悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!

月代 雪花菜

文字の大きさ
545 / 558
第十四章 大地母神マーテル

14-20 密談

しおりを挟む
 

 とりあえず、何とか公衆の面前で半裸になる事態を回避したリュート様は、アレン様と時空神様に止められているお父様達ではなく、キュステさんに首根っこを掴まれているお母様へ鋭い視線を向ける。

「あのさ……こんなところで息子の服を脱がす母親がいるかっ!?」
「男なんだから、そんな小さなこと気にしなくても……」
「お母様、小さな事ではありません。リュート様の鍛え上げられた肉体美は、私たち女性にとって凶器です」

 私は至極真面目に意見を述べたのだが、リュート様は真っ赤になって狼狽え、お母様は冷静さを取り戻したのか、我が子をマジマジと見つめて頷く。

「確かに……?」
 
 わかっていただければ良いのです……と頷いていた私へ視線を移したキュステさんは、何故か戸惑った表情を浮かべた。

「まあ、奥様の言う事にも一理あるんやけど……。その言い方は……見た事あるみたいな感じに……」
「え? アンダーシャツの上からでもわかるくらい、リュート様はシッカリ鍛えられておりますから当然です」
「ナルホド」

 お母様達の手でアンダーシャツ状態になっていたリュート様は周囲の視線に晒され、何とも言えない表情をしている。
 そんな彼の頭上へ、いつも通り真白が舞い戻った。
 ぽふんっと着地した真白は心配そうにリュート様へ声をかける。

「ねーねー、本当に傷は大丈夫なのー?」
「大丈夫だ。まあ……傷跡は残っているが、それも数ヶ月で消えるだろ。ルナが俺の体内に入った【魔素】を浄化してくれたから事なきを得たし、本当に感謝しかねーよな」
「いえいえ、それはユグドラシルに言ってください。彼女が導いてくれたおかげで浄化することができたのですから」

 私がそう言った途端、アーゼンラーナ様が目に見えて固まった。
 そして、さび付いたロボットのような動きで此方へ向き直る。

「る……ルナ? ゆ、ユグドラシル様の……介入が……あった……と?」
「はい。私を呼び出し、時間を遡って干渉しました」

 私の言葉を聞いていたアーゼンラーナ様の顔色が一気に白くなる。
 そして、助けを求めるように夫である時空神様を見た。

「だから言ったデショ? ルナちゃんだけは本気でヤバイって……。ルナちゃんとベオルフの扱いは、くれぐれも間違えないでネ? 俺の可愛い奥さんでも擁護できないカラ」

 ニッコリと微笑む時空神様に、アーゼンラーナ様は涙目で何度も頷く。
 ユグドラシルが介入しただけなのだが、それほど騒ぐことだろうか。
 彼女は気まぐれだし、これまでに幾度となく手を貸してくれているのだ。
 彼女の動揺を不思議に思い首を傾げていたら、オーディナル様は真白を指さして更に言葉を続ける。

「真白もそうだ。鳳凰の子供なのだから、丁重にな。何かあれば、ユグドラシルが黙ってはいないだろう」
「ほらー! 丁重にだってー! だから、リュートも真白ちゃんをシッカリもてなして、すごーく丁重に……ぴゅにゃああぁぁっ!」
「うるせぇ」

 頭上の真白を引っつかんで『モニュモニュの刑』を容赦なく執行するリュート様に、オーディナル様は笑い声を上げた。

「良かったな真白。リュートが相手をしてくれて寂しくなかろう」
「にょおおぉああぁっ! 確かに……そうなんだけどおおぉぉ! 中身がでちゃうううぅぅ!」
「出ない力加減を心がけているから安心しろ」
「それなら安心……じゃなああぁいぃぃっ! 真白ちゃんがパン生地になっちゃううぅぅっ!」

 悲鳴を上げながら返事をする真白と、呆れ顔で相手をしているリュート様。
 この状況に慣れてしまった私や遠征組の人たちは苦笑を浮かべて見守るだけだ。
 誰も止めようとしていない。
 真白は全く懲りないというか、何と言うか……。

「アレは……良いのか?」
「ああ、イイヨ。だって、リュートくんだし。喜んでいるからネ」
「喜んで……?」

 そこはリュート様と真白にしか判らない信頼関係というか、今までの積み重ねから来る関係性である。
 一見して理解出来るような物では無い。
 とりあえず、私は料理の続きをしようと、下処理をしたカウボアの小腸を取り出して、食べやすい大きさにカットしていく。
 あとは、下ゆでだ。
 本来であれば、ここでアクをシッカリ取る作業に入るのだが、リュート様の洗浄石が優秀だからか少ないように感じる。
 モツの準備ができたら、次は大量のキャベツだ。
 
「チェリシュのキャベツ、いっぱいなの! グーちゃんも食べるなの?」

 グレンタールの背中に乗って上機嫌のチェリシュが私の作業を見守っている。
 私の作業がどういうものか話すチェリシュは、いつの間に覚えたのだろうかと考え込んでしまうほど丁寧な説明をしていた。
 それをグレンタールが嬉しそうに聞いている。
 穏やかで優しい性格の天馬は、子供達の子守りに大忙しだ。

「お野菜がたくさん食べられるスープにしますからね」
「あい!」
 
 モツ鍋とは違い具だくさんスープなので、定番のニラとにんにく、唐辛子の他にタマネギやキノコ類も準備する。
 具材を鍋に入れたら、自家製スープを入れて煮込むだけだ。
 自家製スープはお店で出している鶏ガラスープと、蛍のとってきてくれた昆布でとったうま味たっぷりのスープが基本となっている。
 あとは塩で味を調えれば、それだけで美味しい。
 煮込むほど野菜がトロトロになり、モツからうま味も出てくる。
 辺りに漂う良い香りを感じてか、保護者達もソワソワしはじめたようだ。

「美味しそうね」

 メロウヘザー様が目を輝かせて私が作っているモツスープを見つめる。
 スープに溶け出したコラーゲンは、きっとメロウヘザー様を満足させるに違いない。

「あとは煮込むだけですから、楽しみにしていてくださいね」
「ええ、とても楽しみです」

 メロウヘザー様が興味を示す料理ということで興味を引かれたのか、お母様ものぞきに来る。
 そこで肌に良いという話を聞いたお母様は目を見開き、弾かれたようにアーゼンラーナ様のところへ駆けていった。
 美容に人も神も関係無い――ということだろうか。
 
 他の人たちも家族との再会が一段落したのか、昼食作りへ戻り始める。
 キャットシー族がしていた食事の準備を自分たちの子供がしているのに驚いた保護者たちは、何とか止めようとしているが、彼らは聞く耳を持たない。
 それどころか「食ってから言え」と、軽くあしらっている。
 初日からは考えられない変化だが、リュート様の理解者が増えて嬉しい限りだ。

「やっと追いついたああぁぁっ! 師匠! カフェやラテだけなんてズルイだろ!」
「そうですにゃ! 私たちも弟子ですにゃあぁ!」

 駆けつけてきたのはカカオとミルクだった。
 どうやら、お母様の後を追ってきたらしい。
 息を切らせてうにゃうにゃ言っている二人を出迎え、ピザ作りはカフェとラテが頑張ってくれているので、モツスープと焼き肉の方を手伝って貰うことにした。
 私の言葉通りに作業をしていたカカオであったが、見慣れない食材に手を止める。

「師匠、この肉……なに?」
「焼き肉用にカウボアのタン、シマチョウ、サガリとハラミを用意しました。部位としては舌、大腸、横隔膜近辺の肉ですね。詳しく言うなら、サガリは腰椎側、ハラミは肋骨側の肉です。あと、スープは小腸を使っております」
「……へ?」

 呆然としているカカオとミルク。そして、手を止めて固まるカフェとラテ。
 やはり、キャットシー族でも扱わない部位なので驚きを隠せないのだろう。
 一度断られたとリュート様が言っていたので、想定内の反応である。

「一度食べてみてから、意見を言ってくださいね?」

 ニッコリと微笑む私に、何故か四人は慌てて頷く。
 何か怖いものでも見たような反応ですね……。

「今の圧はベオルフ譲りだな」
「オーディナル様? 私、そんな怖い圧を出しておりましたか?」
「間違いなく出していた。まあ、僕の愛し子は料理に対して並々ならぬ想いがあるから、致し方ない」

 自分がそこまでしているという自覚は無かったが、どうやら私にもこだわりの強い部分があるようだと再認識する。
 だからこそ、リュート様とうまくやっていけるのかもしれない。

 リュート様の方を見れば、トリス様やシモン様を中心とした人たちに囲まれ、ノートPCの説明をしているようであった。
 いつの間にやってきたのか、ギムレットさんや奥さんのライムさんも一緒に説明を聞いている。
 その中でも真剣に質問を繰り返して性能を確認しているのは、シモン様によく似た人物だ。
 おそらく、シモン様の身内だろう。

「……大所帯になってきましたね」
「夜は更に増えるぞ」
「え?」
「仕事で抜けられぬ者たちが合流するのだから、増えて当然だ」
「な……なるほど? お料理……足りるでしょうか」
「それこそ、遠征組の全員で取りかかれば良い。それに、僕とゼルも多少力を貸し与えよう」

 それは心強いと微笑み返し、手だけは休まずに動かし続ける。
 オーディナル様と時空神様が手伝ってくれるのも大きいが、最近では料理担当など関係無く手伝ってくれる遠征組が多い事も安心する要因であった。
 現在では、ほぼ全員が何かしらの料理を作ることが出来るようになっている。
 戦闘や見張りを担っていた騎士科、お父様率いる黒の騎士団や白の騎士団。
 ポーション作成を頑張っていたロヴィーサ様たちは例外として……だが。
 特にリュート様は、指揮系統、書類作成、戦闘、他にも頼られて忙しく駆けずり回っていた。
 倒れてしまうのではないかと思えるほど頑張る姿は頼もしいが心配だ。
 リュート様は、ちゃんと睡眠時間を確保しているのだろうか……。

「やはり、ノートPCが気になるか。アレが普及すれば、少しはマシになるだろうな」
「仕事が……ですか?」
「必要の無い仕事や雑務が多すぎる。あちらは仕方ないが、此方はこれほど文明が進んでいるというのに……効率が悪過ぎる」
「それで一肌脱いだのですね」
「それもある。あとは、リュートと開発するのが面白かったから……つい……な」

 オーディナル様は満足げに微笑み、人々に囲まれているリュート様を眺めていた。
 よほど楽しい時間だったのだろう。
 しかし……この二人は放っておいたら、本当にマズイ物を平気で作製してしまうので要注意だ。

「蛍も僕の愛し子の眷属として、よく働いてくれているな」
「はい。お父様と仲が良いようで……とても微笑ましいです」
「うむ、良い傾向だ。ハロルドには癒やしが必要だ。リュートのことで心労がたたっているし……何より、【混沌結晶】の件もある」

 声を潜めたオーディナル様の言葉に、私も無言で頷いた。
 お父様の腕にあった【混沌結晶】は、結局何が原因なのか判明していない。
 今回のリュート様と同じように、知能ある魔物と戦闘した際、傷口から入り混んだ可能性もある。
 現時点では、その可能性が高いと見ているが、オーディナル様は他の可能性も探っているようだ。

「あちらと此方……どちらにも存在する【深紅の茶葉ガーネット・リーフ】も気に掛かるが……マーテルの件も無視することはできない」
「気に掛かる事が多いですね。ベオルフ様の方は大丈夫ですか?」
「あちらは問題無いだろう。それに、半日くらいであれば時をずらして移動するくらい僕にも出来る。まあ、自分が創った世界に限定されるが……」

 それは初耳だ――。
 しかし、『自らが創造した世界』で『半日』という限定がつくのは、具体的で理解しやすい。
 時に干渉するのは創造神でも難しい事なのだと再認識した。
 
「あまりムリをしないでくださいね」
「そこまで心配しなくとも大丈夫だ。ベオルフの方は弟のガイセルクが合流したから、今までよりは負担が減るだろう」
「ガイセルク様ですか……仲の良い兄弟ですから、その点は安心ですね」
「元々戦神の血を引く一族だ。戦闘面でも問題あるまい」

 え……と、私は一瞬手を止める。
 この会話は私とオーディナル様の間だけで聞こえているのだろう。
 近くに居るカフェたちは何事もなく作業をしているし、黎明ラスヴェート騎士団もピザをピザ窯に入れているところだ。

「そうだったのですね……。だから、ベオルフ様をアルベニーリ家に預けたということですか」
「勿論、お前達を預ける家は厳選した。当たり前だろう」

 下手な家に預けられるか……と、どこか不貞腐れたような顔をしている。
 本当は自分の手元に置いて育てたかったと言われたようで、私は苦笑するしかない。

「オーディナル様……ありがとうございます」
「気にしなくて良い。それよりも……マーテルの件。どう思う」
「おそらく幽閉されているのだと思われますが……納得いきません。仮にも十神です。大人しく幽閉されている理由が知りたいです」
「それが判れば良いのだが……。その理由が何にせよ、マーテルは……一時的とはいえ十神の位や権限を剥奪することになるだろう」
「やはり……そうなりますか」

 オーディナル様の立場上、この広場を創った時から予測はしていた。
 だから、あんなに悲しそうな……寂しそうな顔をしていたのだ。
 
「一時的……なんですよね?」
「永久に剥奪することはないし、理解ある者を後任として決めている。まだ本人の承諾は得ていないが……最終的には僕の決定に従うだろう」

 そこでオーディナル様は深い溜め息をつく。
 その溜め息に込められた想いを察し、私はオーディナル様の腕を撫でる。

「おそらく……今、あの子に必要なのは休息だ。そして……」

 オーディナル様はスッと視線を動かしてリュート様を見た。
 その視線にどういう意味があるのか判らなかったが、それは十神全てがリュート様を慕っている理由に繋がるような気がする。
 彼の持つ魔力なのか。
 それとも、彼の魂の輝きなのか。
 彼らにとって好ましい何かが、彼にはあるのだ。

「僕の愛し子」
「はい」
「……マーテルのことを任せた。僕の愛し子であれば、あの子の心を癒やすことが出来るだろうからな」
「私なら……ですか?」
「そなたにしか出来ないことだ」
「癒やしはベオルフ様の専売特許なのですが……」

 そう言いながらも、それは癒やしの力でどうにかなる物では無いのだと察していた。
 だからこそ、私とオーディナル様は静かに微笑み合う。
 言葉にはしない。
 ただ、大地母神マーテル様の心に寄り添うことを、オーディナル様に誓ったのである。

しおりを挟む
感想 4,347

あなたにおすすめの小説

魔法師団長の家政婦辞めたら溺愛されました

iru
恋愛
小説家になろうですでに完結済みの作品です。よければお気に入りブックマークなどお願いします。 両親と旅をしている途中、魔物に襲われているところを、魔法師団に助けられたティナ。 両親は亡くなってしまったが、両親が命をかけて守ってくれた自分の命を無駄にせず強く生きていこうと決めた。 しかし、肉親も家もないティナが途方に暮れていると、魔物から助けてくれ、怪我の入院まで面倒を見てくれた魔法師団の団長レオニスから彼の家政婦として住み込みで働かないと誘われた。 魔物から助けられた時から、ひどく憧れていたレオニスの誘いを、ティナはありがたく受ける事にした。 自分はただの家政婦だと強く言い聞かせて、日に日に膨らむ恋心を抑え込むティナだった。 一方、レオニスもティナにどんどん惹かれていっていた。 初めはなくなった妹のようで放っては置けないと家政婦として雇ったが、その健気な様子に強く惹かれていった。 恋人になりたいが、年上で雇い主。 もしティナも同じ気持ちでないなら仕事まで奪ってしまうのではないか。 そんな思いで一歩踏み出せないレオニスだった。 そんな中ある噂から、ティナはレオニスの家政婦を辞めて家を出る決意をする。 レオニスは思いを伝えてティナを引き止めることができるのか? 両片思いのすれ違いのお話です。

【完結】20年後の真実

ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
公爵令息のマリウスがが婚約者タチアナに婚約破棄を言い渡した。 マリウスは子爵令嬢のゾフィーとの恋に溺れ、婚約者を蔑ろにしていた。 それから20年。 マリウスはゾフィーと結婚し、タチアナは伯爵夫人となっていた。 そして、娘の恋愛を機にマリウスは婚約破棄騒動の真実を知る。 おじさんが昔を思い出しながらもだもだするだけのお話です。 全4話書き上げ済み。

「お幸せに」と微笑んだ悪役令嬢は、二度と戻らなかった。

パリパリかぷちーの
恋愛
王太子から婚約破棄を告げられたその日、 クラリーチェ=ヴァレンティナは微笑んでこう言った。 「どうか、お幸せに」──そして姿を消した。 完璧すぎる令嬢。誰にも本心を明かさなかった彼女が、 “何も持たずに”去ったその先にあったものとは。 これは誰かのために生きることをやめ、 「私自身の幸せ」を選びなおした、 ひとりの元・悪役令嬢の再生と静かな愛の物語。

愛された側妃と、愛されなかった正妃

編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。 夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。 連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。 正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。 ※カクヨムさんにも掲載中 ※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります ※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。

『白い結婚だったので、勝手に離婚しました。何か問題あります?』

夢窓(ゆめまど)
恋愛
「――離婚届、受理されました。お疲れさまでした」 教会の事務官がそう言ったとき、私は心の底からこう思った。 ああ、これでようやく三年分の無視に終止符を打てるわ。 王命による“形式結婚”。 夫の顔も知らず、手紙もなし、戦地から帰ってきたという噂すらない。 だから、はい、離婚。勝手に。 白い結婚だったので、勝手に離婚しました。 何か問題あります?

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

遡ったのは君だけじゃない。離縁状を置いて出ていった妻ーー始まりは、そこからだった。

沼野 花
恋愛
夫と子供たちに、選ばれなかったイネス。 すべてを愛人に奪われ、彼女は限界を迎え、屋敷を去る。 だが、その先に待っていたのは、救いではなかった。 イネスを襲った、取り返しのつかない出来事。 変わり果てた現実を前に、 夫はようやく、自分が何を失ったのかを思い知る。 深い後悔と悲しみに苛まれながら、 失ったイネスの心を取り戻そうとする夫。 しかし、彼女の心はすでに、外の世界へと向かっていた。 贖罪を背負いながらもイネスを求め続ける夫。 そして、母の心を知っていく子供たち。 イネスが求める愛とは、 そして、幸せとは――。

お嬢様はお亡くなりになりました。

豆狸
恋愛
「お嬢様は……十日前にお亡くなりになりました」 「な……なにを言っている?」

処理中です...
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。

このユーザをミュートしますか?

※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。