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第19章 社員旅行編
第277話 社員旅行
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アクアスターリゾートの社員旅行当日となった。
社員たちは、旅行の話を聞いた日から子供のように燥ぎ、この日を指折り数え心待ちにしていたのだ。
全社員130名余りがシュテリオンベルグ公爵邸屋上の飛行船ポートに停泊しているクジラ型飛行船に乗り込んでいた。
「カイトさまぁ~、早くしないと置いていきますよぉ~」
こんな事をオレに言うのは、トリン以外にいない。
振り返ると、案の定トリンが飛行船の窓を開けてこちらに向かって手を振っていた。
「おいトリン、そんな意地悪言う奴は、砂浜で野宿させるぞ!」
「え~、それは困ります~…
ごめんなさい、ごめんなさい、野宿だけは勘弁して下さ~い」と言って笑った。
130名ともなると統率を取るのが大変だが、こう言う事はサクラに仕切らせるのが一番だ。
今はオレの秘書から完全に外れて、アクアスター・プロダクションの社長に専念しているのだが、サクラなら卒なく熟してくれる。
今回乗る飛行船は、アクアスター・エアロトラベルで来月就航予定の240人乗りの新型船で、ソランスター航空公社で使っている飛行船よりも内装が豪華な1ランク上の船なのである。
「みんな乗りましたか~。
各班は自分のメンバーが全員いることを確認して下さいね~」
サクラは職場ごと、チームごとに乗り遅れがないか確認してくれた。
「カイト様、全員の乗船とシートベルトの確認、完了しました」
「了解、サクラありがとう」
やはり、サクラに仕切らせておけば安心だ。
「よし、離陸するぞ~」
オレは、メインスイッチをオンにして、ハッチ開閉ボタンを押すとタラップが格納され、ハッチが閉まった。
コンソールのヘッドアップディスプレイには現在の気象情報と周囲の地図が3Dで表示されている。
離陸ボタンを押すとジェットエンジンが起動し、下向きの噴射を開始した。
飛行船に乗って移動すると言っても、その距離70km、僅か10分余りの空の旅なのである。
あっという間にエメラルド島(旧エルメ島)上空に到達し、宝石細工のようなエメラルド・リゾートが見えてきた。
因みにエメラルド・リゾートはエルメ島にあるのだが、島の名称をリゾートの名称に合わせて、エメラルド島と改称したのである。
眼下に広がる美しい景色を見て、船内は既にパニック状態である。
全体の9割以上が若い女性であり、歓声を上げたり中には悲鳴を上げてその美しさに感激していた。
ほどなく飛行船『空飛ぶクジラ号Ⅱ240』は、エメラルド・リゾートの飛行船ポートに着陸した。
ハッチ開閉ボタンを押すとタラップが自動で接地しハッチが開いた。
『アクアスター・リゾート御一行様』は、逸る気持ちを抑えて順番に飛行船を降りると、キャーキャー言いながら、辺りを見回した。
「はい、みんな~、チェックインするから、あの『スター・ウイング』のロビーに集合してね~」と高層ホテル棟を指さした。
ここでもサクラが修学旅行の引率の先生のように仕切ってくれた。
みんながホテルのロビーに入ると、まだ研修中であるエメラルド・リゾートのスタッフが笑顔で出迎えて、ウェルカムドリンクを提供してくれた。
トロピカルドリンク2種類とハーブティー2種類の合計4種類から好きなドリンクが選べるのである。
南国ムード満点のお洒落なグラスで提供されるウェルカムドリンクは、旅の疲れをきっと癒やしてくれるであろう。
今回は事前に希望を取り、高層ホテル棟『スター・ウイング』、低層ホテル棟『オーシャン・ウイング』、ビーチヴィラ、プライベート・ヴィラの4種類のうち、好きな宿泊施設に宿泊できるのである。
途中、1回だけ違う宿泊施設にチェンジすることが可能となっている。
社員たちは、それぞれ思い思いの宿泊施設の鍵を受け取った。
チェックインが完了したところで、オレが全員を集めて今回の社員旅行のスケジュールについて説明した。
「はい、全員注目!
今から社員旅行のスケジュールと注意事項について説明する」
オレの言葉に全員が動きを止め注目した。
「今回の社員旅行は、家族も招待すると言ったが、この後午後1時に王都フローリアから家族を乗せた飛行船が到着する。
家族が来る者は、忘れずに飛行船ポートに迎えに行って、それぞれの部屋に連れて行ってくれ。
旅行期間中は、基本的に自由行動だが、3回だけ全社員が集まるイベントがあるから必ず参加して欲しい。
1回目は今夜17時からエメラルドビーチ・レストランで行うウェルカムパーティだ。
このパーティには、ぜひ家族も連れて参加して欲しい。
美味しい料理を用意しているし、お楽しみイベントもあるから、きっと家族も満足してくれる筈だ」
因みにエメラルドビーチ・レストランとは、砂浜の上に作ったレストラン&バーのことである。
「2回目に集まるのは、4日目の夜17時。
会場は、スター・ウイング屋上のスカイレストランだ。
この日は新たに採用した社員との顔合わせを兼ねた立食パーティを予定している。
会社行事なので、この時だけ家族は遠慮して欲しい。
3回目は7日目の夜17時だ。
会場は、初日と同じエメラルドビーチ・レストラン。
最終日には、とっておきの料理を用意している、もちろん家族も一緒に来て欲しい。
余興も用意しているので、楽しみにしていてくれ。
それ以外の日は、自由行動だ。
ビーチで泳ぐもよし、水中展望塔から魚を眺めるもよし、シュノーケリングやダイビングをするもよし、釣りも出来るし、スパやエステにも入り放題だ。
13種類のアクティビディから好きなものを選んでくれ。
各棟の移動は24人乗り電動ミニバスと4人乗りの電動カートを利用して欲しい。
食事は各棟のレストランでとっても良いし、ルームサービスを利用するも良しだ。
説明は以上だが、何か質問はあるか?」
「はいは~い」
そう言って手を上げたのはトリンであった。
「トリン、質問は?」
「え~っと、カイト様はどこに泊まっているんですか?」
「ああ、オレは婚約者達とスター・ウイング18階のオーナー専用室に宿泊する」
「分かりました~、後で遊びに行きますね~」
トリンはオレの居所が知りたかったのか。
「他に質問はあるか?」
一同を見回したが、質問は無さそうだ。
「何かあれば、スター・ウイングのフロントに問い合わせてくれ。
オレに連絡を取りたい場合もフロントを通して欲しい。
他に質問が無ければ説明は終わりだ。
今夜のウェルカムパーティには遅れないように。
以上、解散」
その言葉を合図にスタッフたちは、自分が滞在する宿泊施設へと向かった。
オレと婚約者7名は、護衛達を伴い、箱型反重力エレベーターに乗り、エメラルド・ウイング18階のオーナー専用室へと向かった。
オレに充てがわれたオーナー専用室は500平米1室であるが、クラウス国王からソランスター王室に充てがわれたオーナー専用室も使って良いと使用許可を得ているので、2室の間にある電動の可動壁を壁面に収納して1000平米の広大な部屋として使っているのである。
地上18階からの眺めは素晴らしく、島の3方向がぐるりと見渡せた。
白い砂浜やラグーンのエメラルドグリーンからコバルトブルーへと変化する素晴らしいグラデーションが楽しめるのだ。
「うわ~、凄い眺めね~」
「何なの、この絶景!」
「この高さだと水平線まで見えるわね」
エレナとアリエスとフローラは、初めて見るオーナー専用室からの眺めに見とれていた。
「カイト様、まるで天国みたいな島ですね」
リアンナとセレーナもスカイテラスからの眺めに感激していた。
「流石はカイト、タダでは起きないわね」
アスナは、この島の特等席を手に入れたオレの手腕を褒めてくれた。
「ね~、凄い眺めでしょ」
一度、この部屋に来たことのあるジェスティーナが偉そうに言った。
社員たちは、旅行の話を聞いた日から子供のように燥ぎ、この日を指折り数え心待ちにしていたのだ。
全社員130名余りがシュテリオンベルグ公爵邸屋上の飛行船ポートに停泊しているクジラ型飛行船に乗り込んでいた。
「カイトさまぁ~、早くしないと置いていきますよぉ~」
こんな事をオレに言うのは、トリン以外にいない。
振り返ると、案の定トリンが飛行船の窓を開けてこちらに向かって手を振っていた。
「おいトリン、そんな意地悪言う奴は、砂浜で野宿させるぞ!」
「え~、それは困ります~…
ごめんなさい、ごめんなさい、野宿だけは勘弁して下さ~い」と言って笑った。
130名ともなると統率を取るのが大変だが、こう言う事はサクラに仕切らせるのが一番だ。
今はオレの秘書から完全に外れて、アクアスター・プロダクションの社長に専念しているのだが、サクラなら卒なく熟してくれる。
今回乗る飛行船は、アクアスター・エアロトラベルで来月就航予定の240人乗りの新型船で、ソランスター航空公社で使っている飛行船よりも内装が豪華な1ランク上の船なのである。
「みんな乗りましたか~。
各班は自分のメンバーが全員いることを確認して下さいね~」
サクラは職場ごと、チームごとに乗り遅れがないか確認してくれた。
「カイト様、全員の乗船とシートベルトの確認、完了しました」
「了解、サクラありがとう」
やはり、サクラに仕切らせておけば安心だ。
「よし、離陸するぞ~」
オレは、メインスイッチをオンにして、ハッチ開閉ボタンを押すとタラップが格納され、ハッチが閉まった。
コンソールのヘッドアップディスプレイには現在の気象情報と周囲の地図が3Dで表示されている。
離陸ボタンを押すとジェットエンジンが起動し、下向きの噴射を開始した。
飛行船に乗って移動すると言っても、その距離70km、僅か10分余りの空の旅なのである。
あっという間にエメラルド島(旧エルメ島)上空に到達し、宝石細工のようなエメラルド・リゾートが見えてきた。
因みにエメラルド・リゾートはエルメ島にあるのだが、島の名称をリゾートの名称に合わせて、エメラルド島と改称したのである。
眼下に広がる美しい景色を見て、船内は既にパニック状態である。
全体の9割以上が若い女性であり、歓声を上げたり中には悲鳴を上げてその美しさに感激していた。
ほどなく飛行船『空飛ぶクジラ号Ⅱ240』は、エメラルド・リゾートの飛行船ポートに着陸した。
ハッチ開閉ボタンを押すとタラップが自動で接地しハッチが開いた。
『アクアスター・リゾート御一行様』は、逸る気持ちを抑えて順番に飛行船を降りると、キャーキャー言いながら、辺りを見回した。
「はい、みんな~、チェックインするから、あの『スター・ウイング』のロビーに集合してね~」と高層ホテル棟を指さした。
ここでもサクラが修学旅行の引率の先生のように仕切ってくれた。
みんながホテルのロビーに入ると、まだ研修中であるエメラルド・リゾートのスタッフが笑顔で出迎えて、ウェルカムドリンクを提供してくれた。
トロピカルドリンク2種類とハーブティー2種類の合計4種類から好きなドリンクが選べるのである。
南国ムード満点のお洒落なグラスで提供されるウェルカムドリンクは、旅の疲れをきっと癒やしてくれるであろう。
今回は事前に希望を取り、高層ホテル棟『スター・ウイング』、低層ホテル棟『オーシャン・ウイング』、ビーチヴィラ、プライベート・ヴィラの4種類のうち、好きな宿泊施設に宿泊できるのである。
途中、1回だけ違う宿泊施設にチェンジすることが可能となっている。
社員たちは、それぞれ思い思いの宿泊施設の鍵を受け取った。
チェックインが完了したところで、オレが全員を集めて今回の社員旅行のスケジュールについて説明した。
「はい、全員注目!
今から社員旅行のスケジュールと注意事項について説明する」
オレの言葉に全員が動きを止め注目した。
「今回の社員旅行は、家族も招待すると言ったが、この後午後1時に王都フローリアから家族を乗せた飛行船が到着する。
家族が来る者は、忘れずに飛行船ポートに迎えに行って、それぞれの部屋に連れて行ってくれ。
旅行期間中は、基本的に自由行動だが、3回だけ全社員が集まるイベントがあるから必ず参加して欲しい。
1回目は今夜17時からエメラルドビーチ・レストランで行うウェルカムパーティだ。
このパーティには、ぜひ家族も連れて参加して欲しい。
美味しい料理を用意しているし、お楽しみイベントもあるから、きっと家族も満足してくれる筈だ」
因みにエメラルドビーチ・レストランとは、砂浜の上に作ったレストラン&バーのことである。
「2回目に集まるのは、4日目の夜17時。
会場は、スター・ウイング屋上のスカイレストランだ。
この日は新たに採用した社員との顔合わせを兼ねた立食パーティを予定している。
会社行事なので、この時だけ家族は遠慮して欲しい。
3回目は7日目の夜17時だ。
会場は、初日と同じエメラルドビーチ・レストラン。
最終日には、とっておきの料理を用意している、もちろん家族も一緒に来て欲しい。
余興も用意しているので、楽しみにしていてくれ。
それ以外の日は、自由行動だ。
ビーチで泳ぐもよし、水中展望塔から魚を眺めるもよし、シュノーケリングやダイビングをするもよし、釣りも出来るし、スパやエステにも入り放題だ。
13種類のアクティビディから好きなものを選んでくれ。
各棟の移動は24人乗り電動ミニバスと4人乗りの電動カートを利用して欲しい。
食事は各棟のレストランでとっても良いし、ルームサービスを利用するも良しだ。
説明は以上だが、何か質問はあるか?」
「はいは~い」
そう言って手を上げたのはトリンであった。
「トリン、質問は?」
「え~っと、カイト様はどこに泊まっているんですか?」
「ああ、オレは婚約者達とスター・ウイング18階のオーナー専用室に宿泊する」
「分かりました~、後で遊びに行きますね~」
トリンはオレの居所が知りたかったのか。
「他に質問はあるか?」
一同を見回したが、質問は無さそうだ。
「何かあれば、スター・ウイングのフロントに問い合わせてくれ。
オレに連絡を取りたい場合もフロントを通して欲しい。
他に質問が無ければ説明は終わりだ。
今夜のウェルカムパーティには遅れないように。
以上、解散」
その言葉を合図にスタッフたちは、自分が滞在する宿泊施設へと向かった。
オレと婚約者7名は、護衛達を伴い、箱型反重力エレベーターに乗り、エメラルド・ウイング18階のオーナー専用室へと向かった。
オレに充てがわれたオーナー専用室は500平米1室であるが、クラウス国王からソランスター王室に充てがわれたオーナー専用室も使って良いと使用許可を得ているので、2室の間にある電動の可動壁を壁面に収納して1000平米の広大な部屋として使っているのである。
地上18階からの眺めは素晴らしく、島の3方向がぐるりと見渡せた。
白い砂浜やラグーンのエメラルドグリーンからコバルトブルーへと変化する素晴らしいグラデーションが楽しめるのだ。
「うわ~、凄い眺めね~」
「何なの、この絶景!」
「この高さだと水平線まで見えるわね」
エレナとアリエスとフローラは、初めて見るオーナー専用室からの眺めに見とれていた。
「カイト様、まるで天国みたいな島ですね」
リアンナとセレーナもスカイテラスからの眺めに感激していた。
「流石はカイト、タダでは起きないわね」
アスナは、この島の特等席を手に入れたオレの手腕を褒めてくれた。
「ね~、凄い眺めでしょ」
一度、この部屋に来たことのあるジェスティーナが偉そうに言った。
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