【R18】異世界リゾートライフ~女運が最悪だったオレがチートスキルで理想のハーレムを作りあげる~

永遠光(とわのひかり)

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第5章 ふたたび王都へ

第49話 カイト褒賞を授与される

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 謁見の間は、歴史と権威を感じさせる壮麗な造りで、床は豪奢な大理石、通路には赤い絨毯が敷かれ、天井からは眩いばかりの輝きを放つシャンデリア、窓には鮮やかなステンドグラスの装飾が見事だった。
 数段高い位置に玉座があり、普段はここに国王が座り来訪者と謁見するのであろう。

 王宮での昼食は素晴らしいものだった。
 一人ひとりに侍女が付き、各々のペースに合わせて料理を運んでくるのだ。

 最初は白い大皿に盛られたカラフルな前菜。
 スパイシーで、やや酸味の効いたソースが掛かっており、サーモンとクリームチーズにアボガドの色合いも良い。
 スープは海老の冷製オニオンスープ。
 魚料理はスズキのポワレ、フレッシュトマトソース掛け。
 その後の肉料理は鴨肉のコンフィ、桃のソルベ、若鴨のロースト、華やかな野菜サラダ、デザートに苺のタルト、最後に紅茶と続いた。

 食事の合間に王室ファミリーや家臣たちが次々と話しかけてきて、あまり味わう余裕はなかったが、どの料理も感動するほど美味かったのは覚えている。

「ところでバレンシア家のご令嬢は、なぜハヤミ様のご領地へ行かれたのですか?」
 アスナにそう聞いてきたのは王妃だった。

「はい、王妃様、ハヤミ様が王都へ持参されたポーションを当商会で買い取らせていただき、領地には他にも特産物が多数あるとお聞きしたのでございます。
 その際にハヤミ様のお住まいが、湖の畔に建つ白亜の館であると伺い、是非見てみたいとお願いしたところ、快諾いただき、同行させていただいたのでございます」

「まあ、そうでしたの。
 もしその話がなければ、ステラも護衛の任を受ける事は無かったでしょうし、ティーナを救うために、剣を振るうことも無かったでしょうね。
 そういう意味ではアスナさんのお陰でもあるわけですね」

 そこにジェスティーナが割り込む。
「母上、正にその通りですわ。
 このお三方の誰か一人でも欠けていれば、私は囚われの身となり、今頃は異国の地で牢に繋がれていた事でしょう」

「あらまあ、想像しただけでも恐ろしい」
 王妃は、そう言うとハンカチーフで口元を押さえた。

「ハヤミ様は、女神様から加護を授けられ、湖畔に領地を与えられたと聞きましたが、さぞや美しい所なんでしょうな」
 そう聞いたのは、王弟のチェザーレ・アルテオン公爵である。

「はい、湖畔に建つ8階建てのやかたが住まいでして、周りは森と湖と山、敷地内には庭園と農園、薬草園があり、庭にはプールと露天風呂もございます」

「ほ~、庭に露天風呂ですか、それは良いですな~。
 機会があれば、私も入らせてもらいたいものだ」
 どうやら、公爵も温泉好きのようだ。

「とても良いお住まいのようですが、普段はどのように過ごされているのですか?」
 今度は内務大臣のロカレ・ブースが聞いた。

「そうですね、日によって違いますが、朝は湖で鱒を釣り、昼間はプールで泳いだり、庭園の散策や農園での収穫、夜は月や星空を見ながら露天風呂を楽しんでおります」

「なるほど、実に優雅で健康的な過ごし方ですなぁ、まことに羨ましい限りです」
 ロカレ・ブースは頷きながら目を細めている。

「ところでハヤミ殿は、変わった馬車をお持ちだと王女ティーナから聞きましたぞ?」
 今度は国王が質問してきた。

「はい、馬が引かなくても走る『自動車』という乗り物で、とても速く走ることができます」

「ほ~、その『自動車』とやらは、どれくらい速く走るのですか?」

「王都から私の館まで約600kmありますが、普通の馬車ですと約1週間掛かるところを1日半で到着することができます。
 平坦で走り易い道であれば、王都から1日で到着することも可能です」

「い、1日ですと……」
 それを聞いた国王は目を丸くした。

「ぜひとも、その『自動車』と言う乗物を見てみたいものですなぁ」
 王室顧問兼王立大学学長オディバ・ブライデが興味津々という顔で言った。

「はい、宜しければ、後日ご覧に入れますが」

「ぜひ、ぜひともお願いしたい」
 王室顧問は子供のように目を輝かせた。

『今回は飛行船で2時間半で来ました』と言うと大騒ぎになるのは目に見えているが、何れは暴露せねばなるまい。

 隣ではステラと父親である軍務大臣のジョエル・リーン伯爵が話をしている。
「ステラ、冒険者などしておるから心配しておったが、よもや王女殿下をお救けするとは、思わなかったぞ。
 リーン家当主として、此度のお前の働き、誇りに思うぞ」
 如何にも武人然ぶじんぜんと言う体躯のリーン伯爵が娘に語り掛けた。

「父上、私はハヤミ殿の命に従ったのみ。
 任務を全うしただけのこと…」
 父親に褒められて神妙な顔突きながらもステラは照れていた。

「ハヤミ殿、此度のこと、王国軍を預かる者として改めて礼を申しますぞ」
 そう言ってリーン伯爵は頭を下げた。

 食事が終わったところで国王が切り出した。
「さて、それでは褒賞の授与に入ろうではないか」

 国王がそう言うと内務大臣のロカレ・ブースが自席から立ち、懐から取り出した巻物を広げ、おもむろに読み上げた。
「この度、ジェスティーナ王女殿下をお救い下さり、捕虜となった王国兵、王室侍従、領民多数の救出を指揮し、更には知略を用いて最小限の損耗で盗賊団を討伐に追い込み、その上、殉死せり王国兵の埋葬や墓標設置まで心を尽くしていただいた功績に感謝し、ハヤミカイト様にはソランスター王国名誉国民と騎士ナイトの称号、並びに王都内に土地と邸宅を贈呈致します」
 内務大臣の口上は更に続く。
「またソランスター王国政府からスター金貨2万5千枚、ソランスター王室から同じく2万5千枚、合わせて5万枚のスター金貨を褒賞金として差し上げることとし、配分についてはハヤミ様にお任せ致します」

 えっ?、スター金貨5万枚?
 オレの聞き間違いか?
 思わずオレはアスナと顔を見合わせた。
 ちなみにスター金貨1枚は10万円なので、5万枚は日本円に換算すると50億円に相当するのだ。

 ここはオレが答礼をすべき場面だろう。
「国王陛下並びに王室ご一家、重臣の皆様。
 身に余る褒賞の数々、驚嘆しております。
 王国名誉国民と騎士ナイトの称号は、謹んでお受け致します。
 ですが、王都内の土地と邸宅、それに褒賞金は余りに巨額でありますので、辞退もしくは減額していただきたく存じます」
 オレがそう言うと、王族や重臣たちは、明白あからさまに眉をしかめた。

「ハヤミ殿、そう言わず、褒賞金を受け取られよ」
「貴殿はこの褒賞金に値する仕事をされたのだ」
「王国の体面もあるし、是非とも受け取って下され」
「王女殿下を窮地から救ったのだから、この褒賞金でも安いくらいですぞ」
「金は幾らあっても困ることはない筈じゃ」
 国王始め重臣たちは束になってオレを説得し、褒賞金辞退はがんとして受け入れなかった。

 その後も粘りに粘ったが、国王・家臣団とも一切譲らず、褒賞金は受け取らざるを得なかった。

 それなら、せめて王都内の土地と邸宅は辞退したいと言うと、国王は、褒賞金を受けるなら、土地と邸宅の話は取り下げて、代わりにオレの望みをひとつ叶えると言う話になった。

「ハヤミ殿の望みは、何ですかな?」
 国王は間髪を入れず聞いてきた。

「国王陛下、私には是非とも叶えたい望みがございます」

「ほう、何なりと申されよ」

「僭越ながら、申し上げます。
 私の望みは、この国を自由に旅することでございます」

「ほ~、旅とな…」

「私は旅をするのがことの外、好きでございまして、もし叶うならこの国を自由に旅する許可を賜りたく存じます」

 オレはソランスター王国内を自由気ままに見て歩き、各地の街や美しい風景を記録し、将来は風光明媚な場所にリゾート施設を建てて住んでみたいと言う夢を国王に話した。
 その際に必要となる王国内の通行許可と通行手形の発行をお願いしたいと説明した。

「ハヤミ殿の望みは、すぐにでも叶えられるが、それでは辞退した褒賞と見合いませんぞ」
 国王は、旅の案内人と護衛の帯同、旅費の全額を王国が負担することを条件にようやく納得した。
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