしたその時────突然頭上からビシャァァ!!!と何かの液体を掛けられる。
「────へっ……??」
驚いて上を見ると、空っぽのコップと激怒するヒカリ君の顔があった。
「俺は酒なんて飲まないのに、何用意してるわけ?
────ねぇ、何で俺のカンに触ることばっかりするの?」
シーン……と、静まり返ってしまったその場。
アイリーン達も、全員固まっている。
俺は冷たい目で見下ろすヒカリ君とコップを交互に見つめ、直ぐにそのコップが先程用意したモノだと気づいた。
そして、ぶっかけられたのがお酒だった事に気づくと、流石にこれはよくない!と思った俺は、頭から湯気を出しながらヒカリ君に物申す。
「コラッ!!溢したら勿体無いだろ!!口で言えばいいだろ?!口で!勿体無い、ダメ!絶対!!」
「はぁ?こんな物用意する方がおかしいでしょ?
何?酔わせて俺に復讐でもしようと思った?これ、モンスターに使う薬が入ってるじゃん。ほんと馬鹿。
勇者にはあらゆるデバフは通じない。
酔うことなんて不可能なんだよ、分かる?」
────ギクギクッ!!
体を大きく震わせるアイリーン達を見て、クラクラと目眩が……。
ただの酒じゃなかった!アイツら~……後で説教だ!!
ププン!!と怒りすぎたせいか、目眩はどんどん酷くなっていき、とうとう目の前で怒るヒカリ君が三人になってしまった。
あれ?……あれれれれ~???
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