あの気持ち悪い贈り物は貴方でしたの?

mios

文字の大きさ
13 / 13

目標は高く

しおりを挟む
「第三王子が薬を盛られたのは、あの方に身を隠して、とお伝えされてから、ですわね。」

マーガレット様がお帰りになって、ルーカスと二人で話しています。ルーカスが近いです。腰を掴まれています。

先ほどから、眉間にシワが寄りっぱなしです。私何かしてしまったかしら。

「あの、私ずっと引っかかっていたことがあるのです。」

「私も多分君と同じ思いだよ。」

言う前からわかるだなんて、私達も相思相愛ですわね。

「あの夜の王子殿下は、薬の影響なんて無い様に見えました。あの、薬云々は、後付けでそう言うことにしたのでは?」

「実際に、薬を盛られたのは本当なのだろう。回避できたか、効かなかったか、わからないが、影響はないものの、マーガレット嬢の元へは、行けず、誰かに力を借りたのだろう。監視もついてそうだし。」

「では、匿って下さった平民と言うのは」

「十中八九、王子の手の者だと思う。」

「あの場でマーガレット様との仲を睦まじく見せたのは、監視の目を逃れるためですわね。」

「これから、もう一仕事、偽マーガレットの裏にいる人物を浮かび上がらせなければいけないが、それは王子殿下の仕事だろう。」

ルーカスの眉間のシワが消えました。

何を悩んでいたかわかりませんが、憂いがなくなってよかったです。

もしかしたら、第三王子が最初に助けたかったマーガレットは私のことではなくて、彼女だったのではないかしら。

そうだと妄想が捗るので楽しいのですが。

ルーカスが私をお膝に乗せます。
彼のお膝は筋肉で少し固めです。私、もう少しふんわりした方が好みなのですが、文句は言えません。

真のマーガレット様に、師匠になっていただく夢は叶えることはできませんでした。あの後、チャレンジはしたのです。

いかがですか、と。全力で断られてしまい、ショックを受けています。

本当に慎ましい方でした。目標は大きく。きっとマーガレット様のようになって、無事新生マーガレットになって見せますわ。

私の決意も、もしかして、口にしていましたか?ルーカスは、楽しみにしているよ、と耳元で囁きます。

どうして、大きな声で言わないのかしら。
聞かれては、困ることなの?

何だか恥ずかしくなってしまいました。

ルーカスは仕事に戻ります。
私も早くメイド服に着替えて、夫人業を楽しむことに致しますわ。


千里の道も一歩から。高い壁を設定してしまいましたので、ゆっくりしている時間など無いのですわ。




終わり


最後までお読みいただきありがとうございました。拙い文章で、読みにくいところがあったと思います。詰め込み過ぎました。

これに懲りずにまた読んでいただけると嬉しいです。 
              mios
しおりを挟む
感想 3

この作品の感想を投稿する

みんなの感想(3件)

とまとさん
2021.04.29 とまとさん

違うマーガレットさんが
いっぱいな話だなぁと思いました。

2021.04.29 mios

ちょっと多かったですよね。笑
自分でない誰かになりたい気持ちを書きたくて。感想ありがとうございます!

解除
とまとさん
2021.04.28 とまとさん

((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル
夜会に居たマーガレットが
偽のマーガレットっで
Σ(Д゚;/)/、相思相愛なんだと思ってた
((( ;゚Д゚)))ガクガクブルブル

2021.04.28 mios

どんな話かすっかり忘れていてまた読み直しました。やっぱり詰め込みすぎたかなぁ、と。悪い女性を書く練習でした。

解除
とまとさん
2021.04.28 とまとさん

( *´艸`)。
第三王子の愛妾になった
マーガレットさんと
第三王子様、不器用なんですね。
可愛い~!( *´艸`)。

2021.04.28 mios

わあ、こちらにもありがとうございます。やっぱり顔文字かわいいですね。

解除

あなたにおすすめの小説

不機嫌な侯爵様に、その献身は届かない

翠月るるな
恋愛
サルコベリア侯爵夫人は、夫の言動に違和感を覚え始める。 始めは夜会での振る舞いからだった。 それがさらに明らかになっていく。 機嫌が悪ければ、それを周りに隠さず察して動いてもらおうとし、愚痴を言ったら同調してもらおうとするのは、まるで子どものよう。 おまけに自分より格下だと思えば強気に出る。 そんな夫から、とある仕事を押し付けられたところ──?

その結婚、承服致しかねます

チャイムン
恋愛
結婚が五か月後に迫ったアイラは、婚約者のグレイグ・ウォーラー伯爵令息から一方的に婚約解消を求められた。 理由はグレイグが「真実の愛をみつけた」から。 グレイグは彼の妹の侍女フィルとの結婚を望んでいた。 誰もがゲレイグとフィルの結婚に難色を示す。 アイラの未来は、フィルの気持ちは…

あなたの愛はいりません

oro
恋愛
「私がそなたを愛することは無いだろう。」 初夜当日。 陛下にそう告げられた王妃、セリーヌには他に想い人がいた。

公爵令嬢の何度も繰り返す断罪

アズやっこ
恋愛
私は第一王子の婚約者の公爵令嬢。 第一王子とは仲が良かったと私は思っていた。それなのに一人の男爵令嬢と出会って第一王子は変わってしまった。 私は嫉妬に狂い男爵令嬢を傷つけた。そして私は断罪された。 修道院へ向かう途中意識が薄れ気が付いた時、また私は過去に戻っていた。 そして繰り返される断罪…。 ❈ 作者独自の世界観です。 ❈ 主人公は乙女ゲームの世界とは知りません。

〈完結〉貴方、不倫も一つならまだ見逃しましたが、さすがにこれでは離婚もやむを得ません。

江戸川ばた散歩
恋愛
とある夏の避暑地。ローライン侯爵家の夏屋敷のお茶会に招待された六つの家の夫妻及び令嬢。 ゆったりとした時間が送れると期待していたのだが、登場したこの日の主催者であるローライン夫妻のうち、女学者侯爵夫人と呼ばれているルージュの口からこう切り出される。「離婚を宣言する」と。 驚く夫ティムス。 かくしてお茶会公開裁判の場となるのであった。

【完結】私は王子様の運命の相手だけど、そのことは誰にも言ってはいけない

雪野原よる
恋愛
ずっと王子の護衛騎士として仕えている男装の私は、王子のたった一人の「運命」でもある。なのに、国王陛下の厳命により、この事実は、この想いは隠し通さねばならない──  ※シリアスに見せかけたコメディです。  ※ネタバレ:王子が滅茶苦茶ブチ切れます。

それは確かに真実の愛

宝月 蓮
恋愛
レルヒェンフェルト伯爵令嬢ルーツィエには悩みがあった。それは幼馴染であるビューロウ侯爵令息ヤーコブが髪質のことを散々いじってくること。やめて欲しいと伝えても全くやめてくれないのである。いつも「冗談だから」で済まされてしまうのだ。おまけに嫌がったらこちらが悪者にされてしまう。 そんなある日、ルーツィエは君主の家系であるリヒネットシュタイン公家の第三公子クラウスと出会う。クラウスはルーツィエの髪型を素敵だと褒めてくれた。彼はヤーコブとは違い、ルーツィエの嫌がることは全くしない。そしてルーツィエとクラウスは交流をしていくうちにお互い惹かれ合っていた。 そんな中、ルーツィエとヤーコブの婚約が決まってしまう。ヤーコブなんかとは絶対に結婚したくないルーツィエはクラウスに助けを求めた。 そしてクラウスがある行動を起こすのであるが、果たしてその結果は……? 小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。

これからもあなたが幸せでありますように。

石河 翠
恋愛
愛する男から、別の女と結婚することを告げられた主人公。彼の後ろには、黙って頭を下げる可憐な女性の姿があった。主人公は愛した男へひとつ口づけを落とし、彼の幸福を密やかに祈る。婚約破棄風の台詞から始まる、よくある悲しい恋の結末。 小説家になろうにも投稿しております。 扉絵は管澤捻さまに描いていただきました。

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。