イリス、今度はあなたの味方

さくたろう

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最終章 彼女は死んで、また生まれる

最終話 愛へと至る道

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 自分の感情さえも見失い、混乱のままわたしは泣き続けた。
 何が悲しいのかも、よく分からないままに、心を占める寂寥が、薄れていくのを感じながら、わたしはただ、迷子から家に帰った子供みたいに、ひたすらに泣き続けた。

 あの時確かに、わたしは死んだ。聖女達の成れ果てを破壊して、今と同じように、この人の腕の中で、自分の命の終わりを感じていたはずだった。

 だけど彼は、わたしを生かすことにした。完全に壊れた魂と肉体を修復するために、一体どれほどの禁忌を犯せばよいのか、見当さえ付かない。新たなわたしの肉体は、魔力の量はほとんどなく、当然、シューメルナの子供でもなかった。忌むべきあの肉体は、あの時やっぱり死んだみたい。

 なぜ彼が、母の名前をわたしに付けたのか。
 なぜあの人の父の姓を名乗らせていたのか。
 なぜわたしが処刑された十七歳を、年齢として偽らせていたのか。
 なぜ兄として、わたしに接していたのか。
 そんなことは少しも分からない。だけど箱庭のように閉ざされた二人だけの関係の中で、わたしたちは確かに家族だった。彼はわたしに兄として接し、わたしも彼を、兄として慕った。

 わたしの魂は知っている。
 ディミトリオスが、この命を直してくれたことを。だけどそれでは足りなかった。
 だからクロードが自分の魂を消して、ディミトリオスに自らの体を与えた。体を与えられたディミトリオスは、ただ、その目的のためだけに、生きた。わたしの肉体を、完全に修復するという、目的のために。目的を遂げて、彼は消えた。完全に、消えてしまったのだ。

 わたしのこの命は、二人の人間の命の上に成り立っている。わたしにそんな価値が、あったというのだろうか。

「ディマが、与えてくれた……、ディマと、あの人が、わたしをこの世界に、また生み出してくれた――。命と、引き換えに……。ディマとまた、会うために――」

 ディマの手が、わたしの背をなで続ける。

「彼等にとってイリスにはその価値が、あったんだよ。僕だって、彼等の立場ならそうしていた」

 ディマの体温に触れて、思った。
 ずっとわたしは、この人を待っていた。
 生まれる前から、生まれてもなお、離れているときも、側にいるときでさえ、わたしは彼を、求めていた。
 ディマだけをただ、求めていたんだ。

 彼の首に縋り付くと、さらにきつく抱きしめられて、嵐のような口づけが降ってきた。わたしも彼にキスをした。
 行き交う人が興味深そうにこちらを見ていたけど、止めることなんで少しも出来ない。
 互いの存在を確かめうように、二度と離れていかないように、わたしたちはそうやって、長い間ずっと、キスを繰り返した。


 
 
 ローザリア本土へと帰国して、真っ直ぐその場所に向かう。
 お屋敷よりずっと手前で馬車を降りて、ディマと二人、土の上を歩いた。

 不安と緊張で押しつぶされそうだった心は、その景色を見た瞬間、そう思っていたことが嘘だったみたいに吹き飛んだ。

 沈みかけの太陽が、森と草と、大地を柔らかく照らしている。
 南斜面には、果樹園が広がる。木々は生い茂り、広葉樹から小鳥が飛び立った。
 ぽつぽつとある小さな家の煙突からは、夕食の支度の煙が上がっていた。
 
 懐かしくて、懐かしくて、胸がぎゅっと狭くなる。この郷愁の念がどこからやってくるのか、わたしの心はいつだって知っていた。
 ――ずっとここに帰りたかった。

 ディマが、わたしに向かって手を差し出したから、子供の頃のように、わたし達は手を繋いで歩いた。
 歩きながら、彼は言う。

「帰るって、約束しただろ。全て終わったら、僕と一緒に故郷に帰ろうって」

「でも、その約束をしたのは……」

「僕だよ」
 
 ディマは即座にそう言った。

「間違いなく、彼も僕だった。記憶がある。僕も、混ざってしまったみたいだ。だから僕が、あの牢で、君とその約束をした。そして今日、果たしたんだ」

 あの牢で全てが終わって、そうして全てが始まった。
 恐ろしくて冷たいあの記憶が払拭されることは永劫ないかもしれない。それでも今は、隣にディマがいてくれる。鉄格子なんかなく、こうして手を握ってくれる。

「わたし、あの時、本当にあなたと一緒に生きていくつもりだったの。何があっても、あなただけが好きだったから」

 知ってるよ、そう言って笑って、ディマはわたしの額に、キスを一つ、落としてくれた。
 屋敷が見えた瞬間、扉が大きく開かれて、影が二つ、飛び出してきた。

 わたしが言葉を言う前に、大号泣するお母様に勢いよく抱きしめられる。

「イリス! イリス‼︎ 本当にあなたなのね⁉︎」

 彼女の体は震えている。十年の間に増えた白髪が、どれほどの心労があったかを物語っているようだった。 
 それからお父様にも抱きしめられて、わたしの存在を確かめるように、両手で頬を挟まれた。

「イリス、どれだけお前を待っていたか……!」

 震える声でわたしも答えた。

「でも、わたし、二人の子供じゃ……」

 教皇庁で、あの人から聞いた真実を、この二人だってもう知っている。わたしは忌まわしい方法で、この世界に生み出された。
 だけど、お父様は首を横に振る。

「イリス・テミスは俺達の子だ」

 はっきりと彼はそう言った。

「お前が俺達を家族にしてくれた。お前が俺達の命を守ってくれた。紛れもなく、俺達の子だ。お前の強さは、俺の子供である証だ。そうだろう……なあ――」

 お父様の目には、紛れもない愛情が浮かんでる。

「お前がいつでも帰ってきてもいいように、部屋を残しているんだ。ミーシャも二匹いるぞ」

 遂に、お父様が嗚咽を上げた。

「……だけど、分からなくてな。大人になったお前が、どんな好みなのか、俺達には、少しも分からなくて。……どうか、入って見てくれないか。そうしてお前の好きなように、変えてくれ」

 うん、うん、と、わたしも何度も頷いた。

「お帰りイリス」

 お母様がそう言って目に涙を浮かべながら、わたしの手を、強く握った。
 ディマもわたしの肩に触れ、一歩歩かせる。

「入ろう、イリス」 

 お父様が屋敷の中で、笑いながらわたし達を待っている。

 家の中に入る前、一度だけ後ろを振り返った。
 見事な夕陽が、わたし達を照らしている。
 いつだって、この場所に帰りたかった。
 自分が誰だか知らないときでさえ、この場所を、夢見て愛していた。
 
 この場所に、わたしはやっと帰ってきたんだ。いつだって帰郷を夢見た、大好きなわたしの故郷。
 
 これから先も、争乱はあるだろう。悲しい別れもあるかもしれない。
 だけどそれは、今日ではない。
 きっとそれは、今ではない。
 今この瞬間だけは、この世界はわたしを愛してくれていたし、わたしもこの世界を愛していた。
 
 長い旅をしてきたんだと思った。愛を知るための、長い旅を。
 遠い昔、わたしは生まれ、そうして死んで、また生まれてまた死んで、また、この場所に生まれ落ちた。どうして自分が生まれたのかも分からないまま、生きて生きて生きるためだけに、あがいてあがいて、あがき続けた。

 だけど旅は今、終わった。
 わたしはやっと、帰ってきた。もう一度、愛の中へと。

 扉を閉める寸前に、わたしを見つめる夕陽を見た。
 その太陽に小さく微笑みかけてから、わたしは扉をバタリと閉める。そうして、大好きな人達に向かってそっと答えた。

 ――ただいま。


 ◇◆◇


 それからのことを少しだけ語るとするならば、ディミトリオス帝はしばらくの間在位し、後継者の育成とローザリアの礎を築き上げた後、皇帝の座を親族のクリステル家に譲り渡し、自らはあっさりと退位した。
 
 その後の彼の行方を知る者は、ほとんどいない。
 外国に渡ったのだとも、病で亡くなったのだとも伝えられ、彼の栄華に反して、驚くほどに情報は少なかった。

 一方で、帝国の小さな領地がある。元はネスト家の領地であり、テミス家の分家に与えられた、ごくごく小さな村である。
 のどかな田舎で、四季折々の花が咲く。土地は肥え、人々は常に陽気だった。

 領主には、黒髪の夫と、銀髪の妻がいた。
 夫妻は寄り添い、笑い合い、夕陽を見ては、微笑みを交わした。
 穏やかな夫妻を、領民は心から愛していた。

 そうして彼らの死後、彼らの子供達により、夫妻の遺体は丁重に埋葬された。
 並んで佇む彼らの墓は、夕陽のよく見える丘の上だった。



「――なんて、そうなればいいけど」

 戻って数日経って、わたしの部屋に入り浸るディマに向かって小さく文句を言ってみた。

「ディマが皇帝になっていて、どうやって一緒に暮らせばいいのらしら。それにわたし、死んだことになってしまっているわ。皇妃になっていいのかしら」 

 だけどディマは、わたしの不安を笑い飛ばす。

「人生なんてどうとでもなる。今までだってそうだったろ? きっと思い描いた通りの未来になるさ。幸せだけを信じていれば」

 わたしはベッドの上に座っていて、ディマはそこに膝枕で横たわる。
 ディマの手が伸ばされて、わたしの頬に触れる。

「僕は二十八で、イリスは十六? 十七? 僕は十代の子と恋人になったのか。こうなるとは考えてもなかった。
 先日結婚を断ったパトリシアより、イリスは年下じゃないか」

 そのまま彼は体を起こし、わたしに目線を合わせると、ゆっくりと、何かを確認するような口づけをした。顔を離して、彼は言う。

「戴冠式があって、イリスがいなくなるまでのあの短い間の蜜月が忘れられない。もうどこかへ行ったりするな。僕の側をひとときとして離れないでくれ。そんなことまたされたら、今度こそ本気で怒るし、僕は確実に病む」

 脅しのような口ぶりだ。わたしは眉を下げた。

「行かないって、言ってるでしょ」

 そう言っても、ディマの目は疑うようにわたしを見ただけだ。

「信じがたい。何度その手に引っかかったと思ってるんだ? もう騙されない」

 む、とわたしは頬を膨らませてみせた。

「どうやって証明したらいいの」

「そうだな……」
 
 ディマの目が細まって、手が、わたしの頬から首に、首から肩に、肩から背中に回っていく。
 その時だった。
 ノックもなく、部屋の扉が突然開き、やけに陽気な声が響いた。

「イリス! ディミトリオス! 今日はご馳走だぞ!」

 現れたのはお父様だ。その遥か後ろから、慌てたようなお母様の声もする。
 
「あなた! だめよ!」

「おっと、邪魔したか」

 お父様はそういって、気まずそうに頭をかく。わたしとディマは今まさに、キスをする寸前だった。
 
 わたしはなんだかおかしくて、笑いが止まらなくなった。その様子を見たディマも笑い、お父様も笑ったし、その背後からやってきたお母様も、わたし達を見て、楽しそうに笑った。
 笑って笑って、次にわたしは涙が出た。
 なんて幸せなんだろう。なんて幸せで、なんて美しい景色を見ているの。お父様がいて、お母様がいて、ディマがいて、皆、互いを愛している。
 ずっとこの光景を、わたしは夢見てきたんだ。

 愛だけが、わたしの心に反響する。
 愛だけが、この魂を満たしていた。

 だから、そう――。
 何度も言うけど、わたしはとても、幸せだった。




〈おしまい〉





――――――

最後までお付き合いいただきありがとうございました!

なろうさんの方でも書いたのですが、本作を書く少し前に全然お話が書けなくなった時があって、じゃあもう好きなものを何も決めずに好きなように書いてみようと思って書いたお話でした。
なのでファンタジーやらSFっぽいのやら、自分の好きを隙間なく詰め込んだような物語です。気に入っていただけていたらとても嬉しいです。

漠然としたテーマは古いものから新しいものへの変遷が表現できたらいいなぁなんて考えていました。
書いていて楽しい作品でした。
感想もいいねもたくさんいただき本当にありがとうございました。幸せな時間でした。
またそのうちこちらにも作品を公開すると思いますので、その時お会いできたら嬉しいです!
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感想 14

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みんなの感想(14件)

ろん
2025.01.26 ろん

完結おめでとうございます!
最初は軽く過去に回帰するありきたりな物語かと思いつつ入っていき、どんどん引き込まれて途中すごく複雑でこんがらがりそうな物語で、最終章に入ってどういう結末に至るのかと思いながら読んでました。

最後はとても感動して泣けました。
ただただ愛の深さとぞれぞれの登場人物が求めた愛のシンプルさが実現して…感動です(T_T)

素晴らしい作品本当にありがとうございました。
また出会えたらと思います。

2025.01.26 さくたろう

最後までお読みいただきありがとうございます!
感想とても嬉しく、励みになります。

複雑でぐちゃぐちゃの話が少しずつ一つの線に収束していくような話が好きなので、書いていてすごく楽しかった作品でした。作者の楽しさが少しでも読んだ方に届いていたら嬉しいなと思います。

次に何を書いて投稿するか、全然決めてないのですが、またお会いできてお読みいただけたら幸せです。
改めて、感想いただきありがとうございました!

解除
はる太
2025.01.25 はる太

完結お疲れ様でした😊

壮絶で深い愛の物語でした。

第4章に入ってから、予想もしなかった衝撃の展開の連続に、息を飲み……
どうやってハッピーエンドに持っていくんだろうと思ってました。

最終章では、
愛を知らない、愛を欲する、 ボロボロに傷ついた むき出しの刃のようなイメージだった ディミトリウスが (体はクロード) 、兄として 、イリスと10年 共に暮らしていて……
"幸福な時間"だったと ……良かったな と思いました。


ラスト、 穏やかで優しい 日常の場面が目に浮かびます ✨

愛に満たされて
ともに白髪になるまで

イリスとディマが幸せになって良かったです💗


重厚で読み応えのある物語を、ありがとうございました💐

2025.01.25 さくたろう

最後までお読みくださり、本当にありがとうございました。
夢中で書いていた物語だったのでこちらにも投稿して、楽しんでもらえて良かったなと思いました!

未来から逆行してやってきたディミトリオスもとても好きなキャラクターだったので、彼にも幸せを用意してあげたくて最後の展開になりました。

感想たくさんいただけてすごく嬉しかったです。
改めてありがとうございました!

解除
jun
2025.01.25 jun

長い長い不思議な物語、幸せな終わりを迎えてとても嬉しいです。 
みんなの愛の物語だったような気がしています。 
ステキな物語、ありがとうございました。

2025.01.25 さくたろう

最後までお読みいただきありがとうございました♪
お付き合いいただきとても嬉しかったです

解除

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