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めいでぃっしゅへようこそ! 編
095. 王都レイメータ
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アドヴェンチャー・ガンマの燃料欠のため、一行は道中立ち寄った町で知り合った商隊に相乗りさせてもらい、王都へと辿り着いた。
「見えました。あれが、この国の首都、レイメータです」
ナーサを出発して十日目だった。
ネルの声も心なしか弾んでいる。
やはり父母がいる街に帰ってこれたのが嬉しいのだ。
前世では天涯孤独だったイリーナの記憶があるために、ネルは今生での両親を殊更大切に思っているのだ。
王都の門の直前で商隊と別れ、門に近づいたユーゴ達に門番の衛兵が声をかける。
「ようこそレイメータへ。入都に際して身分証を提示していただいております。恐れ入りますが、ご提示願います」
ユーゴは言われるままギルド証を取り出した。
「拝見します。冒険者の方ですね。………え? S級っ!?」
衛兵の声に、別の列に並んでいた検問待ちの人々が驚きの声を上げる。
まだ若い衛兵はユーゴの顔とギルド証を交互に見た。何度も。
「そうだよ。なんか文句あるか?」
「いえ、申し訳ありません。S級冒険者の方を初めてお見かけしたものですから。ありがとうございます。ギルドカードをお返しいたします。それでは次の方───あっ!!」
ネルの顔を認めた衛兵が、今度は目を丸くした。
「王女ネル様! それに、聖女フィールエル様も!」
王女というパワーワードに、検問待ちの行列がどよめく。
「わ、私は王女ではありませんよっ!?」
「失礼しました、聖女ネル様」
わたわたと慌てふためいたネルの否定に、衛兵は敬礼して呼称を改めた。
どうやら一部の王都の民───少なくとも役人には、ネルは王女と認識されているようだ。
「ネル様。お戻りになられたのですね」
「はい。国王陛下にご挨拶に伺いました。後ろの女性二人は私たちの仲間です。一緒に通っても良いでしょうか?」
ネルはパレアと雪を手で示し、衛兵にお願いした。
聖女であり王の娘であるネルのお願いを断れる兵士などいるだろうか。いや、いない (反語)。
むしろ彼らは断ることを恥と思っている。なにしろネルの存在は偶像化されており、非公式ながら一種のファンクラブまで存在するのだ。
「先輩。俺、ちょっくら馬でお城まで報告に行ってくるっす」
後輩らしき他の衛兵が、そう言って走り去った。
「ネル様がお戻りになり、国王陛下もお喜びになるでしょう。それに聖女フィールエル様もお越しになるとは。御身になにかあっては大変です。私どもで馬車を用意いたしますので、ぜひお乗り下さい」
「えっと……」
衛兵の提案に、ネルはユーゴを見た。
「良いんじゃねぇの? ありがたく乗せてもらおうぜ」
一行は好意に甘えることにして、衛兵隊の用意した馬車二台に分乗し、王都を進んだ。
フルータル王国の首都だけあって、レイメータは賑わっていた。
文化水準だけでならば、メナ・ジェンド獣王国の首都ベルトガルドの方が高いが、その分素朴な情緒があり、その粋を凝らした華やかさが目を引く。
しばらく進むと、馬車は外で出る門へと近づいていった。
「あの、お城へ向かうのでは?」
「この門の先にあるんですよ」
雪の疑問に答えたのはネルの言葉通り、門を潜った一行が目にしたのは、キラキラと輝く湖面を抱く大きな湖。
そして、その中の小島に雄壮と佇む白亜の城だった。
岸から伸びた橋を渡って城門の前で降車した後、ユーゴはネルに告げる。
「じゃあ行ってこいよ、ネル」
「え!? ユーゴさんは一緒にいらっしゃらないのですか?」
びっくりしているネルに、ユーゴは続ける。
「ああ。王様は病気で倒れたんだろ。そんな時に俺達みたいな余所者がゾロゾロ押しかけてもな。フィールエル、お前は一緒に行ってやれよ。王様を全く知らないわけじゃねぇんだろ?」
「元よりそのつもりだよ。色々と報告することもあるしね。それで、ユーゴの方はどうするんだ?」
「俺はテリカの知り合いに会いに行こうと思っている。信衛の橋渡しもしたいし、何より、ちょっと訊きたいことがあってな」
「そうですか、わかりました」
ネルはすんなりと了承したが、フィールエルはジト目をユーゴに向けた。
「パレアと雪も連れて行くのか?」
「そうなるな。ここに残していくことも出来ないだろう。なにか問題があるか?」
「……別に?」
ユーゴに他意がないのはフィールエルも理解しているが、自分が居ない時に雪と同行しているのは面白くないのだ。
ユーゴもそれをなんとなく感じていたが、フィールエルと特別な関係にあるわけではない。
自分がそこをフォローするのもおかしい気がしたので、放っておくとにした。
「明日までに戻るつもりだ。またここに迎えに来る」
「はい、お気をつけて」
聖女二人が入場するのを見届け、ユーゴ達三人も街に戻った。
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
テリカの町。
ユーゴがこの世界に降り立ち、最初に訪れた地である。
大陸の北端に近い位置にあるこの街には、大陸でも有数の企業であるデニス商会の本店がある。
そのこじんまりとした、ともすれば個人商店とも間違えそうな質素なデニス商会本店の門を潜り、ユーゴは受付に声をかけた。
「よう。会長はいるか?」
「あ、ユーゴさん。お久しぶりですね」
以前ユーゴがここで仕事を手伝っていたときに顔なじみになった受付嬢が、愛想よく応じた。
「会長ならいますよ。少しお待ち下さい」
受付嬢は、会長室まで伺いをたてに行った。
しばらくすると、温和そうな青年が足早に受付に現れた。
「ユーゴさん、お久しぶりです!」
カールは諸手を挙げてユーゴを歓迎した。
「すまないな、カール。アポ無しで突然押しかけて」
「とんでもない。ユーゴさんなら何時でも大歓迎ですよ。それで、そちらは───」
カールの視線が、ユーゴの後ろに控える雪とパレアに移った。
「ああ、紹介する。こいつらは───」
「いえ、ご紹介には及びません。冥海の魔王パレア・シンクロン様と、陽元国の藩主、九能家の姫君にして神威の巫女であらせられる、九能雪様ですね」
ユーゴ達三人は、息を呑んで驚いた。
小説追記文
──────to be continued
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
お読みいただき誠にありがとうございます。
この作品が
「面白い」 「続きが読みたい」 「推してもいい」
と少しでも思って頂けた方は、
①お気に入り登録
②エールを送る。
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④シェアする
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をのどれかをして頂ければ、作者のモチベーションアップや作品の向上に繋がります。
※お気に入り登録して頂きますと、新エピソードが投稿された際に通知が届いて便利です。
アマチュアである作者は皆様に支えられております。
この作品を皆様で盛り上げて頂き、書籍化やコミカライズ、果てはアニメ化などに繋がればいいなと思います。
この作品を読者の皆様の手で育てて下さい。
そして「この作品は人気のない時から知ってたんだぜ?」とドヤって頂けることが夢です。
よろしくお願いいたします。
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ナーサを出発して十日目だった。
ネルの声も心なしか弾んでいる。
やはり父母がいる街に帰ってこれたのが嬉しいのだ。
前世では天涯孤独だったイリーナの記憶があるために、ネルは今生での両親を殊更大切に思っているのだ。
王都の門の直前で商隊と別れ、門に近づいたユーゴ達に門番の衛兵が声をかける。
「ようこそレイメータへ。入都に際して身分証を提示していただいております。恐れ入りますが、ご提示願います」
ユーゴは言われるままギルド証を取り出した。
「拝見します。冒険者の方ですね。………え? S級っ!?」
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まだ若い衛兵はユーゴの顔とギルド証を交互に見た。何度も。
「そうだよ。なんか文句あるか?」
「いえ、申し訳ありません。S級冒険者の方を初めてお見かけしたものですから。ありがとうございます。ギルドカードをお返しいたします。それでは次の方───あっ!!」
ネルの顔を認めた衛兵が、今度は目を丸くした。
「王女ネル様! それに、聖女フィールエル様も!」
王女というパワーワードに、検問待ちの行列がどよめく。
「わ、私は王女ではありませんよっ!?」
「失礼しました、聖女ネル様」
わたわたと慌てふためいたネルの否定に、衛兵は敬礼して呼称を改めた。
どうやら一部の王都の民───少なくとも役人には、ネルは王女と認識されているようだ。
「ネル様。お戻りになられたのですね」
「はい。国王陛下にご挨拶に伺いました。後ろの女性二人は私たちの仲間です。一緒に通っても良いでしょうか?」
ネルはパレアと雪を手で示し、衛兵にお願いした。
聖女であり王の娘であるネルのお願いを断れる兵士などいるだろうか。いや、いない (反語)。
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「ネル様がお戻りになり、国王陛下もお喜びになるでしょう。それに聖女フィールエル様もお越しになるとは。御身になにかあっては大変です。私どもで馬車を用意いたしますので、ぜひお乗り下さい」
「えっと……」
衛兵の提案に、ネルはユーゴを見た。
「良いんじゃねぇの? ありがたく乗せてもらおうぜ」
一行は好意に甘えることにして、衛兵隊の用意した馬車二台に分乗し、王都を進んだ。
フルータル王国の首都だけあって、レイメータは賑わっていた。
文化水準だけでならば、メナ・ジェンド獣王国の首都ベルトガルドの方が高いが、その分素朴な情緒があり、その粋を凝らした華やかさが目を引く。
しばらく進むと、馬車は外で出る門へと近づいていった。
「あの、お城へ向かうのでは?」
「この門の先にあるんですよ」
雪の疑問に答えたのはネルの言葉通り、門を潜った一行が目にしたのは、キラキラと輝く湖面を抱く大きな湖。
そして、その中の小島に雄壮と佇む白亜の城だった。
岸から伸びた橋を渡って城門の前で降車した後、ユーゴはネルに告げる。
「じゃあ行ってこいよ、ネル」
「え!? ユーゴさんは一緒にいらっしゃらないのですか?」
びっくりしているネルに、ユーゴは続ける。
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「はい、お気をつけて」
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☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆
テリカの町。
ユーゴがこの世界に降り立ち、最初に訪れた地である。
大陸の北端に近い位置にあるこの街には、大陸でも有数の企業であるデニス商会の本店がある。
そのこじんまりとした、ともすれば個人商店とも間違えそうな質素なデニス商会本店の門を潜り、ユーゴは受付に声をかけた。
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