【R18】異世界リゾートライフ~女運が最悪だったオレがチートスキルで理想のハーレムを作りあげる~

永遠光(とわのひかり)

文字の大きさ
274 / 361
第18章 航空産業大臣編

第272話 ギルド連合

しおりを挟む
 エッセン市のギルド連合会長と商業ギルドマスターを兼ねるスコブール・ハラグロイネンは、カウチソファに腰掛け、醜く膨れあがった腹を出し、秘書に巨大な芭蕉扇で仰がせながらこう言った。
「おい、聞いたか?
 市長のところに新領主が来たらしいぞ」

「ほ~、意外と早かったな。
 もっと、ゆっくりかと思ってたぜ…」
 そう言ったのは、工業ギルドのギルドマスターでギルド連合副会長、ボルダケ・ヴォルゾーである。

「けっ、誰が領主になろうと同じに決まってるさ…」
 そう言ったのは、魔導具ギルドのギルドマスターでギルド連合副会長、ミルカラーニ・コアクトーであった。

 エッセン市のギルドは商業ギルドと工業ギルド、魔導具ギルドの3つのギルドがあり、彼らはその幹部なのだ。
「でも今度の領主は、前の領主みたいな阿呆じゃないようだぜ」
 スコブール・ハラグロイネンは言った。

「ふん、どうせ俺たちの尻尾など、掴めるわけえさ。
 あれは、俺様が作った芸術品だからなぁ」
 コアクトーは、そう言って踏ん反り返った。

「確かに…、あれは良く出来ている」
 そう言ってハラグロイネンは下卑た笑いを浮かべた。

「今度の領主、かなり若いらしいが…
 どうせ、どこぞの貴族のボンボンだろ」
 そう言ってボルダケ・ヴォルゾーは鼻で笑った。

「いや、それは違うな。
 どうやら、国王も一目置いてる切れ者らしいぞ…
 それに何とか大臣もやってるみたいだから、用心した方がいいぞ」
 スコブール・ハラグロイネンは2人を窘めた。

「無理無理、あれを見破れる奴なんて居ないから…
 大丈夫、会長は心配し過ぎだって…」

「まあ用心しとくに越したことはないからな」
 そう言ってハラグロイネンは、嫌がる秘書の乳を揉み始めた。
 秘書は嫌がる素振りを見せたが、それから逃れなれないのを知っていた。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 情報省諜報本部長のキアン・ベルアーリと国内諜報チームメンバー8名は、情報大臣カイト・シュテリオンベルグ公爵の特命を受け、2週間前からエッセン市ギルド連合の潜入調査に入っていた。
 隠密活動が専門の彼らは、深夜に本部に潜入し、合計12カ所にステルス式リモートカメラを設置したのだ。
 後は電波の届く範囲に駐留して、交代で監視するのである。

 大臣からは二重帳簿の疑いありとの指摘があったが、彼らの使っている帳簿は、売上と仕入1冊ずつのみで後から他の帳簿に追記しているそぶりは無かった。
 特段おかしなところは無いのだが、拡大してみると仕組みがすぐに分かった。
 
「なるほど、これは見破れない訳だ…
 すぐに大臣に報告しないと…」

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 ギルド連合会長のスコブール・ハラグロイネンを始めとする幹部3人に新領主から出頭命令が下り、指定の時刻に3人揃って市庁舎へやって来た。

「俺たちを呼びつけるとは、何様だと思ってやがる」
 行きの馬車の中でコアクトーが悪態をついた。

「まあ、いいじゃないか。
 新しい領主がどんな男か見定めてやろう」
 そう言ったのはハラグロイネンであった。

 馬車は市庁舎前に停車すると、御者が扉を開けた。
 ギルド連合の幹部3人は、市庁舎の中へ入ると待っていた職員に案内され、3階の会議室に入った。

「お待ちしておりました。
 私が新領主のカイト・シュテリオンベルグです」
 待っていたのは、爽やかな笑顔を浮かべた好青年であった。
 
「ご領主様、私はギルド連合会長と商業ギルドマスターを兼務しておりますスコブール・ハラグロイネンと申します。
 右が副会長のボルダケ・ヴォルゾー、工業ギルドのギルドマスターを兼務しております。
 左がもう一人の副会長ミルカラーニ・コアクトー、魔導具ギルドのギルドマスターを兼務しております」

 新領主は爽やかな笑顔を見せていたが、眼だけは笑っていないのをハラグロイネンは見逃さなかった。

 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇

 オレは、エッセン市庁舎の会議室にギルド連合の幹部を呼びつけた。
 ギルドの特別監査と言う名目で、直近の帳簿を持参するように指示していた。
 同席するのはエッセン市長のジャック・ブリトーと領主代行(執政官)のカール・ベルリッツである。
 オレの後ろには護衛のステラと秘書のセレスティーナが控えている。

 時間ギリギリに市庁舎前に馬車で乗り付けたのは、3人の中年男であった。
 1人は薄い頭髪をバーコードカットにした、ちょび髭の大デブ男。
 1人は出っ歯で牛乳瓶の底のような眼鏡を掛けた神経質そうな中デブ男。
 1人はチビで頭が禿げ上がり、八の字髭だけが偉そうな小デブ男であった。
 3人共、オレの後ろに控える美女二人にチラチラと目をやり、ニヤついている。

「私の秘書と護衛が気になりますかな?」

「いえいえ、滅相もございません。
 しかし、さすがは公爵様。
 護衛も秘書も一流の女子おなごをお連れですなぁ」
 そう言って、スコブール・ハラグロイネンは慇懃無礼に笑った。

 オレは、この時点でこの男たちが生理的に無理だと感じた。
 何かしらの理由を付けて、この世から彼らを抹殺したいとさえ思ったのだ。
 オレは感情を抑えて、自らの任務を遂行することにした。

「本日、お三方をお呼びしたのは、ギルドの経営状況を監査したいと思ったからです」

「はい、何なりとお聞き下さい」
 ハラグロイネンは薄笑いを浮かべながらオレに言った。

「まずギルドの組織や役割について説明願いたい」

「はい、それではご説明致します。
 エッセンには、商業ギルド、工業ギルド、魔導具ギルドの3つのギルドがございます」
 ハラグロイネンがギルドについて次のように説明した。
 ◎ギルドは、構成員メンバーのための同業組合である。
 ◎各ギルドは、最高責任者であるギルドマスターが統括する。
 ◎各ギルドの存在意義は下記の通りである。
  ①構成員メンバーの相互扶助、生活向上の補助
  ②構成員メンバーの技術力・生産品質の向上
  ③構成員メンバーに対し、生産者から原材料を安く、安定的に仕入ること
  ④構成員メンバーから生産物を全数買上げて販売することで売上価格を安定させること
  ⑤新製品、新技術の研究開発普及活動
  ⑥構成員メンバーへの資金貸付

「なるほど、言うなれば一種の非営利団体のようなモノと考えれば良いのだな」

「左様で御座います」

「では聞くが、その上部組織であるギルド連合は、何の為にあるのだ」

「はい、各ギルドだけでは力が弱く、資金面でも不安が御座いますれば、3つのギルドが団結することで、仕入れでも販売でも発言力が格段と増すのでございます」

「そう言うことか…
 所謂いわゆるスケールメリットを出すためにギルド連合が必要と言うことなのだな」

「さすがは、ご領主様。
 理解が早くて助かります」

「ふむ、しかし非営利団体の割には、儲け過ぎではないのか?」

「滅相もございません。
 私どもは、ルール通りの手数料を徴収しているに過ぎません。
 まあ、多少の利益は出しておりますが、これはイザという時の蓄財でして…、
 言わば必要経費でございます」

「ほほう、その割には3人とも随分と羽振りが良さそうではないか。
 貴公らの屋敷や資産も調べさせて貰ったが、ちょっとやそっとで手に入る代物では無いと思うが…」

 ハラグロイネンは、額に汗を掻きながら答えた。
「いえいえ、ギルド連合からは、規定の役員報酬を得ているだけでして…
 屋敷等は、先祖から受け継いだ資産でございます」

「しかし、それにしては膨大な資産ではないか?」
 オレは3人の前へ調べ上げた資産リストを投げてやった。

「ご領主様、言いがかりはお止め下さい」
 黙って聞いていたボルダケ・ヴォルゾーが言った。

「何を根拠にそのような言いがかりを付けるのです。
 証拠でもあるのですか?」
 同じようにミルカラーニ・コアクトーがオレに噛み付いた。

「言いがかりを申しておるのはお前たちであろう。
 おかしいではないか、前領主のハフナー公爵の屋敷はあれだけボロボロで、領地の赤字も自ら補填していたそうではないか。
 それに比べてお前たちの屋敷は、贅の限りを尽くしていると聞いておるぞ」

「さあ…、それは我々の預かり知らぬこと。
 前領主に才が無かっただけではございませんか?」

「では、不正をしておらぬと申すなら帳簿を見せてみろ。
 正しく取引が行われているか調べれば分かる。
 帳簿は持って来たであろうな」
しおりを挟む
感想 67

あなたにおすすめの小説

JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――

のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」 高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。 そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。 でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。 昼間は生徒会長、夜は…ご主人様? しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。 「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」 手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。 なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。 怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。 だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって―― 「…ほんとは、ずっと前から、私…」 ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。 恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件

美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…? 最新章の第五章も夕方18時に更新予定です! ☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。 ※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます! ※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。 ※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!

セクスカリバーをヌキました!

ファンタジー
とある世界の森の奥地に真の勇者だけに抜けると言い伝えられている聖剣「セクスカリバー」が岩に刺さって存在していた。 国一番の剣士の少女ステラはセクスカリバーを抜くことに成功するが、セクスカリバーはステラの膣を鞘代わりにして収まってしまう。 ステラはセクスカリバーを抜けないまま武闘会に出場して……

【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。

三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎ 長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!? しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。 ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。 といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。 とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない! フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!

至れり尽くせり!僕専用メイドの全員が溺愛してくる件

こうたろ
青春
普通の大学生・佐藤健太は目覚めると、自宅が豪華な洋館に変わり10人の美人メイドたちに「お目覚めですか、ご主人様?」と一斉に迎えられる。いつの間にか彼らの“専属主人”になっていた健太は戸惑う間もなく、朝から晩までメイドたちの超至れり尽くせりな奉仕を受け始める。

クラスメイトの美少女と無人島に流された件

桜井正宗@オートスキル第1巻発売中
青春
 修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。  高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。  どうやら、漂流して流されていたようだった。  帰ろうにも島は『無人島』。  しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。  男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?

ドマゾネスの掟 ~ドMな褐色少女は僕に責められたがっている~

ファンタジー
探検家の主人公は伝説の部族ドマゾネスを探すために密林の奥へ進むが道に迷ってしまう。 そんな彼をドマゾネスの少女カリナが発見してドマゾネスの村に連れていく。 そして、目覚めた彼はドマゾネスたちから歓迎され、子種を求められるのだった。

処理中です...