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本編
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数時間後、意識を取り戻した私の元を訪れたのは、恐れ多くも国王ご夫妻だった。
「ユーファミア! あぁよかったわ」
私を全力で抱きしめてくれたのは王妃陛下だった。
「母上、ユーファミアがびっくりしています。お放しください」
「だまらっしゃい! 好きな女性をくどくこともできず手をこまねいていたムッツリな息子にそんなことを言われる覚えはありません!」
「む、ムッツリとは……!」
「だってそうでしょう! あなたは情けなくもただ指を咥えてユーファミアを見ていただけ。早くに思いを打ち明けて両思いだと表明していれば、こんな馬鹿げた事件も起きなかったのです!」
「ですが、メラニア嬢がカモフラージュ役を務めることは母上も黙認していたでしょう」
「それはあくまで彼女があなたに興味がないことが前提の話です。カイエンのこともそう! あなたの人を見る目のなさが隙をつかれることになったのでしょう」
きっぱりとそう言われ黙る殿下と憤怒の表情の王妃様を前に、まぁまぁと間に入られたのは陛下だった。
「ひとまずユーファミア嬢が無事で何よりだった。行方不明だと報告を受けたときは肝が冷えたぞ。愚息の思いが重すぎて逃げ出したのかと思ったわ」
「父上までやめてください」
「あら、本当にそうだわ。ユーファミア、まだ遅くはありません。こんなヘタレな男など切り捨ててしまってもよいのですよ? あなたのお相手は私が責任を持って探してさしあげます。見目よく優秀で完璧な淑女ですもの。いくらでも貰い手が見つかります」
「母上! ようやく思いが通じたのです、邪魔しないでください!」
「私は真実を伝えているのです。契約が満期になる日数を指折りながら恐怖していたくせに、肝心のユーファミアの気持ちは一切確認しないまま、彼女を王宮に据え置いてなし崩し的に婚約者にしてしまおうなんて、鬼畜の所業です。せめて世間体を整えてから婚約発表としてあげなければ、社交界から白い目で見られるのはユーファミアだというのに。そう思ってわざわざ王家の別邸を準備して、清い状態であることを世間に知らしめてからの婚約という運びになるよう提案してあげたのに、あなたときたら最初に出たのが舌打ちだったわね!」
「あれは……そもそもなぜユーファミアと離れなければならないのかと思っただけで」
「だからそれも滔々と説明したでしょうに! 婚約が決まる前に同じ屋根の下で暮らすのは世間体が悪いと、お馬鹿なあなたの頭は理解しなかったのね! 婚約さえしてしまえば王太子妃教育の仕上げだのなんだのいくらでも理由をつけて王宮に呼び戻すことができるのだから、それまでの辛抱だと! 本当にその頭はからっぽなの? 魔力に全部吸い取られた抜け殻なのかしら? 本当に情けない」
「あの、王妃様。その別邸というのは……」
契約が満期になった後私が移されるはずだったという場所について、何度か話題に上がってはいたが、詳細は知らされないままだった。
王妃様は心底苦り切った表情で殿下を見つつ説明してくれた。
「あなたの契約が満了した後、本来はあなたの希望で好きにしてよいことになっていたのですけれど、カーティスがどうしてもあなたと結婚したいと言い張って。もちろん私もあなたがお嫁にきてくれることは大賛成なのだけど、とはいえ王宮に止め置いたまま結婚まで、というのはさすがに外聞もよくありません。だから形だけでも一旦王宮を辞したことにして、その後婚約という手筈をとるべきだと言ったのです。ちょうど学院も卒業となりますし、あなたも長らくご実家に戻っていないでしょう? けれどあなたと離れたくないカーティスが頑として聞き入れなくて……。折衷案として王都内に別の屋敷を用意し、婚約まではそこで過ごしてもらうことにしようとなって、バルト卿に頼んで物件を押さえてもらったのよ」
つまり私は殿下が18の誕生日を迎えた日に、王家が準備した別邸に移り住む予定になっていた。そこでしばらく過ごし、殿下との婚約が整ってから再び王宮に戻るという計画が立てられていた、と。国王陛下も王妃様も殿下もバルト卿も、私付きのメイドたちも皆が知っていた話。どうりで最後の別れの挨拶をメイドたちにしたときに彼女たちの対応があっさりしていたわけだ。すぐ戻ってくる相手が仰々しい挨拶をしてきてもぴんとこなかったことだろう。
皆も当然、私が別邸行きを了承していると思っていた。だから私が王宮を抜け出して行方不明になったとき、殿下が大々的な捜索を訴えても動けなかった。私が殿下との婚約を嫌って王宮から逃げ出した可能性が高いと信じたからだ。メラニア様とカイエン様の自作自演の説明に別れの手紙までもあっては、判断に迷うのは当然だ。
「本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。今後のことについて私がもっとちゃんと情報を得ていれば、こんな騒動には……」
情けないやら申し訳ないやらで私が深々と謝罪をすると、王妃様はまたしてもカーティス殿下を睨みつけた。
「ユーファミアのせいではまったくありませんよ。私たちはカーティスがちゃんとプロポーズして、あなたが了承したものと思っていました。まさかこのヘタレが思いを打ち明けることすらできずに、ただカイエンを通じて別邸への引っ越しを命じていただけだったなんて!」
「私だってちゃんと言うつもりでしたよ! ただ、父上の執務の引き継ぎやら成人の祝いの儀やら、とにかく用事が立て込んでいて言いそびれてしまっただけです」
「そんな生ぬるい言い訳が通用しますか! そんなふうだから傍付きの者の本性も見抜けないまま、いいように踊らされるのです!」
反論できず黙り込む殿下を見て、なんとなく合点がいった。殿下は別邸のことを私には告げず、カイエン様に引っ越しの指示を出していたのだろう。そしてカイエン様は私を王宮から出ていかせたかったため、それを告げずマクレガー家との契約を結ばせた。私が別邸に移らず王宮に残っていれば怪しまれるため、その日に合わせて王宮を出るよう手配した。私を追い出した後は別邸に「引っ越しが延期になった」と伝令し、私が王都を遠く離れるための時間稼ぎをした。殿下の生誕の儀当日は分刻みのスケジュールだったから、両陛下も殿下もさすがに私のことまで気にかける暇などない。だから丸1日私の不在は気づかれず、気づかれた後もメラニア様やカイエン様の虚偽の説明もあって、私の自主的な逃亡ということで処理されかけていた。
そこまで考えて背筋がぞくりとした。誰もが私は自分の意思でいなくなったと思い、その行方を追うことをしなかった。そんな中、殿下だけが私の行動をおかしいと感じ、探し出そうとしてくれた。あのときもし殿下が諦めていたら、私はどんな目に遭わされたいたかーーー。昨晩の忌まわしい記憶が脳裏にぶわっと浮き上がる。咄嗟に回した両の腕の下には、今もまだ残る青黒い痣。
「ユーファミア?」
固まる私にさっと手を回してくれたのは殿下だった。
「あの、すみません」
よろけそうになる私を支えてくれる逞しい腕に、私は自分の手をかけた。
「殿下、ありがとうございました。私をーーー見つけてくださって」
恐怖が拭いされたわけではない。ただそれ以上に、あの暗闇の中颯爽と現れた光と温かさが鮮烈だった。見上げればあのときと同じ驚きに満ちた藍色の瞳があった。夢だと思ったその気配が、今確かにここにある。
「ユーファミア!」
「あの、大丈夫です。なんでもありません」
「なんでもないことあるか! 泣いているのに……!」
「え……?」
言われて自分の頬をつっと辿るものに気がついた。それは後から後から溢れて、国王陛下と王妃様の御前だというのに止まることなく頬や胸元までも濡らしていく。
その私の濡れた顔が、突然厚いものにぶつかった。殿下の胸元だとすぐに気づいた。それでも涙は止まることなく溢れていく。
「違うのです、これは、悲しいのではなくて……」
「わかっている。もう大丈夫だ。私がいつでもおまえの涙を拭ってやる。だからもう我慢しなくていい。好きなときに泣いていい。好きなときに笑っていい。もう、おまえを縛るものは何もないんだ」
だから、好きなだけ泣いて、笑ってくれーーー。
殿下の言葉に、私の6年分の醸成された思いがゆっくりと溶けていった。
「ユーファミア! あぁよかったわ」
私を全力で抱きしめてくれたのは王妃陛下だった。
「母上、ユーファミアがびっくりしています。お放しください」
「だまらっしゃい! 好きな女性をくどくこともできず手をこまねいていたムッツリな息子にそんなことを言われる覚えはありません!」
「む、ムッツリとは……!」
「だってそうでしょう! あなたは情けなくもただ指を咥えてユーファミアを見ていただけ。早くに思いを打ち明けて両思いだと表明していれば、こんな馬鹿げた事件も起きなかったのです!」
「ですが、メラニア嬢がカモフラージュ役を務めることは母上も黙認していたでしょう」
「それはあくまで彼女があなたに興味がないことが前提の話です。カイエンのこともそう! あなたの人を見る目のなさが隙をつかれることになったのでしょう」
きっぱりとそう言われ黙る殿下と憤怒の表情の王妃様を前に、まぁまぁと間に入られたのは陛下だった。
「ひとまずユーファミア嬢が無事で何よりだった。行方不明だと報告を受けたときは肝が冷えたぞ。愚息の思いが重すぎて逃げ出したのかと思ったわ」
「父上までやめてください」
「あら、本当にそうだわ。ユーファミア、まだ遅くはありません。こんなヘタレな男など切り捨ててしまってもよいのですよ? あなたのお相手は私が責任を持って探してさしあげます。見目よく優秀で完璧な淑女ですもの。いくらでも貰い手が見つかります」
「母上! ようやく思いが通じたのです、邪魔しないでください!」
「私は真実を伝えているのです。契約が満期になる日数を指折りながら恐怖していたくせに、肝心のユーファミアの気持ちは一切確認しないまま、彼女を王宮に据え置いてなし崩し的に婚約者にしてしまおうなんて、鬼畜の所業です。せめて世間体を整えてから婚約発表としてあげなければ、社交界から白い目で見られるのはユーファミアだというのに。そう思ってわざわざ王家の別邸を準備して、清い状態であることを世間に知らしめてからの婚約という運びになるよう提案してあげたのに、あなたときたら最初に出たのが舌打ちだったわね!」
「あれは……そもそもなぜユーファミアと離れなければならないのかと思っただけで」
「だからそれも滔々と説明したでしょうに! 婚約が決まる前に同じ屋根の下で暮らすのは世間体が悪いと、お馬鹿なあなたの頭は理解しなかったのね! 婚約さえしてしまえば王太子妃教育の仕上げだのなんだのいくらでも理由をつけて王宮に呼び戻すことができるのだから、それまでの辛抱だと! 本当にその頭はからっぽなの? 魔力に全部吸い取られた抜け殻なのかしら? 本当に情けない」
「あの、王妃様。その別邸というのは……」
契約が満期になった後私が移されるはずだったという場所について、何度か話題に上がってはいたが、詳細は知らされないままだった。
王妃様は心底苦り切った表情で殿下を見つつ説明してくれた。
「あなたの契約が満了した後、本来はあなたの希望で好きにしてよいことになっていたのですけれど、カーティスがどうしてもあなたと結婚したいと言い張って。もちろん私もあなたがお嫁にきてくれることは大賛成なのだけど、とはいえ王宮に止め置いたまま結婚まで、というのはさすがに外聞もよくありません。だから形だけでも一旦王宮を辞したことにして、その後婚約という手筈をとるべきだと言ったのです。ちょうど学院も卒業となりますし、あなたも長らくご実家に戻っていないでしょう? けれどあなたと離れたくないカーティスが頑として聞き入れなくて……。折衷案として王都内に別の屋敷を用意し、婚約まではそこで過ごしてもらうことにしようとなって、バルト卿に頼んで物件を押さえてもらったのよ」
つまり私は殿下が18の誕生日を迎えた日に、王家が準備した別邸に移り住む予定になっていた。そこでしばらく過ごし、殿下との婚約が整ってから再び王宮に戻るという計画が立てられていた、と。国王陛下も王妃様も殿下もバルト卿も、私付きのメイドたちも皆が知っていた話。どうりで最後の別れの挨拶をメイドたちにしたときに彼女たちの対応があっさりしていたわけだ。すぐ戻ってくる相手が仰々しい挨拶をしてきてもぴんとこなかったことだろう。
皆も当然、私が別邸行きを了承していると思っていた。だから私が王宮を抜け出して行方不明になったとき、殿下が大々的な捜索を訴えても動けなかった。私が殿下との婚約を嫌って王宮から逃げ出した可能性が高いと信じたからだ。メラニア様とカイエン様の自作自演の説明に別れの手紙までもあっては、判断に迷うのは当然だ。
「本当にご迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。今後のことについて私がもっとちゃんと情報を得ていれば、こんな騒動には……」
情けないやら申し訳ないやらで私が深々と謝罪をすると、王妃様はまたしてもカーティス殿下を睨みつけた。
「ユーファミアのせいではまったくありませんよ。私たちはカーティスがちゃんとプロポーズして、あなたが了承したものと思っていました。まさかこのヘタレが思いを打ち明けることすらできずに、ただカイエンを通じて別邸への引っ越しを命じていただけだったなんて!」
「私だってちゃんと言うつもりでしたよ! ただ、父上の執務の引き継ぎやら成人の祝いの儀やら、とにかく用事が立て込んでいて言いそびれてしまっただけです」
「そんな生ぬるい言い訳が通用しますか! そんなふうだから傍付きの者の本性も見抜けないまま、いいように踊らされるのです!」
反論できず黙り込む殿下を見て、なんとなく合点がいった。殿下は別邸のことを私には告げず、カイエン様に引っ越しの指示を出していたのだろう。そしてカイエン様は私を王宮から出ていかせたかったため、それを告げずマクレガー家との契約を結ばせた。私が別邸に移らず王宮に残っていれば怪しまれるため、その日に合わせて王宮を出るよう手配した。私を追い出した後は別邸に「引っ越しが延期になった」と伝令し、私が王都を遠く離れるための時間稼ぎをした。殿下の生誕の儀当日は分刻みのスケジュールだったから、両陛下も殿下もさすがに私のことまで気にかける暇などない。だから丸1日私の不在は気づかれず、気づかれた後もメラニア様やカイエン様の虚偽の説明もあって、私の自主的な逃亡ということで処理されかけていた。
そこまで考えて背筋がぞくりとした。誰もが私は自分の意思でいなくなったと思い、その行方を追うことをしなかった。そんな中、殿下だけが私の行動をおかしいと感じ、探し出そうとしてくれた。あのときもし殿下が諦めていたら、私はどんな目に遭わされたいたかーーー。昨晩の忌まわしい記憶が脳裏にぶわっと浮き上がる。咄嗟に回した両の腕の下には、今もまだ残る青黒い痣。
「ユーファミア?」
固まる私にさっと手を回してくれたのは殿下だった。
「あの、すみません」
よろけそうになる私を支えてくれる逞しい腕に、私は自分の手をかけた。
「殿下、ありがとうございました。私をーーー見つけてくださって」
恐怖が拭いされたわけではない。ただそれ以上に、あの暗闇の中颯爽と現れた光と温かさが鮮烈だった。見上げればあのときと同じ驚きに満ちた藍色の瞳があった。夢だと思ったその気配が、今確かにここにある。
「ユーファミア!」
「あの、大丈夫です。なんでもありません」
「なんでもないことあるか! 泣いているのに……!」
「え……?」
言われて自分の頬をつっと辿るものに気がついた。それは後から後から溢れて、国王陛下と王妃様の御前だというのに止まることなく頬や胸元までも濡らしていく。
その私の濡れた顔が、突然厚いものにぶつかった。殿下の胸元だとすぐに気づいた。それでも涙は止まることなく溢れていく。
「違うのです、これは、悲しいのではなくて……」
「わかっている。もう大丈夫だ。私がいつでもおまえの涙を拭ってやる。だからもう我慢しなくていい。好きなときに泣いていい。好きなときに笑っていい。もう、おまえを縛るものは何もないんだ」
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