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第21話 交わり
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私の寝間着は相変わらずリボンをほどけばすべてがはだける夜のためのものだった。
とはいえ初夜の日のものとは細部のデザインが違う。
ユリウスは私の胸元に手を伸ばした。
「……そういえば」
私は思わず口を開いていた。
それはリラックスしすぎているせいなのか、緊張しすぎているせいなのか、判別がつかなかった。
「普通の高貴な方は着替えにも人を使うというけれど、私は自分で着替えができるので、こんな風に脱がしやすい寝間着でなくとも大丈夫ですね」
それは寝間着を最初に見たときふと頭をよぎった感想だった。
今言うことでもないが、他に言う相手もいない。
さすがにニンフたち相手にそういうことを話題にするのは恥ずかしい。
これから脱がされる相手だからこそ口をついていた。
「……そう、だな」
ユリウスはなんだか苦笑いをした。
ユリウスの手が所在を失い、宙に漂う。
「……では、自分で脱いでみるか? 王妃」
「…………」
藪蛇をつついてしまった気がする。
しかし私は頷いた。
リボンに触れる。手触りでこのリボン一つ取っても私が人間界で身につけたことのなかった高級品であることがわかる。
後はこの先を引っ張るだけ、引っ張るだけで私の乳房はユリウスの前にこぼれ落ちる。
「…………」
思わずもじもじと足を擦り合わせてしまう。
これは、脱がされるよりも数倍恥ずかしい。
自分で男の人に胸を見せるだなんて。
助けを求めるようにユリウスを見上げたけれど、どこか意地悪な微笑みを浮かべて、ユリウスは私を黙って見下ろしていた。
観念して、リボンを引っ張る。
はらりと胸元の布は落ち、私の両胸が露わになる。
「…………や、やりました」
「うん、それで?」
どうもユリウスの嗜虐心に火が付いてしまったらしい。
彼は私の胸に視線を落とすも、触れようとはせずに、私に何かを促した。
促されても、どうしたらよいものか。
先日はどういう順番でどうしたものか。
あまりにいっぱいいっぱいだったので細部まで覚えていない。
ただ胎に注ぎ込まれたあの熱だけは忘れられずに覚えていた。
「…………ど、どうぞ、触れてくださいませ」
そう言って胸を張ってみる。
恥ずかしさに目をふさぎたくなる。
ユリウスはふ、と微笑んで私の胸に両手を伸ばした。
胸の頂きにユリウスの指が触れた。
私はブルリと体を震わせる。
指がそのままツーっと私の胸を撫でていく。
乳房にユリウスの指が沈み込む。
声にならないため息が漏れる。
しばらくの間、ユリウスは私の胸に触れていた。私が口にしたとおり、触れるだけだった。
それだけで私の体は全身が脈を打つように震えていた。
ユリウスの顔が、私の顔に近づいてくる。
口づけを思わせる動きだったけれど、彼は私の耳の横に顔をうずめた。
「……それで? 後は? どうしたい? ミラベル」
低く甘い囁きに私の体は、全身が硬直する。
この声をずっと聞いていたいと、そう思うくらいにその声は私を惑わせた。
とはいえ初夜の日のものとは細部のデザインが違う。
ユリウスは私の胸元に手を伸ばした。
「……そういえば」
私は思わず口を開いていた。
それはリラックスしすぎているせいなのか、緊張しすぎているせいなのか、判別がつかなかった。
「普通の高貴な方は着替えにも人を使うというけれど、私は自分で着替えができるので、こんな風に脱がしやすい寝間着でなくとも大丈夫ですね」
それは寝間着を最初に見たときふと頭をよぎった感想だった。
今言うことでもないが、他に言う相手もいない。
さすがにニンフたち相手にそういうことを話題にするのは恥ずかしい。
これから脱がされる相手だからこそ口をついていた。
「……そう、だな」
ユリウスはなんだか苦笑いをした。
ユリウスの手が所在を失い、宙に漂う。
「……では、自分で脱いでみるか? 王妃」
「…………」
藪蛇をつついてしまった気がする。
しかし私は頷いた。
リボンに触れる。手触りでこのリボン一つ取っても私が人間界で身につけたことのなかった高級品であることがわかる。
後はこの先を引っ張るだけ、引っ張るだけで私の乳房はユリウスの前にこぼれ落ちる。
「…………」
思わずもじもじと足を擦り合わせてしまう。
これは、脱がされるよりも数倍恥ずかしい。
自分で男の人に胸を見せるだなんて。
助けを求めるようにユリウスを見上げたけれど、どこか意地悪な微笑みを浮かべて、ユリウスは私を黙って見下ろしていた。
観念して、リボンを引っ張る。
はらりと胸元の布は落ち、私の両胸が露わになる。
「…………や、やりました」
「うん、それで?」
どうもユリウスの嗜虐心に火が付いてしまったらしい。
彼は私の胸に視線を落とすも、触れようとはせずに、私に何かを促した。
促されても、どうしたらよいものか。
先日はどういう順番でどうしたものか。
あまりにいっぱいいっぱいだったので細部まで覚えていない。
ただ胎に注ぎ込まれたあの熱だけは忘れられずに覚えていた。
「…………ど、どうぞ、触れてくださいませ」
そう言って胸を張ってみる。
恥ずかしさに目をふさぎたくなる。
ユリウスはふ、と微笑んで私の胸に両手を伸ばした。
胸の頂きにユリウスの指が触れた。
私はブルリと体を震わせる。
指がそのままツーっと私の胸を撫でていく。
乳房にユリウスの指が沈み込む。
声にならないため息が漏れる。
しばらくの間、ユリウスは私の胸に触れていた。私が口にしたとおり、触れるだけだった。
それだけで私の体は全身が脈を打つように震えていた。
ユリウスの顔が、私の顔に近づいてくる。
口づけを思わせる動きだったけれど、彼は私の耳の横に顔をうずめた。
「……それで? 後は? どうしたい? ミラベル」
低く甘い囁きに私の体は、全身が硬直する。
この声をずっと聞いていたいと、そう思うくらいにその声は私を惑わせた。
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